形状変化


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以前にも書いたが、僕の足の形は、親指が一番長いエジプト型である。
そう思っていたのだが、先日外出から帰って靴下を脱いだ時、ふと自分の足を見ると、何と人差し指の方が長くなっている。
そんな馬鹿な・・と思って、指をモゾモゾと動かしてみたが、やはり人差し指の方が長い。

こ・・これは・・・
いつの間にか、足がギリシャ型になっているぞ。
一体どうしたことか??
人差し指だけ成長してしまったのだろうか・・・

理由がわからず、混乱状態に陥りながらも、とにかくシャワーを浴びた。
風呂から出て、椅子に座り、もう一度ゆっくり足を観察した。
すると、何と、今度はエジプト型に戻っているではないか!

今度は親指が伸びたのか?
いや、そんな筈は無い、それだと指ばかりどんどん長くなってしまう。
逆に人差し指が縮んだのだ。
いやまてよ、1本だけ伸びたり縮んだりするなんておかしい。

いろいろ考えてみたが、要するに靴の形に合わせて、足の形が変わってしまうのだ。
一日ラウンドトゥの足型の中に入れられて、親指が内側に押されて変形した。
それがすぐには元に戻らないのだ。
シャワーを浴びて、柔らかくなって、やっと元の形に戻ったのだ。

かわいそうな足である。
靴に押し込められるのは、長年の事で慣れているとはいえ、かなりのストレスがかかっている筈だ。
もし足の形による性格判断があるなら、僕は靴を履いている間は別人になってしまうだろう。

全然関係ない話であるが、学生時代にエジプトからギリシャへと旅行したことがある。
両国はともに歴史の長い国としてライバル関係にあり、どちらが偉いかよく自慢のし合いになると言っていた。
考えてみれば、どちらの国も今は混乱の最中にある。
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今日は早速オールデンを履いて出た。
革靴というよりスニーカーに近い、非常に「楽」な履き心地である。
初日から足への負担は皆無に近かった。
オールデンは、コードバン以外の革の方が、その良さを味わえると聞いたことがあるが、それは確かかもしれない。

実際に一日歩いてみると、ほんの僅か大き目かな・・と感じた。
指の先の空間に、けっこう余裕がある。
7ハーフではなく、7でもいけるか・・・

しかし実用上大きな問題はなく、終日快適に過ごすことが出来た。
革の質感が素晴らしく、雨もへいちゃらである。
これはお気に入りの一足になりそうだ。

さて総括である。
今回の「転送サービス会社を利用した米国よりの個人輸入」にかかった料金は以下になる。

・製品金額(アメリカ国内の送料含む) 434ドル (Googleウォレットの日本円請求額 43,489円(手数料含む))
・転送サービス会社手数料+送料 37ドル (Paypalの日本円請求額 3,766円(手数料含む))
・通関時の関税+消費税 9,100円

合計 56,355円

それに対し、日本のお店で購入した場合の金額も調べてみた。
今回購入したオールデンのプレーントゥ・ブルチャー・バリーラスト・#9432Sは、案外あちこちのショップで扱っている。(ただしどこもDもしくはEサイズで、EEEの扱いはない)
何軒か調べたうちでの最安値は、送料込みで63,800円であった。
差額はたった7,445円・・・

ウーム・・・手間を考えると、得をしたとは言い難い。
円高の時なら45,000円程度で買えた筈なので、それなりの利点があったと思われる。
円安に転じてしまい、個人輸入は時期を逸してしまったようだ。

それでも僕の場合は、3Eサイズという、日本では入手できない幅広のオールデンを購入するのが目的だったので、これ以外に方法は無く仕方がない。
だが普通に安く買いたい人の場合、この程度の差額のために、わざわざ個人輸入に挑戦する意味があるのだろうか。
試着できない不安、不良品であった場合のリスクなど考えると、あまりお勧めできないように思う。

これをビジネスにしている個人バイヤーなどは、一体どういう商いをしているのだろう・・という疑問を感じた。
単純に計算すると利益が薄いように思えるが、仕入れ先や発送方法など、独自のルートやテクニック(笑)があるのかもしれない。

いずれにしてもオールデンは、よく市場管理をしている会社だなと感じる。
海外への発送は認めないし、米国内でも値引いて売っているショップはみつからない。
それだけ強気の商売が可能なのは、製品そのものに力があるということだ。

関税に関しては、専門の担当者から細かいことを教えていただいた。
少々複雑ではあるが、参考になると思われるので載せておく。
(電話で1回聞いただけなので、間違いもあるかもしれない)

請求された9,100円というのは、関税、消費税、地方消費税の合計金額である。

まず関税であるが、今回は個人輸入の特例として、製品の金額の60%が課税の対象になる。
(会社対会社で購入した場合は、製品の金額すべてに送料、保険なども課税対象として加わるという)
製品の申請金額(434ドル)の円換算額が42,827円になり、その60%は25,696円になる。
ただし100円未満は切り捨てて計算されるので、25,000円が対象となるわけだ。

フォーマルシューズ、カジュアルシューズの関税率は30%である。
25,000円の30%で、7,500円が関税となる。
(ちなみにこの額が4,300円より安い場合は、4,300円が関税になる)

