職質


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ここでも度々取り上げた「アキバの職質」の正当性が裁判で争われた。
2008年の秋葉原無差別殺傷事件以降、特にその直後はお祭り騒ぎのように行われていた警察の職務質問による摘発に関する裁判だ。
秋葉原の路上で職務質問を受けた豊島区の男性が、小型ナイフ付きの携帯工具を持っていたという理由で、任意同行を求められた上で軽犯罪法違反容疑で書類送検されたことを不服とし、約200万円の損害賠償を求め訴えていたのだ。

この職務質問が違法と判断され、「休日に秋葉原を歩いていただけで所持品検査までされた精神的苦痛は大きい」として、都に5万円の支払いが命じられたという。
職務質問は「異常な挙動」から犯罪関与が疑われる場合などに実施できるという規定が定められているのだそうだが、この規定に該当しない場合は任意での職務質問でも違法という判断になった。
男性に異常な挙動は無く、職務質問した合理的根拠が欠けているという理由である。
都側は「男性は目が合うと、うつむいて視線をそらし、避けるように通り過ぎた」と主張したそうだが、裁判長は「傘を前に傾け早足で歩いていただけ」と判断し、男性が犯罪を起こすと疑う理由はなかったとして職務質問を違法と認めた。

ただし違法と認められたのは、職務質問と所持品検査のみである。
任意同行以降の刑事手続きの違法性は認められていない。
男性の工具所持については軽犯罪法違反に当たり、男性も指紋採取などに応じたことから、「指紋や写真のデータ保管が違法とは言えない」と結論づけられた。

いわゆる「アキバの職質」に多くの人が反感を持っているのは、警察の職務質問のやり方が、犯罪防止のためばかりでなく、個人や集団の点数稼ぎのために行われているように見えるからである。
事実はどうだかわからないが、一定のノルマを達成する為、あるいは自分の査定を上げたいがためにやっているのではないか・・という疑いを多くの人が抱いている。
自分は犯罪を憎み正直に生きてきた・・そう自負する人たちまでもを、有無を言わさず一方的に犯罪者扱いし経歴に傷を付ける。
その理由が、突き詰めれば「お金の為」・・だとしたら、これは正義と最も遠いところにある行動といえる。
この職質のために、国民の警察に対する不信感が増大していることを、彼らは知っているのだろうか?

この判決で、警察側にしてみれば、異常な挙動の人物以外に迂闊に職務質問できなくなる。
まあ主観的なものではあるが、仕事が少々やりづらくなるだろう。
しかし、理由無くカッターや小型ナイフを持ち歩くことが法に触れる・・ということは間違いないようだ。
内装業などのわかりやすい職業で、かつ仕事の最中であれば言い訳も通用するだろうが、例えば伊東屋あたりでハサミを買った帰りに職務質問を受けた場合はどうなるのだろう。

スイス製のアーミ-ナイフ付きのキーホルダーを持ち歩くなんていうのは、もう言語道断である。
ちょっとでも引っかかりそうなものは、意識して持たないようにする必要があるだろう。
トイガンなども趣味以外で使うとは考えづらいので、所持していて咎められた場合に、どう答えていいのか思いつかない。
所持してはいけないものがお店で売られていること自体が不思議な話だが、玩具屋でそれを買って帰る道中は危険が一杯だ。
家に入ってしまえばいいのだろうが、外を歩いている間は軽犯罪法違反に当たる可能性がある。
この分で行くと、ハサミやカッターも許可証無しでは購入できない時代が来るかもしれない。

もうひとつ、やはり目が合うと視線をそらす人物が、警察官の選別基準であることもわかった(笑)
以前リュックを背負って秋葉原に買い物に行って、何度も職質を受けて困った頃があった。
警官が立っていると、直接そちらを見ないようにして、何気なく通り過ぎようとしたが、かえってそれが悪かったのだ。
最初にちらりと見た時点で、相手もこちらが見たことに気付くものらしい。

あの時は職質があまりに頻繁だったので、どうして自分だけ引っかかるのだろうと悩んでしまった。
なにしろ暴力団員風の男が横を通っても無視するのに、僕を見ると警官がすっと寄ってくるのだ。
いくら頭にきても、反抗的な態度を取っては彼らの思う壺である。

