SIGMA DP3Merrill

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北海道では蛾が大量発生し、夜になると窓一面が白い蛾で覆われた。
10数年ぶりの現象だという。
天井まで続く巨大なガラスが自慢のホテルであったが、夜はそこが蛾の展示場のようになってしまう。
といってもなす術がなく、ホテルの人も指をくわえて見ているだけであった。

蛾を狙ったキタキツネが窓の外に集まり、中を覗いてお客を喜ばせる。
朝になると産み付けられた黄色い蛾の卵が、ガラス全面に散見される。
気味が悪いが、誰も何も出来ない。
大自然の中の施設ならではの現象であった。
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保険


SIGMA DP2Merrill

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金融機関から紹介された保険屋さんがきた。
と言っても、普通の保険ではない。
得意先との取引に保険をかけて、何かあった場合に保証してくれるという特殊な保険である。

金額の大きい得意先や、危ないと噂の出ているところ、遠くて状況がよくわからない売り先などをリストアップして、まずは調べてもらうのだ。
その調査結果に応じて、保険の利率が変わってくる。
あまり気持ちのいいものではないが、保険には入らなくてもいいから、まずは調べてもらうといい・・と銀行から勧められていた。
とりあえず10数件の得意先を、一覧表にして渡してあった。

その結果を聞いてぶっ飛んでしまった。
絶対大丈夫と思っていた大手で、けっこう危険であるという調査結果がいくつか出たため、聞いていて慌ててしまった。
銀行や専門の調査機関の調べでは、かなりの高得点を取っているのにもかかわらずである。
粉飾決算の話など、知らなかった情報や裏情報をいろいろ聞かされて、呆気にとられた。

銀行の場合、保証協会などが入る場合が多いので、仮に何かあったとしても、自分の被害さえ少なければ、得点は高くつけるようで、それとは必ずしも一致しない結果になる。
またこの数ヶ月で評価が大きく変動した会社もあり、動きが急速で目が離せない状況だという。
こういう時代なので、6ヵ月後にはどうなっているか、まったく予想がつかないようだ。

どこの会社もこういうことには敏感で、専門の部署を作り、それだけ調べさせているという大手もある。
実際こちらが知らなかっただけで、この手の保険に加入しているところは、かなり多いようだ。
ウチがリストアップした得意先など、とっくに他社から調査依頼が入っている様子であった。
何件の調査依頼が入っているか、どこが調査を依頼してきたか・・といったデータも、評価の項目になっているのだ。

当然聞いていて頭を過ぎるのは、自分のところはどう言われているだろう・・ということだ(笑)
人のことなど言える立場には無い・・という複雑な気持ちになる。
しかし「自分は自分、人は人として、分けて考えるべきだ」と言われて、確かにそうだと思った。

まあ、相手も商売であるから、少々怖がらせて、保険に入ってもらおう・・という魂胆もあるだろう。
しかしそれにしても、予想外の結果を聞かされて動揺してしまった。
もちろん、ここの会社はまったく問題ないから、保険対象から外してどんどん売るべきだ・・という高い評価の会社もあった。
一方売るのが危険な相手に関しても、保険に入ってさえいれば、安心して売ることが出来る。
そのために保険に入るのだ・・という、大変よく出来た話ではあるのだが・・・(笑)
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似ている


SIGMA DP2Merrill

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Dlifeで「クローザー」を見ていたら、長身の巡査部長の顔が、最近見た何かに似ている事に気付いた。
何だろう・・と引っかかりながらも、そのまま番組を見続ける。
終わりが近付いて、突然それが何であるかわかった。

昨晩磨いた靴にそっくりなのだ。
ユニオン・インペリアルのプレステージのU1102という靴だ。
そのボルドーに、不思議なくらい雰囲気が似ている。

ちなみに、今日は天気が安定していたので、その靴のデビューとなった。
数日かけて磨き上げ、先端部の妙な艶を全部落とし、ほぼ満足のいくところまで仕上げた靴である。
僕らしくない若向きのスマートなデザインの靴なので、やはり目立つようで、すぐに母親から一言あった(笑)

