オークション


LEICA X1

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主婦の間では、オークションを利用してものを売り買いすることが、日常的に行われているらしい。
そういう話を何人かから聞いた。
インターネットが生活に密着した例といえる。

育ち盛りの子供がいれば、当然着られなくなった服はどんどん出るだろうし、逆に新しい服も次々に必要になる。
不況ということもあるが、ものを大切にするという時勢を考えても、オークションを利用するのは理に適っている。
特に女性は、こういうやり繰りが得意のように見える。

Mrs.COLKIDが、友人と食事をして、話を聞いてきた。
その友人も、オークションを有効に利用しており、すでに1000点からの取引を行っているという。
1000点といえば大変な数で、この数年で始めた人が、どうすればそんな数に達するのかと驚いたが、取引の単価は数百円程度の安いものらしい。
それに時間もあるのだろう(笑)
ただみたいな価格で売るが、同じように自分も安く買うことで元を取り、ある種の共同体を形成するという高度で合理的な考え方だ。

先日その友人が、LVと書かれたボタンを、○○○○○○風ボタンと書いて出品したところ、すぐさまオークション会社から警告のメールが届き、出品を取り消された。
もちろん、当人には大それた考えはまったくなく、日常的な感覚でそう表記したに過ぎない。
特定の会社名を出したのが悪かったのだろうかと、「ブランド風ボタン」で再出品してみたところ、今度は問題なく通過し、落札者に売れていったという。
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ペンギン


D3X + AF-S NIKKOR 24mm f/1.4G ED

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突然、ふっと、古いCMソングが頭に浮かんだ。
「ペンギンちゃんの氷かき・・・」
我ながら恥ずかしいが、しばらくの間、その歌が頭の中を占めてしまい閉口した。

それ以降の歌詞は、部分的にしか思い出せない。
調べてみると、1975年にアサヒ玩具というメーカーから発売された商品で、歌詞の通りペンギンの形をしたかき氷製造機だ。

僕はもう中学生だったので興味は無かったが、メジャーな番組の時間帯にCMが流されたので、多くの人の記憶に焼きついていると思う。
あの歌声も鮮明に耳に残っており、いくつかのCMで聞いたように思うが、何という人が歌っているのかは、調べてもわからなかった。

同社の製品では、1969年発売のママレンジが有名だ。
台所のガスレンジを模した製品で、ニクロム線でホットケーキを実際に焼くことが出来た。
従兄弟の家にあって、そこのお姉さんといっしょにホットケーキを焼いたのを覚えている。
自分で作った料理を実際に口に出来ることが嬉しかったのか、記憶に強く残っている。

Mrs.COLKIDに聞いてみたら、ママレンジは知っているが見たことはないという。
私は小さい頃から本物のレンジで親の料理を手伝っていたので、おもちゃのレンジに興味など無かった・・と言っている(笑)
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洗濯機


D3X + AF-S NIKKOR 24mm f/1.4G ED

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洗濯機が壊れた。
困ったものである。
洗濯中に、いきなり驚くような大きな音を立て始めたので、慌てて停止させたそうだ。

買ってから、まだそれほど経っていない。
実際には、数年経ってはいるのだが、十数年壊れなかった前の洗濯機と比べると、今回はやけに短く感じる。
いわゆる、「はずれ」だったのだろう。

洗濯機がないというのは困る。
家のそばには、コインランドリーがない。
仕事が遅いので、新しい洗濯機を買いに行くことも出来ない。

Mrs.COLKIDが、洗濯物を持って母親のマンションに洗濯機を借りにでかけた。
それから、会社から帰ってきた僕と駅の改札で待ち合わせて、近所のレストランで夕食をとった。
その間、洗濯機を動かしているのだ。
さすがに、雨と寒さで、レストランは空いていた。

食べ終わってから、Mrs.COLKIDは再度母親のマンションに、洗濯物を取りに向かった。
僕は、食後のデザートを買いに、ひとりで駅のスーパーにでかけた。
プリンをふたつ、買って帰ろうと思ったのだ。

