大津波警報


津波警報と大津波警報が発令された。

3mといっても、普通の波と津波とは違う。
普通の波が、海面が山のように1点が盛り上がり打ち寄せてくるのに比べ、津波の場合は、その後方に同じ高さのままの海水がはるか先まで続く。
海面が階段のように一段高くなり、そのまま押し寄せてくるのだ。
陸上に駆け上ってくる可能性もあり、予想外の結果になる。
しかも満潮と重なるという。

まだ時間があるから、速やかに高所に避難してほしい。
僕も今日は出掛けるのを中止する。
地下鉄にも乗らないことにする。
大きな被害が出ないことを望む。

コメント ( 6 ) | Trackback ( 0 )

あんみつ


SIGMA DP2

大きな画像

EXTONの10周年記念BOXを購入したと書いたが、毎日1枚と決めてこれを聞いている。
なかなか楽しい。
箱の中にはSACDのディスクが袋に入れられて15枚ほど入っているのだが、それを端から順番に聞く。
自分で好きな曲を選ぶわけではなく、ただ順番に聞く・・というのが楽しいのだ。

今日はマーラーの2番であった。
昨日はブルックナーの8番。
思ってもみない曲の事もあり、今日は何だろうとわくわくしながら聞いている。

Mrs.COLKIDが、夕食時に知人からいただいた上等なボルドーワインを開けた。
それを僕のグラスにも注いでもらったら、非常に飲みやすく美味しかったので、つい飲みすぎてしまった。
僕はお酒に弱いが、中でもワインに特に弱い。
たちまち酔いが回って、ソファーに倒れこんで眠ってしまった。

Mrs.COLKIDが、食後にあんみつを買っておいたけれど、今日食べるのはやめて明日にするかと聞くので、ソファーに寝たまま今食べると言った。
半分眠った状態で席に戻り、あんみつを食べはじめた。

具を寒天の上に乗せて、スプーンで口に運んだが、どういうわけか美味しくない。
名のあるお店のあんみつであったが、はて、こんなにボソボソした味だったろうかと思いながら食べた。
あんこがかたまりでスプーンにくっついてしまい、どうにも食べにくい。

全部食べ終わったところで、肝心の蜜をかけるのを忘れていたことに気付いた。
すぐ横に蜜の入った容器が置いてあったが、酔っ払って半分目を閉じていたので気付かなかった。
ちくしょう、もう全部食べ終わってしまったぞ。
頭にきて空のお皿に蜜をあけて、スプーンですくってなめていたら、意地汚いことをするなと怒られた。
コメント ( 4 ) | Trackback ( 0 )

残すな。


SIGMA DP2

大きな画像

食べ物を残してはいけない・・親からそう言われて育った。
お百姓さんに申し訳が無い・・
同じ事を言われて育った人は多いはずだ。

子供の頃、友人の家に遊びに行くと、彼の母親が僕を歓待してくれた。
家ごとに風習のようなものがある。
そこの家では、とにかく次々にご馳走が出てきた。
それも食事のメインといっていい重量級の料理が、後から後から出てくるのだ。

まずスープが出てきて、次にステーキが出てくる。
デザートを挟んで今度はお寿司が出てくる。
その次に中華の炒め物とご飯が出てくる。
僕はそれを一生懸命食べた。
とにかく残しては失礼だと思い、親の言いつけ通り、きれいにたいらげた。

次に出たウナ重を完全に食べきると、友人の母親は、さすがに驚いた顔をした。
その表情には「た・・食べた」という言葉が浮かんでいた。
そして慌てて台所に引っ込むと、次にラーメンを作って持ってきた。

僕は「もう食べられません、もうこれ以上出さないで下さい」と頼んだが、「いえいえ、そんな事言わないで、遠慮せずにどんどん食べてくださいね」と言って、聞いてくれない。
気持ちが悪くなりながらも、僕は必死になって食べ物を口に運んだ。

友人の家に行くたびに腹が膨らんで動けなくなった。
さすがに食べきれずに残すと、友人の母親はやっと満足した顔をした。
敗北した僕の方は、罪を犯したような気分で落ち着かなかった。

