日曜日のコース


D3 + AF-S NIKKOR 35mm f/1.4G

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久しぶりにカメラを持って出た。
とりあえずいつものD3と35mmの組み合わせにした。
しばらく横着していたので、リハビリを兼ねて扱いやすい組み合わせを選んだ(笑)

秋葉原を起点に、神田、日本橋を通り、銀座に出た。
午前中は晴れていて、日射しもあり穏やかな天気であった。
午後になって予報通り雲が出てきて、そのうち何と雪が舞いだした。
Mrs.COLKIDと銀座で待ち合わせて、外を舞う雪を見ながら、三越の沖縄料理店で昼食をとった。

雪はほどなく止んだが、重い雲に覆われた寒い午後となった。
それからはいつもとは違うコース。
いや、同じコースなのだが、今日は「同伴者あり」である。

Mrs.COLKIDが時計のベルトを替えたいと言うので、いつもの丸の内のベルト屋さんに連れて行った。
白いベルトを、より日常的な色に交換したいというのだ。
結局青いベルトがドンピシャリで、それに交換してもらい、本人もご満悦であった。

その後、ビックカメラの時計売り場を覗いた。
近く社会人になる甥に時計をプレゼントするため、どのような製品があるのか見て回ったのだ。
さらには御徒町に移動し、アメ横のティーエスホリウチまで連れて行った。
僕のいつものコースだが、守備範囲の広さにMrs.COLKIDも目を白黒させていた(笑)
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供給


D3 + AF-S NIKKOR 35mm f/1.4G

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革が好きで、腕時計のベルトばかり買っていることは書いた。
僕はどうも爬虫類系の革はあまり好きではなく、もっぱらカーフ(子牛)か、それに型押ししたものを選んでいる。
しかしいつも思うのだが、これらの革の供給はどうなっているのだろうか?

ガンベルトの研究をしていた頃、革製品の欠点として、原料を食肉用の牛から取る為、供給が不安定であることが謳われていた。
たとえばカーフというのは子牛なのだが、これだけ大量の革を取れるほど、牛が子供のうちに死んでくれるとは思えない。
ベルトの多くはヨーロッパ製なのだが、やはり現地で革用として、子供のうちに潰してしまうものなのだろうか?

時計用のベルトとしては、ワニの革が高級品ということになっている。
しかし一言にワニと言っても、種類や皮をとる部分によって、価格がだいぶ違ってくる。
アリゲータとかクロコダイルとか、さらには竹斑とか丸斑とか、そういった違いで価値も変わってくるのだ。

それらのワニはどうやって捕獲して、どのように加工するのか。
ワニに特別の思い入れはないが、やはり気の毒には思う。
牛の場合は、そのワニより価値が低いのだから、なおさら可哀相だ。
そうやって考えていくと、自分の腕に革のベルトが密着しているのが、何だか薄気味悪くなってくる。
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ネット通販


D3 + AF-S NIKKOR 35mm f/1.4G

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ネット通販で一見成功しているように見える会社は多い。
しかし実際のところ、どうなのだろう?

少し前の話なのだが、知り合いの業界で、あるネット通販の会社が突然倒産した。
業界でもトップを争うほど優良と思われていた企業だったので、まさに青天の霹靂、関係していたメーカーは大慌てとなった。
インターネット通販というものは、こういうことが起きるのかと、いまだに話にのぼるほどの大きな事件であった。

消費者は価格の比較サイトなどで、まるで比較マニアのように執拗に価格を調べる。
そして少しでも安い方にどっと流れる。
そのため、それまで売れていた商品の売り上げが、ある日突然止まるといった現象がおきる。
調べてみると、1円安いお店が出てきたのが原因であった。

必然的に価格競争は厳しくなり、正当な利益をとって販売することは難しくなる。
薄利で売らざるを得ず、いくら売っても利益が上がらない状況になる。
そういったことが、それまでいいと思われていた会社が、突然潰れてしまう原因なのかもしれない。

ネットは儲からない・・というのが定説になりつつある。
売るためには、市場提供者に莫大な金額を払わなければならないのも一因だ。
また製品によっては、実際に手で触れることの出来ないネット通販では、まったく売れないものもある。
ある価格までの商品しか売れないので、商売の規模が限られる、という話も聞く。

