試乗


SIGMA DP3Merrill

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会社の帰りに1シリーズを試乗してきた。
実はもう注文を出しているのだが、まだ一度も実車に乗ったことが無かったのだ。
たまたま立ち寄った本屋で見た雑誌で、1シリーズの評価が低かったので、心配になって試乗にでかけた。
BMWは何台も乗り継いでいるので、安心しきっていて、実際に運転することをしなかった。

長距離乗ったわけではないが、まあ想像していた通りで、何の文句もない。
これで十分である。
旧型に比べると、排気量が少ない分、長い加速の際の伸びがないが、それ以外はすべて性能が向上している。
操舵のフィーリングも違和感無く、最初から何年も乗っていたような感覚で運転できる。

もっともこちらも、昔のように性能の向上ばかりを望む気持ちは薄く、感激はまったく無かった。
自分が変わったというより、時代が変わったのだと思う。
まあ、血が騒いだ時は、何といってもFRだから、それなりに楽しませてくれるだろう(笑)



今日の時計ベルト。
オメガのデ・ヴィルに、ジャン・ルソーのルイジアナ・アリゲータ・セミマットのブラックをつけた。

サン・マルコに押され気味だが、ブルーのドレス・ウォッチとして捨てがたい魅力を持つ時計である。
さすがはオメガで精度も高く、実用性は十分で、実際に日常に使いたくなる。
シンプルなデザインは飽きがこなく、地味ではあるがいい時計である。
個人的には、オメガには真面目で良心的な会社というイメージを持っている。
(それが合っているかどうかは分らないが・・・)

前回組み合わせたmutaのアイステジュがあまりにもマッチしていたので、それ以上の相性は期待できないが、恐らく黒もいけるだろうとふんで、ジャン・ルソーのアリゲータを組み合わせてみた。
ご覧の通り、悪くは無い。
色付き文字盤のドレス・ウォッチとして、バランスよくまとまっている。

実は幅17mmの黒いワニ系ベルトというと、この1本しか持っていない。
そのため何度もここに登場している。
ジャン・ルソーにオーダーしたもので、オーソドックスに徹した仕様だが、細部まで丁寧に作られた極めて質の高いベルトである。
カン幅17mmというと、手持ちのカラトラバやバセロンもこのサイズなので、どうしてもフォーマルでの使用を意識した高品質な黒いベルトが必要になる。
実質的には結婚式専用のベルトといえる(笑)

アンティークを集めていると、この時代(60年代前後)の大きさの時計には、幅17mmのベルトがベストであるとわかってくる。
一般には幅18mmが主流と思われがちだが、18mmだとデザイン上わずかにベルトが大きく感じられる事が多い。
すっきりとまとめるには17mmがバランスよく、実際手持ちのアンティークの中では、もっとも多いサイズだと思う。

しかし一方で、この幅だとベルトの質の高さが表現しづらいとも感じている。
せっかく素材にいいものを選んでも、出来上がってみると思ったほどではない。
表面積が小さいので、素材の良さが伝わりにくいのだ。
エレガントさを求め、17-14という先のすぼまった形状を指定するため、余計に面積が狭くなる。
それでいてオーダーする時には、幅が広いものと金額は変わらないので、何だか損したような気分になる(笑)

性能を考えても、デ・ヴィルは普段使いたい時計なので、他のベルトも試してみようと思っている。
この品の良さを生かすためには、繊細なデザインのベルトを選ぶ必要があるだろう。

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エアコン


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工場を建てた時に、事務所の各部屋に、天井埋め込み型の大型のエアコンを設置した。
ところがそれが、使用開始から十数年で、申し合わせたように順次壊れていった。
修理費用がけっこうかかるので、我慢してそのままにしておいた。
それがどんどん溜まって、全部直すと数百万円もかかる事態に陥ってしまった。
こうなると、もはや直すに直せない。

仕方なく部屋ごとに普通の家庭用エアコンを入れ始めた。
必要な部屋にだけ、程々の大きさのエアコンを買ってきて設置する。
その方がずっと安いのだ。
工事屋さんに聞くと、同じようなパターンの会社が多いと言われた(笑)

昨日も近所のホームセンターに行き、安いエアコンを購入した。
普段は使わない第二応接室用であるが、今年は忙しくなりそうなので、夏を前に直しておこうと考えたのだ。
お客さんと話す部屋なので、扇風機というわけにもいかない。
とはいえ狭めの部屋なので、家庭用のエアコンで十分である。
一番安いものを選んだが、エアコン本体の価格が2万数千円、工事費用が1万2千円であった。



今日の時計ベルト。
ユリス・ナルダンのサン・マルコ・クロノメーターに、ジャン・クロード・ペランのリザードのラピスをつけた。

サン・マルコの七宝の文字盤に対抗できるベルトは無いと書いた。
しかしあえて近い色で組み合わせるなら、発色のいいリザード系だろうと考えていた。
普通の革では、この強烈な色彩の文字盤とバランスが取れるだけの色が出ないのだ。

お店でペランの既製品を見せてもらった。
既に店頭在庫は少なく、また他店舗からの要望で在庫を分散させたようで、店頭にあるものはごく限られている。
ところが、サン・マルコのカン幅19mmという中途半端なサイズが幸いして、そのサイズだけはけっこう豊富に残っている(笑)
何種類かのベルトを試すことが出来たが、運良くブルーのリザードが在庫に含まれていた。
やはり色の面でスムースにつながるのは、このベルトくらいであった。



