COLKIDが日々の出来事を気軽に書き込む小さな日記です。
COLKID プチ日記
還元
Z7 + NIKKOR Z 35mm f/1.8 S
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キャッシュレス・消費者還元事業というのが一部で話題になっている。
消費税増税の日から東京オリンピック開催前までの期間限定の9ヶ月間(2019年10月~2020年6月)、クレジットカード、電子マネーなどのキャッシュレス決済で、登録された中小店舗から買い物をすると、5%がポイントとして返ってくるというものだ。(金券類、住宅、車、非課税品など一部の品目は除外)
その費用は国が負担する。
目的は、東京オリンピック前に日本国内のキャッシュレス化を一気に進めよう、というもの。
しかし実際には、増税したために景気が悪化したと言われるのを防ぐことが目的だろう・・と言う人もいる。
消費税増税と言いながらも事実上減税に等しいやり方に、何だかおかしいとは言いながらも、とにかく小売店は加盟店の登録を進めている。
本来は街のお店をキャッシュレス化するのが目的であるが、すでにキャッシュレス化しているネットショップが続々と加わっているようだ。
これだと消費税増税の後に買い物をした方が得、ということになる。
そのため期待していた増税前の需要が無くなるのではないかと心配する声も聞く。
まあ増税後に大きく落ち込むことを考えると、どちらがいいとも言えないのであるが・・・
僕の場合、もっぱら海外のお店からばかり買っているので、あまり関係ないのかな。
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平和
Z7 + NIKKOR Z 50mm f/1.8 S
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ベルギーからいつもの営業が来た。
欧州の資材メーカーは、現在大きな変動の最中にあり、会社の統廃合が進んでいる。
彼も自分の所属している会社が業界大手と合併した。
しかし相手の会社の方が大きいこともあり、だいぶ立場が弱くなっているようだ。
以前のように自由には動けなくなり、仕事上の融通も利かなくなった。
工場も大混乱の模様で、生産予定がはっきりせず、納期も遅れるようになった。
二つの会社が合併するとなると、人を減らして無駄を徹底的に省かなければ合併の意味が無い。
ある程度の混乱は予想される。
しかしろくに返事も無く遅れるので大変困っている。
彼の日本滞在中のホテルも、以前のけっこう高級なクラスのホテルから、中級ビジネスホテルに変わってしまった。
朝食も中国人が一杯で騒がしくてゆっくり出来ないという。
それでも場所は一応銀座の真ん中にある。
ホテルのロケーションだけは譲れないようだ。
彼は趣味で収集しているアンティークのミニチュアカーを探し、オフの日に銀座を拠点に都内あちこちのお店を回っている。
日本はマーケットが未成熟なのか、欧州と比べるとレアものがみつかり、しかもすごく安い価格で出回っているそうだ。
涎の出そうな箱入りのデッドストックが、さり気なく破格値で置いてあったりするという。
それらを目当てに、都内の専門店や骨董市などを探し歩いているようだ。
まあ銀座に拘るのには、もっと他に理由がある。
何といっても、世界的にトップランクの街であるし、華やかで明るい。
そして歩行者天国に代表されるように「平和」である。
日本にいる間は、その中で過ごしたいということであろう。
彼は銀座周辺の飲食店にもやたら詳しい。
この通りにスペイン料理のお店があるとか、ここでワインのテイスティングが出来るとか、ここの地下でベルギーのビールが飲めるとか・・・
僕よりよほど銀座に詳しいので、今度旗を持って銀座を案内してくれと言ったほどだ。
いつものように昼食を食べに行き、仕事や趣味の話を一通りした。
そう言えばあちらでは難民の問題はどうなっているのかと聞いてみた。
先日ドイツに行った時に少し気になることがあったのだ。
すると、彼の顔色が変わった。
それから彼の長い話が始まった。
彼は真剣な目つきで1時間以上話し続けた。
話の内容すべては聞き取れなかったが、自分の国に危険なエリアがあって近寄れないこと、家族のいる自宅から数キロのところでテロリストが捕まったこと、警察も他の機関も国のせいにして対処しようとしないこと等々・・・彼の口から話が溢れるように出て止まらなかった。
彼は奥さんがNGOの活動をしており、難民受け入れにかなり理解のある家族である。
それでも自分の国が予想もしない方向に変わっていくことに、強い不満や恐怖心を抱いているようであった。
彼は言った。
日本は非常に特殊な国だ。
以前と比べれば、確かに外国人が大勢目につくようになった。
でもそんなことは些細なことであり、現在でも安心して街を歩くことが出来る。
銀座だろうが新宿だろうが、どこに行こうが99パーセント安全だろう。
しかし我々は、日々命の心配をしながら、自分の国を歩かなければならないんだ。
たとえば先週大阪で爆弾が爆発し、今週は東京がテロリストに狙われているとしたら、君はどう対処したらいいと思う?