ずっと後になって、どうやらあの家では残すのが礼儀らしい・・ということに気付いた。
食べ残して見せることが、これで満足いたしました・・という意味になるのだ。

結婚してMrs.COLKIDの実家に遊びに行くようになり、新鮮な農作物を食べる機会が増えた。
つい先ほど畑でとってきた野菜や、天日干しして特別に作ったお米・・・
那須は寒暖の差が激しいので作物が美味しい。
ある意味、非常に贅沢な食事である。

しかし僕も歳で、糖尿を患う身でもあり、子供の頃のように大量に食べることはできない。
ご飯粒を残さないようにと一生懸命食べていると、Mrs.COLKIDが、身体に良くないから、そんなに食べなくてもいいと言う。
義父からも、無理して食べずに残すようにと言われた。

僕はビックリして思わず声を上げた。
お百姓さんに申し訳ないからと言われ、長年残さずに食べようと心掛けてきた。
それなのに、当の農家の人から「残せ」と言われたのだ。
その時僕が受けた衝撃が、わかっていただけるだろうか?
コメント ( 10 ) | Trackback ( 0 )

No Reply


SIGMA DP2

大きな画像

海外の業界誌に、機械のスペアパーツを専門に販売しているイギリスの業者の広告が出ていた。
何気なくサイトを見たところ、あまりに価格が安いの驚いた。
これは迂闊であった。
今までまともに代理店を通して部品を購入していたが、こういうルートがあるということに気付かなかった。
自分の趣味に関しては常に目を光らせているのに、肝心の仕事において抜けていたとは・・・

機械を運用していくには、当然消耗部品や壊れた部品を毎月補給しなければならないが、それにかなりの額がかかる。
毎月平均して何十万円かは必要で、電装部品などは基板まるごとの交換が多いので、ひとつで50万円くらいするパーツもある。
特に海外製の機械の場合、時差、意思疎通の失敗、相手国のお国柄(笑)などが障害になり、すんなりとは行かず厄介なことが多い。

日本製のパーツで代用できることもあるが、そうでない場合は、現地から国際宅急便で取り寄せるしかなく、数日間何も出来ずに待つことになる。
壊れた機械を動かせない間の損失は大きく、時にはもう待てないから現地に飛行機で取りに行く!という話が出ることさえある。

早速そのサイトでいくつかパーツを注文してみることにした。
日本で見積ってもらったら1個8500円のパーツが、そこでは1500円くらいで売られている。
新商品の開発にそのパーツを数十個買う必要が生じており、どうしたものかと悩んでいたのだが、日本で買うと合計50万円以上かかるところが、そこで揃えれば10万円ほどで済む。
多分イミテーションパーツであろうが、使ってみて問題がなければそれで十分である。

で、サイトに登録して発注しようと思ったのだが、機能がうまく働かず、何度トライしても発注処理が完了まで進まない。
それならとFAXを送ろうとしたが、今度は先方のFAXが受け付けてくれず、どうしても通信エラーになってしまう。
仕方なく夜を待って、直接イギリスに電話をしてみた。

するときれいな女性が電話口に出た。
何故きれいとわかるのかと言われそうだが、声を聞けば美人かどうかは判る(笑)
サイトからオーダー出来ないことを告げると、メールを送ってくれればちゃんと対処しておくわ・・と言ってウインクした(想像)。
へへへ・・そうですかぁ・・というわけで、メールで注文内容を送り、送料を含めた合計額を知らせてくれるよう頼んだ。

ところが待てど暮らせど返信が来ない。
一体どうなっているのかと思い、再度電話をかけてみた。
今度は女性ではなく男性が出たのでがっかりしたが(笑)、その男によれば、僕からのメールはちゃんと受け取っているという。
訛りが強くて、何を言っているか半分くらいしか聞き取れない。
本当に英国人だろうかと訝しく思ったが、なるべく早くメールで返信するよ・・というので、それを信じて電話を切った。