次に消費税。
これは先ほどの課税対象額である25,696円に関税の7,500円を足した33,196円に対し4%かかる。
33,196円×4%で1,327円となり、100円未満が切り捨てられ1,300円。
それが消費税になる。

最後に地方消費税。
これは消費税の25%である。
1,300円の25%で325円、100円未満が切り捨てられ300円となる。

7,500円(関税)+1,300円(消費税)+300円(地方消費税)で、めでたく9,100円になるわけだ(笑)
いつも個人輸入するたびに書類は付いてきたが、見てもさっぱり計算方法がわからなかった。
しかし今回説明を受けて、初めて内訳がわかった。

さて、最後に今回の購入にかかった日数であるが、まとめると以下のようになった。(それぞれ日付の重複あり)

・発注~出荷(ネットショップ):4日間(10月11日-14日・土日挟む)
・移動(Fedex ネットショップから転送サービス会社):5日間(10月14日-18日)
・受取~出荷(転送サービス会社):5日間(10月18日-22日・土日挟む)
・移動(日通 転送サービス会社から到着まで):7日間(10月22日-28日・土日挟む)

総日数:18日間(10月11日-10月28日)

週末が3回入るので、タイミングが悪かったかもしれない。(土曜日にこちらが受け取る事が出来れば16日間で済んだ)
また最初の送金に手間取り、発注処理自体が進まなかったので、手間としてはあと数日分を要したことになる。

発注から納品までに2~3週間・・といったところだろうか。
アメリカ国内で横持ちにかかった時間が大きいので、転送サービス会社を通さず直接送ってもらう場合は、ずっと早く到着する筈だ。
次回はそちらのレポートをやってみようと思っている。
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というわけで、オールデンが無事到着した。
土曜日に配達員から一度電話があったが、仕事で外出しており受け取れなかった。
本当なら土曜日に着く予定だったのだろう。
仕方なく、月曜日の午前中の配達にしてもらった。



税金はしっかり取られた。
9100円!
ガーン!である。
まともに計算するとそのくらいになるとは思ってはいたが、本当にその通り取られると、やはりビックリする(苦笑)
まあ仕方あるまい。
ここで公に経過を報告する以上、下手に少ないよりいいかもしれない。

税金の内訳がわからなくて、日通に電話して調べてもらっている。
文句があるわけではなく、ここに載せるのに必要だからだ。
担当から明日連絡があるという。
それらがクリアになった時点で、今回の総括を書こうと思う。

購入した靴であるが、オールデン・プレーントゥ・ブルチャー・バリーラスト・#9432Sというモデルだ。
革はブラウン・クロム・エクセルが使われている。
ソールはグッドイヤー製のラバー。
その7.5EEEサイズを輸入した。

クロム・エクセルというのは、コードバンで名高いホーウィン社製のオイルレザーで、時間をかけてたっぷりと特製オイルを染みこませて作られている。
聞きしに勝るいい革で、しなやかでねっとりとした感触は、カーフとはまた別の魅力を持つ。
ショップのサイトには、ムラのある何となく薄汚いイメージの写真が載っているが、実物は赤みを帯びた深みのあるブラウンの美しい革である。

さて、問題の足入れ・・・
長さ7.5、幅EEEという、日本では売っていない幅広サイズを、えーいままよ!で仕入れてしまったのだ。
以前購入した8Eのコードバンの990から推測した、自分にベストと思われるサイズである。
しかし事実上賭けと同じであった。

結果は・・・
素晴らしいものであった。
ほぼドンピシャリである。
スッポリと足を包み込んでくれ、踵に遊びもない。
幅方向のストレスは皆無で、しかもボテッとした形状のバリーラストゆえか、指への圧迫もオブリックラスト並みに少ない。

オイルレザーは抜群にしなやかで、最初から驚くほど足への当たりが優しい。
これと比べるとコードバンは、樹脂の塊のように硬く感じる。
足にピッタリ合ったオールデンが、こんなに素晴らしいとは思わなかった。

まさに吸い付くような履き心地である。
真面目にもうひとつ欲しくなったが、もう在庫はみつからない。
価格や所要日数に関しては次回まとめるが、とりあえず待っただけの甲斐のある買い物であった。
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デビュー


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今日は、宮城興業で作ってもらったMD-09を初めて履いて出た。
単におニューというばかりでなく、特殊な形状ゆえ実験的な意味合いもあり、結果に強い関心があった。

まずは使い始める前に、数日前から革の手入れをはじめた。
靴はおろす前に、新品の状態で革に栄養を与える必要がある。
オイルレザー専用のローションやクリームを買ってきて、相性を試しながら十分に塗りこむ。

懸念された台風は去り、晴れ渡った日曜日であった。
空は青く、日差しは強い。
久々の晴天のため、人出が相当多かった。

午後からMrs.COLKIDと銀座に出て、昼食に大好きな薬膳を食べた。
それから別れて、僕は丸の内を経て東京駅まで歩いた。
靴の調子を気にしながら、ほどほどに歩く距離を延ばしてみた。