月末でやることが一杯なので今日はこれで・・・
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デジフィット・システム


SIGMA DP1Merrill

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リーガルのデジフィット・システムというのを試してみた。
と言われても、何のことだかわからないだろう。
店舗に装備された専用マシンで、各人の足の圧力分散を測定して、その結果からもっとも適したインソール(中敷)を選び出す。
インソールを交換することで、靴を足に合わせてカスタマイズするという仕組みだ。

靴屋さんの店頭で、そういうサービスが行われているとは知らなかった。
面白そうなので、早速試してみようと思い、設備のあるお店を調べたが、さすがに限られていて、比較的行きやすいのは、八重洲の地下街にある店舗であった。

お店で聞いてみると、隅の方に置いてある専用の機械に案内された。
他のお店でもそうだが、大々的に宣伝をしているようには見えない。
あまり積極的には展開していないのだろうか?

起動すると、少し前に開発されたのか、WindowsXPベースで動くオペレーションのようだ。
表示される画像を見ると、日本ではなく、どこか海外で作られたもののように見える。
この業界に詳しくないので、この装置がいつ頃からあるものなのかわからないが・・・

足を乗せる小さな台があり、姿勢を真っ直ぐにしてその上に立つ。
すると画面上に、圧力分布に応じて色分けされた自分の足の裏側が表示され、リアルタイムで圧力の変動が反映される。
普通ならここで驚くところなのだろうが、実はウチの会社にも体圧分散の検査装置があって、十数年前から使っているので、個人的には何の感慨もない(笑)

お店の人によれば、僕の足は、バランスが少し左に偏ってはいるが、体重はかかと部分に多くかかっており、比較的正常な足圧分布だそうだ。
その結果から、被験者にもっとも合うインソールの商品ナンバーが表示される。
圧力が表示されるのはわかったが、マッチする中敷を割り出すプログラムのロジックは、どれほどの完成度なのだろう・・・

一方で、そのインソールを挿入する靴を選ばなければならない。
デジフィット・システムの指定インソールに交換できるシューズは、ほんの数種類に限られる。
その狭い選択肢の中から決めることになる。

ちょうど普段使いの軽い靴を探していたので、ゴアテックスの黒いウォーキング・シューズにした。
靴の代金以外に、デジフィット・システムのインソールの代金が、税抜き6500円ほどかかった。

ここしばらく、その靴を履いて通勤している。
今のところ、凄いフィット感!・・というほどの驚きは無い(笑)
ただ土踏まずを下から押し上げるような感触があり、そこが他の靴との違いである。
靴の本を読むと、確かに健康には重要な部分らしく、糖尿にも影響があるという。
最初はその感触に少々違和感があったが、今では気持ちよく感じるようになっている。
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帽子


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北海道の空港で帽子を売っていた。
旭川の帽子屋さんの作ったものだ。
気に入って買おうとしたら、ちょうど僕のサイズが無い。
Mrs.COLKIDから、その帽子が似合うと言われたので、何だか惜しくて、東京に帰ってからネットで注文した。

すぐに北海道から届いたが、送料などけっこうかかった。
近所のデパートに行ってみたら、似た感じの帽子がいっぱい売っていた。
何も無理して北海道から取り寄せなくてもよかったかな・・・
雰囲気と勢いで、買ってしまった。

僕の好きな、米国の「ホワイトカラー」というドラマで、主人公が帽子をくるくると回転させながら被るシーンがある。
それを真似して何度も練習した。
両手で掴めば簡単に出来るが、片手だと難しい。
子供の頃、ピースメーカーを回す練習をしたのを思い出す。

見ろ、ニール・キャフリーだぞ、と言って、帽子を回して被ってみせる。
ドラマの主人公の名前だ。
Mrs.COLKIDが怒って、ニール・デブリーだの、モジーのほうが近いだのと文句を言う。
ジョニー・デップの真似をした時も、ジョニー・デップリと言われた。