ところが、やはりそれきり梨のつぶてで、何の連絡も来ない。
こいつ、本当に売る気があるのかと思い、まともな会社なのか、サイトを細かくチェックした。
googleマップで会社の所在地まで確認したが、立派な工業団地の中にあり、資本のしっかりした大きなグループに属している。
見たところちゃんとした会社のようだ。

そこで「未だに返事をもらえないが、一体どうなっているのか」と、少し強めの文章でメールを送ってみた。
すると程なく先方よりFAXが送られてきた。
それを読んで誤解が解けた。

こちらからのEメールは先方に届くのだが、あちらがそれに返信すると、なぜかフィルターに引っかかりこちらに届かないらしい。
それで仕方なくFAXを送ってきたのだ。
一方こちらからは逆にFAXが先方に届かない。
つまりこちらからはEメールで連絡するしかなく、あちらからはFAXで連絡するしかない。
それで上手く意思の疎通が図れず、行き違いになっていたのだ。

マーク(男の名前)が、他にメールアドレスを持っていないかというので、急遽yahooでフリーのアドレスを作り、それを連絡したところ、今度は上手くやり取りが出来るようになった。
既に注文した部品をDHLで出荷してくれたようだ。
それが問題なく使えれば、大変なコスト削減につながる。
今は期待して待っているところだ。
コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )

鯨と牛


SIGMA DP2

大きな画像

過激で特殊な集団が、捕鯨調査船に攻撃を仕掛けて話題になっている。
牛を平気で食べる人たちが、なぜ鯨を食べると大騒ぎして、人間に危害まで加えるのかと、日本人には理解しがたいだろう。

学生時代に、ご自身がキリスト教徒である教授から習ったことがある。
西欧の考え方では、神が頂点にあり、その下に人間、動物・・という具合に生き物にランク付けが行われる。
そのため知能の高い動物は、より上位にランク付けされる。
つまり牛より鯨の方が偉いのである。

牛はバカだから食べてもかまわない?・・・生き物はすべて平等であると考える日本人には、分かり難い考え方だ。
当時から捕鯨に対する批判は多く聞かれたが、この考え方が根底にあると教授は言われた。
へえー、そんなものかと感心して聞いたのを覚えている。
何度も書くが、これは自らがキリスト教徒である方からお聞きした話である。

これが真実であるとすれば、その価値観を当然のように他国の人間に押し付けようとする行為は傲慢ではないのか・・・と誰もが考える。
十字軍のやった事と何ら変わらないし、どこかに人種差別のかおりもする。

実際には鯨の肉をそれほど必要としているわけではないのに、その押し付けに反発を感じるがため、反捕鯨を訴える団体に対し反感を抱く日本人も多いという。
そもそも石油が登場するまで、日本近海にまで出向いて鯨を殺しまくっていたのは彼らの方である。
ペリーが来航したのは、捕鯨船団の補給基地が欲しかったからだ。
累積された罪の深さでは彼らには及ばない。

しかしこのような宗教観の違いについて話し出すと、いつまでも決着することの無い議論が続くことになる。
実際、国際捕鯨委員会などの公の場では、動物愛護などの観点から議論されるだけで、宗教的価値観の相違について触れることはないという。
地域ごとに捕獲頭数を管理し、全体として捕獲頭数を大幅に削減する新しい案を提出するというが、そういう妥協案で収まってくれるならその方がいい。

個人的には鯨の肉は好きではないので、積極的に食べることは無い。
最近は牛の肉も、体に良くないという理由でほとんど食べることはなくなった。

ついでに牛肉を食べることも、全面的に禁止してしまってはどうか?
だいいち狂牛病なんていう恐ろしい病気があるのに、未だに平気で牛を食べているなんて、既に頭が病に侵されているのではないか?

