新しい免許証


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既に多くの方はそうなのだろうが、僕の場合、今回の書き換えからICカード免許証になった。
ICカード化したことで、偽造免許証の作成が非常に困難になったという。
免許証の表面からは、プライバシー保護のために本籍地の表示がなくなっている。

書き換えに行った際に、4桁の暗証番号を2組登録した。
(要するに8桁の暗証番号なのだが・・・笑)
免許センターの機械に免許証をかざして、暗証番号を打ち込むと、初めて本籍地などのデータが画面に表示される。

もうひとつ前回との大きな違いは、道路交通法の改正により、普通車と大型車の間に新たに中型車が出来たことだ。
それに伴い中型免許というのが新設された。
改正以前に免許を取得している僕には、中型に該当する車の一部まで運転することが許されている。
今まで免許証上の「種類」に「普通」と書かれていたが、「中型」と表記されるようになり、8tに限るという但し書きが付いている。

それ以外にも、今まで金色だったラインが青いものになり、次の更新も3年と短くなった。
これは僕の個人的な理由によるのだが・・・(笑)



今日の時計ベルト。
シーマスター・アクアテラに、先日いくつか購入した安くモレラートのベルトのうち、アリゲーター竹斑をつけた。
まずはスタンダードな黒の艶消し。

大特価なので、心置きなく改造できる。
ホームセンターなどで、様々な材質のゴムシートを売っているが、今回は表面がツルツルした少し厚めのもの(厚さ1mmくらい)を選んだ。
接着剤で裏側に貼り付けて、上から糸で縫い直した。
縫う際に糸で引っ張るので、ゴムが変形して縁の部分が剥がれてしまうことがあり、それは瞬間接着剤で補修した。

しかし今回の選択は失敗だったようで、ゴム表面が妙に肌にまとわり付く感じがして不快である。
また1mmでは厚過ぎたようで、ベルトは硬くなるし、遊革には入りづらいし、重くなるし・・でいいことがなかった。
厚みは0.5mmのものから選ぶべきであると悟った。
ゴムの材質選びも、肌に触る部分だけに、感触の上でかなり重要なことがわかった。
艶消し黒のアリゲーターはアクアテラによく合うので、惜しいことをしたかなと思っている。

今まで実験した中では、むしろ液体ゴムをスプレーや筆で塗ったものの方が、つけていて違和感が無い。
表面は少しべたつくのだが、しばらく腕につけていると気にならなくなる。
ただ季節的に、もうそれほど汗をかくことはないので、真夏にはどうであろう・・・と考えている。
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卒倒


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卒倒する女性を目の前で見たことがある。
マンガのポパイの中で、オリーブが卒倒するシーンがある。
体がピーンと伸びてしまい、そのまま後ろに倒れこむ。
大抵そこにいる誰かが、慌てて身体を抱きかかえる。

その時もそうだった。
火事現場でのことだ。
火事の原因になった火の不始末に、その若い女性は関与していたらしい。

燃え盛る家を前に、呆然と家族が立っていた。
母親が娘の方を向き、「あんた!」と睨んだ瞬間、彼女の体が真っ直ぐにピーンと伸びた。
足首から先は、直角に前に曲がっていた。
それ以外は、まるで鉛筆のようだった。

そのまま後ろに倒れていく女性を、周りの人たちが抱えた。
顔は真っ青で、目はうつろになっていた。
硬直した身体を斜めにして支えながら、何人かで隣の家に引きずっていった。
直角に曲がった足が、ずるずると地面に跡を描いた。

ああ、オリーブの倒れ方は本当だったのだと、それを見ながら思った。



今日の時計ベルト。
J.C.ペランのオーストリッチの(多分)ボルドーをオールド・バセロンに付けてみた。
これは失敗だったと後になって思った。
お店の照明がよくないのだ。

どこのお店も大概そうなのだが、高級感を出すためか、時計関係のお店は薄暗いところが多い。
光の当て方ひとつで、時計の見え方は大幅に変わる。
そのために照明に凝った展示をしているお店が多く、本来の微妙な色がわからない場合がある。

ベルトを選ぶ際にそれでは致命的である。
家に帰って袋から出して、茶色だとばかり思っていたベルトが、かなり紫がかっていることに初めて気付いた。
ぎょっとなったが、後の祭り。
オーストリッチのブツブツが、まるで赤飯のあずきのように見えた(笑)

ところが今になって、案外気に入ってつけている。
先日紹介したモレラートのクラシコであるが、バセロンに抜群に合うのだが、良すぎて目立ってしまうのだ。
オフの日はそれでいいが、仕事の時は少々困る。