北海道から帽子が届いた時には、母親におニューの帽子を被ってみせたら、
「いるのねえ・・・帽子が好きな人って・・・」
と、あきれたように言った。
あなたの息子なのだが・・・
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湧き水

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昨晩一生懸命磨いた靴を、今日は履いて出かけようと思っていたが、天気が何だかはっきりしない。
朝から降っていた雨は程なく止んだが、空は厚い雲で覆われている。
ぎりぎりまで悩んだが、万一のことを考えて、今日は履くのを諦めた。
代わりにいつものゴアテックスのカジュアルシューズを履いて出かけた。
結局帰宅するまで雨は降らなかったので、少々悔いの残る休日になってしまった(笑)

北海道で、羊蹄山の麓まで、湧き水を汲みに行った。
真狩村にあるカムイワッカと呼ばれる湧き水で、北海道の名水のひとつとされる。
ホテルでも、青いペットボトルに入れて、ここの水が売られている。
あらし山吉兆で聞いた北海道の甘い水というのも、恐らくこの水のことをいうのであろう。

豊富な量の水が、勢いよく流れ出している。
透明度が高く、水質がいいのが一目でわかる。
水源地はしっかり整備されており、誰でも水を汲めるようになっている。
大きな駐車場があり、大勢の人が水を汲むために集まっていた。



谷間にある水源地に下りていく道は、しっかり整備されており、ペットの連れ込みも禁止されている。
ペットは何をやらかすかわからないから(笑)、考えてみれば当然のことだ。
何と言っても飲むための水であり、皆が同じ目的で集まっているので、誰もが衛生面に気を遣っている。

けっこうな数の人が集まる場所であるから、当然お店も出来る。
ここの水を使って入れたコーヒーを出すお店、地元の野菜を売るお店・・・
ちょっとした観光地として成り立っているようだ。

我々はふらりと立ち寄り、持って行った空のペットボトル1本に水を汲んだだけだが、他の人たちはけっこう本気で汲みに来ている。
一部はお店などで使うプロなのだろうが、大量のペットボトルやポリタンクを持って来て、それに黙々と水を入れている。
面白いのは、水源地と駐車場の往復で坂を上り下りするため、ペットボトルを数本積んで運ぶことの出来る電動の台車が、300円で貸し出されていたことだ(笑)
なかなかしっかりとした仕組みが出来上がっている。


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ただの革フェチ


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土曜日であったが、けっこう大きな仕事をした。
同業大手の訪問を受けて、共同で仕事を進める話をした。
もっとも土曜日なので、普段着でコーヒーを飲みながらの話し合いであったが・・(笑)

帰りに新宿まで出て、このところ凝っている靴磨きの道具を買う(笑)
新品の時から先端部がピカピカに光っている靴があって、その輝きが嫌で何とか消し去りたかった。
お店でそのことを告げたら、光らせるのではなくて光を取るのですか?・・と驚かれた(笑)

先日の話からすると、掌を返すようだが、あまりにピカピカに光るというのも、不自然で好きになれない。
まあ自分で一生懸命光らせたり、一流のプロが手で磨いてくれたものであれば、それはそれで満足してしまうのだが、最初から一方的に仕上げてあると、これは工場でバフ掛けで光らせたな・・と勘ぐってしまうのだ。
実際その通りなのだろう。
安い靴を高級に見せるために、革を機械でピカピカに加工したものも多く流通しているようで、それに見えてしまうのも嫌だ。

最初は定石通り乳化性クリームで磨いてみたが、先端部の輝きは落ちる様子が無い。
バフで革の表面の目が潰されて、プラスチックみたいにツルツルになっている。
少し粗い布を使って磨いてみたが、結果は同じであった。

いろいろやっているうちに、だんだんとノウハウが出来上がってくるものだ。
まずはハイシャイン用の無色のクリームを、光っている部分と光っていない部分の間にすり込み、区切りをぼかして、なだらかなグラデーションに仕上げた。
次に通常の乳化性クリームではなく、ハンズなどで売っている万能のレザートリートメントを靴全体に満遍なくすり込んだ。
これで全体のトーンが統一され、半艶消しの仕上がりになった。