考えた挙句自分の格好に気を遣い、リュックをシュルダーバッグに替えて、眼鏡を少しお洒落なものに買い替え、服もあまりラフなものは着ないようにした。
こちらの様子を見る警官の鋭い目を、意識してじっと見つめ返すようにしたのが功を奏したようで、それ以降ピタリと職質を受けなくなった。
やましいところは無いので恐れることは無い・・と言いたいところだが、相手はその気になれば自由に書類送検できるのだ。
正直なところヤクザよりたちが悪かった。
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危険ポイント


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車のナビが時折「事故多発地点」を告げる。
統計的に事故が発生する率の高い地点なのだろう。
確かに、そういう場所を通過する時は、普段よりハッとなる出来事が多い。
ちょっとしたタイミングの悪さで、危険な事態に陥る可能性のあるポイントであるのがわかる。

ナビの危険ポイントのリストにこそ入っていないが、近所の郵便局の駐車場も、僕にとっては油断できない場所だ。
元々空き地だった場所を利用している為、駐車場の地面に砂利を敷いている。
その駐車場から車を出す時は要注意である。

駐車場に面した道は、右も左も少し先がカーブになっており、見通しが非常に悪い。
左右ともに、走ってくる車が直前まで見えない。
しかも、けっこうな速度で飛び込んでくる車が多い。
飛ばし気味に通過すると気持ちのいいカーブなのだ(笑)

タイミングを計り、よし今だと思って駐車場から出ようとすると、そこで第二の危険に晒される。
車の頭を道路に少し出して、走り出すチャンスを窺っていると、前輪は道路、後輪はミューの低い駐車場の砂利の上に乗った状態になる。
そこで一気に行こうとアクセルを踏むと、後輪駆動車の場合、リアのタイヤが空転するか、電気的制動がかかり回らなくなる。
車はその場で前進できずに1、2秒ロスする。
それでタイミングがずれてしまい、走ってきた車と鉢合わせする事があるのだ。

多くの車はFFだから、必ずしもその現象は起きないのだろうが、FRである自分の車で何度かヒヤリとしたことがある。
かなり気をつけて運転していても起きるのだから、事故率は相当高いものと思われる。
個人的には、あの駐車場がもっとも危険なポイントのひとつだと思っている。
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チーズとチョコレート


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海外に行ったからと、皆にお土産を買うなんて、今時そんなことする人は少ないですよ・・と笑われた。
昔のようにお餞別を渡す時代じゃありませんから・・と言われた。

まあ確かに、街を歩いても買うものなんて何も無い。
他の国と同じチェーン店が並び、どの街を歩いても、目新しいものはみつからない。
お洒落なお店・・といっても、そんなもの東京にいくらでもある。

実際、昔はよく見た細々とした雑貨を売る観光地のお土産屋も、数店しか見なかった。
やはりインターネットの影響が大きいのだろう。
今となっては、あの何の役にも立たないようなキーホルダーやバッジや置物が、かえって貴重なものに見える(笑)

さすがに昔の日本人観光客のように、ブランドものを買い漁るようなことをする気は無い。
それでも社員には何か買って帰ろうと思い、食器店でドイツ製の小さな調味料入れをいくつか買った。
(これが思いの外好評だったのだが・笑)
多くは日本でも売られているものであるが、受け取る方もそれを承知の上でお土産として有難くいただくのだ。

ところでスイスの山間の村で、チーズを作る工場を見学させてもらった。
そこのチーズは日本にはまったく入っていないというので、自分用にいくつか買ってきた。
僕はチーズは大好きで、臭いがきついものでも食べられる。
試食して味の強いものを選んだが、これが実に美味しくて、今もナイフで切ってはサラダなどに入れて食べている。

もうひとつ、スイスの空港でチョコレートを買った。
日本では手に入らない、何とかいうメーカーの美味しい生チョコがあるから、思い出したら買ってきて欲しいと言われていたのだが、肝心のメーカー名を忘れてしまった。
空港では多くのチョコレートが売られていたが、これも試食させてもらい、抜群に美味しいものがあったので、それをいくつか買っておいた。
案の定、それが欲しかったメーカーのもので、帰国後えらく喜ばれた。
冷蔵庫に保存して大切に1個ずつ食べていたが、数日で食べ終わってしまった。
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総会