足に合っているといっても、さすがに新品なので、最初から完全ということはない。
歩いてみると、両足の親指の外側が僅かに当るのがわかった。
しかし、しばらく歩くうちにそれが薄れていった。

靴は底が足の形に沈むので、しばらく使うと最初の状態とは形が変化する。
まっさらな状態で完全であると、むしろその後調子が変わってしまう可能性もある。
数日履いて、だんだんと足との本当の相性が明らかになってくる。
そういう意味でも、木型を作るのは難しいだろうと想像する。

MD-09の形は、よく見れば少し特殊なのがわかるが(笑)、普通に見る分には目立たず、十分にカッコいい。
品質感があるので、いい靴であるのは遠目にもわかる。
特に横から見た時、ヒールの積上げがラバー(ブラック)と革(ブラウン)の段々になっているのが効いている。

オブリックラストの靴は、外側に傾いて流れ出てしまったような形状になる。
ちょうど正月の鏡餅のような形だ(笑)
ところが今回のMD-09は、たまたまソール周りを強調するオプションを選んだこともあり、そこに視覚上「枠」が出来て、その傾向が緩和されている。
本体が真っ黒で枠が明るいブラウンと、コントラストが高いのも助けになっている。

歩いてみて感じたのは、確かに足にかかるストレスは減っているのだろうが、長年ストレスのかかる状態で生活してきたため、最初はむしろ違和感がある・・ということだ。
確かに靴の中での足の自由度は高まり、少しなら指を広げることさえ出来るのだが、解放されてもどうしていいのか戸惑いを感じる。
この点は、使っていくうちにじわじわと効果を実感するのかもしれない。
もしかすると体調の変化として現れる可能性もある。

今までと違うと感じたのは、ホームに来た電車に乗ろうと、階段を駆け下りた時だった。
靴が足にピッタリと吸い付いているため、一気に下りることができるのだ。
今まで靴が緩かったことが、少なからず歩行の障害になっていたのに気付き、ちょっと驚いた。
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僕の買ったオールデンは、ついに日本に向けて出荷された。
転送サービス会社から出荷される便には、いくつかの運送会社が利用されるようだが、今回は日通便が使われている。
ここからは日通のサイトに行き、トラッキングナンバーで荷物を追跡する。
次々に違うサイトに乗り換えて、荷物を追いかけまわすのが可笑しい。

なかなか詳しく状況を伝えてくれるサイトで、地図上で荷物がどこにあるか、どの飛行機に乗る予定かまで表示される。
それによると、何と荷物は一度カナダのバンクーバーに向かい、そこから日本に向けて送られるという。
アメリカ横断の後は、カナダ旅行である。
僕のオールデンは、ずいぶんと長旅を経験したことになる(笑)
靴を見ただけでは、世界のあちこちを周ってきたなんて、想像もつかないことである。

荷物が搭載される飛行機の便名が表示されていたが、急遽それが変更になった。
追跡画面では、そんな情報まで詳しく知らせてくる。
新しい飛行機の便名、成田への到着時刻・・・

考えてみたら、人間の場合は、こんなに詳細なデータは得られない。
今どのあたりにいるのか・・・
もちろんプライバシーの問題があるし、セキュリティ上もよろしくないだろう。
感情の伴わない荷物の場合、容赦なく公開されてしまうが、何となく人間より進んでいるようにも見える。

アメリカ国内の移動と違い、日通の手に渡った荷物は移動が早い。
28ドル払っているのだから、当然かもしれない(笑)
出荷の翌日にはカナダ、さらに翌日には日本へと、どんどん場所が移動していく。

成田には、またも週末に到着した。
会社宛てに送ったのだが、この週末は人と会うために事務所にはいられない。
残念ではあるが、受け取るのは来週になるだろう。

もうオールデンは目の前にある。
「転送」シリーズも、いよいよ終局を迎えようとしている。
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好みの分析


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従兄弟から、靴のコレクションが、だんだん自分の好みのものに偏ってくるはずだと言われた。
まったくその通りで、僕の場合はシンプルな外羽根式のプレーントゥに好みが集中しつつある。
ネットでもその形のものにばかり目が行く。
一方飾りをつけるなら、中途半端なことはせず、思いっきりフルブローグにした方がいい。

これは時計の好みと同じ傾向と言っていい(笑)
シンプルな3針式か、さもなくば徹底的に複雑怪奇なデザインの文字盤。
中途半端なクロノグラフなどより、ムーンフェイズ付きのグランドコンプリケーションみたいなものが好きである。

靴の場合は、プレーントゥやストレートチップといった紐靴は好きだが、不思議なことに、モンクストラップやローファー、タッセル付きなどはあまり好きではない。
もちろんあくまで個人の好みの問題で、それらを否定しているわけではない。

自分でも何故好きになれないのだろうと、自己心理分析を試みたが、明瞭な答えは得られていない。
若い頃に買った安物の靴(当時は安い靴ばかり買っていた)にそういう形が多く、あまり良くない印象が植え付けられたのかもしれない。
あの頃は周りを見ても、くたびれて所々色の禿げた革靴を履く会社員や学生が多かったのだ(笑)