ここでから拭きすると、また先端部だけ光りだしてしまう。
そこで乾いたティッシュを使って、先端部の光った部分だけを丁寧に擦ってみた。
すると光が鈍くなり、表面が曇ってきた。
ツルツルだった先端部の輝きが鈍り、逆にその他の部分には、しっとりとした輝きが乗った。

これでほぼ欲していた通りの仕上がりになった。
まるで飛行機のプラモデルの塗装のようなテクニックである。
磨くというより、塗り重ねる感じである。
革フェチの面目躍如といえるだろう(笑)
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多忙の週末


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週末ではあるが、今日はちょっと忙しい。
書類をまとめなければならず、ここを書く余裕が無い。
まあ、昨日二日分書いたということで、今日は勘弁してもらおう(笑)
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北海道での食事


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北海道での食事をまとめてみた。
「美味しそうな料理の写真」を載せるだけ・・という不評のコーナーであるが(笑)、これから行こうという人には、このレストランではこういうものが出るよ、という貴重な情報になる。
僕自身もネットで他人から情報を得ることは多いので、ギブ・アンド・テイクの意味で載せることにした。
まあ写真を見て、少しでも食べた気分になっていただければ・・と思う(笑)

ただこの写真群を作るのは、相当の労力であるのは知っておいて欲しい。
食事の最中に、迷惑をかけないように、さり気無くサラリと撮影する。
しかも今回は暗がりに特別弱いシグマである。
周りの迷惑を考えてストロボは焚けないから、スローシャッターで撮らなければならない。
その上、ただでさえ現像に時間がかかるシグマのRAWデータを、これだけの枚数処理するのである。
誰かやれるものならやってみてくれと、言いたくなる(笑)



上の和食はあらし山吉兆。
メニューの中の上から2番目のコースである。
結婚記念日ということで、赤飯を特別につけてくれた。

ここの食事は、さすがは吉兆とMrs.COLKIDも満足していた。
納得のいく、しっかりとした明快な味付けである。
飾りつけがよく、器も素晴らしい。
さすがに伝統を感じさせる。

北海道の水は京都に比べて甘めで、当初は味付けにかなり苦労したそうだ。
現在は羊蹄山の近くの湧き水を使っているという。
コーンの入ったご飯は好評で、本店でも採用されたとか・・・
最後は抹茶のかき氷がデザートとして出たが、さすがは本物とうならせるものであった。
機会があったらもう一度行きたいと、Mrs.COLKIDも言っている。

下のフレンチはミシェル・ブラス。
写真を現像していて、あまりの品目の多さに驚いた。
デザートだけで3回くらい出てきたような記憶がある(笑)
価格が高いと書いたが、改めてこの量を見ると、必ずしも割高とは言えないのかもしれない。

自分の食べられる量を考えずに、フルコースを選んだ方も悪い。
途中食べ切れなくて、さすがの僕が、かなり辛くなった。
歳を考えて、単品で少なめに頼むべきだったと反省。

両レストランとも味が濃い目だったので、当初は土地柄だろうかと思った。
しかしフレンチの方は、シェフが自分の故郷と同じものを出す・・という信念を持っているようだ。
かなりのプライドの持ち主なのだろう。
アクセントの強いしっかりとした味である。
相手に安易に迎合しない頑固さを感じさせるが、そこは評価の分かれるところだろう。

やはり結婚記念日ということで、蝋燭入りの特別なお菓子を付けてくれた。
ナイフ(表紙の写真)はシェフの生まれ故郷の特殊なもので、その土地では生涯ひとつのナイフで過ごすという風習があるそうで、食事の間、ナイフのみ交換無しで使用する。
サラダには何と80種類の素材が使われているという。
厚みのあるフォアグラは、意外なほどさっぱりと食べやすく作られている。
ひとつひとつが、非常に凝った料理であることは確かだ。

