横行


D810 + AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G

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今日は何だか忙しい一日であった。
次から次へと電話がかかり、お客の訪問も連続した。
メールもいっぱい来て、机の上はメモの山になっている。
話を整理しないと、頭の中がごちゃ混ぜの状態である。
別に景気が回復したわけではなく、何か行動を起こさないと生き残れない・・ということのようだ。

中にはまったく新しい顧客からのコンタクトもあり、それはそれで喜ばしいことである。
しかしこういう時期は要注意なのだ。
実は先日、業界の重鎮とお会いした時、そのことを注意された。
こういう景気の悪い時は、詐欺が横行するという。
向こうから接触してくる新しい売り先は、注意するように言われた。

最初は少量の注文が来て、ちゃんと支払って信用を得る。
やがて一回の注文量が増え、大量の注文に変わり、ある日ドロン・・となる。
そういう手口が多いらしい。
ウチのような物を作る会社では考えづらいが、右から左に物を動かすだけの会社なら、そういうやり方をする人もいるのだろう。

今はグーグルマップのような便利なツールがあるから、まずは相手の会社をストリートビューで調べる。
それから実際に先方を訪問してみる。
後は相手の人物を見るしかないが、その点は恐らく向こうの方が一枚上手だろう。
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お疲れモード


D810 + AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G

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今日は仕事で帰りが遅くなってお疲れモードだ。
Mrs.COLKIDにリンパマッサージをしてもらって、早めに床に就こうと思う。
皆さんは下のワンカットで撮影したという凄いMVを楽しんでいただきたい。

OK Go「I WON'T LET YOU DOWN」
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ライセンス


D810 + Carl Zeiss Otus 1.4/55 ZF.2

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免許証がないと、自動車が動かないようにしてはどうだろう。
ETCのカードホルダーのようなものを車内に設置し、そこに免許証を差し込む。
そうしないと、エンジンがスタート出来ないようにするのだ。
つまり免許証と車が一体化すると言っていい。
当然、走行した記録も、免許証に書き込まれる。

そうすれば、まず無免許で走る人がいなくなる。
個々のドライバーの走行距離が記録されているから、ペーパードライバーかどうかもわかる。
運転出来ない人にゴールド免許・・などという馬鹿げたことがなくなる。

走行距離の少ない人は、運転技術の必要な車には乗れないようにすれば、事故が減るかもしれない。
初心者マークや高齢者マークも、免許証のデータから判別して、車に自動表示させればいい。
保険の算出にも活用できるだろうし、盗難防止にも多少は役に立つだろう。

今のIC免許証は相当量のデータが記録できるそうだから、そんなことはわけがないだろう。
免許証には、既に所有者個人のデータがかなり入っているという。
知らぬは持ち主ばかりなり・・ということか。
国民総背番号制を懸念する声があったが、僕は最初から、国民は国から完全に管理されているものだと思っていた。

ところで免許証と車が一体化するといっても、抜け道を考える人が必ず出てくる。
免許証の走行データを延ばす仕事・・なんていうのも出てくるかもしれない。
アナログ的な方法だが、免許証を挿し込んだ車を、ローラーの上で何時間も走らせればいいのだ(笑)

通信と絡めれば、もっとすごいことが出来る。
誰がいつ、何処を走っているのか、リアルタイムでわかる。
たとえば東北道をぶっ飛ばして・・・
あ・・これはまずいか・・・

考えてみたら、運転が自動化したら、自動車免許証自体が必要なくなるのではないか?
呼べば車が家まで迎えに来てくれて、目的地で降ろして勝手に帰っていく・・・
そういう時代が来るのは、そう遠い将来ではないだろう。

やはりこの話は聞かなかったことにしてほしい(笑)
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無駄なもの


D810 + AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G

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以前働いていた大手企業では、プロジェクトなどが終了すると、膨大な資料を段ボール箱に詰めた。
そして地下にある専用ルームに持っていった。
段ボール箱を台車に乗せて、何往復か運んだのを覚えている。

箱の見えるところに日付を書いて、大きな棚に移す。
ちょうど米国のテレビ番組のコールドケースみたいな感じだ。
棚には、それ以前のものも含めて、多くの箱が並んでいた。