当然形が好きか嫌いかで、実際に身に着けるかどうかも決まってくる。
当初は様々なタイプの靴を、一通り買ってみようと思っていたが、結局履くのはプレーントゥ中心に偏ってくる。
セミブローグやスワールモカシンなど、買ってはみたが意外に履かないものも出てきた。
チャッカブーツも、欲しくて手に入れたが、実際に履いてみるとどうもしっくりこない。

プレーントゥが好きな理由は、あののっぺりとしたアッパーの質感にあると、当初は思っていた。
面積の広い繋ぎ目のないトゥ部分に、革フェチに訴える何かがあるのは確かだ。
特に磨き上げた直後の美しさ!
微妙な曲面に応じて反射する鈍い光を見るのは、最高に気持ちがいい。
あれが見たくて靴を磨くと言ってもいい(笑)

しかし、トゥ部分だけ見れば同じようなデザインであるモンクストラップやサドルシューズは、それほど好きではない。
(ホールカットはけっこう好き・笑)
好みははっきりとしているのだが、なぜそう感じるのか、自分でも未だに分析しきれていない。
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カスタムメイド


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宮城興業で誂えた「謹製誂靴」が出来上がってきた。
誂えると言っても、いわゆるパターンオーダーである。
製作期間は1ヶ月と数日間を要した。



さすがに多くのブランドのOEM生産を引き受けているメーカーだけあり、注文の際の仕様の選択肢は驚くほど多い。
下手にビスポークに走るより、出来上がる靴はこちらの方が面白いかもしれない。
実際同社のサイトを見ると、木型を作ったとしても意外に上手くいかないことが多く、豊富なバリエーションの中から実際に試着してベストを選ぶこの方式の方が、結果的に優れたフィッティングが得られる可能性が高い、と考えているようだ。

まず今回誂えた靴の仕様を書いてみよう。
デザインはMD-09。
オブリックラストを採用した革新的な形状のシリーズだ。
その中から外羽根式プレーントゥのMD-09を選んだ。

アッパーの革は、オイルレザーのブラック、底材は合成ラバーのダイナイトソール風のものにした。
オプション(有料)で、ソールの厚みを3mm増すダブル底を選んだ。
同じく踵もオプションの吟積上げにしてもらった。(断面に革の層が見えカッコよくなる)

ウエルトは、甲革との接触部分に水避けの返しの付いたストームにし、オプションで靴の周囲360度をぐるりと縫って踵にボリュームを持たせるダブル巻きを選んだ。
ウエルトの出し縫い糸の色は茶を選び、コバ(側面)の形状は平面にした。
ウエルトの色とコバの色はともに薄茶にして、甲革の黒とくっきりとコントラストが出るようにした。

裏革はオレンジにしてもらった。
底に文字を入れることも出来るが、今回は何も入れなかった。(しかし何か入れないと間が抜けることがわかった・笑)
靴紐は、とりあえずスタンダードなロウ引きの黒い丸紐としたが、これはあとからゆっくり考えて交換するつもりである。

このように仕様に関しては、書くのが大変なくらい細かく指定できる。
完全に自分オリジナルの靴が作れる・・といっていいだろう。
ちなみに今回の注文で追加料金の発生したオプションは、ダブル底、吟積上げ、ダブル巻きの3点のみで、それ以外は標準料金に含まれる範囲から選んでいる。

注文は、各県に数店舗ずつある、同社指定の特約専門店でのみ受けてくれる。
同社の哲学を理解し、しっかりと対応できる技術を持つお店が選ばれているのだろう。
実際に注文してみると、まずは信頼できるお店と出会うことが肝心であると実感する。
価格はお店ごとに違うので、探すと安いところもあるようだが、いずれにしてもカスタムメイドとしては破格の安さである。

サイズは、その特約店に出向き、専門家であるシューフィッターの方と相談しながら決めていく。
足長、足囲、甲といったサイズを測定したり、計測用のゲージ靴を次々に試着したりと、この工程がなかなか面白い。
服を誂えるのと同じで、わくわくする作業である。

靴を購入する際、通常僕は25.5の3Eを選ぶ。
しかしそのサイズだと前後方向に余裕があり、歩くと僅かに踵部分が上下に動く。
ゲージ靴を試着した僕の足に触れたお店の方から、このサイズでは大き過ぎると指摘された。
偏平足の為、足の幅に合わせて既成靴を買うのが習慣になっており、多少前後が緩くても我慢して履いてしまう・・という悪い癖がついていたのだ。

そこで今回は、シューフィッター氏の意見を尊重し、すべてお任せする事にした。
その結果、サイズは25.5の2Eを基準として、足幅部分のみ左右に1mmずつ広げて作ることになった。
オブリックラストであるMDシリーズの木型を前提に決定した拡張サイズで、他の木型の場合だと、もう少し広げる必要があるという。
パターンオーダーといっても、ここまで細かいフィッティングをしてもらえるのだ。

靴のデザインはスタンダードなものが揃っており、基本形としてラウンドトゥのESシリーズが30種類、チゼルトゥのCSシリーズが16種類、オブリックトゥのMDシリーズが12種類用意されている。(2013年10月現在)
それらをベースに、オプションで細部の形状を変更することも出来る。
その中から、今回は足の健康に留意した特殊な形状であるオブリックトゥのMDシリーズを選んだ。