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靴紐


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靴ひもを専門に扱っているお店をみつけた。
様々な靴紐が用意されていて、靴の種類に応じて素材を選ぶのだ。
色はもちろん、長さ、太さ、蝋引きの仕上げ、先端部の処理・・・
半分カスタムオーダーみたいに、欲しい靴紐を作ってくれる。
と言っても単なる紐だから、値段も数百円と安く、お金をかけずに楽しむことが出来る。

この手があったか・・という感じ。
特にカジュアルな靴の場合は、靴紐を変える事で大きなイメージチェンジが図れる。
たとえば黒いウォーキング・シューズの靴紐を、黒からエンジに替えただけで、かなり印象の異なった靴に変身するはずだ。
ビジネス・シューズでは、そこまで大胆なことは出来ないが、紐の先端部に金属の留め具を付けただけでも、大分グレードが上がるのではないか。

ところがこの選定が、意外に難しいことがわかった。
頭の中で、靴と靴紐を組み合わせてみる・・・
よほど上手くコーディネートしないと、靴紐だけ浮いたおかしな組合せになってしまう。
慣れていないこともあるのだろうが、いろいろシミュレートしても、しっくりくるものがみつからない。

とにかく現物で試してみようと、エンジのツートンと蝋引きの黒の2本を注文してみた。
届いた靴紐を、早速いつものゴアテックスの靴に取り付けてみる。
ところが、はて?・・・という結果になった。

どちらも今ひとつである。
実際に取り付けてみると、想像していた通りにはいかない。
これは時計ベルトより難しいぞ。

上手くいったら、すべての靴の紐を交換して、独自にカスタマイズしようと目論んでいた。
時計のベルトと同じで、気分によって、あるいはその日着るものに応じて、靴紐を交換するのだ。
女性なら、編み上げ式のサンダルの紐を鮮やかなものにして、さらに爪の色をそれに合わせる・・なんていうのも面白い。
まだ誰もやっていない新しいファッションではないか?

しかし、どうやらそう簡単ではなさそうだ。
まだまだ経験が足りない。
当分失敗を繰り返さないと、コーディネーターにはなれそうもない(笑)
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ホテル


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北海道で泊まったホテル。
ご覧の通り、ロケーションは抜群で、稀に見るほど素晴らしい立地条件であった。
高い丘の上に建っていて、片側は湖、反対側は海を見渡せる。

眺めのいい湖側の部屋にしてもらった。
日中は穏やかな青い湖面、夜は湖の向こうの町から上がる花火、明け方は霧のかかった幻想的な世界を、部屋の電動カーテンを開けるだけで楽しむことが出来る。
スケールの大きい北海道ならではの光景である。

高級ホテルの格式と、浴場までバスローブとスリッパで移動できる巨大リゾートホテルの、両方の顔を持った施設である。
幅広い客層が、このホテルを利用するということだろうか・・・
直接見えないようになっているとは言え、外国人が生演奏しているホールの上を、スリッパを履いて渡る違和感(笑)

その点は、何でもありで、大らかというか、ある意味中途半端にも感じた。
当日は500人以上も宿泊していたそうだが、フロントへの電話がまったく通じなかったりと、少々不手際もあり、Mrs.COLKIDはご立腹であった(笑)

大都市の歴史ある一流ホテルのような、ピーンと張った緊張感は感じられない。
リゾートのホテルだから当然ではあるのだが、これだけのロケーションを持っていると、ついそれに見合うだけのものが欲しくなる。
食材が豊富な場所ということもあり、食事は全般に良かったが、レストランの代金が驚くほど高いのは気になった。

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診療所


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夏休みの前に、かかりつけの先生の診療所に行ってきた。
糖尿を診てもらっている先生だ。

休むことを知らない先生で、いつ行っても忙しく働いている、という印象のある人だ。
待合室の患者さんは途切れることがなく、先生は何時間にも渡って連続して診察を続ける。
休診の日に診療所の前を通っても、誰もいない駐車場にポツンと先生の車が停まっている。
診察が休みの日まで、ひとり出て仕事をしているらしい。