ラピスと呼ばれるブルーで、いわゆる瑠璃色である。
彩度の高い明るめのブルーで、他社のオーダー品ベルトにも同じ名前でラインナップされている。
サン・マルコの七宝のブルーと何とか融合できる色は、恐らくこの色と、ジャン・ルソーのアリゲータのエレクトリック・ブルーくらいだろう。

しかし色の上でマッチしても、組合せとしてどうかと言われると話は別だ。
強い色同士を無理に合わせた結果、相当くどい組合せになっている。
リザードの表面は、全面鱗で覆われているが、そのグロテスクさが強調されて見える。
実際に腕につけて歩くのは、ちょっと躊躇われる(笑)

サン・マルコの場合、文字盤と拮抗する色を目指すのではなく、あえてベルトが主張するのを抑えて、文字盤の鮮やかさをサポートした方がいいように思う。
例えばブルーであるなら、文字盤より少し暗い青を選び、ベルトがしゃしゃり出ることはせず、後方支援に徹するのだ。
黒いベルトは比較的合わせ易かったが、ブルーは非常に難しいと思った。

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くびれ


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アメリカからカエルのぬいぐるみを購入した。
ところが到着したぬいぐるみは、中の綿が少なくて、ガリガリに痩せていた。
強引に原材料費を抑えたらしい。
中国の人件費が上がり、コストダウンを余儀なくされたのだろう。

何とも貧相なぬいぐるみで、腹の部分が大きくくびれている。
トマ美ちゃんと名付けて、可愛がることにした。



今日の時計ベルト。
ロレックス・オイスターデイトに、バンビのクーリストのカーフ型押しの黒をつけた。

オイスターデイトは、仕事の時につける時計のスタンダードとして使っている。
控えめでありながら、さりげない存在感があり、しかも機能的・・という、日常使うのに理想的な時計なのだ。
そのため、現在一番使用頻度の高い時計でもある。

暑い季節を迎えるにあたり、この時計と組み合わせる夏用ベルトをいくつか試している。
要するにアンチスエット性能のテストである。
毎日つけるのだから、汗対策は切実な問題なのだ。

今までに、ヒルシュのプレミアム・カウチューク、ペランの裏側ラバー素材のベルトなどを試してきた。
そして本命として期待しているのが、このバンビのクーリストだ。
表素材は日光のもとでも20度以下を保つという特殊なカーフ材、裏面には熱や水分を吸収拡散しやすい特殊繊維のメッシュを使用した、まさにハイテク時計ベルトである。

謳われている通りの性能なら、夏用ベルトとして画期的な製品である。
実際に使ってみると、確かに腕にひんやりとした感触がある。
冷たい・・というほどではないが、ベルトと肌との接触部分が、少しひんやりとして、それがずっと維持されるのだ。

腕につけた状態で、ベルトの表面温度をレーザー式の放射温度計で測定してみると、そのすぐ横の肌の温度と比べて、常に2、3度低い数値が表示される。
他の時計ベルトで測定すると、肌表面とほぼ同じ温度になるので、この機能素材は確かに効果があるといえる。
実際に肌と触れる部分は、裏側に貼られた不織布状の特殊繊維だが、外側の革素材の温度が低いのが、ひんやり感に貢献しているのは間違いないだろう。

いくつかの素材を試験して思ったのだが、たとえばゴム系のアンチスエット材の場合、基本的に水分を寄せ付けないので、結局余った水分の行き場がなくなり、ベルト裏側に溜まって蒸れたり、時計本体に害を及ぼしたりする。
汗を吸い取って蒸発させて消し去る・・という機能をベルトに持たせない限り、そこから逃れることが出来ない。

しかし一方で、汗を染み込ませるという工程自体に、衛生面はどうなのだろうかという疑問も残る。
アパレル用として、繊維の表面積を増やして汗を乾きやすくさせた機能生地はあるが、素材に汗がどんどん染み込んでいくことを思うと、何となく気味悪くも感じる。

だがこのベルトの安い実売価格(楽天で2000円台だった)を考慮すると、駅の売店で売られているマスクなどと同じで、「使い捨てベルト」と考えればいいのではないかと思えてくる。
最大の欠点は表皮の質感の低さで、とにかく安っぽく見える。
同社のスコッチガードのシリーズもそうだが、機能を付加した革素材は、表面が人造物っぽくなり、質感がかなり殺がれる傾向がある。
しかしひとシーズンだけ使って買い換えてしまう、夏専用のベルトだと思えば、これはこれで仕方ないか・・という気にもなる。

上の写真のクーリストは、一応竹斑の型押しであるが、模様の質感の低さは如何ともしがたい。
素材の性質上、深くプレス出来ないのだろうが、ベルトを強めに曲げると消えてしまうような、申し訳程度の型押しだ。
これなら最初から模様など無い方が、まだましかな・・とも思う。
実際、表面がプレーンなものも購入して、現在はそちらを使っている。

多分この特殊な加工が原因なのだろうが、まるでラッカーを吹き付けたような、革表面の安っぽい艶にも首を捻りたくなる。
夏の間だけ我慢して、駄目になったら買い換える・・と割り切って使うしかないか。
型押ししていない表面がプレーンなモデルは、ずっと安っぽさが目立たないので、そちらの方がお勧めである。

裏側のメッシュ素材の触り心地は、なかなか悪くない。
べたつくことが無く不快感が少ないため、付けている時のストレスも少ない。
この点は、吸い付くような感触が暑苦しいカウチュより、ずっと優れているように思う。
手巻きのオイスターが付け心地に優れた時計なので、組み合わせるベルトの快適さはポイントが高い。

さらにこのベルトのいいところは、オイスターデイト用の幅19mmが用意されているところだ。
ラインナップを見ると、なぜか15mmから17mmが抜けている(アンティーク用としては致命的?)のだが、それ以外のサイズは揃っている。
同社のベルトは、例えば17mmだけ抜けていたりと、不思議な商品展開のものが多い。