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住んでいるマンションの総会に、Mrs.COLKIDが出席してきた。
来期は管理組合の役員をやる順番なのだ。
ウチは夫婦共働きで時間がないので、大きな役はとても出来ない・・と言って、ほどほどの役で勘弁してもらう予定であった。

実際その通りで、引退した人か週休二日の人にしか出来ない、かなり大変な仕事である。
もちろん公平に誰もがやる義務があるのは理解しているが、現実にはそうはいかない。
月に一度、土曜日に集まって、何時間も打ち合わせをするのだが、僕のように土曜も日曜も働いている人間には、正直なところ、よくそんな時間が取れるものだと驚くような話である。
本当は、世話好きで機転の利くお年寄りがいればお願いしたいところだし、実際それが一番いい方法である。

ところが総会で集まったメンバーは、惨憺たる状況であった。
ほぼ全員が女性で、ひとりは体を悪くしており、杖をついての参加であった。
もうひとりは、鼻血を出したために着替えてきたというおばあさん。
さらにもうひとりは中国人女性で「わたし何もわからないよ」と大声で騒ぎ立てる。

Mrs.COLKIDも困惑したようだが、そこはさすがで決して譲らない。
大役は無理という主張を、最後まで変えようとはしなかった。
僕だったら、いたたまれなくなって引き受けてしまうところだ(笑)

結局現在はマンションには住んでいない所有者の男性が、理事長を引き受けることになった。
とっくに息子夫婦にマンションを譲り、自分は引退して別のマンションに住んでいたが、息子がそういう会に一切参加しない身勝手なタイプだそうで、責任を感じて代わりに出席していたのだ。
以前その方が現役の頃も、一度理事長をされており、能力と適性は十分なのは知っていた。
しかし久しぶりに参加したら、大役を押し付けられてしまい、さすがに困惑していたという。
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家篭り


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二日連続で家にこもる。
一切外には出なかった。
いつもなら一回くらい散歩に出るところであるが、今回は明日からの仕事を最優先とし、とにかく体調を戻さなければならないと考えた。
少しでも体を休ませて、一刻も早く回復したい。
お陰で身体は大分休まったと思うが、声がまだ変な状態だ。

たっぷり時間があるので、写真の整理をした。
あまり撮らなかったと言ったが、それでも一週間の出張といえばけっこうな枚数になる。
起きている時間はもっぱら現像作業に費やし、2日間でブログの2ヶ月分ほどの枚数をアップした。

シグマの場合、パソコンの処理がかなり大変である。
ピクセル単位で拡大してピントとブレに問題がないかチェックするのだが、それには表示画質最優先モードを選ぶ必要があり、処理に相当の時間がかかる。
パソコンの性能がそれほど低いとは思えないのだが、毎回十秒程度はかかるため、処理が終わるまでの時間を利用してeBayを見たりしている(笑)
しかもこのブログの場合、通常の幅850ピクセルのものと、大きな画像用の1920ピクセルのものの2種類の画像データを作るのだから、トータルでの加工時間にはかなりの時間を要する。

今回は暗い場所での撮影が多いため、基準を通過できなかった写真もかなりあった。
天気に恵まれず、薄暗い雲の下や教会の中などで撮影したからだ。
あちこちに行けた訳ではないので、3台のカメラとも似たような写真が多く、とてもすべては見ていられないので、最初にめぼしいものをピックアップしてから作業している。

ブレが多かったのは、三脚を持っていかなかったことが原因である。
あくまで出張で撮影旅行ではなかったのだから、のんびり三脚を立てて撮影するような機会はなかった。
しかし現地は宝の山で、休暇に車を借りて行けたらどんなにいいだろうと思う。

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睡眠


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一日外に出なかった。
こんな日も珍しい。
食事をして薬を飲んだらベッドに入り、目が覚めたら少しパソコンをするくらいで、後はまたベッド・・・
寝すぎると調子が崩れる方だが、薬が効いているのかよく眠れる。

専門家に聞いたら、今流行っている典型的な風邪の症状だと言われた。
熱が出ないのに咽喉がやられて、次に鼻に来る。
電車の中などで、平気でくしゃみをしている学生にでもうつされたのだろう。