期限がせまって、10%引きと表示されたプリンが、ちょうどふたつ並んでいた。
ふつうのプリンとどちらを買おうか、棚のところでひとり悩んだ。
結局10%引きのプリンをカゴに入れて、レジに持っていくと、見ていた店員さんの女性が笑いながら袋に入れてくれた。

いつもMrs.COLKIDとふたりで行くのを知っていて、僕が甘いものを買いたがって叱られるのを見ているのだ。
今日は内緒でひとりで来たと思っているらしい。

雨に濡れながら、プリンをふたつ抱えて、走って帰った。
洗濯機は週末にでも買いに行く。
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担任


D3X + AF-S NIKKOR 85mm f/1.4G

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小学校の低学年の時、大学を出たばかりの若い女の先生が、クラスの担任になったことがある。
若い先生ということで、子供たちは馬鹿にしてしまい、クラスは時折収集がつかなくなった。

生徒があまりに言うことを聞かないので、先生はどうしたらいいのか分からなくなり、時折机に顔を伏せて泣き出してしまった。
すると残酷な子供たちは、泣いた、泣いたと喜んで騒いだ。
特別な悪意があったわけではなく、大人が子供に屈する姿を見たことが、子供たちにとっても衝撃で、余計に興奮して騒いだのだと思う。
先生にしてみれば、社会に出てすぐに手厳しい洗礼を受ける形となった。

僕は口の達者な生意気な子供で、よく先生からの非難の対象となった。
面談の時、僕の親は先生から
「○○くんはずるいんです。普段は自分がおしゃべりをしているくせに、私がちょっとでも間違えると、急にこっちを向いて「先生、それ違うよ」と言うんです。○○くんは、自分に甘く他人に厳しいんです」
と言われた。
小学校低学年の子供に対し、大人がまともに怒っているので、さすがに僕の親もあきれていた。

子供にとっては、自分の親と学校の先生は、直接接する機会のある大人の、ほとんどすべてと言っていい。
当時は戦後20数年経った頃で、敗戦ですべてを失ったどん底の状況から復興し、日本人が自信を取り戻した頃で、大人たちの多くは勢いがあり堂々としていたように思う。
特に中年の大人は、死線をかいくぐって生き残った者も多く、芯が太かった。
親は絶対に子供の前で情けない姿など見せなかったし、先生もどんと受け止めてくれる人間的に深みのある人が多かった。

そんな世間にいきなり出されて、容赦ない子供たちから、他のベテランの先生と比較された若い先生には気の毒なことをしたと思う。
僕の親によれば、若いきれいな女性だったという。
ところが、その前に担任だった中年の女の先生が太っ腹で豪快な人で、子供たちに非常に人気があった。
そのため、前の先生の方が美人でよかったと、僕が作文に書いたという。

あの先生にはずいぶんと酷いことをしたと思っている。
お会いできれば一言謝りたいが、今でも恨まれているだろうか・・・
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D3X + AF-S NIKKOR 85mm f/1.4G

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先日、脳神経クリニックの先生から、脳にはまったく異常は無いが、首の骨の形に異常があると指摘された。
僕が症状を言った時点で、すべて症例に該当していたのか、先生は笑いながら頷かれていたが、レントゲンを撮ったところ、予想通りの結果だったらしい。
母親も叔母も従兄弟も、母方の親戚の多くが同じく首に異常を持っており、首の骨が真っ直ぐというのは、完全に遺伝的なものらしい。
先生から、お母さんを恨むなよ・・と言われた。

ところが今日になって、父方の叔母も同じことを指摘されていると聞いた。
両方の家系がそうなら、もうどうしようもない・・・とがっかりした。

ネット上を検索してみると、同じ病気の人はけっこう多いようだ。
病気・・と言えるのかどうかわからないが、それが原因で出ている症例を読むと、自分と当てはまることが多い。
遺伝的なものである場合と、パソコン業務などが原因の現代病である場合があるようで、治せるという人と、治せないという人がいる。
脳神経の先生は、遺伝だから仕方がない・・という感じであった。

僕の場合、首が冷えると調子が悪くなることが多い。
床屋で首に熱めのタオルを乗せられると、スーッと頭の中の濁りが取れるように気分が良くなる。
首を冷やすと悪いということは、以前より気付いていたが、先日ドライブ先でMrs.COLKIDが買ってくれたネックウォーマーを首に巻いたところ、非常に調子がよかった。
頭脳がクリアな状態が保たれ、運転していても眠くならなかった。