明日から一切牛肉を食べてはいけない・・と国際的に決定されれば、仕方が無いから僕はそれに従おうと思う。
だから世界中の皆さんにも、平和のためにぜひ従ってもらいたいと願う次第である。
コメント ( 16 ) | Trackback ( 0 )

記念BOX


SIGMA DP2

大きな画像

EXTONレーベルの10周年記念BOXというのを注文した。
2種類出ているので、まとめてアマゾンで注文した。
昨日注文したら、早速今日届いた。

既に単品で持っているSACDも含まれているようだが、まあいいだろう。
このレーベルのSACDは、壮大なオーケストラ録音が中心で、エクストリーマで再生するのにどんぴしゃりだ。
スケール感豊かに朗々と鳴り、ちょっとした快感を味わえる。

まだ1枚目を聞き出したばかりであるが、さすがに厳選されているだけあって、録音も演奏もいい。
毎日1枚聞くだけで、ずいぶんと楽しめそうだ。
ビートルズのモノBOXも買おうか悩んでいるところ・・・(笑)
コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )

修理不能


SIGMA DP2

大きな画像

興味深い話を聞いた。
飛び物を撮る人たちの間で、旧型のマニュアルレンズに移行する人が増えているという。
ひとつには、飛行中の被写体(生き物)を撮るのに、常に移動しているものを「追いかける」形のAFレンズでは、完全にピントが合っているものが1枚もない・・という結果になる場合が多いかららしい。
朝夕の暗い環境での撮影が多く、超望遠レンズを開放で使うパターンが多いため、ピントが非常にシビアなのだ。

もうひとつ、深刻な理由がある。
故障した際にまったく使えなくなるAFレンズが出始めているというのだ。
修理に出したところ、もう部品の在庫がないという理由で、修理不能で返却されることがあるという。
ところが電装系が故障した場合、手動ではピントリングが回せない構造のレンズがあり、その場合完全に使用不可能になってしまうのだ。

何とかなるのではないか・・と思っても、何ともならない。
ファインダーを覗いてみても、ぼやけた画像が見えるだけである。
簡単に修理できませんと言われても、100万円からする超望遠レンズである。
惜しくてとりあえず手元に置いてあるが、実際には最早「ただのゴミ」でしかない。
捨てる以外に道はないのだ。

ニコンの製品でも同じようなことが起きているらしいが、何でもパーツをまだ保有していて修理してくれる業者がどこかにあるそうで、皆そこにお願いしているという。(そういう情報網は凄い・笑)
ところが某社のレンズでは、サービスセンターに持っていっても、10分ほど待たされて、結局修理不能ですと返されて終わりだという。
その対応に、ちゃんと内部をチェックしているのだろうかと疑問に思った人が、レンズをあらかじめ分解して、カバーを開けたらわかるように細工をしてサービスに出したところ、内部を見てはいないことが判明した。
もうそこの製品は買わないと怒っていたという。

まあ、実際に分解しなくても、見ただけで修理不能と判断できるのかもしれない。
だがこれだけ高価な製品なのだから、もう少し対応を考えてもいいのではないかと思う。
もっともその人の場合は、何故か一時的にAFが治って動いてくれたので、急いでその状態でレンズを中古に出してしまったそうだ(笑)

それで皆がマニュアルの超望遠レンズを探し始めたのだが、意外に数が少なくて、なかなか見つからないらしい。
今ほど多くの人が超望遠レンズを保有していたわけではないからだろう。
2年ほど前の話だが、珍しい鳥が飛んでいるという噂を聞きつけて、埼玉県のある川原に全国から飛び物カメラマンたちが集まったそうだが、それが数百名もの大群衆となり、その数だけの超望遠レンズがズラーッと並んだという。
今や超望遠の市場も大衆化が進み、それほど多くのレンズが巷に溢れているのだから、それだけ故障する率も高くなる。
メーカーも設計段階から、長い期間修理対応が可能になるよう考慮すべきである。

ところで今から買うならマニュアルレンズか、少なくとも故障した時に手動で動くレンズにするべきであろうが、あまり古くても光学系の性能が悪い。
選ぶべき製品はおのずと限られてきて、入手するための競争も激しくなるのが現状のようだ。
コメント ( 6 ) | Trackback ( 0 )

音色


SIGMA DP2

大きな画像

今日は午前中晴れると聞いていたので、朝からD3Xを持って出掛ける準備をしていたのだが、いざ家を出る段になり、何となく気が進まなくなって中止した。
この季節はまだ撮るものが少なく、何を撮っていいのか思いつかなかったのだ。