足幅の広い僕の場合、オブリックラストを選ぶととんでもない形になる恐れがあり、少なからず不安を感じていた。
だが出来上がった靴を見ると、予想外にカッコいい。
当初はストレートチップにして、1本横線を入れることで、膨らんで見えるのを少しでも誤魔化そうと考えていた。
ところがお店に置いてあったMDシリーズの現物を見ると、線が入るとむしろ扁平感が強調されることが分かり、急遽プレーントゥに変更した。

オイルレザーを選んだのは雨に強いからで、最初の一足は実用性の高い普段履けるものを目指した。
オプションでアノネイ社のフレンチカーフや、コードバンなどを選ぶことも出来るが、今回は普通のオイルレザーにした。
凄みのある艶消しブラックで、なかなか渋い革である。
さらに前述したソール周りを強調する各種オプションを選び、イメージをカジュアルな方向に振った。

こうして出来上がってきたのが写真の靴である。
最初にお店で箱から出した時、おおっと声が出た。
製品というより「作品」と呼びたくなる精密感のある作りで、量産品とは違い、じっくり手間をかけて作り上げたのが伝わってくる。
感嘆し、これは細部まで丁寧ですね・・と言ったら、そりゃあ日本人が作ったものですから・・と返ってきた(笑)

足を入れてみると、緩くもなくきつくもなく、ほぼピッタリのサイズ・・という印象である。
足に当たる部分がまったくない。
心配していた踵も、遊びが少なくしっくりくる。
しばらく使ってみないとわからないが、やはり既成靴とは一味違う履き心地だと感じた。

海外から紳士靴を何足か取り寄せようと計画していたが、この出来を見てしまうと、予定を変更せざるを得なくなった。
価格もずっと安いし(オールデンやトリッカーズの半額以下)、作りも非常に丁寧である。
日本の職人のプライドを感じさせる出来といえる。
しかも世界にたった1足の、自分専用の靴なのである。
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転送 7


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転送サービス会社から、請求のメールが来た。
荷物の到着が週末だったので、土日はそのまま動かず、金額が出たのは翌週になってからだった。
時差があるので、こちらが寝る頃に、あちらの朝が始る。
更新された情報をこちらが見て、次のアクションに移るのは、毎回翌日の朝になってしまう。
そのため工程が進むのが1日ずつずれていく。

まあ、考えてみれば仕方の無いことだ。
日本だといろいろな事がその日のうちに進むので、進行の遅さに少々うんざりする。
早く靴を見たいのに、日中は業務がまったく進まないので、相手がのんびりしているかのように錯覚してしまうのだ。

請求金額は、送料28ドル、転送手数料9ドルの合計37ドルであった。
送料を含めて、日本円で3千数百円。
これはリーズナブルな金額といえるだろう。
人気商品を購入した場合の転送金額の例が出ていて、靴はすべて合計37ドルだったので、予測していた通りであった。

すぐにPaypalで支払った。
転送サービス会社のサイトから、Paypalの画面に飛べるようになっている。
今回はスムースに処理が進み、1分ほどで支払いは完了した。
Paypalからは、支払いが完了したことを告げるメールが送られてきた。

後は出荷されるのを待つばかりである。
転送サービス会社のステータスを見ると、決済の欄に日付が入ったので、お金を受け取ったという事だろう。
しかし発送日はブランクのままである。

翌日になっても、転送サービス会社から出荷のメールが来ないので、どうなっているのか問い合わせてみた。
もしかすると、こちら側に処理上何かやり残している事があるのかと思ったのだ。
すぐに返事が来て、今日集荷されるから大丈夫だと言ってきた。

数時間後には新たなトラッキングナンバーを知らせるメールが来て、発送日の欄に日付も入った。
荷物が日本に向けて出荷されたのだ。
これで何日か後には届くはずだ。

問題はその際にかかる関税である。
靴は関税が高くて有名なグッズなのだ。
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転送 6


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転送サービス会社を利用した靴の個人輸入・・・
これからやろうという人のために、少しでも役に立つかと思い、シリーズで経過を報告している。
しかし荷物はまだ旅の途中である(笑)

先週は毎日のように、FEDEXの追跡画面で、トラッキングナンバーから自分の荷物を追った。
ネットショップの倉庫から、転送サービス会社までの輸送である。
多くの人が、この手の追跡機能を利用しているだろうが、コンピューターの利点を上手く活用した仕組みだと思う。
それによると、荷物は月曜日に出荷されている。

すぐに着くのかと思ったが、それから数日間、荷物はのんびりと移動しているように見えた。
下手に荷物の状況がわかるものだから、途中で輸送業務を怠けている奴がいるのではないかと勘ぐってしまう(笑)
地図で調べてみると、アメリカの端から端までの輸送である。
日本と比べると桁違いに広いから、すぐ翌日・・というわけにはいかないのか。

と思ったが、FEDEXのサイトで調べると、翌日配送というサービスもある。
しかし金額は非常に高い。
要は米国内無料配送を謳うショップが、一番安い輸送方法を選んでいるのだろう。
日本の場合は国土が狭いので、ゆっくり移動しても翌々日には着いてしまうが、あちらは安価な方法を選ぶと数日間要するのかもしれない。
結局、配達完了になったのは金曜日であった。