先生ご自身の体は大丈夫なのだろうか・・・
患者の方から、先生を心配する声が出ていた。
それだけ多くの人の信頼を得ている、人気の高い先生なのだ。
面白いもので、けっこうぶっきらぼうで、真面目一本槍の人なのだが、それがかえって人気のもとになっている。

優秀な人材であることは、少し話しただけで伝わってくる。
どこかシャイな感じがして、人への対応は上手いとは言えない。
それなのに本質的には優しさを感じさせる・・・そういうタイプの人だから、人気は抜群である。

その人が、自分の体をいじめるかのように、仕事に没頭している。
医者の不養生とはよく言ったものだ。
あのまま放っておいたら、倒れてしまうのではないか・・と、患者の方から心配する声が出た。
おかしな話だが、患者の方が、先生を助けてあげなければ・・という気持ちになるのだ。

ところが最近は、その診療所が休みを長めに取るようになった。
このお盆休みも、待合室のカレンダーに、一週間以上連続して休むというスケジュールが、赤いペンで書き込まれていた。
その前に薬をもらわなければならず、まだ数日分残っていたが行ったのだ。

休みが長くなった理由は、近所に大きな病院が建って、患者が減って余裕ができたからだ。
普通に考えればいいことではないのだろうが、患者の方は先生に体を休めてもらえてほっとしている。
先生のことを思うからこそ、患者の数が減ったことを歓迎しているのだ。
椅子に座って待っていると、海外旅行にでも出かけて、先生も素直に休暇を楽しんでくれればいいな・・などと話す声が聞こえてきた(笑)
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案外充実


D2X + Ai AF Micro-Nikkor 60mm f/2.8D

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連休最終日の人が多いのだろうが、すでに先週末から出社しているので、個人的には普通の日曜日であった。
ピークを超えたのか、驚くほど暑い・・ということはなかった。
一番暑い期間が夏休みで終わってくれると、夏季休暇の本来の目的通りで都合がいいのだが、そうは問屋が卸すまい。
まだ厳しい残暑が控えているのだろう。

Mrs.COLKIDから勧められた、日本橋の整体のお店に行った。
あの界隈は激戦区で、マッサージのお店がけっこうある。
その中から、体力のある若手の男性の整体師が揃っていて、しかも安いというお店をみつけたのだ。

整体を受けてから、軽く靴のお店を回った。
昨日鏡面仕上げに成功したばかりのブラウンの靴を、早速履いていった。
足元を見ると、靴の先端部が見事に輝いている。
革フェチをゾクゾクさせる美しい褐色!
人からどう見えるかはわからないが、何しろ血と汗の結晶であるから、履いている当人の満足度は非常に高い(笑)

デパートに行き、ジョン・ロブの靴を見せてもらう。
買う気があるわけではないが(笑)、参考までに自分に合うサイズがあるのか知りたかったのだ。
するとワイズは2Eまであるから、多分大丈夫だという。
ただし在庫はほとんどない。
年に何回かオーダーの催しが開かれるそうだが、発注してから納品まで半年以上かかるので、まあ事実上の特注品である。

次に大塚製靴の直営店に行く。
有名なM-5のどのサイズが自分の足に合うのか知りたかったのだ。
ここの靴は販売戦略が複雑で、デパート専用モデルや、直営店用モデルなどいろいろあり、すべて少しずつ違う。
しかもお目当てのM-5は直営店では扱っておらず、ネット通販で注文するしかない。

ただし直営店に行けば、実際に足に合うか確かめることは出来るようになっている。
M-5もいろいろな種類があり、ワイズは2Eということになっているが、2種類の木型が使われているようだ。
しかも使われている革も、アノネイ社のベガノとボカルーでは硬さが全然違う。
気になっているモデル(と同じ木型、革質の靴)を出してもらったところ、案の定、3Eの僕の足には、いつものサイズだと少しタイトすぎて小指が当る。
これは長距離を歩くと足が痛くなりそうだ。