結局軽いカメラを持って、都内を散歩した。
重装備をやめたのは正解で、皇居の周りを歩いている時に電話があり、親戚に不幸があり急遽帰宅することになった。
虫の知らせかもしれない。


現在オーディオはSACDを中心に聞いているが、たまにはDVD-AUDIOも聞いてみようと思い、ソフトを買おうかと思ったら、もうこの世から消えてしまったという。
秋葉原を通ったので、DVD-AUDIOを買おうとお店に入ったら、もう在庫はこれしかないと小さな棚に案内された。
その在庫分を売り切ったらおしまいだそうで、すべて半額で売られていた。

手持ちのDVD-AUDIOのディスクはどれも共通した音の傾向を持っていて、密度感は高いのだが、暗くて少し重い音色になる。
今日買ってきたディスクも、そういう傾向を感じた。

それに対しSACDは、(我家では)フットワークが軽くハイファイ感を強調したような音になる。
僕としてはSACDの音の方が断然好きだ。

何年か前に、自分でCDからアップサンプリングしてDVD-AUDIOのディスクを作ったことがある。
ただのオーバーサンプリングとは違い、ちゃんと積分して変換するソフトで、計算に恐ろしく時間がかかり、CPUが2個入っているワークステーション(当時100万円もした)でCD一枚の処理に一晩かかった。(その間CPU使用率は100%になりっぱなし・笑)
何日かかけて、お気に入りのソフト何枚かを変換処理してディスクを作成した。
そちらは一般市販されているDVD-AUDIOソフトとは印象が異なり、スカッと伸びきったさわやかな音に感じられるので、今でも時折聞いている。

なお普通のCDを24ビット96kに変換して聞いたら音がいいのではないかと思い、ベリンガーのサンプルレートコンバーターを購入し、使用していた時期もある。
ところがこの機器を使用すると、たしかに滑らかになり品質は上がるのだが、本来持っていたガツンとくる実体感が薄れるように感じる。
何というか、トノコで表面の細かい凹凸を潰して、ツルツルに仕上げてしまったような音になるのだ。
それが嫌で、現在は機器を外して、CDはそのまま無加工で聞いている。

ただ(懲りない奴だと思われそうだが)デジタル信号の状態でDレンジを拡大してくれる機器があるなら、味付け程度に使ってみたいものだと思う。
それがデジタルアンプの欠点を補ってくれる可能性がある。
もちろん途中一度でもアナログに戻してしまっては意味が無いのだが、どういうわけか安いものほど入出力をアナログ信号に戻してしまう機器が多い。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

自動販売機


SIGMA DP2

大きな画像

Nさんという方がいる。
Nさんはよく社内の自動販売機で、オレンジジュースを買って飲んでいた。
休み時間になると、その自動販売機からオレンジジュースが出るガタンという音がするので、Nさんが飲み物を買ったのがわかった。

ある時Nさんがいつものように自動販売機のスイッチを押すと、ガタ、ガタンといういつもと違う音がした。
あれっふたつ出てきたよ・・Nさんがそう言っているのが聞こえた。
Nさんは困ったように「飲みますか?」と言って、僕にひとつをくれた。
他の社員が、すぐに続けて買ってみたが、ジュースは1個しか出てこなかった。

次の日も、Nさんが自動販売機にお金を入れると、ガタ、ガタンといって、ジュースがふたつ出てきた。
やっぱりこの販売機は壊れているよ・・そんな声が聞こえた。
Nさんは黙って僕の机にジュースを1個置いていった。

次の日も、その次の日も、Nさんが買うたびにジュースがふたつ出てきた。
Nさん以外の人が買うと1個しか出てこない。
チェッ、だめだったか・・と残念がる誰かの声が聞こえてきた。
ジュースをふたつ持ったNさんは、困ったような顔をしている。