そこまででFEDEXのサイトとはお別れ、そこからは転送サービス会社内部の処理の段階に入る。
サイトに登録しておいた自分の「転送依頼」をチェックすると、未到着だった荷物のステイタスが、早くも「支払い待ち」に変わっている。
今回は他の買い物と同梱して送ってもらうわけではないので、到着即出荷準備になるのだ。

しかしその時点でまだ請求金額の連絡はなかった。
荷物の簡易検査、梱包、料金調査などが済んでから、こちらに請求額の連絡が来るのだ。
運悪く到着が週末で土日をはさむ為、処理にもう少し時間がかかりそうである。
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本紹介「紳士靴を嗜む」


SIGMA DP3Merrill

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紳士靴を嗜む はじめの一歩から極めるまで
飯野 高広
朝日新聞出版


今日はブログのアフィリエイト投稿機能を使ってみる。
「紳士靴を嗜(たしな)む」という本を紹介したい。

靴に関する本というのは、意外に少ない。
本屋で探してみると分かるが、通常サイズの本として売られているものが数冊、後は雑誌の特集や大型のムック本がある程度だ。
「紳士靴を嗜む」は、紳士靴の教科書というべき本で、帯には「入門書にして決定版!」と書かれているが、まさにその通りの内容である。
一見さり気ないのだが、見事にまとめられており、この本が1冊あれば、よほどのマニアでもない限り、他に教科書は必要ないだろう。

内容は、人の足の構造や疾患に始まり、靴の構造、靴の種類とその歴史的背景、靴の手入れ方法・・といった具合に、徹底して基礎的な知識についての解説である。
写真やイラストは最小限に止め、ただ「紳士靴とはどういうものか」について語ることに徹している。
各国の有名靴ブランドについての説明も、思い入れや神格化は廃し、それぞれ公平に数行で終わらせているのが面白い。
商業ベースの派手なカラー写真の並ぶ雑誌と対極にあるように感じた。

かといって退屈で硬い内容かというと、そんなことは一切無い。
全編柔らかい文章で書かれた、非常に読みやすい本である。
靴について何も知らなかった僕にとっては、次々に新鮮な知識を得られる楽しさがあり、最後まで飽きることなく読むことが出来た。
さらには、そのスタンダードな内容ゆえ、その後何度も読み返すことにもなった。

面白いことに、雑誌を読むと本能的な刺激から靴が欲しくなるが、この本を読むと知性が刺激されて靴が欲しくなる。
基礎的でありながら、本質を突いているのだ。
こういうのを、名著というのだろう。

「正統」とでもいうべき、偏りの無いフェアな内容であることが、この本の大きな価値といえる。
僕が興味のある、それぞれのタイプの靴が、どの場面までマナー違反にならずに履けるか・・について書かれた箇所は、繰り返し読んですぐに日常に役立てた。
皮革の種類に関する解説についても、知らなかった事が多く、時計ベルトの世界と重なる部分もあり、貴重な情報となった。
靴の手入れの方法に関しては、まず基礎的なことをこの本から得て、それ以降の、専門家ごとに異なる独自の方法に関しては、ネットから情報を得て自分なりに整理した。
そういう活用の仕方でいいのだと思う。

この数ヶ月、毎日この本をカバンの中に忍ばせて、時間があれば開いていた。
どこから読み始めても面白いのだ。
今でも、機会あるたびに読み返し、必要な知識を得たり、復習したりしている。
まさに教科書といえるだろう。
靴という趣味を始めたばかりの僕にとっては、この本の存在は大きい。
このブログで書いたことも、実はこの本の受け売りが多いのだ(笑)

一般の愛好家が必要とする知識は、ほぼここに揃っている。
逆にこれを知らずして靴の趣味に走っても、エンジンが動く原理を知らずにフェラーリを語るようなもので、底が浅いのがばれてしまう。
これだけの情報を集め、整理し、一冊の本にまとめるのには、かなりの時間と労力、それに何よりも経験が必要なはずだ。
これからこれを超える教科書を作るのは、かなり難しいのではないだろうか。
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バランス


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雨も風も、意外に強かった。
朝早めに家を出たが、あまり活動的なことは出来なかった。
傘を差して、都内を軽く歩いた程度。

こういう日は、履いていく靴も限られる。
オイルド・レザーのUチップにしようかと思ったが、天気を見て気が変わって、英国では野歩き用に使われるという、トリッカーズのカントリーシューズを履いていった。
かなり濡れても平気な顔をしている、頑丈な黒いフルブローグだ。

最初は硬くて好きになれなかったが、最近は多少しなやかさが出てきた。
少しずつお気に入りになりつつある。
存在感がたっぷりあるので、自分の足元を見るのが楽しい。
途中ユニオンワークスに寄って、棚に並んだトリッカーズを見せてもらったが、もうひとつくらい買ってもいいかな・・という気分になった。

もっとも靴の趣味は、そろそろ打ち止めにしようと思っている。
あまり買っても使いきれないのだ(笑)
革フェチだとは言っても、使わない靴の箱を積み上げておくのは、やはり抵抗がある。
現時点で未使用の靴が3足あるし、注文してまだ届かないものが、さらに3足ある(笑)