記入された日付から、一定の年月が過ぎると、自動的にそれらの箱は廃棄された。
中に何が入っているかなんて関係ない。
それだけの期間、開けなかったのだから、二度と見ることのない、必要のない書類とみなされるのだ。

これは、多分正しいやり方なのだろう。
10数年も経ってから、あの時の古い資料がどうしても必要・・なんてことは、まず無い。
これだけ世の中の流れが早いと、古新聞では到底役に立たない。
どうしても必要なら、次の世代の人間が、最新のデータで作り直せばいいだけだ。

そうしてどんどん廃棄していくことで、社内がクリーンに保たれる。
有無を言わせず捨ててしまうことで、多少の失敗や損失はあるかもしれない。
しかし大量の資料を、自分の机の周りで何年も積上げるとしたら、そちらのロスの方が大きい。

もっとも今なら無闇にプリントなどしないから、管理方法もかなり違っているかもしれない。
それでも記録媒体の中身の掃除は、やはり重要である。
二度と見ることが無いのなら、ある期間で、強引に削除する仕組みが必要である。

仕事はそれでいい。
しかし個人では、それとまるで逆のことをしている。
部屋には、何年にも渡って、まったく見ることも触れることも無いのが、いっぱい置いてある。
置いてあるというより、積んである・・と言うべきか。
非常にアナログ的である。

大変な無駄ではあるが、これらはすべて僕の宝物でもある。
家人からは、危うく会社方式で廃棄されかかることがあるが・・・(笑)
だが無駄に見えるものほど、後から価値が出てくるのだ。
人生に一番必要なのは、実は無駄なことではないかとさえ思う。
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睡眠の日


D810 + AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G

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久しぶりに休息が取れたのでゆっくりした。
九州への出張以来、数週間、ちゃんとした休みが取れずに働きっぱなしであった。
かなり疲れていたが、休んでいられないのだから仕方が無い。

朝は一度起きて、朝食をとったが、またベッドに戻った。
次に目が覚めたのは、昼前であった。
それまで起きることなく、ぐっすりと寝た。
身体からの睡眠の要求が、それだけあったということだ。

起きて少しパソコンをして、それから外に出た。
さすがにこれだけ寝ると、電車の中でもほとんど眠気は感じない。
要求に応えるだけ、寝ることが出来たようだ。

知人のお医者様の話では、眠くなるのは身体が発している睡眠の要求であるという。
それを無視して働くのは、非常に危険であると言われた。
疲労が蓄積して、身体をどんどん破壊していくことになる。

僕と同じ世代の人で、突然亡くなる人がいるそうだが、睡眠の時間を取らずに、睡眠不足が蓄積されている場合が多いという。
起業などして、超多忙な状況にあり、眠ることも出来ず走り回っているのだ。
自分はこのくらい大丈夫、ちゃんとやってのける・・と過信しているのが共通点だという。

かといって、眠いから寝ます・・と言えるような、のんびりした環境にいるわけではない(笑)
社会で生活していく以上、それぞれの立場や責任がある。
ある程度、身体が壊されていくのは仕方が無いといえる。

人間の身体を構成するパーツは、本来150年から200年もつように作られているというが、そんなに長く生きられないのは、それらのパーツが、どんどん痛んでいくからだ。
生きること自体が、消耗に他ならない。
以前も同じ事を書いたかもしれないが・・・

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情報


D810 + AF-S NIKKOR 35mm f/1.4G

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最近仕事で、エンドユーザーと直接話をする機会があった。
製造元にいると、販売店と話すことはあっても、こういう機会は少ないのだ。
強く感じたのは、ものを購入しようという人は、製造元の人間の話すことは、素直に信用してくれる・・ということだ。
それに対し、お店の人が言ったことは、どうも胡散臭く感じるようで、鵜呑みにしない傾向がある。

確かに、この世で一番その製品について詳しいのは、作った本人である。
何故こういう作りになっているのか・・という疑問に、納得のいく答えを即座に用意できるのは、自らの手でそれを作り上げた人だけだ。
それは確かなのだが、ネット時代になって、正確な情報を重要視する傾向が、顕著に増加してきたように感じる。