こういう事態を我々は想定していなかった。
どうしたらいいのか、我々は分からなくなっているんだ。
彼はそう言って、いつもとは違う鋭い目で僕の顔を見た。
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飲み会
Z7 + NIKKOR Z 35mm f/1.8 S
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土曜日の夜に高校の同期会があった。
二次会まで付き合い、最終電車で帰ってきた。
台風がどうなるかと心配したが、ほとんど雨は降らなかった。
食べる方は程々にしておいたが、お酒はけっこう飲んだ。
積もる話が・・となると、付き合いでどんどんお酒が進んでしまう。
乾杯のビールの後は山崎12年ばかり数杯飲んだ。
そうしたら今日になったら喉がかすれてしまった。
朝は声が出なくて驚いた。
昼頃になってやっと回復してきた。
年齢も50代後半になると、多くの人は子供が手を離れ、仕事も第一線から離れる人が出てくる。
そうなると話題は自分に対することが多くなる。
と言っても、どこが痛いとか、どの薬を飲んでいるとか、血圧がいくつかだとか、健康に関する話が多いのだが・・・
僕の方は、例によって写真係で、飲み会の間たくさん写真を撮った。
今日はそれらを現像してFacebookのグループ内にアップした。
それにかなりの時間がかかった。
実はこういう会って、いつも決まった人しか来ないのだ。
だから盛り上がっている写真を載せて、出てこない人たちを何とか引っ張り出そう・・という魂胆もある。
そのためお酒を飲みながらも、一方で意識して人が楽しそうに飲んでいる写真を撮るようにしている。
自分自身が酔っ払う訳にはいかないが、それはそれで楽しい。
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禁欲的オーディオ
Z7 + NIKKOR Z 50mm f/1.8 S
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最近時折音楽をかけながら、パソコン作業を行うことがある。
パソコンのモニターの両側にスピーカーを置いている。
あくまでBGM程度の聴き方であるが、案外感心するような音が出て、それなりに楽しんでいる。
かつてオーディオに全力を注いでいた時代(子供の頃から30歳代くらいまで)もあったが、その世界から足を洗って久しい。
スイス製のアンプやイタリア製のスピーカー、真空管アンプといった大規模なシステムは、部屋の奥の方で埃をかぶっている。
もう十数年電源を入れていない。
聞くのはもっぱら手元にある小さい仕組みの方で、昔買ったロジャースのLS3/5Aを国産のAVデジタルアンプで鳴らしている。
音源のCDプレイヤーも安いパイオニアのものをデジタルで接続している。
プレイヤーが老朽化しており、時折怪しげな動作をするが、何とか壊れずに動いている。
LS3/5Aは振動板やネットワーク回路が重めで鳴らすのが難しいスピーカーなのだが、デジタルアンプとの相性がよく、なかなか上手くドライブしてくれる。
fレンジこそ狭いが、音量を上げても崩れないし、タッチが濃厚でオーケストラも朗々と鳴る。
配信で映画などパソコン画面で観る時も使うが、もともとがBBCの音声用モニタなのでそちらは得意分野だ。
スピーカーは棚の上にベタで置いている。
専門家から怒られそうな設置方法だが、エンクロージャーのサイズが小さいこともあり、狭い場所にうまく収まっている。
このスピーカーは至近距離で聴くと力を発揮するので、距離としてはちょうどいいところだ。
ベタ置きだと低い方がけっこう被るのだが、いつか少し浮かしてやろうと思いながら、面倒でそのまま何年か過ぎてしまった。
その内モニターと高さを合わせた木製の台でも作ろうかと思っている。
まあ欲を言えばきりが無い。
ここがもう少し・・と言い出すと、どんどんエスカレートしていく。
お金を無制限に注ぎ込み、あらぬ方向に突き進んでいってしまう。
なるべく程々のところで止め、満足するように心がけている。
もっともそれがなかなか難しいのだ。
曲を真剣に聴けば聴くほど、どうしても気になるところが出てくる。
一生懸命やり過ぎるのはダメ、という中途半端な状態になっている。