この状態をずっと保てるなら、体調に好影響があると気付き、以来ネックウォーマーを愛用するようになった。
今までは何かと疲れやすく、仕事も趣味も、首の冷えに力をかなりスポイルされていたのではないか・・・

ところが、それほど寒くも無いのに、首に布切れを巻いて歩くのは、周囲から異様に見えるようだ。
何かと「どうしたのか」と聞かれるので、恥ずかしくなって、ついにウォーマーを外してしまった。
現在、他にいい方法がないか思案中である。
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不覚にも・・


D3X + AF-S NIKKOR 85mm f/1.4G

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テレビを見ているうちに、つい寝てしまった。
申し訳ないが、今日は書いている時間がないので本文なし。
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不発


D3X + AF-S NIKKOR 24mm f/1.4G ED

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朝5時前に起きて、那須の家から紅葉の様子を見にでかけた。
まだ外は真っ暗であった。
意思の弱い僕は、普段なら布団から出られずに終わるところだが(笑)、Mrs.COLKIDも同行することになり、いっしょに起こしてもらった。
真冬ほどではないが、けっこう寒い。

紅葉といっても、那須の山に上る一本道は渋滞が危険と見て、あまり人が選ばないであろう白河から甲子温泉へと抜けるルートを行ってみた。
数年前にトンネルが開通した新しい道だ。
予想通り車は少なめで、非常にいい道が続く。

しかし紅葉は思ったほどでなく、トンネル前後の標高の高い一帯だけが色付いている程度で、そこを過ぎるとまた木々の色は緑に戻ってしまった。
車を停めて撮影するほどの場所もなく、何となく写真を撮らないうちに、紅葉している場所を通り過ぎてしまった。
年配のカメラマンやカメラウーマン達が集団で来ているので、気後れしたこともあるが・・・(笑)
そのまま優柔不断に車を走らせ、会津若松まで行ってしまったが、そこで引き返してきた。

帰りに大内宿に寄り、朝食をとった。
また、まだ知られていない牧場をみつけ、そこで美味しいソフトクリームを食べた。
それでもお昼過ぎには那須の家に戻ることができた。
D3Xを持っていったが、ほとんど出番はなく、紅葉は一枚も撮らなかった。

収穫なしで東京に向かったが、行きと異なり、帰りは大渋滞にはまった。
家に入るまでに4時間以上もかかった。
それほど疲れは無かったが、少々うんざりした。
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週末


D3X + AF-S NIKKOR 24mm f/1.4G ED

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那須に来ている。
仕事が終わってから出た。
昼間は渋滞情報が流れていたが、夜になってから移動したためか、高速は案外空いていて、すいすいと走って来た。

気温は8度程度。
コタツの電源が入っている。
そこでミカンを食べながら書いている。

残念ながら、家の周りはまったく紅葉していない。
少し早かったようだ。
山の上の方に行けば紅葉しているというが、大渋滞に巻き込まれるのは、火を見るより明らか・・・

義兄が毎週末、那須の山の上の方に散歩に出掛けている。
地元の人間なので、誰も人が来ないところを知っているのだ。
ところが、先日山の中でクマに遭遇してしまった。
慌てて引き返してきたという。

クマといっても、ヒグマではないから、大丈夫でしょう・・と言ったら、実際に遭遇したら怖くてそんな余裕は無い、という。
連れて行ってやると言われて、慌てて断った。

今年は暑さのためどんぐりが少なくて、クマが多く出そうだという。
那須では4号国道を越えた東側にクマが初めて出没し、地元の人たちを戦慄させている。
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古いパソコン


D3X + AF-S NIKKOR 24mm f/1.4G ED

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メールで得意先に新しい商品や特価品の情報を流してみようと思いついた。
専用のパソコンを用意しようかと思ったが、時間も予算もないので、社内に使っていないものがないか物色してみた。