一方で、ネットで売ることを考えてはダメだという経営者に先日会った。
消費者は異常なほどの情熱で、自分が買おうとしている製品について、ネットを利用して調査する。
ならばそれを利用すればいいのだ。

つまりその製品がいかにいいものであるかを、インターネットを通じて知らせることに徹すればいい。
その文章を読み納得したユーザーは、どこかのお店に指名買いでその製品を買いに行く。
数多い情報の中から、自分が獲得した特別な情報であるかのような錯覚を起こし、購入意欲が後押しされる。

製品の性質にもよるであろうが、現時点でのインターネットの役割をそうとらえている人もいる。
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白い時計


D3X + AF-S NIKKOR 24mm f/1.4G ED

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Mrs.COLKIDに時計を贈った。
いつもいろいろと世話をかけている事へのお礼である。
どんな時計にしようかと考えたのだが、少々派手なものでも使いこなせる人なので、思い切って装飾の多いものにした。

選んだのはフレデリック・コンスタントのレディース向けのダブルハートビートという自動巻き時計。
銀色のステンレスケースでベゼルにダイヤが一周並んでいて、文字盤のインデックスもダイヤ、盤は白蝶貝で中央部は細かいハートのギョーシェ。
盤面にハート型の穴が開けられていて、ムーブメントの動きが見えるようになっている。
そして真っ白なアリゲータ・ストラップが付いている。
これは得意技のベルト交換で(笑)、後から黒いものに取り替えればいいだろう。

ずっと現物を探していたのだが、なかなかみつからなかった。
ところが日曜日に偶然銀座のお店で見つけて、思い切って購入した。
僕のものよりも、ずっと高額な時計である。
しかし僕の場合、必ずしも自分が着けたくて時計を購入するわけではなく、ただ時折メカを見たいだけなので、家族が保有して喜んでくれるなら、それで十分満足なのだ。

お店でショーケースの中の時計を見せて欲しいと頼んだところ、少し驚いたように僕の顔を見た店員さんから、
「お客様・・・これは女性用でございますが・・・」
と言われた。
そんなことは見ればわかると思ったが、
「はい、プレゼントですから」
と答えた。

僕が時計を手にとって見ていると、その顔を覗き込むようにして、
「あの・・お客様はよく御存知でしょうが、お相手の女性の方は、機械式時計の扱い方をご理解されているでしょうか?」
と聞いてきた。
「ええ、妻に贈るのですから問題ありません」
と言うと、はあ・・と考えているようだった。

最近買い物をかなりしているので、レジを打つ店員さんに、カードの限度額を少し超えている可能性があることを告げておいた。
店員さんは
「お客様、カードはうまく通過したようです」
と、ほっとしたように教えてくれた。

プレゼントを渡されたMrs.COLKIDは、もちろん大喜びしたが、同時にきらびやかな時計のデザインに、かなり驚いたようだ。
特にアリゲータの白いストラップというところが、驚きの対象となった。

しかしお店での店員さんとのやり取りを聞くと、納得したようにこう言った。

「あなた、それはあなたのことを心配してくれたのよ。
普通奥さんに白いベルトの時計は贈らないわ。
あなたの風貌を見て、中年の男性がキャバクラ嬢に入れ込んで、貢いでいると思ったのよ。
それとも奥さんに贈ると聞いて、よほど若い奥さんをもらったのかと思ったのでしょうね」

言われて初めてそういうことかと気付いた。
女性にプレゼントを贈るなんて慣れていないせいで、少々常識外れの選択をしたのかもしれない。

Mrs.COLKIDの方は、白は白でいいけれど、普段でも使えるように、週末にでも黒いベルトを買いに行くという。
さらには、自動巻き腕時計用のワインダーまで買うのだと言っている。
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シルバー


D3 + AF-S NIKKOR 35mm f/1.4G

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シルバー世代向けの商品の開発に、力を入れている企業が多い。
何でもこの数年で、シルバー世代の人口がピークを迎えるらしい。

一時この手の商売に手を出して失敗した人の話をよく聞いた。
商売としては、言われるほど良くはないのだろうと思っていたが、実際には企業はしっかり力を注いでいるようだ。

ところがこの世代には特徴があるようで、老人に媚びた製品作りをした商品を嫌うらしい。
いかにもお年寄り向きと謳われた商品だと買わないのだという。
自分は老人ではないという思いが強いのだろうか?
年齢層を意識して宣伝した商品に、あっさり引っかかるのは若者の方なのだそうだ。