欲望を捨てて現在の音を神様に感謝して聴く・・という聖人のような聴き方が出来ればいいのだが・・・
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野球に関するお話
Z7 + NIKKOR Z 35mm f/1.8 S
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母親が結婚する前だから、もう60年以上前の話。
母親は池袋の西武の食堂で知人と食事をしていた。
すると隣のテーブルで3人の男性が食事をしていた。
母親はその三人とどこかで会った記憶があった。
見たことがある人たちだ。
話したこともあるような気がする。
知り合いのはずだけれど、一体誰だったろう・・とずっと考えていた。
知人に聞いたところ
「何を言っているの。あれは長嶋、杉浦、本屋敷の三羽烏よ」
と言われた。
いつも新聞や雑誌で見ている三人が食事をしていたのだ。
★
僕が中学生の頃だから、40数年前の話。
知人の父親が、僕と祖母をライオンズクラブのパーティに連れて行ってくれた。
後楽園で野球を見て、その後巨人の選手たちとの食事会に参加するのだ。
祖母は大の巨人ファンであった。
シャワーを浴びて着替えた選手たちが、会場にひとりずつ入ってきた。
監督に就任して間もない長嶋や、その日の試合でホームランを打った王がいた。
高田や柴田もいた。
英語を話せる張本が、ジョンソンとふざけあっていた。
ジョンソンは料理をつまみ食いするふりをして皆を笑わせた。
こちらで一緒に写真を撮ろうと、僕と祖母の二人が呼ばれた。
カメラマンの前に行くと、王と長嶋の二人が立っていた。
黄色いカーディガンを着た長嶋が「よう」と言って僕の首に腕を回した。
長嶋と肩を組んでいるんだ・・と思うとドキドキした。
★
20年ほど前の話。
大阪に住む知り合いの女性が電車に乗ると、正面に見たことのある人が座っていた。
オリックスの仰木監督であった。
知人は思わず「あら」と声に出した。
すると仰木監督もこちらを見て、知人につられたのか微笑んだ。
気安く声をかけてしまい恐縮した知人が
「いつも応援しています。頑張ってください」
と言うと、仰木監督は
「ありがとうございます。これからもよろしくお願いします」
そう言って丁寧に頭を下げた。
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比較
2019年07月26日 / 靴
Z7 + NIKKOR Z 35mm f/1.8 S
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先日購入したトリッカーズのM7705(手前)とチャーチのオンガー(奥)。
履いて皺が入ったことで迫力が増している。
こうしてふたつの靴を並べてみると、サイズは同じ6-1/2だが、チャーチの方が面長で兄貴分に見える。
どちらもガッチリと強靭に作られており、ガラスレザー特有の重量感があり、履いた感触はけっこう似ている。
比較すればもちろん細部の形状は異なるが、「ガラスレザー系の革を使った黒の内羽根式ストレートチップ」というコンセプトは一緒である。
冷静に考えると、やはり両方買う必要はなかったかもしれない(笑)
このデザインに僕は弱くて、見ただけで欲しくなってしまうのだ。
まあ履かなくても靴箱に飾っておくだけでもいいか(笑)
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急遽パソコン
Z7 + NIKKOR Z 35mm f/1.8 S
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売上管理の仕組みを入れ替えるべく、いろいろソフトを物色していた。
今までは一般に広く使われている有名なソフトを使用していたが、正直上手く使いこなせていなかった。
ところがいざ本格的に使おうとしたら、こちらの欲しい重要な機能が抜けていることが分かった。
メーカーに問い合わせたら、もうひとつ上のグレードに買い換えないとその機能は使えないという。
かなりの高額を提示されたので、それならと別のソフトに入れ替えることにしたのだ。