僕の場合、現場中心の職場だし、仕事で高級な革靴を履く機会がまったくないのも理由になっている。
ジョン・ロブやエドワード・グリーンを買っても、一体いつ履いたらいいのだ・・・
仕事でそんなにいい靴を履くわけにもいかないし、休みの日はもっと遊びのあるカジュアルな方向でいきたい。
(仕事用にはスコッチグレインの中級品が、いろいろな意味でドンピシャリで、これなら満員電車で少々踏まれても惜しくない・笑)

いい靴を手入れをしながら使うと、20年もつといわれるが、自分が20年後に何歳になっているか、ということも考える。
その度に、あまり馬鹿みたいに増やしても意味がないな・・という結論に至る。
今日履いていく靴を、いくつかの中から楽しみながら選ぶ、そのちょうどいいバランスというのがあるのだろう。
もっとも僕の場合、バランス感覚が欠如しているので有名なのだが・・・(笑)
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転送 5


SIGMA DP1Merrill

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Googleウォレットの支払いであるが、処理直後は保留中になっていたが、翌日には支払い完了に変わっていた。
こちらが寝ている間にアメリカでは事が進み、ショップから了解が得られて、代金が振り込まれたのだろう。
しめしめ・・である(笑)
一度処理がOKになると、進むのは速い。
ショップからは受注を受け付けたというメールがあり、その翌日には出荷完了の通知とともに、Fedexのトラッキングナンバーが送られてきた。

少しほっとした。
海外への販売を許していないメーカーやブランドの場合、受注処理上は一度OKになっても、そのあとで一方的にキャンセルされることがある・・と転送サービス会社のサイトに書かれていたのだ。
出荷されてしまえば、もうそんな事はあるまい。

転送サービス会社には、この時点になって初めて荷物が届くことを申請する。
会社が荷物を受け取る時にトラッキングナンバーが何より重要なので、それが判明してから登録するよう指示されている。
何というショップから、どういう荷物が届くのか、価格がいくらなのか・・・そういう細かい情報を、正確に入力する必要がある。
もう出荷されているので、うかうかしていられないような気分になるが、先方はそう慌てていないようだ。

出荷されると、Fedexのサイトの詳細な輸送履歴で、現在どの工程に荷物があるかを追うことが出来る。
最初はショップのサイト、次はFedexの追跡サイト、さらには転送サービス会社のサイトというように、それぞれの工程管理画面が用意されおり、荷物の最新の状況を知ることが出来る。
こういうことは、本当にしっかりとした仕組みが出来上がっている。

一方ショップのサイトを見てみると、僕が買ったサイズの在庫はゼロに更新され、取り寄せ品に変わっていた。
やはり、たまたま過去に仕入れた特殊なサイズの在庫が、お店に残っていたのだろう。
オールデンは一足作るのにかなりの時間を要するようで、日本のショップにも入る数は限られているようだ。
メーカーにもこのサイズの在庫があるとは限らない。
次にこのサイズがショップに入るのは、いつのことになるのか・・・
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転送 4


SIGMA DP1Merrill

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数日間試したが上手くいかない。
これはダメかと諦めかけたが、試しに先方のショップにも、どうしたらいいのか、正直にメールで聞いてみた。
最初はもっと簡単にいくかと思ったが、英語で文章を作らねばならず、予想外に手間がかかる。

その結果、相手のショップ自体は、この商品を海外に送ることに、それほど抵抗は無いようであった。
PaypalかGoogleで送金してみてくれ・・というアドバイスが返ってきた。
それくらいしか方法は無いよ・・という雰囲気である。

Paypalは何度トライしてもエラーになってしまうので、試しにGoogleウォレットを使ってみることにした。
今まで利用したことは無かったが、多分Paypalと同じようなものだろうと勝手に思い込んでいた。
初めてのユーザーが、実際に使用できるところまで辿り着くのに、審査などに時間がかかるのではないか・・・

しかしこちらは単純な支払いの仕組みで、Paypalほどの神経質なセキュリティは設定されていないようだった。
初めての使用なのに、これでいいの?というくらい簡単に処理が進んでいく。
本来はモバイルで使用すると画期的な力を発揮するシステムのようだ。

途中ショップのサイト上で表示された請求先住所が、一瞬米国になっていたようにも見えたが(笑)、気付かないふりをしてそのまま処理を進めてしまった。
すると、とりあえず支払いOKになった(笑)
やはり今まで引っかかっていたのは、Paypalとショップのサイトとの組み合わせに問題があったのだろうか。

ところで、転送サービス会社によっては、こういう時に代理で購入してくれるサービスを提供しているところもあるようだ。
つまり「アメリカ在住の人」として会社が購入し、それを日本に送ってくれるのだ。
今回の会社の場合、その手数料が非常に高かったので利用しなかったが、もっと安く対応してくれるところもある。
この数日間にかかった手間を考えると、そのサービスを頼んで購入するのも手であると思った。