また男性が単独行動をとるのに対し、女性はもっぱら友人同士の集団で動くらしい。
友人の口コミには絶大な効果があり、あの商品はいいわよ・・と聞けば、かなりの高率で購入するという。

ま、いずれにしても行動がパターン化しているので、ある意味ターゲットにしやすい。
企業はそういったことを十分に考慮して、商品開発をしているわけだ。

年寄りがお金を溜め込むのはよくない。
お国の経済のためにも、どんどん使っていただきたいものだ。
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交換


LEICA X1

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時計本体よりも、ベルトの方が多くなっている。
色合いのまとまりが悪くて、いろいろと買ってきては付け替えてみて、マッチングを試しているのだ。
そのため時計本体を買う時も、まずベルトの幅が同じであることを確かめてから選ぶ始末である(笑)

例えば黒いベルトというのは、大抵の時計にマッチする。
多くの場合、黒を選んでおけば無難である・・と思ったら大間違いで、実際に付けてみると、当初の予想と微妙に異なり、どことなくちぐはぐな結果になることが多い。
ネットで調べてみれば、同じ黒のベルトでも、様々な種類のものが出てくる。
しかしその中からどれを選べばいいのかは、実際に取り付けてみないとわからないのだ。

そのため専門店に行き、欲しい幅のベルトをずらっと揃えてもらう。
例えば同じ黒でも、実際の時計に重ねてみると、何となくピッタリこない場合がほとんどだ。
わずかな色調の違い、表面の艶や仕上げ、革の種類、ベルト全体のシェイプ、ステッチの有無や糸の色・・そういった要素が影響して、デザイン上の調和が保てないのだ。
わずかにピントのずれた写真のようで、非常に気持ちが悪い(笑)

メーカー製で売られている時計も、違和感を感じる組み合わせの場合がある。
自分でベルトを替えた愛用の時計の写真を、ユーザーがネット上に投稿したものを見ても、ウーンと疑問に感じる組み合わせが多いから、これは相当難しいものなのだろう。
それでいて、時折ドンピシャリの組み合わせがあるから、困ったものなのだ。

そうまでしてピッタリと合わせても、それを腕に着けて歩いてみると、今度は合い過ぎているために面白くなかったりする。
時計だけ良くてもだめで、着ている服装との相性もからんでくるのだ。
すっとんきょうに思えた組み合わせが、実際に着けてみると意外に良かったりするので、ずいぶんと難しいものだなと思う。

ベルトを替えると時計の表情はがらりと変わり、まるで別物に変身する。
皆さんもぜひベルトを交換してみて欲しい・・と言いたいところだが、僕のようにくだらない事にこだわる人には、あまりお薦めできない(笑)
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モノ


LEICA X1

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百貨店というと、かつては豊富に商品が揃っているのが常であった。
読んで字の如し、多くの品々に囲まれて、夢のような時を過ごす。
それが人々に豊かさを実感させた。

しかしここを読んでいる皆さんなら、そんな時代でないことは十分に承知されているだろう。
それどころか、モノに囲まれることで、むしろ貧しさを感じる人も多いかもしれない。
世の中はうんざりするほどのモノで溢れているのだ。

最近デパートの新しい売り場から、追い出されてしまったあるメーカーの方と話した。
かつては数社の製品が置いてあり、それぞれのメーカーの売り子が商品の前に立ち、とうとうと自社の製品の説明をして、お客の獲得合戦をしていた。
ところが売り場が新しくなる際に、その中から1社のみが選ばれて、後のメーカーは排除されてしまったという。

複数の商品を陳列すると、お客にはその中でどれが一番優れているのか、判断することが強要される。
かつてはそれが楽しい時代もあった。
しかし今はそれが苦痛になり、迷ったお客が最終的に購入するのをやめてしまうことも多い。
選ばなければならない・・という頭脳の労働を不快に感じるのだ。

つまり今のデパートの役割は、一番いいものをひとつ選んで、お客に提供することとも言える。
デパートに並ぶ時点で、既に十分に吟味された商品ではあるのだが、その中からさらに絞り込む。
これが最上なのだから、他の商品を見てあれこれ悩む必要などありませんよ・・という形である。
悩んでいる時が一番楽しい・・などと言うが、そういう時代ではないのかもしれない。
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日曜日