かと言ってひとつ上のサイズだと、わずかにゆるい。
このメーカーの靴は、靴紐を結んだ時、羽根部分の左右が8mm開くよう想定されているそうだが、このサイズだと羽根が完全に閉じてしまい、しかも歩くと口が少し開く。
でも足が痛くなるよりいいので、やはり大きい方だろうか・・・
なんて買うわけでもないのに悩んだ(笑)

というわけで、けっこう充実した休日だった・・かもしれない(笑)
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磨き


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昨日の続きだ。
買ったばかりの内羽根式ストレートチップの黒靴を持って、靴磨きの専門店に行った。
ある駅ビルの非常にわかりにくい場所にある小さな工房で、知る人ぞ知るというか、わかっている人だけが密かに行く・・という雰囲気のお店だ。
事の顛末を説明し、本当はピカピカに磨き上げて欲しかったが、残念ながらそうはいかないことを告げた。

お店の人は、結婚式に参列する時の靴を、あえて輝きを抑えるという話は、今まであまり聞いたことが無いという。
しかし、このお店に来るお客さんの多くは、恐らく招待される側なので、今回のような場合は、確かに仕方ないのかもしれない・・という事になった。

当然のことながら、お店にはかなりの靴好きが集まるようで、狭い店内には、仕上がった預かり品の靴がいくつも棚に並んでいる。
料金がそれほど高いわけではなく、定期的に磨きに出す常連客が多いようだ。
お洒落な人は、自慢の靴の輝きが鈍ると、このお店にこっそりと再仕上げに持ってくるのだろう。
見せてもらうと、まるで表面にガラスの膜があるかのように、表皮が滑らかに輝いており、まさに鏡面と呼ぶにふさわしい出来である。

今回の場合、時間をかけて本格的に鏡面仕上げにするスペシャルコースではないので、靴を預からなくても、その場で15分ほどで仕上がるという。
本当は、スペシャルコースを選んで、一週間靴を預けて、ピカピカに磨き上げて欲しかったのだが・・・
もっとも結果的には、そのお陰で靴を磨く工程を目の前でじっくり観察することが出来て、非常に参考になった。

まずは持って行った靴を、実際に足に履くように言われた。
自分の足で履いて、片足ずつ台の上に乗せて磨いてもらうのだ。
いわゆる「靴磨き」の体勢である。
早速新品の靴を箱から出して、それに履き替えて椅子に座り、金属製の台の上に足を乗せた。

一般に「靴の磨き方」として知られている方法は、まずは表面の古いクリーム類を除去し、次に乳化性の靴クリームを全体に塗り込み革に栄養を与え、一度乾拭きする。
そして光らせたい部分である靴のつま先とかかとに固形ワックスを薄く塗り、水で湿らせた柔らかい布で研磨するように擦っていく。
それを何回も繰り返すことで、ワックスを何層にも重ねていき、表面をピカピカに仕上げるのだ。

ところがそのお店の場合は、ワックスは一切使わず、お店が特別に配合して作ったオリジナルのクリームのみで光らせる。
そのため、革の表面の呼吸を妨げないという。
クリームは柔らかいものと硬いものの2種類を使い分け、成分は秘密だという特殊な液体を水の代わりに使用する。
分量は靴の種類に応じて変えるようだが、けっこうな量の液体を、クリームに直接入れて使用していた。

シャツの端切れのような布を、2本の指にギュウギュウに巻きつけて、それで缶からクリームを取り、ゴシゴシと大胆に靴を磨く。
この布を指に巻く儀式は、非常に重要なポイントのようで、時間をかけて慎重に、固くきっちりと巻きつける。
その拘り方を見ると、布の巻き方は靴磨きの基本であることがわかる。

それでクリームを強めに塗り込んでいく。
ワックスのように表面に何層にも重ねていくのではなく、クリームを革に一気に浸透させるので、靴が押されて動くほどの勢いで強く磨いていく。
今回持って行った靴は、ヨーロッパ製のカーフが使われているが、お店の人によると、最初から革の表面にワックスがコートされているという。
それを短時間で除去するのは無理で、今後何回か磨いていくことで、ワックスがはがれてクリームと入れ替わっていくという。