現代はインターネットを通じ、多くの情報が入手できる。
以前は新聞やテレビしか情報源がなかったが、今ではそれらは規制やバイアスのかかった、いうなれば半分嘘の情報だということに、多くの人が気付いている。
ところが、そのことを知っていながら、あえてそれらの情報も受け入れている。
その情報にフィルターをかけて、自分なりに真実を導き出し、上手く利用しているのだ。

その選別の能力に、一般の人までが長けてきているのが、現代の傾向のように感じた。
大量に情報を得て、その中から重要なもの、信用できるものをピックアップし、偏った部分を補正する。
普段からスマートフォンを離さず、常に大量の情報に晒される環境にあるため、嫌でもその技術が身につくのだろう。

「お店の人はこう言ったが、本当のところはどうなのか、製造者のプロの眼で見た、本音を教えて欲しい」
驚いたことに、何度となく、そう聞かれた。
お店の販売員の話すことは、質問した時に見せる一瞬の表情やしぐさから、完全には信用できない・・と判定されたのだろう。
販売員もプロである以上「わかりません」では済まないので、つい分かったような顔をしてしまうが、敏感なお客さんにはそれが見透かされてしまうのだ。
新聞やテレビと同じで、一応その情報も聞いておくが、信用度は低いということだ。

それに対し製造者自らが語ることは、真実なのだから当たり前ではあるが、圧倒的なリアリティを持つ・・と思われるようだ。
しかも生の情報として、非常に貴重なものと捉えられている。
もちろんエンドユーザーへの対応に慣れていないから、こちらは不器用に誠実に話すしかない。
恐らく、それがかえって真実味を増す要因になっているのだろう。
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安全靴


D810 + Carl Zeiss Otus 1.4/55 ZF.2

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工場内を歩く時に、ワークマンで買った古い安全靴を履いている。
ふと、それが酷い代物であることに気が付いた。
先端部が剥げて、ボロボロになっている。

通勤にあんなにいい靴を履いているのに、なぜ仕事ではこんなボロを・・・
長年履いているので、当人は気付かなくなっていたが、改めて見るとこれはおかしい。
どう考えてもアンバランスだ。

仕事用に、もう少しいい靴がないか、調べてみた。
一応、安全靴、要するに先端部に鉄板の入った靴がいい。
スチールトゥというやつだ。
また靴底も、油の中で滑らないものが望ましい。

安全靴・・という名前で出ている製品はいくつもある。
大方が外羽根式のプレーントゥなのだが、見るからに業務用で面白くない。
どうせなら、履く時に、ちょっと幸せな気分になれる靴がいい。
となると、名のあるブーツメーカーのものになるだろう。

ところが、意外に種類が限られることがわかった。
確かに、日常生活においては、スチールトゥに、それほど必然性があるようには思えない。
いくつか見付けたが、内部に鉄板が入っていることもあり、大袈裟な形のブーツが多い。
中には、膝の下くらいまで編み上げがあるような、本格的なものもある。
これでは工場の中では使えない。

短靴を探してみると、ファッション系のものをひとつみつけた。
早速、アメ横まで出向いて、お店で試着してみた。
一応サイズも合うことがわかったが、形状がいわゆるファッション靴で、先端部がプックリと膨らんでいる。
仕事で使うには、ちょっと考えてしまう。
お店の女性は、安全靴の意味がわかっておらず、仕事で使いたいのだと言っても、ジーンズにもチノパンにも合いますとか、ピント外れなことを言っている。

まあ、スチールトゥに拘らなければ、いいものは一杯あるのだ。
安藤製靴の黒い短靴など、地味でもカッコいいし、純日本製であるから、ものを作る日本人が履くには、相応しい靴といえる。
足を入れる時に感じる幸福感も十分にある。
スチールトゥのように、靴下が破れてしまうことも少ない。

などなど・・・いろいろ悩んでいるところだ(笑)

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番組


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D810 + Carl Zeiss Otus 1.4/55 ZF.2

Dlifeで放映中の番組で、面白いものが急激に減った。
必ず見るのは「Dr.HOUSE」と「よみがえり」、「アンダー・ザ・ドーム」くらい。
まあ、単に好みの問題かもしれないが・・・
今は久しぶりに日本のテレビ番組も見るようになった。



ニューヨ-クのステープルトン・シュー別注のオールデンの683ペニー・ローファー。
90年代後半のデッドストックである。
材質はカーフ、色はバーガンディ、サイズは7EE。
ソールはレザーでラストはアバディーン。