そのうちにNさんが買うとふたつ出るという噂が広まり、皆が注目するようになってきた。
そしてその通り、Nさんが買うと決まって2個のジュースが出てきた。
休み時間になると、Nさんが買うのを見ようと集まる人まで出てきた。

ある日、僕も含めて何人かの前で、いつものようにNさんがジュースを買うと、ガタ、ガタガタン・・といって、3個のジュースが出てきた。
Nさんは呆然となり、両手でジュースを取り上げた。
色気を出した次の人が、すぐに続けてジュースを買ってみたが、ひとつしか出てこない。
何なんだ、この機械は!
期待してオレンジジュースを買った人は、逆に怒り出した。

Nさんが買う時に限り、毎回ジュースが多く出るなんて、偶然だけでこんな不思議な現象が起きるわけがない。
何か科学的な理由があるはずだと、いぶかしがる人が出てきた。
Nさんの体から電磁波のようなものが出ていて、コンピュータを狂わせているのではないかとか、Nさんのコインの入れ方に特殊な癖があるに違いないとか、様々な憶測が流れるようになった。
販売機のメーカーも金額が合わなくて困っているのではないか・・と言う者もいた。

Nさんは非常に迷惑そうな顔をしていた。
さすがのNさんも気味が悪くなってきたようだ。

だが、さらに驚くべきことが起きた。
その日Nさんが自動販売機のスイッチを押すと、ガタガタガタ・・という凄い音がして、大量のオレンジジュースが中から出てきたのだ。

周りにいた人たちも、さすがに無言になった。
Nさんは驚きを通り越して、顔色が悪くなり、その場に立ち尽くしていた。
す・・すげーや・・そうつぶやきながら、皆で出てきたジュースを拾い集めた。

「もうオレンジジュースは二度と飲まない」
Nさんはそう宣言し、それきりその自動販売機に近付かなくなってしまった。

誰もが残念に感じていたが、Nさんがジュースを買うことはなくなり、以降二度とその不思議な現象を見ることは出来なかった。
やがて社内のレイアウト変更があり、その自動販売機は撤去された。
結局、謎は解明できないままで終わった。
コメント ( 9 ) | Trackback ( 0 )

スケールモデル


SIGMA DP2

大きな画像

そういえば、週刊零戦をつくる・・という、あの企画はどうなっただろう。
16分の1のアルミ製21型という、ある意味究極のスケールモデルだ。

よほど買おうかと思ったが、今の状況をいろいろと考えて、無理と判断しやめた。
場所も時間も無い。
仮に作り上げたとしても、これをどうにかしてほしいという、家族の厳しい追及が待っているのは目に見えている(笑)
別宅に置くのなら買ってもいいと言われたのだが、それでは何のために作るのかわからない。

独身時代なら、まず何はともあれ飛びついたかもしれないが、100号の完成までの道のりが長く、こういうものへの創作意欲が維持できる時間を超えている。
恐らく途中で飽きて、放り出してしまうだろう。
今は自分の時間が極めて貴重なので、お金を出してでも完成品を買う方を選ぶ。

しかし果敢に挑戦した従兄弟がいたのを思い出し、その後の経過を聞いてみた。
すると、「5号で断念しました」とのこと(笑)
理由を聞いたところ、まず経済的に続かなくなったことが最大の理由だそうだ。

だが、決してただ組み立てれば済むという次元ではない(要するにヤスリで仕上げる必要のある)パーツが毎週のように届くとなると、いずれにしても仕事に追い回されている立場の人や、他にも趣味を持つ人ではちょっと厳しいようだ。
それに苦労して完成させても、これだけ日本中に出回っているとなると、青山ウイングクラブのスケールモデルのような価値があるとも思えない。
今は、それだけでは何の役にも立たない1号から5号の雑誌を、どう処分したらいいのか困っているという(笑)
コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )

遅く帰宅


SIGMA DP2

大きな画像

今日は仕事が遅くまでかかり、つい先ほど帰ってきて食事を済ませたところ・・・
帰らずに泊まった方がいいかと思うほどの時間だった。
夜遅くなって食事をするのは避けるべきだが、お腹が空いていて、結局食べてしまった。
申し訳ないが今日は風呂に入ってもう寝ます。
コメント ( 5 ) | Trackback ( 0 )