せめて声だけしっかり出てくれないと、仕事に支障が出かねない。
しかし寝るくらいしか対策はないという。
それで仕方なく一日寝ていた。
確かに睡眠が不足していたのも事実だ。
お陰でいろいろな夢を見た(笑)
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昨日辺りから、少し咳が出ていた。
しかし重要な仕事の話が続いており、休む間もなく得意先との打ち合わせを続行。
昼食を軽く取り、昼休みも休まず打ち合わせを続けた。

業界が動き出したのか、次々に大きな話が来る。
風が吹いているとしたら、乗り遅れるわけにはいかない。
しかし本当の風邪をひいてしまったようで、午後には喉がガラガラになり、ついには声がろくに出なくなってしまった。
体も少し熱っぽい。

それでも夕方まで何組かの来客と打ち合わせを続け、夕方医者に飛び込んだ。
抗生物質などの薬をもらい、再度会社に戻ってみると、またいくつか仕事の話が入っている。
何件か電話したが、声がまともに出ないので、相手が気の毒がっていた(笑)

食後に飲む薬をもらったが、早く体調を改善させたくて、お菓子をひとつ胃に入れて薬を飲んだ。
その後電車の中で少し寝たが、薬が効き始めたようで幾分楽になった。
ただ声は相変わらず出ない。

明日も人と会う約束になっていたが、さすがに無理と判断し、急遽中止にしてもらった。
出張から帰って、そのまま働き詰めだったので、さすがに疲れが出たのかもしれない。
まあ、週末はゆっくり休むことにする。
写真も当分ストックはあるし・・・(笑)
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移行


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ヨーロッパにVAIOのノートを持って行った。
とりあえずはどのホテルでもネットにつなげることは出来た。

LANは有線の場合と無線の場合があった。
フロントでパスワードをもらって、ホテルの提供するネットワークに入る。
あるホテルはセキュリティにうるさく、一日に複数回パスワードを変更する為、その度にフロントに聞きに行かなければならなかった。
あちらも何も言わなくても、僕が行くとにやりと笑ってパスワードの記された紙を渡してくれた。

案の定、ノートパソコンを持ってきたのは少数派であった。
ほとんどの人がスマートフォンかiPadで、ノートを持っているのは年寄りが多かった。
フロントで最初に接続法を聞いた時も、え、PCなの?と言われた。

さすがに僕もスマートフォンに替えようかと少し考えた。
しかし僕の場合、写真のRAW現像をしなければならない。
時には仕事で画像の加工処理をする場合もある。
あのシグマのソフトやPhotoshopを動かすとなると、それなりの性能の機械が必要になる。
簡単なスナップ程度なら、スマートフォンで十分だろうが、このブログの場合そうはいかないだろう。

そこまで考えて、やはりスマートフォンへの移行は無理だと思い直す。
将来はわからないが、まだしばらくは難しいだろう。
あれで済めば、ずいぶん軽くなるのは確かだろうが・・・
本当を言うと、ノートパソコンのモニタでの画像調整は難しくて、単体のモニタを担いで現地に持って行きたいくらいなのだ(笑)
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休息


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帰国早々、休む間もなく連続して重要な仕事が入っている。
しばらく空けていたために、一気にしわ寄せが来ているのだ。
しかも気楽に対応できる仕事ではなく、かなり緊張を強いられる。
さすがに少し疲れが出てきた感じもする。

電車の中で椅子に座ると、すっと寝入ってしまうのは、疲ればかりでなく時差ぼけも多少入っているのかもしれない。
その状態から簡単に抜けられないのは、歳をとった証拠か?
もっとも僕は昔から体が飛びぬけて丈夫だったわけではないので、若い頃はこんなことなかった・・と感じることはあまりない。

それにしても、電車の中でゆっくり眠れるというのは、やはり日本ならではのことだろう。
短い時間とはいえ、その時間を休息に充てられるのは有難い事だ。
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時計店


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スイス、ドイツといえば時計・・・
ということで、当然時計店も覘いてみた。
どの町にも必ず時計店はある。
不思議なくらい、どの国の男性にとっても、時計は関心の的なのだ。

たとえばケルンの繁華街を歩いただけでも、けっこうな数の時計店をみつけることが出来る。
多くは貴金属店で、宝石と一緒に売られている場合が多い。
扱う商品の価格帯が2分されており、ファッション系のクォーツ中心の安い価格帯のお店と、オーデマ・ピゲ、ピアジェといった高級ブランド中心のお店がある。
客層がはっきりと分かれるのだろう。
まあお店自体は日本とそう大きな違いはない。