昨夏は市場でも好評だったようで、バンビ社のウエブサイトでも、今年も発売する・・とわざわざ告知している。
いわゆる季節ものなのだろう。
機能面では高得点のベルトといえる。
もう少し表面の質感が高ければ、高級時計にも積極的に使いたいところなのだが・・・

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ゆで卵


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朝食を駅の喫茶店でとることがある。
モーニングセットにゆで卵がつく。
そのタマゴの殻が、剥きやすい日と剥きにくい日がある。

最初にヒビを入れた時に、今日はどっちか、ほぼはっきりする。
剥きにくい時は、白身が殻にくっつき、タマゴがボロボロになっていく。
朝の忙しい時間ということもあり、少なからずイライラする。
一方きれいにつるりと剥けた時は、非常に気分がいい。

今日はどっちだろうと、本の占いでも見るように、最初にゆで卵に手が伸びる。
一体どういう理由で、日々こんなに違いが出るのだろう・・と、ずっと考えていた。

茹でてから時間が経っていると、剥きにくくなるのだろうか・・・
そう考えたが、冷たいタマゴでも、剥きやすい時と剥きにくい時がある。
恐らく茹で方のちょっとした加減で、結果に差が出るのだろう。

剥きやすいゆで卵を、安定して作るにはどうしたらいいか・・・
マニュアル化するのは、意外に難しいのかもしれない。
ゆで卵のエキスパートを雇い、名人の調理法を指導してもらったらどうだろう?
いろいろ考えながら、タマゴをかじった。

先日母親と喫茶店でゆで卵を食べていて、母親が思い出したように話したことで、ゆで卵の殻の秘密が明らかになった。
昔、住んでいた家の隣に八百屋があった。
そこのおじさんから聞いた話だという。

そのおじさんは、地元の小学校にタマゴを納めていた。
ところが、そのタマゴが新しいと、茹でた時に殻が剥きづらくなり、給食のおばさん達が大変なことになるという。
何しろ数が数なので、何とかしてくれとクレームがくる。
わざわざ新鮮なものを仕入れたために、かえって仇となってしまうのだ。
かといって、学校に納めるのだから、あまり古いものにするわけにもいかない。
その按配が難しいのだという。

要は喫茶店が少し古いタマゴを使っている日は、殻が剥きやすいということだ。
50歳になった今でも、77歳の母親から新しい知識を得ることが時折ある。



今日の時計ベルト。
ジャガー・ルクルトのアンティーク2針に、ヒルシュのアーティザナル・コレクションのテジューズのグリーンをつけた。

先日紹介したヒルシュ特注色のテジューのベルト。
既製品ではテジューのグリーンがみつからず、オーダー品で探してもカミーユ・フォルネくらいしかない。
カミーユ・フォルネは納期がかかるので諦めて、ヒルシュ社への注文を選んだが、結局出来上がるまでにかなりの日数がかかった。
何日かかったか計算しなかったが、忘れた頃に送られてきたので、2ヶ月くらいはかかったような気がする。



予想に反し、この色にマッチする時計が少なくて困った。
もっと広い適応力を持つと思っていたので、計算が狂った。
こういう時、ジャガー・ルクルトの2針式のアンティークが意外な伏兵となる。

モノトーン調で都会的なデザインのこの時計は、黒かブルーという、冷たい印象を与える色のベルトと相性がいい。
ところが一方で、暖色や中性色でも、目にクッと沁みるような鮮烈な色とのマッチングが、意外にいい場合がある。
トカゲ系の革であるテジューのベルトは、他の素材では得られない鮮やかな発色を誇り、ルクルトとの相性も悪くない。

サン・マルコの場合と逆で、無機質で色の無い時計本体に対し、ベルトに鮮やかな色を与えることで、バランスをとった組み合わせである。
表面のグロテスクな模様も、この鮮やかさが中和してくれる。
腕につけると、かなり目立ちながらも、知的な制御が加わり、決して乱れることがない。
オフにつけたくなる大人の組み合わせといえるだろう。


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出品物の写真


SIGMA DP1Merrill

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相変わらず海外オークションで時計を見ている。
大抵の出品者が、いくつかの角度から撮影した、出品物の写真を載せている。
えらくよく撮れているものがあれば、酷い写真を載せている出品者もいる。

まずピントがまったく合っていない写真を、平気で載せている人がいる。
少しならまだしも、凄いのになると、何が写っているのかまったく判別のつかない写真を、そのまま使っている。
ボワーッと白いものだけが写っているのだ。
さすがに出品者の神経を疑う・・・というより、機械が自動で出品しているのではないかと考えてしまう。

接写した写真などで、手ぶれが起きている写真を載せるパターンは多い。
暗い室内で撮った写真は、大抵ぶれている。
ある程度は仕方ないのだろうが、それほど神経の細やかな人ではないのだろうな・・という印象は受ける。

困るのは、ホワイトバランスの取れていない写真を使う人だ。
たくさん出品しているのに、すべて室内灯で撮影して、赤く被った写真を使用している。
これでは出品物の色が、ほとんど判別できず、入札のしようがない。
白いのかクリーム色なのか、黒なのかグレーなのか、まったくわからないのだ。
実際、誰一人その人の出品物に入札しようとしない。
本人は理由がわかっていないだろうから、よほどアドバイスしてやろうかと思った(笑)

もうひとつ、ぎょっとなるのが、自分の腕に時計をつけて撮った写真を載せている場合だ。
確かに時計の雰囲気がよくわかるのだが、白人の場合、驚くほど毛深い場合が多いのだ。
長い毛がフサフサと生えており、しかもそれがアップで写っているのでビックリする。
もちろん日本人でもそういう友人はいるが、これを見ると、人種の違いを痛感する。
腕があまりに毛むくじゃらだと、さすがに少しひいてしまうのだが、そう感じるのは僕だけだろうか?