そこでこのベルトに白羽の矢が立った。
地味に見えて、それでいて質感も高く満足できる。
これはいいと、今日も一日つけていた。

ところでお店の照明の件だが、せめて色温度に配慮した光源で、商品を確認できるエリアを作って欲しい。
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更新


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日曜日を利用して、運転免許の更新に行ってきた。
試験場は土曜日が休日で、日曜日は営業しているのだ。
地下鉄東西線の東陽町の駅から、歩いて5分ほどの場所に江東試験場がある。

実は前回の更新から程無く、東北自動車道でオービスに引っかかり免停になった。
免許更新直後だったため、免停を食らっているにもかかわらず、それから5年もゴールド免許の状態という、非常におかしな状況であった。
そのため今回の書き換えは、2時間の講習を受けなければならない身だ。

朝8時半から受付開始するというので、それから15分ほど遅れていったが、すでに長蛇の列であった。
かえって時間をずらした方が空いてるのだが、少しでも早く終わらせたいのでそのまま列に並んだ。
受付、支払い、目の検査、写真撮影と、順番にこなしていくが、そのたびに列に並び、立ったまま待たされた。

授業は10時少し過ぎからで、12時過ぎまで2時間かかる。
大して長い時間ではないが、講習なんて久しぶりなので、途中少し眠くなった。
まあ、内容がけっこう興味深かったので、得るもののある時間であったように思う。

事故を起こした悲劇的な内容のDVDを見せられて、法の改正されたところを中心に講義を受ける。
例によって、複雑怪奇な原付自転車の二段階右折の話などを聞く。(右にウインカーを出しながらまっすぐ進むというやつだ)
それから自己採点の安全運転自己診断というテストを行った。

こういうテストは僕はなぜか点数が良くて、100人以上いる教室で3人しかいない「模範運転」のひとりに入った。
それでも数年前に免停になっているからね・・・(笑)
まあ、最近は歳のせいで飛ばすことの無い運転に切り替わっているので、テストの点も良かったのだろう。

実は免停の時に受けた実技の講習の時も、むきになって「完璧な運転」をしてみせたために、先生から「あんた今でも試験に受かるよ」と褒められた。
そこで褒められても後の祭りなのだが・・・(笑)

免許を受け取って試験場を出たら、12時半くらいだった。
そのまま東西線で日本橋に出て、三越で昼食を食べた。
いつも通り、そこから歩いて丸の内、銀座あたりをうろつき、帰りに秋葉原に寄って帰宅した。
雲が厚くお日様が顔を出すことがほとんど無く、写真の方は不作であった。
夕方には少し寒くなってきた。
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夢か幻か・・・


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ふと立ち寄った某デパートの時計売り場。
デパートは価格が高いので、何かを買うつもりはまったくなかった。
ガラスケースの中を見ると、時計のベルトが並んでいる。
見るとワニ系の竹斑のベルトに6000円台の値札が付いている。
丸斑のベルトは何と4000円台だ。

型押しカーフだろうか・・・
それにしてもよく出来ている。
本物のワニにしか見えない。
あれっ、よく見るとCertified Crocodileと書いた札が付いているぞ。

店員さんを呼んで確かめてみた。
「ああ、これは本物のワニですよ」
何でこんなに安いの?
竹斑でこの価格は初めて見た。
日本製だって1万円以上するのに・・・
「これはモレラートの古い製品なのですが、今後当社で取り扱わないことになったので、半額くらいで出しているんです」

驚いて、在庫の中に20mmのものが無いか探してもらった。
19mmと20mmが何本かみつかった。
それ以外はほとんど売れてしまって、あと数本しか残っていないという。
「最初はだいぶあったんですけどね・・・」
ちょうど探していた、明るいブラウンの艶消しの竹斑が1本みつかった。
当然購入することにする。

カードを持っていますかと聞かれた。
カードに入会すると2000円のクーポン券がもらえるという。
今はセールの最中なので、その値引き分も合わせると、3000円ほどさらに引ける・・・と言われた。
入会金や年会費はかからないというので、その場でカードに入会することにした。
その結果さらに値引きが加わり、トータルで3千数百円で竹斑をゲットしてしまった。
異常な価格である。

帰ってモレラートの製品群を調べたが、クロコの竹斑というのはない。
本当にクロコダイルだろうか・・とベルトをよく見たら、内側にアリゲーターと書いてある。
(アリゲーターとクロコダイルは全然違うものなのだ)