ふと工場の奥に、数年前のワークステーションが置いてあったことを思い出した。
特定の機械を駆動するための、専用データを作成するために導入したものだ。
しかしその機械を使うことがめっきり少なくなり、しかも新たなデータを作る時にしかパソコンを使わないので、ほとんど使用せずに放置してあった。
OSはXPだが、それなりのスペックで、最新のものに比べて、それほど見劣りするものではない。

夜遅く懐中電灯を持って現場に行ってみたが、製品に囲まれた奥の方に埃にまみれて置かれていた。
途中の道が狭いので、仕方なくその場でケーブルを外して、ひとつひとつ抱えるようにして持ち出した。
埃でだいぶ喉をやられたが、何とかひとりで移動して、明るい事務所まで持ってくることが出来た。

今日の日中、洗剤と雑巾で磨いて新品のようにした。
調べてみると、4年ほど前の製品であるが、何しろワークステーションであるから、ケースも大きく立派である。
早速LANケーブルを接続したが、実は買って以来、独立した専用機として使っていたので、インターネットに繋げるのは初めてである。

どうせ更新が始まるだろうと思ったので、こちらからマイクロソフトのサイトに赴き、更新項目をチェックしてみた。
すると、何と79項目もある(笑)
仕方がないので、それをすべてダウンロードした。
ついでにウイルス対策ソフトも新しいものを入れた。

マウスとキーボードも使いやすい新しいものに替えた。
本体をほとんど使っていないので、まるで新品のようになった。
古い機種なので、何だか不思議な気分である。
明日から早速作業に入ろうと思う。
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医院にて


D3X + AF-S NIKKOR 24mm f/1.4G ED

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行きつけの医院で、診察室の前の廊下で順番を待っている時、待合室にいたおじいさんが、突然前のめりになって意識を失った。
「○○さん、大丈夫ですか、○○さん!」
と看護婦さんの叫ぶ声が聞こえ、室内が騒然となった。

何人かの看護婦さんが走り出て、朦朧となったおじいさんを車椅子に座らせた。
おじいさんは「ウウウ・・」と唸るだけで、答えることも出来ない。
看護婦さんたちは車椅子を押して、処置室に運んでいった。

先生が診察室から素早く出てきて、おじいさんの運び込まれた処置室に入っていった。
すぐ後を、酸素ボンベを持った看護婦さんが続く。
廊下のベンチに座っていた患者のおばさんたちは、恐ろしいものを見るように眉をひそめてその様子を窺っていたが、皆が処置室に消えると、早速大きな声で今見た出来事の話をはじめた。
興奮冷めやらぬ様子で、噂話はどんどん発展していき止まる気配は無い。

処置が行われている間、我々順番待ちの患者は、廊下の椅子でしばらく待たされていた。
隣に座っているゴホゴホと咳の止まらない若い女性が、イライラしたように脚を何度も組み直している。
やがて一落ち着きしたらしく、先生が部屋から出てくると、「××さん、どうぞ」と次の患者の名前を呼びながら、診察室に戻っていった。

医者というのは、大変な職業であると思う。
まったくの他人である患者たちを、これだけの人数、毎日相手にしなければならない。
しかも、そもそもが病人であるわけだから、こういうトラブルも時々発生する。
大きな病院では、朝から夜までかかるような大手術を、毎日のようにこなしているお医者様もいる。

よくオーディオなどの趣味に、一般庶民から見ると異様に感じさせるほど、没頭しているお医者様がいる。
しかし、そのくらいのことをしなければ合わない職業のようにも思う。
仕事が大変だから、その分多額の報酬を得てそれをつぎ込む・・ということではなく、仕事の大変さの反動として、趣味にも病的にのめりこむ・・という特異な現象に見えるのだ。
まあ、本当にそうなのかどうかはわからないが・・・(笑)

かかりつけの医院の前を通ると、休診の日にも先生の車が1台だけ、広い駐車場に停まっていることが多い。
そんな時は、何より御自分の健康にも気をつけていただきたいと、心配している。
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停止


LEICA X1

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奥日光で紅葉真っ盛りと聞いて、思わず、まさか、という言葉が口から出た。
しかし映像には、赤く色づいた木々が映し出されている。
週末がピークだったという。
考えてもいなかっただけに、少し呆然とした。