いろいろ調べたが、現在の経理の仕組みと連動できると都合がいいので、メジャーではないのだがそちらの会社のソフトに入れ替えることになった。
と言っても様々なデータの登録や検証が必要なので、しばらく現行の仕組みと並行して運用することになる。
ソフトメーカーの担当者と話し、では7月から導入しましょう・・という事になった。
はいそうしましょう・・で話が途切れていたが、担当者が来社する前日になって、そういえばパソコンはどうするのだろう、ということに気付いた。
電話してみると、とりあえず現在のソフトを動かしているパソコンに入れるという。
しかしそれでは運用上問題が出る。
ここはやはり別に新しいパソコンを用意したほうがいい。
と言っても、もう夜である。
急いで地元のケーズデンキに行って調達することも考えたが、すでに閉店間際であった。
それよりもヨドバシアキバの方が品揃えが多いし、夜10時まで営業している。
そのまま帰宅する途中、ヨドバシアキバのパソコンコーナーに寄った。
こちらの必要とするパソコンの条件は以下のようなものだ。
・何よりも今日持って帰れるもの。
・15インチくらいのノート。
・性能は程々でいいがSSD搭載のもの。
・壊れにくいという定評のあるもの。
ベテランっぽい店員さんに聞いてみたが、今日持ち帰れるものとなると機種が限られてくる。
また15インチは通常持ち歩かないので、13インチと比べるとケースの堅牢度を試すテストはあまり行われていないという。
お店で在庫しているものは業務用ではなく一般向けがほとんどなので、内部のパーツはほぼ共通しているようで、正直なところどの会社のものも大差ないそうだ。
僕としては堅牢度ではなく、パーツの寿命が安定している機種を知りたかったのだが、実際には当たり外れの差の方が大きいようだ。
結局使い慣れたデルかhpから選ぶ事になり、比較した結果hpのENVYというモデルにした。
取っ手のついたhpの箱を持って、満員電車に揺られながら帰った。
本体が2キロ以上あって、結構重くて手が痛くなった。
しかし思い立ったらすぐに手に入るのはやはり便利だ。
今回だけはネット通販より実店舗に軍配が上がった。
その日の夜中にOSの立ち上げ作業をし、翌日無事ソフトをインストールすることが出来た。
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乗り換え
Z7 + NIKKOR Z 35mm f/1.8 S
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一瞬の事だったので定かでは無いのだが、多分間違いは無いと思う。
改札を出る時にPASMOをかざすと、運賃が0円と表示された。
電車に乗った料金が無料であった。
その日は得意先を訪問した。
途中デパートに寄って、お土産を買おうと考えた。
日本橋の三越で購入することにした。
まずは半蔵門線に乗り継いで、「三越前」で降りた。
改札を出ると、すぐ目の前が三越の新館の地下入り口である。
菓子類の売り場のある本館の方まで回って三越に入った。
お土産を何にするか、決めていなかった。
売り場をざっと一回りする。
いろいろ悩んだが、結局無難にゴディバのクッキーでいくことにした。
チョコレートだと手がべとつくので適さないが、個包装のクッキーなら問題はない。
それにあれは意外に美味しいのだ。
ゴディバの売り場に行ったが、一番大きい箱でクッキー55枚入りであった。
得意先はショールームがあって、社員以外にも大勢の人の出入りがあるので、55枚で足りるかどうか分からない。
とは言っても、この大きいケースを2箱買って110枚というのも多過ぎるだろう(笑)
結局55枚入りを1箱だけ購入した。
デパートを出たところで、スマホで路線情報を見た。
ここから得意先に行くには、銀座線の「三越前」の駅から「神田」まで行き、JRに乗り換えるのが最短である。
本館の地下の売り場を出ると、すぐ目の前が銀座線の改札である。
ホームに降りると程なく電車が来た。
「神田」はすぐ隣の駅であった。
考えてみればいつも散歩で歩いているコースで、日本橋の三越から「神田」の駅までは一直線で、数ブロック先に駅のガードが見える。
歩いてもそれほど時間はかからない。
「神田」駅の改札を出る時、PASMOをかざすと料金が0円と表示された。
ゼロ・・・?