アリゲーターなら現行品にあるが、ずっと高くて定価が2万7300円する。
定価そのものを間違えているのだろうか・・・
そうだとしたら、半額どころではなくなる。



というわけで今日の時計ベルト。
早速ラバーコーティングをして、アクアテラに付けてみた。
現行のモレラートのラインナップでは、アマデウス(アリゲーターの方)のハニーブラウンにほぼ相当するようだ。
厚みも4mmで一致する。

アクアテラとの組み合わせは少し明るすぎる感じで、腕につけても少々浮いた感じになる。
しかしこの色が欲しかったのは事実だし、価格を考えると贅沢は言えない(笑)
腕に巻くと、竹斑のベルト特有の節部分でカクカクと曲がる現象が出る。

実はその後、もう一度そのデパートにでかけた。
あの金額で売られているのに、放ってはおけない(笑)

今度はベテランの店員さんと話し、詳しい事情がわかった。
何年も前のことらしいが、ロレックス専用として様々な色のワニ革ベルトの販売を企画し、モレラートにまとめて発注したらしい。
そのためにサイズが19mmと20mmのみなのだ。
お店の企画で大量発注したので、定価も安く出せたのだろう。

今はさらに在庫処分で、その半額近い価格で放出している。
売り切れたらおしまいである。
「これは判っている方にはものすごくお得なベルトですよ」
と店員さんが言った。
まったくその通りで、同社のカーフのベルトより安いくらいだ。

もちろんこの機会を逃さず、何本かゲットした(笑)
もういい加減ベルトもやめようと思っていたのに・・・
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賭け


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カエルがいなくなって、今度こそ冬眠したかと思ったが、少し暖かい日にまた壁に戻ってしまう。
見ると体が土にまみれて汚れている。
どうやら本当に、冬眠するつもりで一度土の方に行ったのに、考え直して戻っているようだ。

しかしこの寒さでは冷血動物には厳しい。
日中の日が当たる時刻でも、半分目を閉じてじっとしている。
寒そうで痛々しい。

ここ数日、ついにカエルの姿を見なくなった。
みなが心配していたが、今度こそ本当に冬眠に入ったのかもしれない。
冬眠のタイミングを計ることが、命懸けの危険な賭けのように見えた。



今日の時計ベルト。
モレラートのクラシコのダークブラウンをオールド・バセロンにつけた。
中南米カイマンワニのわき腹の革で、メノウで研磨して光沢を出している。
厚みは2mmと非常に薄く、ステッチのない、まさにクラシカルな外観のベルトだ。

カン幅18mmのものをベースに、多少幅を狭めて17mmのバセロンに取り付けた。
写真で見ると加工した部分がわかってしまうが、普段使う分にはほとんど気にならない。
削った部分はコバ処理の仕上げ材で再度着色した。
またベルトの裏側は筆でラバーコーティングしてある。

アンティークの時計を持っていなければ、まず選ぶことの無いベルトであろう。
しかしこれが、オールド・バセロンには、ほぼベストのベルトのように思う。
光沢が活きて実にカッコいい。

ただ最近見ないほどクラシカルなためか、ビジネスでは逆に目立ってしまうようだ。
話していると相手の目が、時計にチラチラと注がれるのがわかる。
そのため仕事の時は、ベルトを黒いクロコダイルに付け替えることも多い。

数年前に亡くなった大正生まれの叔父が、よくこういうベルトをしていた。
茶系のスーツを着て、シックにまとめていた。
そんな叔父の姿を思い出しながら、僕もつけている。
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判定


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ショールームにカエルのぬいぐるみを置いてみた。
ひょうきんな顔をして、製品の上にちょこんと座っている。
なかなか可愛いと好評だ。

女性は大抵おもしろがる。
そっと手を伸ばして、恐る恐る触れてみる人もいる。
クマなどの当たり障りの無いぬいぐるみではないので、少しおっかなびっくりのようだ。

ところが不思議なことに、男性はまったく反応が違う。
中には、これはおもしろい顔だと言って、手にとってみる男性もいる。
しかし、まったくと言っていいほど、本当に見事なくらい無関心な人もいる。
製品を見る時に、邪魔だといわんばかりに、他の商品の上に放り投げるようにどける。
そういう人がけっこういるのだ。
驚いて、思わず顔を見てしまう。