今日の時計ベルト。
ユリス・ナルダンのサン・マルコ・クロノメーターに、カワチヤ時計ベルト店がヒルシュに別注したグレインカーフ・バッファロー型押しをつけた。

IWC・マーク15用に、カワチヤ時計ベルト店がヒルシュ社に特別に作らせた幅19mmのベルト。
変り種の製品と言えるだろう。
もちろんカン幅19mmの時計なら他のモデルでも問題なく付けられる・・ということで、サン・マルコ用に取り寄せてみた。
わざわざ別注品として作らせただけあり、同社のアイディアが詰め込まれた凝った仕様の製品になっている。

材質はサドルレザーにバッファロー風のエンボスを施したもの。
IWC純正のフォールディング・バックルの使用を前提に、バックルの位置が適正な場所にくる様、12時側を10mm短く、6時側を10mm長くしてある。
時計側の厚みを5mmのボンベ仕様とし、先端部は専用バックルの取り付けを考慮し2mmと薄く抑えてある。
裏材はアンチスェットのブラックラバー、ステッチも黒で統一し、精悍な外観を実現している。



特注品の利点を最大限活用し、同社の経験を生かして、考え得る限りの改良が加えられたベルトといえる。
カワチヤ時計ベルト店は、同店オリジナルの新作を、最近立て続けに発表している。
以前はカミーユ・フォルネで作らせたオリジナル仕様のベルトが多かったが、今回はヒルシュに特注したもので、個人的な趣味なのか、ブレゲ、IWCといった特定機種に専用に作られているのが面白いところ。

サン・マルコにこのベルトをつけてみて、基本的に黒いベルトと相性がいいことがわかった。
ベルトに色を与えないことで、彩度の高い青い文字盤を、際立たせて見せることが出来るのだ。
ステッチまで黒くすることで、男性的イメージを高めたこのベルトは、強い存在感を放っている。

厚みのあるボンベ仕様のため、曲りは少し硬いが、使い込めば解決するのだろう。
いつものバンビの三つ折プッシュ・バックル(写真)を付けると、全長が10mm程度長くなるため、一番手前の穴を使っても、僕の腕には大きすぎる結果になった。
普通のフォールディング・バックルと組み合わせるのがいいだろう。

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ベルトの色


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茶色いベルトを買ったら、それに合わせて茶色い靴と、茶色い時計ベルトが欲しくなった。
時計は、カラトラバにライトブラウンのアリゲータの竹斑がいい。
靴はスコッチグレインの茶色いのが欲しいけれど、ちょっと履きこなす自信がない。
もともとが、それほどお洒落な方ではないから・・・

現在持っている靴は、黒いものばかりだ。
時計のベルトも、オイスターデイトに黒いものを組み合わせる時が多い。
まてよ、そうなるとベルトに黒いものを買って合わせた方が早いか。
・・・何て考えていくと、次から次にモノを買い込んでいくことになる(笑)

ちなみに下は愛用のベルトの写真。
手前が10年ほど使用して、かなり痛んだギャルコのSB10(幅1-1/4インチ)
今回で引退することになった。

奥は新たに購入した同社のSB5(幅1-3/4インチ)
まだ下ろして間もない真新しいベルトだ。
どっちも革フェチにはたまらない魅力がある。

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意外に充実


D4 + AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED

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昨日は朝7時まで寝ていた。
それから少し遅れて出社した。
今朝は8時まで寝ていた。
いつもの癖で5時台に一度目が覚めたが、もう一度寝た。

二日連続で多めに睡眠をとったお陰で、体調が少し良くなった様に感じる。
寝すぎで体が痛くなったが、やはり睡眠をとることは重要だと再認識した。

今日は、ネットをしたり時計ベルトの写真を撮ったりして、昼過ぎまでのんびり過ごす。
それから銀座に出て、Mrs.COLKIDと昼食をとった。
その後はやることもなく、銀座界隈をぶらぶらした。
カメラは持っていたが、天気もイマイチで、写真は1枚も撮らなかった。
在庫が多めにあるので、少し余裕・・・(笑)

今日は何もしない一日になるかな・・と思いながら、久しぶりに知り合いの時計店に顔を出した。
腕のサン・マルコを見せたら、好きな時計だと大喜び。
実はこれを作ったスイスの技術者を知っているそうで、この七宝技術をここまで高める工程を、最初から見てきたという。
当初は出来が悪かったが、何度も失敗し、大変な努力の結果、このレベルまで上げたのだという。

苦労して焼き上げ、表面を研磨した後、最後に文字盤中央にシャフトを通す穴を開けるらしい。
ところが、そこで、パカーンと割れてしまうのだそうだ。
やっとのことでそこまで仕上げたのに、努力が水の泡と消えてしまい、呆然となるらしい(笑)

技術もさることながら、歩留まりが悪いことも、価格が吊りあがる原因のようだ。
今は娘さんが継いでいるというが、実際ナルダン以外に、パテックなどもその人に作ってもらっていたという。

それ以外にも、スイスやドイツの話で盛り上がった。
レストランでは最初にお客の腕時計をチェックして、階級に応じて食材の質を変えるところさえあるという。
いろいろ面白い話を聞くことが出来た。
何もしないはずの一日が、意外に充実したものになった(笑)