仕事が急に忙しくなり、この一ヶ月は夢中で過ごしてきたので、時間の経過が止まってしまったようだ。
すっかり余裕を無くしていたが、季節は確実に変わっている。
あの暑かった夏は、既に忘れ去られてしまったかのようだ。
地球温暖化とはいえ、やはり今年も寒い季節が巡ってくるのだ。

色の変わった葉っぱを撮って、何が楽しいのか・・などと嘯いてみせても、紅葉と聞くと、反射的に写真のことを考えてしまう。
誰でも撮るのだから意味は無いとは思いながらも、ちょっと行ってみようか、などと考える。
まあ半分は遠足みたいなものだ(笑)

しかし、日光の紅葉には痛い目に遭っていることを思い出した。
激しい渋滞にはまり、普通に行ったのでは、とても奥日光まで辿り着けない。
駅にぞろぞろとたむろするリュック姿の老人集団の多さを考えると、さらに状況は悪化しているかもしれない。

どうしても行くなら、前日か早朝に、大回りして山の反対側から侵入するコースを取るしかない。
かなりの重労働になるので、仕事への影響を考えると、強行するのは躊躇われる。
ここは慌てずもう少し待ち、那須の秘密の裏山が紅葉した頃を狙った方が得策か・・などと自分を納得させた。
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タワー


LEICA X1

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建設中の東京スカイツリーが、早くも観光スポットとして注目されている。
先日もテレビで、スカイツリーがよく見えるスポットを巡る番組を放送していた。
その際、旧タワーである東京タワーにも触れ、二つのタワーが親子のように同時に見える場所も紹介された。

皮肉なことに、スカイツリーの誕生で、今まで忘れ去られていた東京タワーが、再度脚光を浴びているように見える。
まだ東京タワーに行ったことが無いので、一度くらい上ってみたいという話も、最近何人かから聞いた。
まるで「やり残した重要な仕事」のような言い方であった。

あらためて東京タワーを見てみると、高さこそ周りのビルに埋没しているが、あの赤くて尖った建造物のデザインはなかなかのものである。
存在感では他のビルを圧倒しており、東京のシンボルであることは間違い無い。
どうせならスカイツリーの誕生をきっかけに、東京タワーを取り壊してしまうのではなく、東京を代表するタワーのひとつとして再生させる道はないものか。

たとえば、スカイツリーに上るなら、東京タワーにも上らなければ・・という、流行のようなものを作ればいい。
クラシックタワーとして、スカイツリーとは別の路線を狙ったほうがいいだろう。
互いのタワーで共同して光線を発し、夜空に光の芸術を描いてもいい。

六本木のアート・トライアングル(三つの美術館)のように、三番目のタワーを作って、タワー・トライアングルを形成させるのも面白い。
タワー同士が提携してイベントを行うのだ。
一日で三つのタワーを回れば、認定証と景品がもらえるようにする。

試しに地図上で、スカイツリー建設地と東京タワーの位置を直線で結び、それを一辺とした正三角形を描いてみた。
すると、もうひとつの頂点は、東池袋のサンシャインビルの手前辺りに結ばれることがわかった。
三角形の三辺は、それぞれ上野公園、日本橋から銀座、市ヶ谷から護国寺の辺りを通過し、その内側には皇居がすっぽり納まる。

こうなったらサンシャインビルを三つ目のタワーにしてしまってもいいだろう。
夜になったら、それぞれが強い光を発して、ミラーで反射させて壮大な三角形を、東京の夜空に浮かび上がらせるのだ。
飛行機の中からそれを見た乗客は、感動のあまり言葉を失うだろう。


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えのきだ君


LEICA X1

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長い下りのエスカレーターに乗っていた。
隣のレーンの上りのエスカレーターを、下から上がってくる30代の男性と目が合った。
彼は僕を見て、一瞬驚いたような顔をしたが、すぐに顔いっぱいに笑みを浮かべて、大きな声で叫んだ。
「えのきだ君! えのきだ君じゃないか!」

彼の声が、エスカレーターの長い筒状の通路の中に響いた。
みなが注目している。
僕は、顔をそらして、あらぬ方向を向いた。
知らん顔をすることで、人違いであることを、暗に伝えようと思ったのだ。