商品のことは見ているのに、カエルはまったく目に入らないかのようだ。
大人が子供のおもちゃなどに、興味を示さないのはわかる。
しかし作り物とはいえ目のあるものに対し、そこまでぞんざいに扱う態度を見ていると、ある感性が欠落しているのではないかと思えてくる。
思いがけずカエルのぬいぐるみが、人の感性を判定する道具になっているようだ。



今日の時計ベルト。
J.C.ペランのクロコダイルマットのブラック(艶消し)だ。
もっともスタンダードといえる竹斑のベルトを、オールド・バセロンにつけてみた。

基本的にオーダー品であるはずの同社のベルトが、簡単に手に入るのは、お店にデッドストックが置かれているからだ。
カン幅17mmという中途半端なサイズが、かえって他社より豊富に揃っているのが面白い。
しかも満遍なく各種の革、色が揃っている。
何と言ってもペランだから品質は保障つきだし・・・

多くのペランのデッドストックは、先端部が細くなっており非常にエレガントに見える。
このベルトも、カン幅17mmに対しバックル側は14mmと、3mm分の傾斜を持つ。
すらりとスマートな外観で、凝縮された感じがして品質感がある。

同社のオーダー品は基本的に手縫いなのだが、デッドストックはミシン縫いが多いようだ。
昔作られた習作が出てくるのかと思ったが、お店に在庫が無くなるとまた次が入荷するので、案外意図的に生産しているのかもしれない。(定かではない)
全部が全部オーダー品で、注文してから何ヶ月も待たされるのでは、商売上難しいだろう。

実際デッドストックの店頭在庫がけっこう減っていくのを見ると、M社などと比較してこちらを選ぶお客さんも多いのだろう。
価格が抑えられているので、いい勝負をする製品もあるのだ。
御三家がそれぞれ、オーダー品以外にすぐに入手可能な在庫を揃えているのが面白い。

黒いクロコダイルだが、オールド・バセロンとのマッチングは、予想と違って今ひとつかな・・という感じ。
決して合っていないわけではないのだが、金の時計には茶色系の方がしっくりくるような気がする。
ビジネスにも使うとなると、ワニ系の濃いこげ茶のベルトあたりが、組み合わせるにベストのような気がしている。
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今日のフェラーリ


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久しぶりに今日のフェラーリだ。
最近はフェラーリと遭遇することも少なくなった・・と思ったらさにあらず。
お金持ちには不況は関係ないのだ。
晴れた日に銀座や表参道を歩けば、数分おきにマルチシリンダーの音が響く(笑)

勤労感謝の日で祝日であった。
午前中はいつものコース。
まず秋葉原で叔母から頼まれた時計のバンドを購入した。
京浜東北線に乗ったら快速で、東京駅に停まったのでそこで降りて外に出た。
日射しがあって散歩が気持ちよかった。

昼はMrs.COLKIDと落ち合って、銀座で昼食を取った。
それから半分仕事。
青山に向かい、得意先のショップを視察した。
その後表参道を歩いたが、人出に酔って疲れてしまった。
銀座とはまた違う人種で若い層が多い。

日が暮れてから雨が降り出した。
帰りに近所のデパートに寄ったら、とんでもなく安い買い物ができた。
それについては後日・・・
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寒かった。


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今日は郊外を走っていて、今年初めて車の外気温計の警報が鳴った。
摂氏3度以下になると警告が出るのだ。
まだ本番はこれからであるが、今日は今年初めて冬の寒さを実感する日であった。

子供の頃は、寒いのは全然平気であった。
一年中半ズボンで過ごし、小学校の先生から褒美をもらったこともある。
むき出しの脚の皮膚が荒れてガサガサになっていた。
それがある頃を境に逆転し、寒さに極端に弱くなり、逆に暑いのにはなぜか強くなった。

寒いと手足が激しく冷えて、かじかんで動きが鈍くなる。
一方限度はあるが、暑いとむしろ体調がよくなる傾向さえある。
もちろん年齢的なことを考慮して注意していないと、暑いのは危険であるが・・・

なぜ体質がこんなに変わってしまったのかは不明。
もしかすると地球温暖化に適応して、体が進化しているのかもしれない。



今日の時計ベルト。
J.C.ペランのカイマンのターコイズ・グリーンをオールド・バセロンにつけてみた。
こういう鮮やかな色から選ぶ場合、金のケースにはグリーンがしっくりくることは、今までの例でわかっていた。
多分イエロー系をベースとしているところが、ケースとベルトの共通項になっているのだろう。

もちろんこの派手さでは仕事の時は使えない。
あくまでオフ専用である。
しかしバセロンのような格式のある時計に、こういうくだけた雰囲気は何となくそぐわないような気もする。
時計から拒否されているような気もしないでもない。