LEICA X1

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写真を撮りに行かねばと思っていたが、腰に少し筋肉痛があったので、大事をとってニコンを持ち出すのは中止した。
今日は銀座にMrs.COLKIDと買い物に出掛けた。
出張が多くなり、出先での重要な会議も増えたので、新しいコートが必要になったのだ。

僕が重い荷物を肩にかけて歩くので、今持っているコートは肩の部分が痛んで貧相に見える。
先日の出張の時は、寒かったので昔着ていたハーフコートを引っ張り出して持っていったが、形が逆三角形で流行遅れでおかしいとMrs.COLKIDから言われた。
もっと昔に着ていたバーバリーのトレンチコートも出してみたが、これも妙に長くて今風ではないという。
こういう伝統的な形にも流行があり、時代とともに微妙にラインが変わるようだ。

季節が真冬なので、冬物は既にセール品目になっており、ちょうどよかった(笑)
いろいろ着てみると、カシミアのものが軽くて暖かくて気に入った。
しかし肩に荷物をかけたら一発で駄目にしてしまうと、Mrs.COLKIDが難色を示している。
普通の綿製のコートを買うべきだという。
悩んだが、価格が安くなっているから特別ということで、両方買ってもらった。

ネームを入れてもらう間を利用して、新館の上で食事をした。
昨年ここで紹介した、レ ロジェ エギュスキロールという、ドンペリの安いフレンチのお店に行ってみた。
混んでいて無理かと思ったが、たまたまカウンターの席が空いていて、何とか入ることが出来た。
これはラッキーであった。

今日はそのドンペリを、Mrs.COLKIDが注文した(笑)
それを一口飲ませてもらった。
お酒には弱いので味はよく分からないのだが、普通のシャンパンと比べて純粋な味がして本当に美味しかった。
もっと飲みたいくらいだった。

その後Mrs.COLKIDとは別行動になったが、僕は銀座の時計屋さんを回って、時計のベルトを見せてもらった。
三越や松屋、東急ハンズ、さらには和光の地下の時計売り場に行ったが、時計本体は充実しているが、ベルトの在庫はイマイチである。
それほどの需要はないのだろう。
仕方なく例によって丸の内のベルト専門店にまで足を延ばしたが、週末というと僕が来るので顔を覚えられてしまい、今日は名前で呼ばれた(笑)

その後、いつもの床屋に行った。
今年初めてである。
ドンペリを一口飲んだだけだが、それが効いたようで、床屋でぐっすり寝てしまい恥ずかしかった。
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知らなかった世界


D3X + AF-S NIKKOR 24mm f/1.4G ED

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案の定というか、時計のことをわかっていないのは、僕だけだったようだ。
聞いてみると、誰もが必ずといっていいほど、時計にはある程度の投資をしている。
ブランドに対する知識も豊富で、いくらくらいのものなのか、話しただけですぐにわかる。

現場で働いている若手に、時計は何を持っているのかと聞いてみた。
「一番高いのはフランク・ミュラーを持っています」
それが100万円以上する時計だと聞いて驚いた。

一番高いということは、他には何を持っているのか聞いたら
「オメガとか、普段使い用に、いろいろ持っています」
という。
だらしがない格好をして、古い軽自動車に乗ってやってくる人にしては、ずいぶんとバランスの悪い持ち物にも思える(笑)
しかし結婚式などに招待されると、見違えるほど立派な服装で来るのも事実だ。

事務の女性とその話をしていたら、今まで隠していたが、その女性も実は時計が大好きなのだそうで、腕にしているのはブルガリの時計だった。
他にもオメガとか、いくつか持っているという。
本当はフランク・ミュラーが欲しかったが、もう結婚して子供もいるので、とても無理だという。
独身の時に買っておくべきでした・・と、真顔で悔しそうに話した。

最後はオメガを買おうと思っていたが、こんなに誰でも持っているものとは思わなかった(笑)
むしろ一般の人ほど、ファッションへの投資額は大きいのかもしれない。
興味をまったく持たなかった僕の方が異端なのだろうか?