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靴磨き


SIGMA DP3Merrill

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靴を磨いて光らせるのが好きで、思い出す度に手入れ用具で磨いている。
と言っても、簡易型のスポンジタイプの靴磨きで磨く程度だ。
会社と自宅に置いてあり、それでサッと磨いて靴の表皮を光らせる。
先日購入した革靴もさることながら、普段履いているゴアテックスの柔らかい靴も、スポンジで磨いてピカピカにする。
黒い靴専用に、ブラックの液体クリームが滲み出るスポンジがあって、それを使って磨くと表面に強い艶が乗るのだ。

このやり方は、靴の手入れ方法としては正統派とは言えないだろう。
スポンジ式の靴磨きは、時間の無い時に使う簡易的な道具だ。
本格派の人は、もっとちゃんとした手入れ法を実践しているはずだ。

ものの本によれば、まずはクリーナーで汚れを落とし、クリームをつけてから一度乾かし、それからストッキングなどで磨く・・というように、それなりに手間と時間のかかる手順が紹介されている。
ハンズの売場に行くと、靴磨きの専用コーナーがあり、様々なブランドの道具が揃っている。
磨き方の解説書、磨いたサンプルなどが展示してあり、販売員の選んだ靴磨き道具セットまで置かれている。
どうもこの分野はマニアがいるようだ。

僕の叔父などは靴磨きが大好きで、家族全員の靴をピカピカにしてしまう。
大会社の重役であるにもかかわらず、毎朝家族の靴をせっせと磨き上げる。
靴磨きという行為自体が好きなのだ。
夏は汗をかきながら磨いているので、一種のスポーツなのだろう。
家族も心得ていて、磨いて欲しい靴をさりげなく玄関に置いておく(笑)

僕の場合は、靴磨き自体はあまり好きではない。
きれいになって輝く革の質感が好きなだけで、誰か磨いてくれる人がいるなら、その方が助かる(笑)
だが普段履く靴を、度を越してピカピカにするのも、かえってカッコ悪い。
スポンジ式の場合、磨いた直後は艶が強いが、少しおくと表面が落ち着いてしっとりとしてくる。
そのくらいの状態が、本来あるべき仕上がりなのだろう。
だが夕刻になると、艶が薄れてきたように見え、最初の輝きが欲しくなってまた磨いてしまうのだが・・・(笑)

お気に入りの革靴メーカーでは、モルト・ドレッシングという、モルトウイスキーを使った靴の仕上げ方法を紹介している。
靴クリームにモルトウイスキーをごく少量混ぜて、靴の先端部や踵など、特定の部分に強い艶を与える方法だ。
お店に行くと、そのやり方を細かく解説したカラーのパンフレットまで置かれている。

それに挑戦しようかと、モルトウイスキーの小瓶を買ってきたのだが、よく聞くと、僕の持っているモデルより、もう少し高いグレードの革靴を対象にしているらしい。
安いモデルに使われている革では、逆にシミになってしまうこともあり、お勧めしていないという。
いつか上のグレードの靴を購入したら、モルト仕上げに挑戦して、その結果をここで紹介したいと思っている。
そこまで手をかけると、履くのが勿体無くて、飾っておきたくなるような気もするが・・・(笑)
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バランス


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このところ、ブログ用の写真と記事の在庫のバランスが崩れている。
ヨーロッパに出張し、天気に恵まれなかったとはいえ、けっこうな枚数の写真を撮った。
あまり価値があるとは思えないスナップや、重複した場所で撮った似たような写真ばかりではある。
しかしブログの写真は、BGM風に使うので、そういう写真も意味を持つのだ。

帰国後も、週末になると外出し、あちこちで写真を撮っている。
それがどんどん溜まっていく。
その結果写真の在庫は過剰気味で、載せる文章の方が不足している状態だ。
写真はシャッターを押せば写るが、文章を書くにはそれなりの時間と労力がかかるので、量産というわけに行かない。
夜、仕事で疲れてウトウトした状態では、なかなか書けない。

写真の在庫は次々に出していくが、ヨーロッパの写真ばかりひと月も続けるのも、本文の内容とずれてきておかしい。
既にそうしているが、日頃撮影したタイムリーな写真と混ぜていくことになるだろう。
下町方面、丸の内銀座近辺、日光、ドイツ、スイスなど、あちこちの写真がまぜこぜになる(笑)
見ている方は混乱されるかもしれないが、その点はご容赦願いたい。
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ベルト


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ジーンズに使っている革のベルトを、久々に買い換えることにした。
今のものは、もう10年近く使っており、だいぶ痛んできたのだ。

学生時代からベルトの銘柄は決めていて、アメリカのホルスターメーカーのものを使用している。
ごついホルスターを吊るして、重い銃を運ぶことが前提のベルトなので、厚みがあり頑丈に作られている。
アメリカらしくオイル仕上げのサドルレザーが使われており、革製品としても魅力的だ。
一般に売られているベルトとは次元の違う作りで、ジーンズ用としても最高のベルトといえるだろう。

品質を考えると、ビアンキかギャルコのどちらかの製品になるであろう。
ホルスターに関しては、後発のギャルコより、ビアンキの方が王道のイメージが強い。
子供の頃から、ビアンキの製品に憧れていたこともあり、僕もビアンキの方が好きだ。
創設者のジョン・ビアンキにファンレターを出して、手紙をやり取りしたこともある。

しかしベルトに関して言うならば、ジョンには言えないが、実はギャルコを愛用している(笑)
ビアンキのものと使い比べてみて、耐久性や使い勝手で、ギャルコの方に軍配を上げた。
ギャルコのSB10というベルトを、今までに3本使い潰したが、それぞれ10年近くもった。
ビアンキのものも数本試してみたが、意外に表皮が痛みやすく、数年でだめになった。

