当たり年


D2X + Ai AF Micro-Nikkor 60mm f/2.8D

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今年はカブトムシの当たり年かもしれない。
郊外にある工場に行くと、毎日のようにカブトムシを採集出来る。
夜中に灯りに飛んできて、しばらく付近を飛び回り、明るくなると物陰に隠れる。
木の幹の穴や、地面の柔らかいところ、テントハウスのシートの裏側などに、こっそりと隠れている。

樹脂製の大きな収納ボックスをホームセンターで買ってきて、土と木をたっぷりと入れて、ワイヤと金網を使ってふたを自作した。
捕獲したカブトムシをそこに入れるのだ。
ところがすぐにいっぱいになってしまい、あと数個ボックスを買い足した。

男の場合、大抵カブトムシには目が無い。
皆がこぞって集めてきては、嬉しそうにボックスに入れる。
そんなものに興味ない・・という顔をしている人まで、箱に入れて持ってくる。
出勤途中の道や、会社の庭などを歩いて、路上に落ちているカブトムシを拾ってくるのだ。
聞くと誰もが、子供の頃はずいぶんと集めたという。
自称ベテランが多いわけである(笑)

集めたカブトムシを、日陰に並べてあるボックスに入れようとすると、そのふたの外側に、別のカブトムシがくっついている。
中にある虫ゼリーの匂いにつられて、どこかから飛んでくるのだ。
当然それも捕まえて、ボックスの中にポイと入れる。
それほど今年は豊漁である。

工場の近所に住む、仕入先の営業の男性と話していたら、自宅のそばにある大木に、かなりの数のカブトムシが集ってくるという。
最初はそれを捕獲しようと、けっこうな数の人たちが木の周りに来ていたが、最近はもう飽きてしまい、虫類はそのまま放置されているらしい。
カブトムシやノコギリクワガタが中心で、そこに蛾やゲジゲジなど得体の知れないものも来る。
時々スズメバチが飛んでくるので、その時は慌てて逃げるという。

翌日の朝早く、その男性がプラスチックのケースをいくつか提げて事務所に立ち寄った。
カブトムシとノコギリクワガタが10匹ほど入っている。
お土産ですといって、ガサゴソと動く音のするケースを机の上に置いた。

暗いうちに捕りに行って、まず十数匹捕まえたのだが、それは遊びに来ていた親戚の子供に全部持たせた。
その後もう一度木まで戻り、さらに10匹ほど捕ってきたという。
木の上の方を懐中電灯で照らすと、まだまだ大量にいるようだが、そちらは届かないので採集は難しい。

虫を捕るのは好きなのだが、ここまで沢山いると、わざわざ自宅で飼う気にはなれないので、全部あげますという。
それを出勤の途中に届けてくれたのだ。
まあ「秘密の木」の場所は内緒にしておきましょう・・・そう言って、男性は自分の会社に向かった。
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