ライカなどの使い手は別として、カメラをやる人の多くは、装飾品としての時計にはあまり興味を示さないだろう。
大抵は、野暮臭い格好をしたおじさんの集りだ。
しかし機械好きであることは確かなので、メカニカルな時計が好きな人はかなり含まれているはずだ。
聞いてみれば、きっと僕の知らないブランド名が、次々に口から出てくるのだろう。
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帰りました。


D3X + AF-S NIKKOR 24mm f/1.4G ED

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出張から帰ってきた、
数時間前は名古屋にいた。
仕事で重要な会議があったのだ。
案外近くて、それほど苦もなく日帰りできた。
今日は遅いのでこれにて・・・
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明日は出張


D3 + AF-S NIKKOR 35mm f/1.4G

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時計にうつつを抜かし、写真撮影をおろそかにしているうちに、写真の在庫が心許なくなってきた。
やばい。
今度の週末は、久しぶりにカメラを持って出なければ・・・

と言いつつも、明日は中部地方に出張。
仕事の都合で、全国を歩くことが多くなった。
打ち合わせをしに行くだけなので、写真を撮る時間がないのが辛いところ・・・
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無駄


D3 + AF-S NIKKOR 35mm f/1.4G

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僕が気に入る時計は、どうも安物ばかりのようだ。
理由は簡単で、僕が時計の歴史を理解していないからである。

時計の評価とは難しいもので、そのメーカーの歴史が大いに関わってくる。
デザインが気に入り価格も適正だからと、ある時計を選んだとしても、時計に詳しい人からは一笑にふされることもある。
よほど革新的な製品でない限り、採用されている技術やデザインのほとんどは、過去に発明されたものである。
安価な製品の多くは、名機と呼ばれる時計へのオマージュとして作られている場合が多いのだ。

つまり一種のパロディであり、雰囲気を味わう為の廉価モデルであり、それを理解してあえて選ぶのならわかるが、知らないと単なる無知になってしまう。
どうせならオリジナルの方を買った方がいいと思っても、そちらは数百万円から数千万円もするので到底手が出ない。

また内部のメカに対する知識も重要だ。
自社でオリジナルのムーブメントを開発すると、否応なく製品は高価になる。
リーズナブルな価格の製品の多くは、量産品であるETA社のムーブメントか、それを自社でチューニングしたものを搭載している。
僕のような素人にとっては、動けばどこのものでもいいのだが、メカ好きにはそういうものはあまり評価されない。

つまり時計というものは、外観が少々良くても、それだけでは評価が決まらないのだ。
そこに歴史の重みやブランドイメージ、メカの希少性といったステイタスが加わって、初めて価値が決まる。
価格的に言えば、20万円以下は入門者向けのハイCPモデルであり、時計が好きな人に認められるのは、それより上の価格帯になるようだ。

僕としては、正直そこまで時計の世界にどっぷり浸かる気持ちはない。
それだけお金があるなら、レンズを買った方がいい。
だからほどほどでこの趣味は終わりにしようと思っている。

ただ性格なのか、僕には中途半端に安いものばかりを選んで、次々に買ってしまうという悪い癖があるようだ。
時計の専門家からは、そんな無駄をするなら高いものをひとつ買った方がいいと言われる。
しかしこればかりは性格で、無駄遣いをしないと満足できないのだから仕方がない。
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それぞれの哲学


D3 + AF-S NIKKOR 35mm f/1.4G

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機械のオペレーションをしている社員が、腕にブライトリングをしている。
機械の製造元から来たスイス人技術者も、ブライトリングをしている。
さらには機械の輸入商社の日本人技術者も、ブライトリングをしている。

ブライトリングが3台揃った。
これは奇遇と笑っている。
しかしひとりは手巻き、もうひとりは自動巻き、さらにもうひとりは何とクォーツだ。
三人三様の哲学があり、それぞれの人を表していて面白い。

男性がブライトリングを欲しくなる気持ちはわかる。
しかし僕には、デザインが少し派手に過ぎるようにも見える。
人はともかく、自分がしている姿はちょっと格好悪そうだ(笑)

僕はもう少しシンプルなデザインの時計が好みのようだ。
お店で実物を見て回ったが、デザインは端正で、盤面に精密なギョーシェの入ったものが気に入っている。
フレデリック・コンスタントやボーム&メルシエなどだ。
どちらも最近宣伝しているので、よく売れているらしいが・・・(笑)