しかし彼は、僕をえのきだ君だと信じ込んでおり、まったく疑ってもいない様子で、続けて話しかけてくる。
「探したんだよ。久しぶりだなあ。やっと会えた」
違うんだ。僕はえのきだじゃない。
そう目で訴えたが、彼にはまったく通じない。

彼の位置がどんどん近付いてくる。
すれ違い様、彼は上りのエスカレーターから身を乗り出すようにして、興奮したように目を光らせて話しかけてきた。
えのきだ君とやらに伝えたいことが、よほど一杯あるようだ。
手を差し出した彼に狼狽した僕は、エスカレータの反対側の端に、彼を避けるように寄った。
そんなに僕は、えのきだ君に似ているのだろうか。

恥ずかしいので言葉は発さなかったが、僕は自分を指差し、否定するように手を左右に振って、必死になって訴えた。
僕はえのきだじゃあない。違う、違うんだ。
通り過ぎて上に昇って行った彼は、それでもこちらに向かって盛んに何かを話していたが、僕の冷たい態度に人違いに気付いたのか、にこやかだった顔が急に無表情になった。
訝しげにこちらを見ていたが、やがてプイと上を向いてしまった。

やっとわかってくれたかと、ほっとして前を向いた瞬間、
「やあ、えのきだ君! えのきだ君じゃないか!」
という大きな声が、上の方から響いてきた。
驚いて後方を見上げると、にこやかな顔をした彼が、また隣の誰かに話しかけている。
彼の見つけた「次の」えのきだ君は、顔をひきつらせて立ちすくんでいた。
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床屋の記録


LEICA X1

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今日は床屋に行ったので、いつもの通り記録しておく。
散歩はいつものコースで、距離は歩いたが、写真はあまり撮らなかった。
天気がぱっとしなかったこともある。
今度googleマップをじっくり見て、行った事のない場所を調べて、端からつぶしていこうかと思っている。

床屋は、夕方行ったこともあり空いていた。
今日のスタッフはオールスターで、カットはいつものHさん、顔のリンパマッサージは一番上手い女性が担当してくれた。
上手いというのは、一番痛いという意味で、それゆえに一番効きそうな気がする・・ということだ。
予想通り、痛いの何の・・・もう少しで音を上げるところであった。
それを好むようになったのだから末期症状か(笑)
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検査


D3X + AF-S NIKKOR 24mm f/1.4G ED

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会社を休んで、朝早くから脳のクリニックに行った。
糖尿以外にも、体調管理の一環として、検査しておきたかったのだ。

レントゲンとCTを撮ったが、脳自体はまったく問題なく、お世辞であろうが30代前半なみだと褒められた。
しかし首の骨が遺伝的に真っ直ぐ(本来は曲がるべき部分)のために、肩こりが激しいのではないかと指摘された。
まったくその通りなのだが、これは治しようがないので、そのまま生きていくしかないということであった(笑)
とにかく脳は大丈夫と聞き、一安心である。

夜になって母親と三人で、今日から公開された「桜田門外ノ変」を見に行った。
吉村昭原作の作品は、映像化されて成功した例が少ないように思う。

今回の映画も、襲撃シーンは出色の出来で、ホロリとくるシーンもあったが、全般に粗さやつなぎの悪さが目立った。
よりによって吉村作品に、原作にない決闘シーンを中途半端に入れたのも、何とも不可解であった。
ナレーションや現代の映像の挿入等、演出の古さも目立ち、数十年前のテレビ映画のようである。

本当は関鉄之介の長い逃避行と、身を挺してその手助けをする人々、じわじわと迫る追っ手の恐怖を、じっくりと描写すべきだと思うのだが・・・
何年も前から、そういうシーンが自分の頭の中で出来ていただけに、見ていてもどかしく、非常に残念だった。
もっとしっとりとした質感が欲しいし、あの俳優陣なら十分に出せたはずだ。

同行した二人にも不評であったが、襲撃シーンと桜田門のセット(位置関係がイメージ通り)と、大沢たかおは良かった(笑)という。
映画に関しては、文句ばかりになるので、この辺でやめておく。
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