ローファーには怠け者という意味がある。
いわゆるスリッポン・・足を入れるだけで済む、紐のない靴である。
これまでここで紹介した靴を、ご覧になってきた方ならお分かりかもしれないが、実は僕はローファーが好きではない。
今まで買った靴は、すべて紐靴だったと思う。

嫌いな理由は明確で、高校生が履いているからだ。
男子学生はもちろん、女子学生の靴も含めて、どうもローファーにはいいイメージがない。
子供が薄汚れた白い靴下で、一年中履いている靴・・というイメージだが、電車の中などで見る彼らの靴は、実際その通りのものだろう。

ただペニー・ローファーは、アイビー・ファッションに欠かせないアイテムである。
ブレザーやボタンダウンのシャツと並び、アイビー・ルックの定番といえる。
そういう意味では、ひとつ持っておきたい靴でもある。
実際、いちいち紐を締めることなく簡単に履くことのできるローファーは、靴を脱ぐ機会の多い日本では、スマートに行動できて重宝する。

因みにペニー・ローファーという名前は、あちらの学生の間で、靴のベルトの切れ目に1ペニー硬貨を挟むのが流行ったことが起源になっている。
そのためコイン・ローファーとも言われる。

たまたまお店で在庫していた、7EEという珍しいサイズのデッドストック。
好きな形ではないので、最初は欲しいという気持ちはまったくなかった。
ただ僕の足に合うのではないかと、お店の人が奥から持ってきてくれたのだ。

ところが、勧められるままに足を入れると、スポッと音がして見事に納まった。
思わずあっと声を上げて、お店の人と顔を見合わせたほどだ。
紐が無いだけに、ローファーの方がサイズ合わせはシビアなのだ。

好きな形ではないから、ここまで完璧なフィッティングでなければ、買うことはなかったろう。
実は最初の日は買う気になれなくて、次に来た時にまだ在庫が残っていたら・・という約束で、お店を後にした。
一か月後に再訪したら、まだ残っていた(笑)

学生の履いているのは、あれはビーフロールという形の、日本製の安物のローファーですよ・・とお店で言われた。
中央のベルトの両脇に、紐で結んだ肉のような塊が付いているのだそうだ。
オールデンのような上品な形状のローファーを、ああいうものと一緒にしないで欲しい・・という意味のようだ(笑)
ベージュのチノパン、それに少し鮮やかな模様の靴下と組み合わせるといい・・・と教えてもらった。

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そとづら


D810 + AF-S NIKKOR 24mm f/1.4G ED

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外面のいい人・・というのは危ない。
得意先の人と話していて、そういう話が出た。

新しい人を社員に採用してみて、つくづくそう思ったという。
話した時に、非常に応対がよく、明るくはきはきしていて、これはいいと思い採用を決める。
ところがしばらく付き合ってみると、それが外面に過ぎなかったことに気付く。

日常会話の中で、育った環境も現在の家庭も、無茶苦茶であることがわかってくる。
もちろん中には不可抗力で、当人には責任はないこともある。
しかし、内面に何か得体の知れないものを秘めているのが、垣間見えてくる。
あの明るさが、それを悟られないための外面だとわかった時は、薄ら寒いものを覚えたという。

普段は明るく振舞い、人当たりが非常にいい。
それが一杯になり、限界を超えた時に、人が変わって別人のようになってしまう。
何度かその豹変振りに遭遇すると、当然のことながら、非常に危険な人物に思えてくる。

逆に言うと、その本質を隠すために、外面を装う能力が発達したのだろう。
その会社では、これは将来会社にとって大きな障害になると思い、早い段階で辞めてもらう処置をとった。
同じパターンが意外に多いことがわかってきたので、以来面接でやけに調子のいい人には警戒するようになったという。

人の募集をかけた時、僕も何度か似たパターンに遭遇した。
電話での応対が非常にいい人、やけに丁寧な人は、要注意なのだ。
飽きっぽくて仕事が続かなかったり、まったく使いものにならなかったりする。
これはいいぞ・・と期待したのに、採用してみてがっかり・・となる。

これも、結局能力が無いのを補うために、装う技術ばかりが発達したのだろう。
実力がある人の場合、無理に装う必要はないのだ。
逆に最初はぶっきらぼうで、生意気なヤツだと思っていたのに、しばらく付き合ってみると、なかなかの人物である場合が案外多い。
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返信2