機械式にはこだわらなくなった。
先日出張先で、飛行機の時間に遅れそうになった時、どうしても正確な時間を知る必要が生じ、腕時計を機械式のマックス・ビルから、電波時計のプロトレックに付け替えた。
いざという時に頼りになるのは、クォーツの方だ(笑)
機械式の航空時計など多いが、命懸けで飛ぶプロの飛行機乗りは、信頼の置けるクォーツを使用する人が多いという。
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ビンゴ



D3X + AF-S NIKKOR 24mm f/1.4G ED

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ある新年会に顔を出した。
そういうのは苦手で、なるべく参加しないようにしていたが、立場上そうもいかなくなった。
目立たないように隅のほうに座って、ほどほどの時間になったら退散しようと思っていた。

ところが会場で話好きのUさんにつかまった。
後ろの方で隠れていようと思ったが、紹介するからと言って、Uさんに来賓の議員さんたちの前に引っ張っていかれた。
仕方なく地域のお偉方に名刺を渡して挨拶をした。

着物姿のコンパニオンたちが入場してきて、ひとりひとり手をついて挨拶する。
よく知らないが、そういうしきたりらしい。

目の前のお刺身をつまんで、退出するタイミングを計る。
とはいっても、まだ会が始まったばかりだから無理がある。
女性が横にやってきて、お酒を注いでくれる。
当たり障りのない会話をする。

余興のビンゴゲームが始まった。
どうやら出るタイミングを逸した感じだ。
これが終わったら、目立たないように部屋から出よう・・と思いながら、渡されたビンゴのカードを手に、読み上げられる数字をめくっていく。

面白いもので、経営者ばかりの集まりだからか、こういう数字には誰もが敏感に反応する。
酔っているように見えて、数字を聞き逃さずに、確実にめくっていくのだ(笑)
僕のビンゴのカードは、困ったことにスムースにめくられていき、ほとんど最短に近いタイミングで、あとひとつで一列揃う状態になってしまった。

次の数字が読み上げられた時、僕より先に、隣で僕のカードを覗いていたUさんが大声を上げた。
「ビンゴ! ○○さんはもうビンゴになった!」
部屋中の皆の注目が僕に集まる。
僕は何も言えずに立ちすくんでいた。

僕ともう一人、その日来賓で来ていた一番偉い議員さんがビンゴになった。
二人揃って、ステージに上がり拍手を浴びた。
困ったなと思いながら、僕はティーカップと書かれた商品の箱を受け取った。
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お店巡り


D3 + AF-S NIKKOR 35mm f/1.4G

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ここ数日、寒い日が続いている。
先日は朝起きたら、パソコンの外気温表示が氷点下3度だった。
今日はゆっくり起きて、9時頃見てみたが、それでも0度であった。
しかし天気は悪くなく、体調も回復しつつあるので、少しだけ外出してきた。
まだ本調子ではないので、日が暮れる前に帰宅した。

当然時計屋さん巡りだ(笑)
表参道の高級なお店と、秋葉原周辺の庶民的なお店を覗いてきた。
時計というものは、あらゆる階層の人たちの興味の対象になるようで、お店の構えの方も驚くほどレンジが広い。
アクセサリーとしての側面を持つから・・というより、それが腕時計の本質なのかもしれない。
今時、時計なんてしていなくても、時間は携帯を見ればすぐにわかる(笑)

高級なお店は事実上の宝石店で、見せて欲しいと頼むと、細長い引き出しごと持ってきて目の前に積み上げてくれる。
しかも価格は定価そのままで、まったく引いてくれない。
資料が欲しいといったら、そのメーカーが出している本のようなカタログをくれた。
こういうお店では、自分がその場にそぐわない人間であることを意識させられる(笑)

一方アメ横のガード下などでは、外国人や得体の知れない人たちに混じって、ショーケースを覗き込む。
毛皮を着た水商売のネーチャンなんかが隣にいたりする。
店員のおじさんはけっこう気さくな感じで、何度も行くうちに顔見知りになった。
こっちは正規代理店を通したものでも、案外値引いてくれて、並行輸入品とそんなに変わらないことも多い。
まあ、僕はどちらかというと、こちらに属する人間だ(笑)

同じものを売っていてもこんなに違う。
それだけに難しい世界だが、ここしばらくいろいろな本を読み、詳しい人たちに聞き、実物を見て回って、やっと自分なりの価値観が出来つつあるように思う。
それほど深入りせずに、カメラの世界に戻るつもりなので、近くほどほどのものを購入したら足を洗うことになるだろう。
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