ところでペランのデッドストックは、基本的にアンチスエット仕様ではない。
僕の場合それでは困るので、買ってくるとすぐに改造している。
ご存知のように、これまでスプレーによる液体ゴムの噴射、ゴムシートの縫い付けなどを行ってきた。
しかしそれぞれに欠点があった。

現在は液体ゴムを筆で直接塗りつける方法をとっている。
缶入りで売られている液体ゴムは、水性と油性のものがあるが、多分油性の方が強靭に仕上がると思われるので、プロトという油性タイプの液体ゴムを使用している。
それをラッカーで薄めて、筆でベルトに塗るのだ。

スプレー式はゴムの成分が希薄なため、一回の塗布では厚い層が作れない。
しかし筆を使う方法だと、ベッタリと厚く塗ることが出来て、ステッチなど汗が染みこみやすい部分も、重点的に厚くすることが出来る。
重要なのは一切マスキングをしないことだ。
マスキングテープを除去する際のゴム層へのダメージが、剥離の大きな要因になるので、マスキング無しでえいやっと、プラモデルを作る要領で筆で塗ってしまう。

仕上がりはスプレーの方がきれいだが、手塗りのゴム層も時間が経ち乾燥すると表面が平滑になり、塗りむらが目立たなくなる。
それにどうせベルトの裏側の見えない部分の話なので、少々のむらは気にしなければそれで済む。
比較的短時間でコーティングが完了するので、今はこちらの方式が主流になっている。
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紙袋


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電車の椅子に寄りかかって寝ていると、隣に人が座るのを感じた。
薄目を開けて見ると、若い女性のスカートと、そこから延びた長い足が組まれているのが見えた。
手に抱えていたGAPと書かれた紙袋を、僕の隣に置く。
何か買い物をしてきたらしい。

GAPじゃなくてGEPだったら、この女性も買いに行かないかもしれない。
なんて馬鹿げたことを、目を瞑りながら考えた。
いや、これは失礼、あまりにくだらないことを書いてしまった。



今日の時計ベルト。
モレラートのパッラーディオのアイボリー。
これは日本でも売られているのでご存知の方も多いだろう。
高級素材イール、すなわちウナギの革である。
もはやベルトも買いつくして、ゲテモノの領域に入りつつある(笑)

中央にしわが入るのが特徴の柔らかくてしなやかな革。
革製品の素材としてけっこう人気があるという。
蒲焼にして食べるあのウナギとは違う種類らしいが、いずれにしても少々気味が悪い。
反射的に蒲焼の匂いが口の中に広がるのは僕だけか?

子供の頃にウナギを飼っていたことがある。
縁日のウナギ釣りで釣り上げたのだ。
あれはコツがあって、ウナギが体をくるくると回転させて針を外そうとしたら、すぐに竿を手から離さないと糸を切られてしまう。
釣られまいとするウナギの抵抗を何とかしのぎながら、なるべく頭を水面から出して弱らせ、ウナギがへたったところを水槽の角からゆっくりと外に引き上げるのだ。

ウナギを飼っていてわかるのは、非常に獰猛で生命力の強い生き物だということである。
エサ用に売られている金魚(通称エサ金)を水槽に入れると、バクッ!と一発で口の中に入れて、エラから噛み砕いた金魚のウロコをブワーッと噴き出す。
凄まじい食べ方である。

ウナギはまたカロリーが特別に高く、ステーキなどと並んで、僕などが食べてはいけない食物一覧のトップにくる。
それで気付くのは、ウナギとかヘビとか獰猛な生き物は栄養価が高く、精力剤にもなるということだ。
人に噛み付くような危ない生き物ほど、そういう傾向があるように思う。
ワニなども、きっと栄養満点に違いない。
どれも時計ベルトの材料に使われているが、もちろん革を腕に巻いても、そんな効力はないと思う(笑)
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ヌバック


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昨日と一転して天気は良かった。
朝から外出したが、気温も高く薄着で十分であった。
街のあちこちに昨日の強い雨の痕跡が残っていた。

午後になってMrs.COLKIDと日本橋のデパートで待ち合わせた。
母親からプレゼントされたコートが、少し小さくて取り替えてもらいに行ったのだ。
しかし大きいものを試着したが僕に合わず、どうしたものかと思ったが、お店の人に頼んだら別のものに替えてくれることになった。
服はなかなか難しい。