ちなみにそれ以外のサービスとして、購入した製品の状態を、転送サービス会社が(ある程度のレベルまで)検査してくれる・・というのもある。
その手のトラブルがけっこう多いらしく、米国内にあるうちに不良が発見されれば返品しやすいのだろう。
しかし検査の手数料はそれなりに取られる。

まあ海外からの購入となると、それなりのリスクは伴う。
ちょっと傷があるから返品する・・という細かい人や、壊れやすいデリケートな品物の購入などは、やめておいた方が無難であろう。
その点オールデンなんかは、最初から荒っぽい作りだし(笑)、僕も無頓着な性格なので、サイズ違いでもない限り、まず大丈夫だ。
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転送 3


SIGMA DP2Merrill

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転送サービス会社を利用した米国よりのネットショッピング・・・

いざ処理を始めると、送り先の欄に他人(転送サービス会社)の住所を書き込む事に、意外に抵抗を感じる。
まったく見た事の無い住所を、あたかも自分の家の住所のように、画面から打ち込まなければならない。
間違ったら大変なので、デュアルモニタで転送サービス会社のサイトを表示させて、アドレスを慎重にコピーした。
その末尾には、転送サービス会社がユーザー識別できるように、僕に与えられた専用番号が付加されている。

ネットショップから購入するには、まずユーザー登録から始めるわけだが、カードの請求先住所には自分の日本の住所を書き込むしかない。
そのままオールデンをオーダーしようとすると、日本にはこの製品は送れないと、最初の時点で拒否されてしまう。
どうしたものか悩んだが、ユーザ登録はしないで、一回きりの通りすがりの購入者を装うことにした。
その場合、支払いにはPaypalを利用する事になり、ショップのサイトからは細かい個人情報は入力しないで済む。

ショップのサイトからPaypalに飛べるようになっていて、両サイト間でデータをやり取りしてインボイスなどが作成されるようだ。
ところが処理を進めると、どこかでプログラム上の条件に引っかかるようで、エラーが表示されて進まなくなってしまう。
ご存知のようにPaypalは普段よく使っているし、送付先として米国内の転送サービス会社の住所を登録することも出来た。
しかし何度トライしても、オーダー処理の途中で画面がストップしてしまうのだ。

想像ではあるが、カードの請求先アドレスが日本であることが、やはり問題なのではないだろうか・・・
国外のカードを使って支払い、物は米国内に送る・・という行為を、どこかで盗み取ったカードナンバーを使おうとしているとみなし、セキュリティ上許していないのではないか。
ショップのサイトとPaypalとの間で、購入者のデータのやり取りが行われる過程で、どちらかのプログラムが拒否しているように見える。

転送サービス会社のQ&Aを見ると、他にも似た事例が発生しているようで、どう対処したらいいのかというユーザーからの質問が載っていた。
その場合は先方に問い合わせるように・・と、転送サービス会社からは素っ気無い返答・・・
さらには、日本に正規代理店を持ち、日本への転送を許さないメーカーやブランドの場合、転送サービス会社の住所を既に把握している場合もあるようだ・・と、まるでこのサービスが悪事であるかのようなニュアンスのことも書かれている(笑)

何が何でも、この製品を直接外国には売ない・・・ということか。
そっちの方が問題があるような気もするが・・・
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転送 2


SIGMA DP1Merrill

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まず購入対象物であるが、どうせなら日本には入っていない、簡単には入手できないものでないと面白くない。
今回はオールデンの中でも、次の条件を満たすものを探した。

・バリーラストでサイズが7-1/2、幅EEEのもの(前回の経験から、このサイズが自分の足にマッチするのではないかと想像している。さて、どうなるか・・・)
・実用性を求め、デリケートなコードバンではなく、日常の使用に適した材質のもの(水に強いオイルドレザーなどがいい)
・同じ理由で、靴底がレザーではなく、ラバーソールのもの
・デザインは、自分の好きな外羽根式プレーントゥのもの
・在庫があり、すぐに発送できるもの

この条件を満たす製品をみつけるのは、案外難しかった。
注文を受けてから製品を取り寄せるお店が多いので、扱っている機種やサイズは、大体どこも同じになる。
たまたま特殊なサイズを在庫しているショップを、地道に探すしかない。
あちこち探して、とある販売店でやっと探し当てることが出来た。
米国に住んでいても、ネットショップで見つけるとしたら条件は変わらないので、同じように大変だと思う。

次に適当な転送サービスの会社を選び、ユーザー登録をした。
意外に多くの会社があり、日本の大手もこの事業に参入しているようだ。
大抵は米国内の州税のかからない場所に事務所兼倉庫を構えており、物をそこに送った時に、ユーザーに余計なお金がかからないように配慮している。

またそれぞれの会社によって、サービスの内容が微妙に違う。
靴の輸入の経験を綴った個人サイトで紹介されていたところを、とりあえず選んだのだが、後から調べたらもっとサービスの充実した会社もあった。
しかしさらに調べると、そういうところは送料が高かったりして、一長一短であることもわかった。
まあ、今回は初めてなので、とりあえず信頼の置けそうなところであればどこでもいいだろう。

とまあ、ここまではよかったが、処理は簡単には進まないことがわかってきた。
それについては次回に続く・・・
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