一瞬だったので、見間違えかと思った。
一駅とはいえ電車に乗ったのに、電車賃が無料なんてことがあるだろうか・・・
少し考えて理由に思い当たった。
半蔵門線の「三越前」で降りて、デパートで買い物をして、それから銀座線の「三越前」から再度電車に乗って「神田」で降りた。
途中デパートで買い物をした時間が、半蔵門線から銀座線への乗り換え時間とみなされたのだ。
(あとから調べたら、改札を出てから30分間以内に次の改札を通過すれば「乗り換え」になるようだ)
たまたま「神田」まで一駅という短い区間だったので、会社から「三越前」まで行くのと「神田」まで行くのとで東京メトロの運賃が変わらなかった。
半蔵門線の「三越前」の改札を出た時にその料金は徴収済みで、「神田」で降りる時は追加料金はゼロだった・・ということだろう。
乗り換えの制限時間を意識して行動した訳ではなく、クッキーを買うのに少し悩んだので、費やした時間は恐らく30分ぎりぎりであった筈だ。
何だかちょっと得したような気分(笑)
30分も時間があるということは、今回のような「お買い物パターン」も想定してのことだろうか。
どうせならデパートが乗り換えの通路にズラッと屋台を並べて、乗り換え客を相手に商売をしてはどうか・・・
なんて考えたが、それは鉄道会社の方も黙っていないのだろうな(笑)
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ボタンブーツ
2019年07月23日 / 靴
Z7 + NIKKOR Z 35mm f/1.8 S
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大塚製靴のボタンブーツ。
パンチドキャップトゥ。
サイズは7-1/2(25.5)。
「いつか欲しいと思っていた」
靴好きの多くがそう言うボタンブーツである。
反対側にジッパーの付いた偽物ではなく、ボタンで脱ぎ履きする本物である(笑)
そのボタンブーツの代表格が、この大塚製靴の製品であろう。
同社のウェブサイトを見ても、注目ランキング1位がボタンブーツのページである。
僕ももっぱらそのページばかり見ている。
調べるとグッドイヤーとハンドソーンの2種類があるようで、価格は倍くらい違う。
いずれにしても生産量は限られ、予約できても完成までかなり待つことになる。
ところがたまたま同社の六本木のショップの前を通ったら、セール品の中にボタンブーツが並んでいるではないか(笑)
価格もかなり値引かれている。
現品のみとのことであったが、サイズも何とか僕に合いそうな大きさであった。
これまた運命的な出会いか(笑)
このモデルは同社の現行のボタンブーツとは違う。
当初この製品に関する情報がなかなか得られなかった。
型番で検索しても、まったくヒットしないのだ。
同社に問い合わせてみたが、どうやら大塚商店のブランドで販売していた製品のようだ。
グッドイヤー製法でアウトソールはヒドゥンチャネルの半カラス仕上げになっている。
現行品はチゼルトゥなのだが、こちらのモデルはラウンドトゥになっている。
(個人的にはラウンドの方が好き)
黒のカーフの本体に対し、シャフト部分はブラウンのスエードを組み合わせている。
同社のボタンブーツでは、スエード部分がグレーのものが有名であるが、まあブラウンも悪くはない。
上の道具を使ってボタンを留めたり外したりする。
鉤をボタンの穴に通し、ボタンを縫い付けた糸に引っ掛けて、引っ張って穴を通す。
そのためボタンの根元は糸がグルグルと巻かれ、かなり強固に作られている。
この作業にはけっこうコツがいる。
何度か練習しないと上手くいかない。
ただ僕の場合は、シャフト部分にわずかに余裕があるので、慣れれば道具を使わなくても、指でボタンを留めたり外したりすることが可能であった。
シャフトが緩み無くピッタリで、それが出来ない人も多いらしい。
本体のサイズは25.5EEで、25Eの僕には少しルーズフィットである。
しかしひとつ下のサイズでは、恐らくブーツシャフトの太さが厳しいだろうという。
その辺りのフィッティングは、けっこうシビアなようだ。
紐靴のように調整が利かないので、ボタンブーツのシャフトは脚の太さに合っている必要がある。
(オーダーする場合は「筒周り部分サイズ」も指定する)
結局売れ残っていたこのサイズが、恐らく僕にはベストの大きさなのだろう。
実際何人かがこの靴を試着したが、サイズが合わなくて諦めたそうだ。
ボタンは全部で6個ある。
僕の場合、一番下のボタンは留めたままで脱ぐことが出来る。
足首に自由を与えるため、一番上のボタンを留めない人もいるだろうが、出来れば全部しっかり留めた方がエレガントでカッコいいように思う。
前述の通り少しルーズフィットであるが、ブーツなので足首で固定すれば何とかなってしまう。
試しにインソールを入れてみると、今度はタイトフィットになり、足をきっちりと締め付けてくる。
過去の経験から言えば、ルーズなまま使用した方がいい場合が多い。
ブーツを履くシーズンが来たら、それぞれ試してみようと思っている。
このブーツは一度履くと簡単には脱げない。
腰を曲げた無理な体勢で、ボタンを外す作業をしなければならなず、けっこう負担がかかる。
なるべく脱がなくて済むよう、意識して行動する必要があるだろう(笑)
クラシックで気品のあるブーツである。
本来はフォーマル度の高い靴だそうだが、現在はそういうシチュエーションで履く人はほとんどいないであろう。
恐らくもっとカジュアルな場面で上手く使われている筈だ。
カッコよくて思わず買ってしまったが、どのような場面で、どのような服装で履いたらいいのだろう・・と今になって悩んでいる。