今日の時計ベルト。
時計ベルトの通販店である時計屋ネットが、カミーユ・フォルネに特注したヌバックのベルト。
カン幅は18mmでアンチスエット仕様になっている。
ヌバックはカミーユ・フォルネの通常のラインにはない革。

ノモスの33mmケースに付属のカン幅17mmのヌバックのベルトがいいので、他のモデルにも取り付けられるようお店が18mmサイズで特別に作らせたというのが、元々の成り立ち。
ノモスのオリジナルが17mmならそちらを買えばオールド・バセロンにはぴったりなのだが、あえて18mmの同店のオリジナル品の方にしたのは、アンチスエット仕様であったからに他ならない。
取り付け部分を加工して17mmのバセロンに付くようにした。

とても面白い質感のベルトだ。
こういう起毛タイプのベルトが欲しいのだが、どういうわけか市販品に見当たらない。
特にこれからの季節に合っているように思う。
非常に柔らかく着け心地は良いのだが、その分加工がしづらいのでメーカーに嫌われるのかもしれない。
ベルトの裏側にゴムを付けることが出来るのだから、表側にスエードを張って自作してみるのも面白いなと思った。

バセロンとの組み合わせは賛否両論で、幾人かに見せたが意見が分かれた。
ところでこのベルトは日本人向けに特別に短めに作られた寸短モデルもあり、僕は腕周りが細いのでそちらを注文してみた。
しかし観音開きタイプのDバックルを付けると腕の厚みが増すので、通常の長さの方でも良かったかなと思っている。
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横殴り


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雨天ながら、比較的暖かい一日であった。
午後は風が強くなり、雨が横殴りに降る激しい天気になった。
風圧で傘を壊された人を大勢見た。

冬眠したかと思ったアマガエルが、朝見ると元の場所に帰っている。
二日ほど見なかったのに、なぜ戻ってきたのだろう?
一度は冬眠しようと思ったのに、予想外に暖かくて決意が鈍ったのか・・・
カエルもいろいろ悩むのかもしれない。
お前、大丈夫か?と、思わず壁を見上げて言ってしまった。



今日の時計ベルト。
ドイツのベルト店から取り寄せたDiloy社のDE LUXのシリーズ。
裏面にPiel de Rana Genuinaと書かれている。
何の革かおわかりになるだろうか?

yahooの翻訳ページで訳したら、言語が自動判定でスペイン語と表示された。
日本語訳は「本物のカエルの皮膚」。
要するにカエルの革のベルトである(笑)

壁のカエルのことを心配しておきながら、この仕打ちである。
カエルの革は案外ポピュラーで、レザー関係のお店で原革を扱っているところもある。
お金がカエルので縁起がいいと言われ、財布などに使われるようだ。

アクアテラには・・・合うも合わないも・・・
カエルと知らなければ、面白い模様のベルトで済むかもしれない(笑)
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マルタ十字


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思いがけず手元にやって来たオールド・バセロン。
2個目のマルタ十字だ。
正式なモデル名はわからないのだが、薄型ムーブを搭載した1950年代の金無垢ケースのモデルである。

かなり気に入って毎日つけている。
地味で目立たないところがまたいい。

1週間で1分ほど遅れるようだ。
性能的には、最新の時計と比べることは出来ないが、腕に付けた時の存在感は全然違う。
ブランドの持つ重みが加わるのだ。
若い頃はブランドというものに反発も感じていたが、今はそんなこともなくなった。

困ったのは、ダイエットに成功したら新品で買うと公言していたパテック・フィリップが、あまり必要なくなってしまったことだ。
価格的に何とか手が届きそうなのはカラトラバであったが、このオールド・バセロンを手に入れたら、シンプルな時計はもう十分な感じ。
それならノーチラスかとも思ったが、これも既に持っているオーヴァーシーズとかぶる。
それ以前に金額的にも手が出ないが・・・(笑)

オーヴァーシーズがベルトを交換出来なかったのに対し、オールド・バセロンにはベルトを選ぶ楽しみがある。
個人的には最上の喜びだ(笑)
革のベルトは数年で駄目になってしまうものだが、60年前の時計にオリジナルのベルトとバックルがそのまま付いていたのは奇跡的にも思える。
それを外して大切に保管して、かわりに何をつけようかとあれこれ考えを巡らせている。

問題はカン幅が17mmという厄介なサイズであることだ。
奇数サイズのベルトは種類が限られてしまい、選択肢は大幅に狭まる。
いくつか候補をあげて、ベルトの通販のお店に問い合わせてみたが、オールド・バセロンならもう少し高いものを付けるべきだと逆に指摘を受けた(笑)