空気清浄機暴落


SIGMA DP2

大きな画像

プラズマクラスターという空気清浄機が人気のようで、母親から一台買ってくれと頼まれた。
プラズマ放電でイオンを放出し、部屋の除菌脱臭をしてくれる機械だ。
ついでにウチにも一台買おうという話になった。
母親は部屋にあわせて白いのが欲しいと言い、我家の分は赤いモデルにすることにした。

Mrs.COLKIDがネット上に目を光らせていると、たまたま白いモデルが限定で安く出るという予告を見つけた。
ヨドバシに買いに行くと4万2千円(にポイント付き)で売られているものが、そのサイトでは限定数だけ3万2千円で売るという。
安売り開始の日時が書かれていたので、その瞬間をじっと待ち、開始と同時に申し込んだところ、何とか一台確保することができた。
予定の台数は数分で売り切れてしまった。

これは安く買えたと喜んでいた。
白いモデルは手に入ったので、次に赤いモデルを購入しようと話していたのだが・・・
驚いたことに、なぜかその直後から急に価格が下がり始めた。
それも毎日のように価格が下落していく。
一体何がどうなっているのか・・・

下落が止まる気配が無いので買うことも出来ず、仕方なく様子を見ていたが、さらにどんどん下がっていき、現在は2万4千円代で売られている状態だ。
母親の機械を買ったのは、ほんの数週間前の話だというのに・・・

とにかくもう一台の赤いモデルが、買うに買えない状況で今日まできてしまった。
下落するのはいいのだが、一回落ち着いて、お客に購入するきっかけを与えて欲しいものだ(笑)
コメント ( 9 ) | Trackback ( 0 )

進展


SIGMA DP2

大きな画像

オーディオ関連(エクストリーマ系)で進展があった。

何度も書いているのでご存知だと思うが、アンプのパナソニックSU-XR700は、アドバンスドデュアルアンプとバイアンプの両機能を備えている。
本来AVアンプなので小型のパワーアンプをたくさん搭載しており、ピュアオーディオ用に2チャンネルのみで使用する時に、余ったいくつかのアンプも有効に使おうという発想だ。

バイアンプ機能により、エクストリーマの上下のユニットを、それぞれ別のアンプでドライブすると、かなり音質の向上がみられる。
恐らく逆起電流が相当悪さをしていて、アンプもその影響を受けやすいタイプなのだろうと思う。

一方アドバンスドデュアルアンプは、ひとつのスピーカーユニットを2台のアンプでドライブする・・という機能で、SU-XR700の場合は更に進めて3台のアンプでドライブするトリプルアンプドライブも可能である。
ただしそれはスピーカーをフルレンジで使う場合(要するにバイアンプ機能を使用しない場合)で、バイアンプと組み合わせて使う場合は、下のユニットのみが2台のアンプによるデュアルアンプドライブになり、上のユニットは通常のシングルアンプドライブになる。

ところが当初より気になっていたことなのだが、どうも下のユニット(要するにウーファー)をデュアルアンプで鳴らすより、上のユニット(ツィーター)をデュアルアンプで鳴らした方が音がいいような気がするのだ。
(取説で指示されている接続方法を守ると、ウーファー側がデュアルアンプドライブになる)
以前実験的にツィーター側をデュアルアンプで鳴らしていた時期があって、その状態の方が好ましい音に感じられた。

もちろんこれはエクストリーマというスピーカーに固有の特質と、僕の音の好みという要素がからんでくる話で、必ずしも普遍的な方法とは言えない。
しかし試しにツィーターをデュアルアンプで鳴らす接続に戻してみると、やはりそちらの方が、この強烈なツィーターユニットの持ち味であるエネルギーに満ち溢れた音が生きてくるように思えた。