SB10というのは1-1/4インチ(約3.2cm)幅の細めのベルトで、表面にはアンディ・アンダーソンのガンファイター・ステッチ風の飾りが入る。(ファンシー・ステッチと呼ばれているようだ)
ところがギャルコ本社のサイトで見ると、すでにこのベルトはラインナップから落ちている。
もしかしたら生産中止かもしれない。

SB10を長く愛用してきたが、今回は気分を変えて、違うモデルを買ってみることにした。
SB6という1-3/4インチ(約4.5cm)幅のベルトがよさそうだ。
同じくステッチの飾りが入るベルトで、少々幅が広すぎる気もするが、ジーンズ用としては悪くない選択だ。
長さが2インチ毎に用意されていて、その中から自分に合ったものを選んで注文を入れた。

ところがこれも在庫切れだそうで、発送が数週間先になるというメールが、ショップから返ってきた。
在庫が無いなら無いで、先に言ってくれよ・・と言いたくなる。

現在使用中のSB10はもうボロボロで、早急に新しいものが欲しい。
そこで今度は、eBayオークションを利用して、同社のSB5というベルトを落札してみた。
SB6と同じく幅広であるが、こちらは飾りのステッチの入らないプレーンなベルトである。
多分SB6の兄弟機種であろう。

オークションの出品物ということで、こちらはすぐに届いた。
早速ジーンズのベルトループに通してみる。
1-3/4インチもあると、ループ幅いっぱいになるが、革の面積の広さがものをいって、予想以上に迫力があってカッコいい。
茶褐色に輝く表面の質感と、オイルフィニッシュの香りが心地よい。
見る人の多くがベルトに注目するのは、こういう高品質な革製品を、普段身近に見たことが無いからだろう。
ジーンズを履く事の多い方にはお勧めである。

先に注文したSB6の方は、注文を取り消そうかとも思ったが、こうなるとステッチの入ったものも欲しくなる(笑)
ちょっと贅沢だが、ベルトを2本揃えて、気分によって使い分ければいいのだ。
ということで、オーダー取り消しはせずに、そのまま数週間先の到着を待つことにした。

SB5を着けて、Mrs.COLKIDにどうだろうかと見せたら、あなたには幅の広いベルトの方が似合うわ・・と言われた。
少し照れながら、そう?・・なんて答えたが、前の細いのは、お腹が上に乗ることがあったから・・と付け加えられた。
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再教育


SIGMA DP1Merrill

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タイヤを交換する時、行きつけのタイヤ屋さんで話をした。
かなりの勉強家で、いつも作業後の会話を楽しみにしている。

子供が三人いるが、その内上の二人は、いわゆるゆとり世代に属するという。
親の目から見ると、明らかに教育の弊害が出ていて、同じ兄弟でも末っ子とは全然違って見えるようだ。
ゆとり教育といっても、長い期間に渡り段階的に施されているだろうから、そう明確に差が出るものかとも思うが、彼に言わせるとはっきりとした違いがあるという。

幸運にもゆとり教育から外れた下の子は、親の血を継いだのかなかなかの努力家で、受験勉強に真面目に取り組んでいる。
一方上の子は、家がタイヤを扱うお店であるにもかかわらず、自動車の免許を取ろうとしない。
免許なんて友達はみんな取らないからいらない・・というので、親が驚いて馬鹿を言うなと取らせることにした。
彼に言わせると、「自分が何もしないのに、言いたいことだけ主張する」というのが特徴だそうだ(笑)

驚いたのは就職活動の話で、行く先々の会社から同じことを言われるらしい。
君たちは世間でも会社でもまったく通用しないから、入社後に徹底的に再教育を施すので、あらかじめ覚悟しておくように。
そう注意があるのだそうだ。
同世代の友人たちも、面接の際に同じことを言われるそうなので、多くの企業の共通したやり方らしい。

それにはむしろ感心した。
簡単にやめられても困るから、先に言っておくのかもしれないが、少なくともその世代を見捨てる気は無いということだ。
再教育をする労力を考えたら、その世代から人を取らない方が手っ取り早い。
それなのに、何とかものになるよう鍛えなおし、救いの手を差し伸べようとしている。
その点は彼も同じように感じており、企業に感謝しているという。
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選定


SIGMA DP1Merrill

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今日はBMWのTさんが来社。
エミールの買い替えの話を進めている。
僕としては珍しく6年も乗った車だ。

最近は飛ばすことも少なくなったので、次はより走破性の高い四駆にすることも考えた。
しかし日光に行く時にいろは坂を走り、やはり小さいFR車の魅力には勝てないと思った。
テールが滑るギリギリのところを探るように走る楽しみは、少々時代錯誤とはいえ、捨てがたいものがある。

上級の3シリーズに戻すことも考えたが、昔と違ってボディが大きくなっており、僕向きではないという。
そういうところは長年の付き合いで、Tさんはよく心得ている(笑)
実際代車などで上級機種を借りると、最初から高級セダンとして作られており、かつての魅力は失われているのに気付く。
個人的には、今まで所有したBMWではE36が一番好きであったが、現在それに相当するのは恐らく1シリーズだろうと思う。

スポーティな後輪駆動車で、僕の腕で扱いきれるパワーで、ボディが小さくて、ドアが4枚あり、4人が快適に移動できる・・・
その条件に当てはまる車はごく限られる。
また自分の身の丈に合っている・・という意味でも、1シリーズならアンバランスな感じがなくていい。
その点に関しては、一方の趣味である時計とはずいぶん矛盾した価値観であるが・・・(笑)