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微笑み
Z7 + NIKKOR Z 35mm f/1.8 S
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母親が机を整理していたら、亡くなった僕の従姉の写真が出てきた。
親戚の結婚式の時の写真で、黒いドレスを着て、少し微笑みをたたえながらこちらを見ている。
その人のイメージ通りの、自然な表情の写真であった。
写真の少なかった従姉ということもあり、生き返ってそこにいるかのように感じられ、母親は絶句してしばらく見つめていた。
その写真を撮ったのは僕である。
撮影した時のことを明瞭に覚えている。
カメラの背面の液晶画面で写真を見せたら、従姉ははっとなったが、
「・・それを使ってよ」
と意味ありげに言った。
自分の葬儀で使って欲しい、という意味であった。
従姉が癌に侵されていることは知らされていたが、もちろん本人の前では誰もその話題は出さなかった。
そのため従姉も少し皮肉っぽく僕に小さな声で言ったのだ。
僕も答えに困って頷いただけだった。
被写体になった本人から、この写真を葬儀に使って欲しいと言われたことが何度かある。
そして実際に何度と無く、僕の撮った写真が葬儀に使われている。
僕はどちらかと言うとポートレートの方が得意で、親戚の集まりなどではよく写真を撮る。
僕が人畜無害に見えるためだろうか、僕と話す時に油断して地の顔を出す人が多いのだ(笑)
だからその人の一番いい瞬間の表情や、もっともその人らしい表情が写ることが多い。
従姉が亡くなった時、本人が使って欲しいと言ったあの写真のことが頭にあった。
しかし家族が葬儀の準備に夢中で、そこに僕が割って入るのはためらわれた。
そこで写真をプリントして会場に持って行き、家族に手渡すに止めることにした。
この写真を棺のそばに置いてくれれば、あの時の約束を果たしたことになるだろう。
家族も写真を見て、一瞬顔色が変わったのがわかった。
「あ・・」と言ったきり、無言になって見つめていた。
自然に微笑む表情に、故人が生き返ってこちらを見ているような錯覚に陥ったようだった。
写真にはそういうパワーがある。
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流行
2019年07月21日 / 靴
Z7 + NIKKOR Z 35mm f/1.8 S
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数年前に革靴がブームになったが、今はもう落ち着いてしまったらしい。
そのため革靴の売れ行きはだいぶ落ちているという。
そこに政府主導でスニーカー通勤の推奨などしたものだから、よけいに需要は減ってしまっただろう。
革靴のお店は大変だろうと思う。
行きつけのお店の中には、半分が革靴、もう半分はスニーカーを扱っているところがある。
面白いもので、革靴が売れない時はスニーカーが売れるらしい。
逆に革靴が売れる時はスニーカーが売れなくなるという。
この四半世紀で数回、革靴のブームがあったそうだが、ブームが去って革靴が売れなくなっても、その分スニーカーが売れて補ってくれる。
だから靴のお店が革靴とスニーカーの両方を扱うのは合理的なことなのだ。
柱になるものを複数持つということだ。
顧客の何パーセントかは僕のような革靴マニアで、そういう人は安定して革靴を買う。
また逆にスニーカーしか買わない人も当然いるだろう。
残りは流行に合わせてものを買う人で、革靴のブームが去ればスニーカーに移る。
現在はスニーカーが主流になっており、両方扱っているお店にいると、スニーカーのお客ばかりが来る。
ジョン・ロブを筆頭に、高級革靴メーカーもこぞってスニーカー作りに手を染めている。
僕がスニーカーを買ってみようかと考えたのも、ごく自然なことかもしれない。
もっとも僕の場合は、もともと革フェチから転じているので、いまだに革靴の方にばかり目が行ってしまうのだが・・・
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ブックバインダー
2019年07月20日 / 靴
Z7 + NIKKOR Z 35mm f/1.8 S
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トリッカーズのM7705。
アッパーは黒のブックバインダー。
レザーソール。
サイズは6-1/2。
どうも僕はガラスレザー系の内羽根式ストレートチップに弱いようだ。
もう1年以上前の話であるが、このモデルを店頭で一目見るなり気に入ってしまった。
それ以降もお店に立ち寄るたびに、この靴のことが気になって仕方が無かった。
好きな形なので、多くの靴が並んでいる中でもこの靴が浮き立って見えた。
しかしガラスレザー系のストレートチップというと、チャーチのオンガーを既に持っている。
実はオンガーの時も、チャーチの直営店のショーウィンドゥに飾られた靴に一目惚れしたのだった。
(2016年12月6日の日記)
しかし普段それほど履く靴ではないので、さすがにもう1足こちらも購入するのは躊躇していた。
こんな特殊な靴が2足あっても仕方ないものな・・・でもこの靴カッコいいよな・・なんて考えていた。
スマートなオンガーより、丸っこいトリッカーズの方が僕の足には合いそうに見える。
(オンガーは少し靴擦れする)
一度試着させて貰おうか・・なんて考えていた矢先、セール品の中にこの靴が入っているのに遭遇してしまった。
何という事だ!