それにしても、どういう人が使っていた時計なのだろう。
戦後まだ数年しか経っていない頃だ。
この時代に、これだけのものが買える人となると限られるだろう。

会社のオーナーだろうか、それともヤクザだろうかなどと話したが、母親に聞いたところ、この時代に装飾品として高級な時計を買うという発想自体が、そういう人たちになかったろうという。
外国に行くことも制限されていた時代だ。
もしかすると外交官かもしれない・・などと思っている。



今日の時計ベルト。
今までなるべくカン幅20mmに合わせて時計を買っていた。
一部22mmのものが追加になり、その後18mm、16mmも増えていった。
しかしここにきて17mmである。

初めての奇数サイズだが、今までとちょっと勝手が違うことがわかった。
カン幅は奇数でも、バックル側は大抵偶数になる。
メーカーの専用設計のものでない限り、奇数幅のバックルが世の中にないからだ。

するとカン幅17mmの場合、バックル側は16mmか14mmになる。
実は市販品の17mmのベルトの多くはバックル側16mmなのだが、時計側の幅と1mmしか違わないので、ほとんど傾斜の感じられない四角い板のような外観になり、ベルトの表面の材質が強く自己主張する。
時計本体のデザインが地味なので、ベルトが必要以上に目立つのは嬉しくない。

また特別に薄く作られた時計なので、組み合わせるベルトの厚みも重要なことがわかってきた。
出来れば厚さ2mm~3mmくらいに抑えたいところで、それ以上になるとベルトが盛り上がって見えたり、ベルトの硬さで腕から時計本体が浮いてしまったりする。
今までは厚めのベルトを好んで選んでいたので、まるで逆になる。

この写真のベルトは、カミーユフォルネのコードバンのダークブラウンマット。
同社のコードバンは、シェルと呼ばれる北フランス産の素材から厳選されているという。
裏側がアンチスエット仕様になっている。

実はコードバンはあまり好きな革ではないのだが、カン幅17mmでかつアンチスエットの既製品というと種類が限られており、ベルト屋さんの薦めもあって注文してみた。
表面に艶があるのが嫌なので、唯一の艶消しモデルであるこの色を選んだ。

到着してみると、さすがに丁寧に作られており感心したが、ステッチなどコードバン特有の「穴をあけて糸を通した」感じがある。
またバックル側サイズが16mmのため、小さめのバセロンに付けてみるとやけに面積が大きく感じる。
無表情なほど平たい感じが、時計にイマイチ合っていない。

これは16mmでは駄目かな・・と思ったのだが、腕に付けてみると印象が一転。
なかなかいい感じである。
質感が高いのが伝わってくるのだ。
かっちりとエッジが立っているので、60年前の時計が新品のように見える。

考えてみれば、バックルは腕の反対側に回り込むので、ベルトの四角い感じは相当薄れるのだ。
他にもいくつか購入してみるが、このベルトは日常的に使うオーソドックスな一本として悪くない。
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冬眠と解禁


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今朝見たら、ついに壁からカエルが消えていた。
どうやら冬眠に入ったらしい。
壁から下りて、土のある庭の方に移ったのだろう。
ほっとしたような、寂しいような・・・

夜は、解禁されたボジョレーヌーボーを飲んだ。
成城石井で高いのを買ってきたら、とても美味しかった。
まだ出来立てのためか、ジュースみたいに新鮮でさっぱりしている。
ちょっと酔っ払ってしまった。



今日の時計ベルト。
オリエントスター・ヴィンテージに、モレラートのピサロのモカブラウンをつけたもの。
きめの粗いバッファローの革を使用したアンティーク風のベルト。
同じくアンティーク調のこの時計と、ピッタリのベルトといえる。

同社のバッファローの革のベルトには、白いステッチの入ったルソーというモデルもある。
縫い目の間隔が広めで、よりワイルドな印象である。
個人的には白いステッチが好きではなく、上品なイメージのピサロの方が気に入っている。

高品質なマニファッティのシリーズで、遊革が動かないようにリボンで留めている。
かっちりと丁寧に作られており、ベルトの厚みは3mm、厚過ぎずしなやかである。
裏の素材は普通の牛革なので、汗対策は施されていない。
価格を考えても、ベルトを消耗品と考えて、一定の期間で買い換えていくことが前提だろう。
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4年