今日の時計ベルト。
ユリス・ナルダンのサン・マルコ・クロノメーターに、ジャン・クロード・ペランのバッファローのブラックをつけた。

数あるブルー・ダイヤルの中でも、これこそが最右翼といえる製品であろう。
貴重なクロワゾネ(七宝)技法が用いられた、極めて彩度の高いブルーの文字盤。
放射状に彫られた細かいギョウシェの上から、丁寧にエナメル仕上げが施されており、光の角度に応じて、えも言われぬ美しい模様が浮かび上がる。
思わず溜息の出るような、圧倒的な輝きを放つ時計だ。

実はしばらく前に入手したものだが、日常に使用して様子を見ていた。
クロノメーターを取得しているだけあり、精度は高く、日に数秒しか狂いは出ない。
ムーブメントはETAベースのようであるが、この時計の美しさを見ると、とりあえず中身はどうでもよくなる(笑)
腕の上で文字盤だけが別世界のように際立つ。

オリジナルのブレスは、コマが細かめの薄手のステンレスで、キラキラと輝き意外に目立つ。
コマのいくつかにはユリス・ナルダンのマークが彫られている。
強い存在感を示す文字盤と、上手くバランスが取れているのは確かで、当初はそのまま使うべきかと考えていた。

しかし僕のような真面目(?)なタイプには似合わない・・というより着こなせない(笑)
余程カッコいい人か、少し「遊び」の入った人でないと、上手く使いこなせないデザインであった。
革ベルトに交換して正解だと思う。
ベルトを付け替えることで、この時計の別の面を引き出すことにも成功したように感じている。



ここまで文字盤が目立つと、それをどう扱うかがポイントになる。
いつものように、質感の上で見合うベルトを探すのは、この時計の場合不可能といっていい。
ただでさえマッチングにシビアな「青の時計」である。
組み合わせるベルトの選択は非常に難しい。

まずは無難なブラックから選んでみた。
以前J.C.ペランにオーダーしたバッファローのベルトである。
サン・マルコのカン幅は奇数の19mmであるが、バッファローの革は柔らかいので、20mm幅のベルトをスムースに取り付けることが出来た。

何度か書いているが、手縫いのステッチを2列入れて、その色を微妙に変えてもらうという、凝った仕様でペランにオーダーしたベルト。
ところがステッチを複数列にしたことで、本体が圧縮されて薄くなってしまい、今風の厚みのある時計とマッチしなくなった。
しばらく相手がみつからず放置してあったが、最近はオイスターデイト用として活躍している。
現在では皮肉にも一番使用頻度の高いベルトになっている。

サン・マルコとの組合せは、なかなか優れたものとなった。
グレーで統一したモノトーン調のベルトが、派手なサン・マルコを相手に、脇役に徹してでしゃばらない。
それでいて、細部の作りから凝った仕様のベルトであることが伝わる為、時計全体に高い品質感が加わるのだ。

もうひとつ、重要なことに気付いた。
バッファローの革は非常にしなやかなため、薄手のベルトの素材に使用すると、抜群の装着感が得られる。
腕にフレキシブルに巻きつき、革のベルトとして、ベストに近い感触といえる。
通常この革を使用した製品は、バッファローのワイルドな面を強調し、厚く作られることが多いのだが、今回は意図せず薄手になったことで、思わぬ収穫を得たといえる。

サン・マルコ自体も、ケースが薄く軽く作られており、なかなか着け心地のいい時計である。
重量のあるオリジナルのブレスを外したことで、あらためてそのことに気付いた。
ペランのバッファローとの組合せで、着けていてストレスの少ない、気持ちのいい時計が生まれたといえるだろう。

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あひる


SIGMA DP1Merrill

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Mrs.COLKIDが、アヒルのボートに乗ってみたいと盛んに言う。
中禅寺湖に来るたびにそう言う。
湖畔には、アヒルのボートがいっぱい並んでいるのだ。
そうか、それなら一度くらい乗ってもいいか・・と思い、今回アヒルのボートを借りることにした。

船着場のおばさんのところに行く。

「アヒルに乗りたいんですが・・・」
「・・・え?」
「アヒルのボートに乗りたいんです」
「・・・」
「・・・」
「・・・」
「あ・・ごめんなさい。これ白鳥ですね」

30分1500円を支払う。
ロープで陸上に引き上げられた状態のスワン号に乗り込む。
おじさんが出てきてロープを緩めると、そのまま後ろから湖に滑り込む。

一応注意として、波が来たら正面から受けるように・・と言われた。
モーターボートや遊覧船の往来がけっこう激しいのだ。
スワン号は幅が広いので、安定感があって滅多に沈むことは無いらしい。
確かに、事故が起きたという話を聞いたことが無い。

いざ水上に出てみると、自分の座っているすぐ横に湖面がくるので少し怖い。
吸い込まれるような深い青・・・その下には何も見えない。
不意に未知の生物が顔を出し、スワン号を転覆させるのではないかと不気味に感じる。

足でペダルを漕ぐと、これが意外に速い。
どんどん進んで、案外簡単に湖の中央近くまで到達した。
ハンドルで操舵するのだが、風の影響か、あるいは水に流れがあるのか、船体が真っ直ぐには進まない。
ラリーカーのように、斜めの方向を向いたまま進んでいく。

旋回する時は、逆ハンドルを切って船体の回転運動を止める。
先を読んでカウンターを当てるので、オフロードの車の運転のようで面白い。
右へ左へとハンドルを切りながら進んでいく。
写真を撮ろうと思っても、その場にピタリとは静止してくれないので、スクリューを逆回転させて、動きを微妙にコントロールする。