これはもう、購入せざるを得ないじゃないか(笑)
カントリーでも無ければフォーマルでも無い。
とても中途半端な靴である。
かなり通好みだと思うが、悪い言い方をすると、一種のゲテモノでもある。
この靴に手を出すとしたら、同社のカントリーのラインもドレスのラインも買い尽くしたトリッカーズ好き・・であろうか。
恐らくこのモデルはあまり売れなかったのではないか?
人工的な光沢のあるガラスレザー系の革って、意外に人気が無いように思う。
実はオンガーも英国でセールに出されているのを何度か見ている。
あちらでもこの手の靴を購入する人は限られているのだろうか・・・
ブックバインダーは縁部分の処理の関係か、パーツのつなぎ目が強調されて筋肉質に見える。
ソールを大きくはみ出させて、シングルソールではあるがストームウェルトにして、意図的に荒々しさを演出している。
そこにブックバインダー特有の強い艶が乗るので、かなりアクが強い靴という印象を受ける。
濃い鉛筆で描いた線の太いスケッチのような靴だ。
一方で細部を見ると、同社にしては縫製がとても綺麗で、丁寧に作られていて感心する。
質のいい革を選んでいるそうで、確かに素材自体は滑らかで柔らかい。
ただ作りはカントリーコレクションなどとも共通した頑丈さで、同社らしいガッチリとした硬さが備わっている。
ソールが板のようで、最初のうちは地面を叩きながら歩く感じだ。
ビジネスにも使えるだろうが、やはり基本的にはカジュアルでの使用を想定してデザインされた靴であろう。
内羽根式ストレートチップという格式の高いレイアウトをとりながら、それを意図的に崩した面白さがある。
軽くワックスをかけただけで強い光沢を放つ。
予想外に目を引くので使いこなしは難しく、それなりにセンスが必要になるだろう。
形が好きで買ってしまったが、僕も上手く使いこなせないで四苦八苦しているくちである(笑)
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忘れ物
Z7 + NIKKOR Z 35mm f/1.8 S
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iPhoneが無い事に気付いた。
帰宅途中の駅での事だ。
カバンの中にもポケットにも無い。
会社に忘れてきたようだ。
スマホが無いとどうなるか・・という話しをよく聞く。
スマートフォンに頼り切った生活をしているので、無いとどうしていいか分からず困り果ててしまう。
完全に生活にスマートフォンが入り込んでおり、一種の依存症になっているのだ。
一般に「スマートフォンが無くても平気でいられる人のほうが偉い」という風潮があるようだ。
何かの治療や教育の機関では、まずはスマホを取り上げて、スマホが無い環境で生活させるところから始めるという。
スマホは悪い影響を与えるアイテムであり、そこから切り離すことで、「まともな人間」に戻そうということである。
確かに電源が無ければ動かないものに生活を頼り切るのは危険である。
僕の世代であれば、もともとスマホはおろか、携帯電話も無い時代から生きている。
だからスマホが無ければ無いで、それに合った暮らしが出来るはずだ。
そう思い、今日はスマホなしで自分がどうなるか観察してみることにした。
しかし電車に乗って席に座るなり、無意識の内にスマホを探し始めていた。
電車に乗ったらスマホを見る、というルーチンを体が覚えていて、勝手に動いてしまうのだ。
「ああ、今日はスマホは無いんだった」と思ったが、我ながら少し呆れた。
左右を見ると、周りの人たちはほとんど全員スマホを覗いている。
僕だけスマホが無いのは何だか面白くない。
なるほどスマホを扱えないお年寄りが、不機嫌になってブツブツ言う気持ちが理解できる。
それにしても困るのは、この暇な時間をどう過ごせばいいのかということだ。
電車の中でただ黙って前を見て椅子に座っているしかない。
勿体無い話ではあるが、スマホを見ることが出来ないと、やることが無くて時間を持て余してしまうのだ。
昔は常にこういう生活だったはずだが、一体どうやって過ごしていたのだろう・・・
なんてことを考えながら、仕方なく目を瞑っていたところ、ぐっすり寝入ってしまった。
危なく下車する駅を寝過ごすところであった。
スマホを見ないということは、外部からの情報が得られなくなるということでもある。
実際電車を降りて以降も、何か疑問を感じると「ネットで調べよう」として、ついスマホに手を伸ばしてしまう。
その度にスマホは無かったのだと思い出し戸惑った。
スマホを特に必要としなかったのは、ボーッとテレビを見ている時と、寝ている時くらいであった。