仕上げのから拭きは不要で、クリームを塗り込み終わった時点で、靴は強い輝きを発している。
これで完了です・・と告げられるまで、およそ15分ほどだろうか。
よく磨かれていながらも、不自然さのない有機的な輝きである。
テカテカしておらず、周りの景色がさりげなく表面に映りこんでいる。
靴を預けて本格的に磨いてもらえば、例のガラスのような輝きに仕上げることが出来るが、今回の目的にはこのくらいが理想的であると感じた。

それでも表面の仕上げはなかなかデリケートで、乾いたティッシュで軽く擦ったら、輝きがたちまち曇ってしまった。
番手の高い水ペーパーのように、水分を含ませたきめの細かい布を使用しないと、通用しないレベルの細かさに磨き上げてあるようだ。
今後は水をよく絞った布で、表面を軽く擦ってやる程度のメンテナンスを行い、輝きが薄れてきた頃に、また仕上げに出すというパターンになる。

やはり目の前で実際の作業を観察できたのは大きかった。
早速家に帰り、中途半端になっていた他の靴を磨いてみた。
こちらはクリームのみでの仕上げは無理で、ワックスを使っての作業になるが、今までうまく出せなかった鏡面仕上げに、次々に成功した。
コツを掴むことが出来たようだ。
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結婚式の靴


SIGMA DP1Merrill

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午前中は出社した。
連休中なので、仕事をしようにも中途半端だ。
午後になって銀座方面に向かった。
北海道から帰ったばかりなので、暑さが応える。

銀座には、姪の結婚式に履いていく靴を買いに行った。
定番の内羽根式のストレートチップだ。
フォーマルな席で正式に使える靴を、ひとつ必要としていた。
普段は履かずに、箱に入れてしまっておいて、結婚式などの時にのみ出してくるのだ。
まあ、そういう靴を今まで持っていない方がおかしかったのだが・・・(笑)

実はその靴をベースに、鏡面仕上げを施そうと計画していた。
顔が映るようなピカピカな状態まで、かかととつま先を磨き上げる仕上げ方である。
前々から自分で挑戦していたが、なかなか上手くいかないので、今回はプロにお願いする予定であった。
靴磨き専門のお店があって、スペシャル仕上げをお願いすると、数日間かけて磨き上げてくれる。

ところが家族から反対の声があがった。
結婚式の靴をピカピカにするなんて、新郎より目立ってどうするのだ・・というのだ。
確かに言われてみれば、そうかもしれない。
そもそも靴を光らせようと考える時点で、「うるさ型」に分類されるわけで、普通の人より少々目立つことになる。

どうしたものかと思い、まずは靴を購入する際に、直営店の人に聞いてみた。
すると、そのメーカーでは鏡面仕上げを推奨しているにもかかわらず、確かに場によって考慮する必要がある・・という答えであった。
結婚式の場合は、「呼ぶ側」か「呼ばれる側」かを、まずは考えなければならないという。
招待する側なら、あまり光らせるのは好ましくなく、せいぜい乳化性クリームで軽く磨く程度がいい。
逆に招待される側なら、場を華やかにする意味でも、靴を磨き上げるのはいいことだ・・というのだ。

つまり、うるさいことを言うなら、フォーマルな靴は2種類持っていなければならない・・ということになる(笑)
今回は姪の結婚式なので、僕は呼ぶ側に属するわけで、あまりピカピカの靴を履くのはうまくない。
実のところ、一度鏡面仕上げをやってみたかっただけ・・というのが本音なので、それが出来ないとなると非常に残念である。

現実にはご存知の通り、僕は単なる革フェチであり、フォーマルな靴を何足も持つほどのお洒落ではない。
今回は妥協して、どちらの場面でも使えるように、中間的な仕上げをするのが無難な着地点だろう。
何だか中途半端でがっかりではあるが・・・

それから買ったばかりの新品の靴を持って、某所にある靴磨きの専門店に向かったのだが、それについては次回書く。
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