しかし価格を見ると決して安くはない。
日本の価格とそう変わらない・・というより、むしろ高く思えるものもあった。
多くは日本でも普通に売られているモデルで目新しさもない。
今そこで買う理由まったくみつからなかった。

これでは意味が無いと思い、中古店も探してみた。
質屋さんのようなお店をみつけて入店してみたが、置いてあるものの価格には魅力はなかった。
中古品にもしっかり価値を認めている・・ということではあろうが、これなら御徒町の行きつけのお店の方が安い。

空港の免税店にも、有名ブランドの時計が所狭しと並んでいる。
価格は表示されていなかったが、お店で聞くとやはり驚くほどではない。
普段並行ものの価格に慣れていることもあり、何でそんなに高いのかと思ってしまった。

日本では売られていない独立時計師のブランドなどを、予め調べておけば話は違ったのだろう。
だが、そもそも仕事で出張したわけで、時計を買いに行ったわけではないのだから、限度がある。
それにしてもネットでどこにいても安く買える時代に、あえてここで買う人がいるのだろうかと不思議に思った。
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再会


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ドイツの展示会場で、古くからの知人何人かと再会できた。
ひとりはドイツ国内の同業者で、20年ほど前に僕の方が先方の工場を訪問したことがある。
その時にえらく歓迎してくれたのを覚えている。

BMWのオープンカーで颯爽と出迎えてくれ、旧東ドイツとの国境付近を案内してくれた。
まだベルリンの壁崩壊から数年しか経っておらず、鉄条網や監視塔が残っていた。
先方の会社はそこからそう離れていない西側にあったが、周りの家々は高級でセンスがよく、極めて豊かな生活をしているのがわかった。
東側との落差に随分と驚かされた。

僕を覚えているか聞いたら、もちろんと答え、即座に「1993年だったね」と答えた。
僕が訪問した年を正確に記憶しているのだ。
3シリーズのオープンはどうしたか聞いたら、事故を起こして危なく死ぬところだったので、もうオープンはやめたという。
今は日本の車に乗っているよ・・・彼はそう言った。
あの頃のような、華やかな状況ではないのかもしれない。

もうひとりはドイツの機械メーカーの社長だ。
何度ブースを訪れても、お客相手に熱心に説明している最中で、接触することが出来なかった。
目を爛々と輝かせながら、怖いくらいの険しい顔つきで話す人で、その最中にはちょっと近寄り難い。

彼は自社の製品のことを細部まで知り尽くしている。
自ら作業衣姿になり、たったひとりで大型の機械を搬入し、内部に入り込んで配線をすべて完了させ、機械を組み上げてしまう。
さらにはパソコンを接続し、プログラムを書き換えて細かいチューニングまで行う。
ヨーロッパでも経営者にはそのくらいのバイタリティが必要だということを教わった。

6回目にブースを訪れた時に、やっと話す機会を得た。
やあ君か、と怖い顔が笑顔になった。
しかしすぐに真剣な顔になり、「君のところにはウチのこの機械が必要だ。これを導入すると無駄が大幅に省けるぞ」と、いつもの勢いで説明を始めた。

数年前に彼の会社の機械を導入した時、彼自らが数日間来日して機械を設置した。
その時にウチの工場の中をしっかりチェックして、弱点を把握しているのだ(笑)
彼は相当の飲んだくれで、毎晩泥酔して遅くまで飲み歩いた。
あきれたお店の人から、もう閉店だから帰ってくれと言われたのを思い出した。
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超大型


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帰国後再度外出し都内を歩いたが、さすがに疲れが出てほどほどで帰宅した。
電車でシートに座るとすぐに寝入ってしまう。
家に帰っても眠くて仕方がないので、短時間ではあるがベッドで横になった。
しかし少し寝ただけですぐに復活する。
これもインターネットで夜更かしするのに慣れているせいか(笑)

今回はエアバスのA380という巨大な飛行機で移動した。
総二階建て構造の建物のような飛行機だ。
乗り心地は小型機よりは安定しているのだろうが、まあ特別どうということはなかった。