遊覧船が近付いてきた。
スワン号と比べると、はるかに大きく見える。
やばいと思って、スワン号の首をそちらに向けるべく旋回運動をはじめる。
すべての動作にタイムラグがあるので、先手を打たなければならず、かなり難しいのだ。

大き目の波が迫ってくるのが見える。
てっきり遊覧船の方向から来ると思って、航路に垂直になるよう船体を回したのに、波は予想外の角度でやってきた。
船の進む方向から、波は三角形を描きながら斜めに広がるのだ。

その波をスワン号はまともに横向きで受けてしまった。
ガコンガコンと船体が左右に大きく傾き、スワンの首が激しく揺れる。
ひっくり返りそうなほど大きな揺れ方に、Mrs.COLKIDが悲鳴を上げる。
漕ぐのをやめて、とにかくスワン号にかじりつく。
湖面が目前に迫り、水が船内に浸入するのではないかと、恐怖に凍りつく。

何しろ湖の中央の、一番深そうなところでそれが起こるのだから、これは怖い。
大きな湖の中で、このアヒル・・じゃなくて白鳥は、何て非力な存在なのだろう。
スリル満点の乗り物である(笑)

そろそろ時間が迫っているので、船着場に戻ろうとした。
ところがスワン号は、なかなか前に進んでくれない。
向かい風のようだ。
行きは良かったが、帰りも同じようにはいかない事が、今になってわかった。

船着場を目標としていたのに、どんどん横に流されて、気付くとあらぬ方向に向かっている。
慌ててハンドルを回し、進行方向を調整しながらも、とにかく必死になってペダルを漕ぐ。
時間が迫っているというのに、漕いでも漕いでも前に進まないのだ。

最初は楽勝だと思ったが、ここにきて大変な重労働になってきた。
汗が噴き出してくる。
これは明日は筋肉痛だ・・と思いながら、二人でペダルを必死に回した。



SIGMA DP1Merrill
(船上より撮影)

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帰宅


SIGMA DP1Merrill

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一晩だけであったが、ゆっくり過ごして帰宅した。
今朝も天気は相変わらずで、カーテンを開けると空は厚い雲に覆われていた。
撮影は諦めて、ホテルでのんびりした。
まあこれが正常な休日の過ごし方と言えるだろう(笑)

奥日光のホテルは、お客さんが一杯で、ほぼ満員といっていい状態であった。
少人数の結婚式も行われていた。
2回に分けての食事の時間も、レストランのテーブルはほぼ満席。
お陰様で忙しさに嬉しい悲鳴を上げていると言っていた。
長い付き合いということもあり、こちらもそれを聞くと嬉しく感じる。

気温は20度前後で、湿度は少し高めであったが、東京と比べればずっと過ごしやすかった。
しかし現地の人は慣れていないため、今日は湿気が凄いと盛んに言っていた。
いつもはもっとカラッとしているのだ。

中禅寺湖で少し遊んで、昼過ぎには帰途についた。
途中宇都宮近辺で気温が30度になり、日も射し始めて驚くほど暑くなってきた。
これは東京に帰ると大変かと思ったが、帰宅すると25度程度で意外に過ごしやすかった。
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雨男


SIGMA DP1Merrill

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週末を利用して奥日光に来ている。
だが生憎の天気である。
だれが雨男(女?)であろうか?(笑)

午前中は会社で仕事をしたので、到着は夕方になった。
気温は30度近くあったが、山を登るにつれて、みるみる下がっていった。
今の外気温は20度くらいか・・・
湿度が高いので、それほど涼しくは感じない。

ホテルに入る前に、ちょっと湯滝の落ち口まで行ってきた。
雨が強く降っていたので、傘を差しながら歩くしかなく、大したことは出来なかった。
まあ、それならそれで、雨の日光を撮ればいいのであるが・・・



今日の時計ベルト。
コルトベルトのアンティーク・スモール・セコンドに、ヒルシュのアーティザナル・コレクションのテジューズのグリーン(特注色)をつけた。

市販品ではなかなかみつからないテジューのグリーンを、ドイツの販売店を通してヒルシュに注文してみた。
特注色と言っても大袈裟なものではなく、同社の「注文を受ければ作る」というリストに入っている色で、金額も通常品と変わらなかった。
ただし納期はけっこうかかり、数ヶ月間待たされた。
ジャン・ルソーやJ.C.ペランのような、本当のオーダー品とは少し違う。



出来上がってみると、特に驚くような仕上がりではない。
市販の量産品に近い作りと言っていいだろう。
裏材には何の表記も無いので、普通の牛皮が使われているのかもしれない。

製造工程を想像してみると、原皮からの裁断時のセット替えが、通常ラインより工数のかかるところであろう。
余った革はしまっておくのだろうから、特注とは言っても部材の無駄が出るわけではないと思う。
この一本を作るために、引き出しから原皮を出してきて、機械にセットし、加工後また引き出しにしまう・・という手間が増える。
あとは縫製時の糸やコバの塗料の選択、梱包時の区分けくらいか。
オーダー品であることを示すタグが、ベルト本体に付けられているところから、工場内での作業風景が思い浮かぶ。

欲しかったグリーンのベルトであるが、出来上がってみるとマッチする時計は意外に少ない。
一番しっくりくるのは、やはりゴールド・ケースの時計である。
その中でもスタンダードなデザインのコルトベルトは、もっとも相性のいい組合せと言えそうだ。

ダークなグリーンを背景に金色に輝くケースが浮き立つ。
色彩的な統一感が保たれているため、見ていて心地よい。

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