D810 + Carl Zeiss Otus 1.4/55 ZF.2

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・・・前回の続き。

休日の朝早く、携帯に見知らぬ人から着信があった。
もしやと思い、その番号に返信してみると、案の定、例の出品者からであった。
メールではなく、直接電話してきたのだ。
何もメールで送れば済むことなのに・・と、こちらも戸惑った。

話してみて、今までの対応の悪さの理由がわかった。
年配の方だったのだ。
年配と言っても、多分70歳を超えたくらいだとは思うが、キーボードを打つことが苦手らしく、簡単にメールを返すことが出来ない。
恐らくオークションの出品画面は、娘さんにでも作ってもらったのだろう。

先方も、初めての相手なので、少し緊張していて、言葉を選びながらポツリ、ポツリと話す。
こちらの方が気を遣ってしまい、相手が話しやすいようにと、柔らかい口調で返した。
事務的な会話しか出来なかったが、振込先と金額を聞き、紙にメモをとった。
手書きで口座番号を書き留めるなんて、本当に久しぶりである(笑)

確かに、高齢者にインターネットを使う人が増えれば、当然こういうことも起きるであろう。
少し興味を持って、その人の過去の出品物を調べてみた。
海外赴任中にニューヨークで買ったもの、20数年前に青山の高級店で買ったもの・・など、驚くほどいいものが揃っている。
これは若い頃はかなり活躍された人だな・・と思った。

商社などに勤めて、世界を飛び回っていたのだろう。
引退して、小遣い稼ぎでオークションに出品しているようだ。
あるいは身辺整理でもしているのか・・・

早速お金を振り込んだ。
電話では、入金を確かめるのに2日ほど待って欲しいと言っていた。
そこまできて、少し不安になった。

こちらは相手の住所を知らない。
これが詐欺だったら、実に巧妙なやり方だ・・・
見事に一本取られたことになる。
まあ、この額なら騙されても仕方がないと思い、そのまま待つことにした。

数日後、商品を発送したという短いメールが届いた。
ひとこと「気に入ってもらえるといいのですが」と書かれていた。
届いた品物は、今では手に入らないほど品質の高い、素晴らしいものであった。
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返信1


D810 + Carl Zeiss Otus 1.4/55 ZF.2

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しばらく前に、国内のオークションで取引した時の話。
あるグッズに入札しようとして、出品者に質問をした。
ところがそれに対する返答が、いつまで経っても無い。
出品者が返答しないため、質問の受け答えは画面に表示されず、オークションはそのまま進行していく。

一体どうなっているのだろう・・と思っていたら、突然出品者が、ある金額を入れてくれれば即決にする、という一文を、オークションの画面に加えた。
一度始めてしまったオークションを、後から「即決あり」にしようとしても、システムが対応できないらしく、そのままの形でオークションは進んでいく。

僕は即決にしてもらおうと思い、その額を入札した。
そして出品者に、即決の金額で入札したので、オークションを終了して欲しいと連絡した。
もちろん連絡はオークション画面の「出品者への質問」から行うしかない。

ところが、いつまで経っても返事はなく、オークションはそのままだらだらと進んでいく。
即決金額を入れたこちらとしては、一体どうなっているのか・・と落ち着かない。
そうしている間にも、他の人が入札して、即決額まではいかないが、金額がじわじわと上がっていくのだ。

そのままの状態で1日過ぎた。
こちらも、このまま出品者とコミュニケーションがとれず、金額が即決額以上になってしまった場合は、このオークションはあきらめようと考え始めた。
普通の出品者なら、悪い評価をつけて欲しくないので、もっとしっかりとした対応をするものだが・・・

そう考えていた矢先、即決の人が出たからとコメントが出て、オークションが途中終了になった。
即決の入札者って・・僕のことだよな・・・
入札してから丸一日経っての話である。

やっと終了してくれたが、待っていても何も言ってこない。
連絡方法が質問欄しかないので、そこから連絡欲しいと書き、こちらのメールアドレスを送った。
相手がその質問に直接答えてしまうと、画面に僕とのやり取りが表示されてしまうので、危なっかしいやり方である。