気になったのは、大勢の乗客を乗せる事に付随して発生する様々な障害である。
まず乗客の乗り降りに時間がかかる。
乗る時はカウンター前が大勢の人で行列になってしまったし、降りる時は機内の通路に立ったまま動けず随分待たされた。
出入り口はその分多く作ってあるようだが、空港側でもこの機体の出入り口に対応できるゲートは限られるようだ。

もっと問題なのは、預けた荷物の受け取りであった。
一度に大勢の乗客が押しかけるため、荷物を受け渡すターンテーブルが対応しきれない。
次から次へと出てくる荷物でベルトコンベアが覆いつくされてしまい、次の荷物が供給できずに、供給用コンベアを一時停めざるを得なくなる。
いつまで待っても自分の荷物が出てこないので、乗り継ぎの時間が迫っているお客は、間に合わないとイライラし始める。
実際僕の荷物も手にするまでに小一時間かかった。
ただ大きければいいというものでもないようだ。

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帰国


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朝、成田に無事到着した。
約11時間かかった。
そこからリムジンバスと電車を乗り継ぎ帰宅した。
シャワーを浴びて髭を剃り、これからまた外出しようと思っている。

出張中の一週間、ずっと天気が悪かったのに、最終日になって驚くほど晴れた。
朝早くにあちらを離れなければならず、もうどうしようもない。
一日ずれてくれればと、非常に悔しい思いをした。
何でこうなるの・・・

それにしても、今更ながらたった11時間でヨーロッパまで行けてしまうのだと感心した。
確かに腰は痛くなり、胃腸もおかしくはなるのだが、随分と近く感じる。
映画を数本見ている内に、目的地に着いてしまう。

子供の頃は、アンカレッジまででうんざりしてしまい、我慢して座っているにも限界を感じたものだ。
まあ北極上空を通った頃と比べても仕方がないが・・・(笑)
もちろん現在の航路になってからも何度も乗ってはいるが、今は好きな映画を自由なタイミングで見られるようになったのが大きい。
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帰国中


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日本に向かっている。
行きと同じく更新できないので予約投稿していく。
日曜日に帰宅の予定。
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スイスでの一日


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朝早くからメーカー主催のレセプションに参加した。
早朝にバスが迎えに来て、ホテルから数キロ離れた工場に向かった。
帰ってきたのは夜10時過ぎなので、丸一日かかったことになる。

レセプションと言っても、新製品のお披露目はすでにドイツの展示会で済んでいる。
午前中はミーティングを兼ねた教育会で、要は英語での授業を2時間ほど受けることになった。
質問も飛んでくるので、のんびりしていられなかった。
日本の状況をいろいろと聞かれた。

それからメーカーの工場を見学した。
スイスは技術者の教育制度がしっかりしていて、メーカーが学生を大勢受け入れる。
工場で基礎的な技術教育を施して社会に戻す。
彼らがそのメーカーに就職することもあるし、別の会社に行く場合もあるが、企業にはそうやって共同して職人を育てる義務があるのだ。
若い学生たちが、真剣に機械のオペレーションに取り組んでいるところを見せてもらった。

みなで昼食をとり、その後はバスで市内に出た。
当初は標高2000mという山の方にハイキングに行く予定で、気温が0℃なので厚着をしてくるようにと言われていた。
しかしこの天気では無理だ・・ということで、急遽市内のミュージアムや特産品の工場の見学に変更になった。
まあ、それはそれで面白かったが、晴れていればすごい景色が見られたかと思うと何とも惜しい。
天気ばかりはどうしようもない・・・とあちらの営業部長も嘆いていた。

途中、山の中腹にあるお金持ちが住む地域が見られて、非常に興味深かった。
やはり豊かな生活をしている層がかなりいて、隠れているわけではないのだろうが、そういう人たちだけの集落がある。
山の中にもかかわらず、大きめの池があり、岸には飛び込み台やボートハウスが設置されている。
夏は水浴びを楽しむのだろう。
豊かな緑に囲まれた静かな地域で、日本では考えにくいほどの環境である。
那須の裏山に家を作ると近いことが出来るな・・とふと思った(笑)

夜は小さな山奥の村に出向き、レストランで食事をした。
シンガポールや南米など、いろいろな地域からユーザーが参加しており、国際色豊かで面白かった。
それぞれの国の状況が聞けて非常に参考になった。
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