診療所


SIGMA DP3Merrill

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夏休みの前に、かかりつけの先生の診療所に行ってきた。
糖尿を診てもらっている先生だ。

休むことを知らない先生で、いつ行っても忙しく働いている、という印象のある人だ。
待合室の患者さんは途切れることがなく、先生は何時間にも渡って連続して診察を続ける。
休診の日に診療所の前を通っても、誰もいない駐車場にポツンと先生の車が停まっている。
診察が休みの日まで、ひとり出て仕事をしているらしい。

先生ご自身の体は大丈夫なのだろうか・・・
患者の方から、先生を心配する声が出ていた。
それだけ多くの人の信頼を得ている、人気の高い先生なのだ。
面白いもので、けっこうぶっきらぼうで、真面目一本槍の人なのだが、それがかえって人気のもとになっている。

優秀な人材であることは、少し話しただけで伝わってくる。
どこかシャイな感じがして、人への対応は上手いとは言えない。
それなのに本質的には優しさを感じさせる・・・そういうタイプの人だから、人気は抜群である。

その人が、自分の体をいじめるかのように、仕事に没頭している。
医者の不養生とはよく言ったものだ。
あのまま放っておいたら、倒れてしまうのではないか・・と、患者の方から心配する声が出た。
おかしな話だが、患者の方が、先生を助けてあげなければ・・という気持ちになるのだ。

ところが最近は、その診療所が休みを長めに取るようになった。
このお盆休みも、待合室のカレンダーに、一週間以上連続して休むというスケジュールが、赤いペンで書き込まれていた。
その前に薬をもらわなければならず、まだ数日分残っていたが行ったのだ。

休みが長くなった理由は、近所に大きな病院が建って、患者が減って余裕ができたからだ。
普通に考えればいいことではないのだろうが、患者の方は先生に体を休めてもらえてほっとしている。
先生のことを思うからこそ、患者の数が減ったことを歓迎しているのだ。
椅子に座って待っていると、海外旅行にでも出かけて、先生も素直に休暇を楽しんでくれればいいな・・などと話す声が聞こえてきた(笑)
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