1日経って、出品者から、自分のメールアドレスだけ記入され、文章はまったく無い、ぶっきらぼうな返信が送られて来た。
そのアドレスに、送料と振込先を送って欲しいと書いて、こちらの住所などの情報を送った。

そのまま、また1日・・・
通常はすぐに返事が来るものだが・・・
何だかはっきりしなくて、得体の知れない相手である。
さすがに不安になってきた。

続きは次回。
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キャップ


D810 + Carl Zeiss Otus 1.4/55 ZF.2

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今日は親戚の通夜に参列した。
家から電車で2時間以上かかる。
遠いところなので、帰りが遅くなった。

アレン・エドモンズのパーク・アベニュー、黒のストレートチップの靴を購入した時、冠婚葬祭用だから滅多に履かないな・・と考えていた。
多分1年に1回くらいだろうと予想していた。
ところがこのところ、そういう場がやけに多くて、月に1回くらい履いている。
そういう巡りあわせの時期のようだ。

駅からプリウスのタクシーで葬儀場に向かった。
後ろの奥のシートに乗り込む時、パーク・アベニューの先端のキャップ部分を、飛び出したセンターコンソールに、ドンとぶつけてしまった。
うわっ、やった・・・と思った。

ところが降りる時も、気をつけていたにもかかわらず、もう一方をぶつけてしまった。
車から降りてみると、両足の先端部に傷がついている。
うーむ・・・
車が悪いの?
それとも僕が悪いの?
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スプリング


D810 + AF-S NIKKOR 35mm f/1.4G

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例のワンダーコアだが、居間の真ん中にドーンと置かれている。
最初に始めた時は、お腹に負担がかかり、少し辛さも感じた。
だが程なく慣れてしまい、ほとんど苦痛を感じることなく、腹筋運動ができるようになった。

しかしそれはスプリング3本使用の場合。
動きの補助をするスプリングが3本ついていて、減らしていくと運動がきつくなる。
もう少し効果を高めるために、スプリングをひとつ外して2本にした。
また重めになり、腹筋の辺りに負荷がかかるようになった。

毎日運動しているが、その割りにお腹が引っ込む様子は無い。
お腹の表面付近が硬くなり、筋肉が付いていくのはわかるのだが、すっきりしたかというとそうでもない。
若い頃と違い、もっと長期間使用しないと、効果がはっきりとはわからないようだ。



バーニーズ・ニューヨーク別注のオールデンのロングウイングチップ。
シボの入ったブラックの柔らかいカーフでサイズは8D。
アウトソールはレザーでカラス仕上げ。
ラストはモディファイドである。

一目惚れである。
最大の特徴は、中央部分が大きく切れ込んだモディファイドラストを採用していることだろう。
ロングウイングチップでモディファイドラストというのも珍しい。
バーニーズ・ニューヨークの別注品は、モディファイドラスト中心で作っているようだ。

偏平足気味の僕の足には、モディファイドはどうかと思ったが、少し大きめのサイズ8を履いてみたところ、それほど違和感はなかった。
中央部分のくびれで、足がうまく固定される感じで、指先は自由に動き、それでいてヒールもしっかりついてくる。
ただ外側に傾斜していることもあり、全体が少し曲がって見える傾向はある。

本当はもう少しきつめの7Hが最適なサイズではないかと思うのだが、お店に在庫がなかった。
最初からこれだけ快適だと、コルクが沈んだ状態でどうなるかだが、羽根は開いていてまだ余裕があるし、冬には靴下も厚くなるので、何とかなるだろうと考えた。
履き心地がよく、むしろバリーラストより足に合っているような気もする。

革は通常の光沢のあるカーフではなく、艶消しでシボの入ったしなやかなもの。
これがなかなかいい。
各パーツを見ると、一番下のウイングチップの部分と、その上のアッパー、クォーター、羽根の部分とで、革の表面の光の反射に僅かに違いがある。
単に革にかけられたテンションの違いでそう見えるだけかもしれないが、パーツごとに材質を使い分けている可能性もある。
(同社の別注品でそういう例を見たことがある)
磨いて光らせるタイプの革ではないが、質感もよく高級感がある。