今日の書き込みで、このブログの連続書き込み記録が4年を超えた。
2007年11月17日から続いている記録だ。

4年と聞けば、まだそんなものかとも思う。
年齢とともに、時が過ぎるのがどんどん早くなっていくのに、ここを4年間毎日更新するのは、けっこう大変なことであり、長い時間であったように感じる。
それだけ無駄な労力をつぎ込んできたともいえる(笑)

それにしても、今年一年の変化は大きかった。
3月11日を境に、その前とその後では、世界が違ってしまったようにも思う。
個人的にも、昨年から今年にかけては、いろいろ激動の日々であった。

そう考えると、何事もなかったようにここを続けていくのは、案外精神の鍛錬にもなっているかもしれない。
とりあえず続けられるところまで続けるつもりでいる。

これからもよろしくお願いします。
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通過


LEICA X1

大きな画像

日本時間では、先週11月9日の朝8時半頃のこと。
ちょうど僕が出張で九州に行っていた時だ。
2005 YU55という名前の小惑星が、地球のすぐ側をかすめていった。
直径400mの小惑星が、月よりも近いところを通過して行ったのだ。

NASAではあらかじめ警告を出していたが、衝突の危険性はないというものであった。
しかしこれだけ大きな小惑星が月軌道の内側に入るのは、観測史上初めてのことだそうだ。
いつもなら盛り上がる地球滅亡説が、今回はあまり出る様子もなく、関連した報道もネット上でしか目にしなかった。
多くの人が知らないうちに、400mの塊が頭上をかすめていったのだ。

物理現象だから、予想通り行かないこともある。
何かにチョンとぶつかって、軌道が変わってしまうかもしれない。
もしこの小惑星が地球に衝突していたら、巨大な地震と津波に襲われて、人類のかなりの数が命を失ったはずである。
ズドーンと不意を突かれて、訳が判らないうちにあの世行きになる。

さらに我々はそういう時に何が起きるかも、多少想像がつくようになった。
小惑星の直接の被害ばかりでなく、地球上の多数の原発が破壊されて、あちこちでメルトダウンが発生する。
黒い染みのように、地上が強烈な放射能に汚染されるだろう。

もっと小さい物体だと、接近しているのが感知できないこともあるという。
つまり今この瞬間にも、地球に衝突する可能性があるのだ。
実際に過去に衝突した痕跡が、地上のあちこちに残されているのだから、衝突はそれほど珍しいことではない。
そう考えると、我々の価値観は大きな修正を迫られることになる。

いつの日かマイホームを建てたいとか、子供たちに財産を残したいとか、未来を想定した夢はすべて意味を失う。
今この瞬間を楽しんだ人だけが、人生に満足を感じることが出来、それ以外の人は、悔いの残る悲劇的な最期を迎えることになる。
つまり、時計も車もカメラも、とにかくどんどん買って楽しんだ人が勝者になるということだ(笑)




今日は時計ベルトの紹介ではない。
写真は普段よく使っているジャン・ルソーのアリゲータのベルトである。
一番使う機会が多いためか、さすがに細部が少しよたってきた。
他のベルトに比べて痛みの進行が早いのだ。

そこでベルトの手入れをすることにした。
松下庵から出ている爬虫類の革専用の時計ベルト・ケアクリームセットだ。
フランス・アベル社のブランドSAPHIRとダブルネームになっている。

爬虫類の革のケアというのは非常に難しいようで、一般の牛革向けのケア用品では対応できない。
お店で革用クリーナーやオイルを手にとって見ると、大抵は「爬虫類の革には使用できません」と注意書きがしてある。
一般の革とは全然別のもののようで、専用のケア用品が必要になる。

早速松下庵の製品を取り寄せて使ってみた。
クリームとクロス、馬ブラシ、それにそれらを入れる巾着が付属してくる。
クリームのビンが意外に小さく、量は少なめだ。

使用方法は以下のようなもの。

クリームを指先に付けて、ベルトの表面に薄く塗りこむ。
クリームは多少かたまり感があり、手にくっついてこないタイプ。
ちょっと木工ボンド風の質感だ。
薄く満遍なく塗りこんだら、5分ほど放置し乾かす。

その後、付属のマイクロファイバー調のクロスで拭き取る。
力を入れないように優しくと書かれているが、つい磨き上げてしまう(笑)
拭き取ると革の表面に艶が出てくる。
さらに拭き取りづらい凹部分に馬ブラシをかけてやる。

これを最低2ヶ月に1回は行うようにと書かれている。
確かに、よたっていた革に艶が戻り、元気を取り戻したように見える。
これはなかなかいいと思い、紹介した次第。
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