ただの革フェチ


SIGMA DP2Merrill

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土曜日であったが、けっこう大きな仕事をした。
同業大手の訪問を受けて、共同で仕事を進める話をした。
もっとも土曜日なので、普段着でコーヒーを飲みながらの話し合いであったが・・(笑)

帰りに新宿まで出て、このところ凝っている靴磨きの道具を買う(笑)
新品の時から先端部がピカピカに光っている靴があって、その輝きが嫌で何とか消し去りたかった。
お店でそのことを告げたら、光らせるのではなくて光を取るのですか?・・と驚かれた(笑)

先日の話からすると、掌を返すようだが、あまりにピカピカに光るというのも、不自然で好きになれない。
まあ自分で一生懸命光らせたり、一流のプロが手で磨いてくれたものであれば、それはそれで満足してしまうのだが、最初から一方的に仕上げてあると、これは工場でバフ掛けで光らせたな・・と勘ぐってしまうのだ。
実際その通りなのだろう。
安い靴を高級に見せるために、革を機械でピカピカに加工したものも多く流通しているようで、それに見えてしまうのも嫌だ。

最初は定石通り乳化性クリームで磨いてみたが、先端部の輝きは落ちる様子が無い。
バフで革の表面の目が潰されて、プラスチックみたいにツルツルになっている。
少し粗い布を使って磨いてみたが、結果は同じであった。

いろいろやっているうちに、だんだんとノウハウが出来上がってくるものだ。
まずはハイシャイン用の無色のクリームを、光っている部分と光っていない部分の間にすり込み、区切りをぼかして、なだらかなグラデーションに仕上げた。
次に通常の乳化性クリームではなく、ハンズなどで売っている万能のレザートリートメントを靴全体に満遍なくすり込んだ。
これで全体のトーンが統一され、半艶消しの仕上がりになった。

ここでから拭きすると、また先端部だけ光りだしてしまう。
そこで乾いたティッシュを使って、先端部の光った部分だけを丁寧に擦ってみた。
すると光が鈍くなり、表面が曇ってきた。
ツルツルだった先端部の輝きが鈍り、逆にその他の部分には、しっとりとした輝きが乗った。

これでほぼ欲していた通りの仕上がりになった。
まるで飛行機のプラモデルの塗装のようなテクニックである。
磨くというより、塗り重ねる感じである。
革フェチの面目躍如といえるだろう(笑)
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