やはりアメリカ製のロングウイングチップはいい。
メイド・イン・USAで現在でも入手可能な製品は、オールデンかアレン・エドモンズあたりになるが、品質の面ではオールデンが一枚上手だ。
これはお気に入りの一足になりそうである。

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上空より


九州からの帰り、飛行機の窓からの景色に見入った。
悪い癖で、景色を楽しむというより、地震などの災害発生の際どうなるだろうと、つい考えてしまう。
この高さから見ると、起き得ることがリアルに想像できる。
下のグーグルマップの切抜きと、窓からの写真を比較してご覧いただきたい。






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羽田空港への着陸の少し前、東京湾の内側から、浦賀水道を抜けて大島へと真っ直ぐに続く景色を見ることが出来た。
着陸直前だったので、遠慮して写真は撮らなかったのだが、東京に住む者としては興味深い光景であった。

千葉方面からは富津岬、神奈川方面からは三浦半島が、東京湾の出口を覆うように、両側から飛び出している。
そしてその直線上には大島が見える。

確かに外海で津波が発生した際、東京湾に侵入する波に関しては、ここでかなりのエネルギーをロスするだろう。
ただ上空から観察した限りでは、富津岬は海抜が低いので、乗り越えてしまう可能性があると感じた。
海の色からこの辺りは遠浅のようなので、そこで波にどのような変化があるか・・である。

もちろん自分の住む地域だけ考えた、身勝手な発想であるのは承知している。
しかし自然の強大な力を前に、自分に何が出来るわけでもない。
現実を捉え、自分なりの対策を考えておく必要はあるだろう。
いつの世もそうだが、災害に関しては、早めに行動に移す人の勝利なのだ。
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革命


D810 + AF-S NIKKOR 35mm f/1.4G

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米ロッキード・マーチン社が、10年以内にトラックに搭載可能な小型の核融合炉を実用化できると発表した。
技術面でブレイクスルーがあったという。
核融合発電が実用化すると、将来的には革命が起きる。
原発がいらなくなるのだ。

そういえば量子コンピューターの開発も、グーグルなどの投資でかなり進んできたと聞く。
開発に成功すれば、現在のスーパーコンピューターがおもちゃレベルになってしまう。
こちらも革命である。



ニムロッド・アーク別注のオールデンのNST(ノルウェージャン・スプリット・トゥ)。
サイズは7-1/2D。
ソールはレザーである。

ラストがよくわからない。
オールデンのノルウェージャン・フロントは、アバディーンラストかバリーラストがほとんどだという。
この靴はサイズが7-1/2Dだが、同サイズのバリーラストの靴に比べ、少々タイトで左右から押さえられる感じがする。
先端部もバリーにしては尖り気味なので、当初はアバディーンだろうと考えた。
ところがすくい縫い部分の形状を見ると、バリーのNSTにも見える。

もっともショップ別注品なので、まったく違うラストを使っている特殊な例である可能性もある。
ネット上にオールデンの各ラストをソール側から比較した画像があり、それで見比べてみた。
しかし実物は立体的なので、平面の写真で見てもなかなか判断がつかない。
癖の強いモディファイドラストではないのは確かなのだが、他のどれかと言われると困ってしまう。

手持ちのバリーラストの靴と並べて比較してみると、踵にかけてのラインは非常に近い。
ただ先端部はこのNSTが少し細くなっている。
全長はほぼ同じなので、やはりバリーラストの可能性が高いか・・・

そもそもオールデンのラスト自体、10年に一度くらい作り直し、形が変わっていくものだという。
考えてみれば当然のことで、そうやって改善点を修正していかないと、製品の品質向上はない。
つまり古い靴の場合、ラストは同じでも形は違っていておかしくないわけで、余計に判別は難しくなる。

別注したショップは吉祥寺にあったようだが、そちらの情報もほとんど得られない。
ネット上にこれほど情報が無いのも珍しい。
オールデンに別注するくらいだから、それなりのショップであったと思われる。

つま先には手縫いのすくい縫いが施されている。
非常に手の込んだ作りである。
これが出来る職人は、オールデンにも一人か二人しかいないと言われており、一日の生産量も限られるようだ。

外観は少し無骨で、好みが分かれるところかもしれない。
色がよくあるバーガンディではなく、明るいブラウンであるところが、かえってアメリカンな香りを感じさせる。
オールデンらしい一足と言えるだろう。

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