つまりまともに生活をしている時には、スマホが必需品であるということだ。
IoTという言葉が流行っているが、結局人間もそのネットワークに組み込まれているのではないだろうか。
ネットからどんどん情報を得て、それを頭の中で処理し続けることが、自分の生活そのものになっている。
それがいいことなのか、悪いことなのか分からないが・・・
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黒光り
2019年07月18日 / 靴
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トリッカーズのカントリーコレクションのM2508。
アッパーは黒のコードバン。
レザーソール。
サイズはUS7。
セールで破格の値段で出ていたので、思わず買ってしまった。
まったく予定していなかった。
しかし買って後悔はしていない。
いいものに巡り合ったと思っている。
ホーウィンではなくイタリア製のコードバンが使用されている。
こちらのコードバンの方がしなやかだという噂である。
何年か前にお店が特注したものが売れ残っており、今回セールで処分価格で出したようだ。
本来はかなり高価な靴らしい。
お店に1足だけ残っていたのだが、サイズはUS7で、履いてみると僕の足にほぼピッタリであった。
羽根もしっかり開いてくれる。
これは運命的な出会いと言えるだろう(笑)
ただモールトンはUS7.5が適正サイズだと思っていたので混乱している。
ご存じの通り、トリッカーズはサイズ表記が2種類ある。
本国(英国)向けはUKであるが、米国や日本の正規代理店向けに作られたものはUSでの表記になっている。
そのため日本では一般的に「正規品はUS、並行ものはUK」と言われている。
(今回は正規代理店で購入したので間違いなくUS)
問題はUS表記の方がハーフサイズ大きくなることで、それが混乱の原因になっている。
しかもUKなのかUSなのか区別できる目印が、靴の本体には見当たらないのだ。(接着されたインソールを剥がすとその下にUK表記のサイズが書かれているという)
つまり同じ「7」と書かれていても2種類の大きさがあり、外観からどちらなのか見分ける方法がないということだ。
何故このような後から困るような方法を採ったのだろう。
恐らくサイズ表記など気にせず、お店で実際に履いて合うものを選べ、という事なのだろう。
しかしネット販売ではこのやり方は致命的であるし、製造する現場でも混乱すると思うのだが・・・
それにしても、まさか今になってコードバンのトリッカーズを買うとは思わなかった。
ブラックのモールトンは、ウエルトがナチュラル仕上げのツートンのカーフを持っている。
いつかブラック一色の精悍な顔つきのモールトンを欲しいとは思っていた。
それがコードバンのモデルで実現するとは・・・
黒光りするとはこのことであろう。
独特の迫力があり、靴から発せられるオーラのようなものを感じる。
内張りの特注色のレッドとのコントラストも強烈で、この靴の個性を際立たせている。
今から秋が来るのが楽しみである。
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矛盾
2019年07月17日 / 靴
Z7 + NIKKOR Z 50mm f/1.8 S
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靴は買い尽くした感があり、部屋は靴の箱で一杯になっていて、もうこれ以上いらない。
今後は靴の購入は制限する・・・
と宣言しておきながら、このところいくつか新しい靴を買ってしまった。
我ながら矛盾しているとは思う。
よほど気に入ったものか、二度と巡り合えないようなレアなもの・・・
そういうものしか買わないと誓った。
しかし今月になって、比較的大物をいくつかゲットしてしまった。
要はセールの期間に当ってしまったのだ。
売れない時期なので、街の靴店は一斉にセールを行っている。
どの店に行っても店頭にセールの札が下がっている。
この期間はいらないものまで買ってしまうので非常に危険である。
今までもセールの時は意識して自制するようにしていた。
しかし今回は、長く欲しかった靴が、セール価格で店頭に並んでいるのに遭遇してしまった!
最初に書いた「よほど気に入ったもの」に該当する靴が安く出ているのだ。
これは買わないわけにはいかないだろう。
・・と書いたところで、言い訳にしか聞こえないが・・・
買った靴はここで少しずつ紹介していくのでよろしく(笑)
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