もしかするとエクストリーマという希有の鳴らしにくいスピーカーの問題点は、ツィーターユニット(Dynaudio Esotar D330)にあったのではないか・・とも思ったが、よく考えたら、同じユニットが同社の他の機種でも使われている。(このツィーターは当時世界一のツィーターユニットといわれた)
ウーファーユニット(Skaaningのカスタムメイド7.5インチユニット)との関係、パッシブラジエーター(KEF B139)の影響、ネットワークの位相への影響など、いろいろな要因が絡み合っているのだろう。
何よりもフルデジタルアンプ自体が、普通のトランジスターアンプとは違う特殊な性質を持っていて、スピーカーとの相性が極端な形で現れるのだと思われる。

いずれにしても、こうなるとツィーターもウーファーもデュアルアンプ(欲を言えばトリプルアンプモード)で鳴らしてみたくなるのが人情というものだ(笑)
そのためには、2台のアンプを用意して、HDMIの出力を分割して供給する必要がある。

HDMIというのはなかなか厄介な接続方法で、このケーブルを使って機器同士が連絡しあって、勝手に出力データを変えてしまったりする。
受け側の機器の性能を見極めて、相手が対処できるように、知らぬ間に品質を落としたデータに切り替わったりするのだ。
しかも本来1対1でつないでやり取りすることが前提なので、分割すると動かなくなることもあるようで、「やってみないとどうなるかわからない」という。

何はともあれ、HDMIのスプリッター(分配機)を購入し、DVDプレイヤー(パイオニアDV-800AV)のHDMI出力を二つに分け、あらかじめ用意しておいたパナソニックのデジタルアンプ2台につなげてみた。
その結果、ちゃんと欲しい出力が得られていることがわかった。
すなわちSACDを再生すると、サンプリング周波数88.2kHzのリニアPCM出力が2台に出力され、それならとDVD-Aのディスクを再生してみると、今度は2台のアンプに同時に192kHzと表示される。

というわけで、現在は2台のパナソニックSU-XR700を使用し、エクストリーマのツィーターユニット、ウーファーユニットを、それぞれトリプルアンプで駆動している状態である(笑)
音質的にはすっきりと濁りが消えて、エネルギー感、安定感が増した印象だ。
表現の線が太くなり、重心が低くなる。

厄介なのは音量調整で、上下のユニットを別々に操作することになるので困るかと思ったが、これが意外に便利。
リモコンを使用して1dBずつゆっくりと操作すれば、ずれることなく安定して音量を上下できるし、わざとツィーターとウーファーの音量を変えて、トーンコントロール的な使い方をすることもできる。

コメント ( 16 ) | Trackback ( 0 )

アシカ


SIGMA DP2

大きな画像

とある都市銀行に出掛けた時のこと。
銀行は混んでいて、大勢のお客さんがフロアに立っていた。
椅子はすべて埋まっており、僕も仕方なく部屋の片隅に立った。

すると、少し離れたところにMさんがいるのに気付いた。
Mさんは、僕が子供の頃から知っている近所のおばさんで、少しふくよかで快活な女性である。
僕はMさんに軽く会釈し、そのまま立っていた。
しばらくすると、時間をもてあましたMさんが近付いてきた。

Mさんは僕の耳元で小さな声で囁いた。
「ねえねえ、○○くん、あそこにいる犬を見てご覧なさい」
見ると、どこかの女性が犬を抱いて立っている。
犬は毛の短いダックスフンドで、手入れの行き届いた艶やかな毛並みが、肉付きの良い犬の体のカーブに合わせて、テカテカと光っていた。

Mさんはニヤニヤしながら言った。
「あの犬って、アシカみたいよね。アシカにそっくりだわ。アシカよ、あれは」
Mさんは自分の思いついた喩えに満足しているらしく、嬉しそうな顔で何度もアシカを連発した。

Mさんの言わんとするところはよくわかった。
犬の毛並みが妙に艶やかなために、水から上がった時のアシカの、体に張り付いた光沢のある体毛に良く似ていたのだ。
たしかに上手い喩えであった。

しかしその時僕は思い出した。
Mさんは、その昔僕の飼っていた茶色い犬を見た時に、まったく同じようなことを言ったのだ。

喜んで跳ね回る僕の犬を前に、Mさんはこう言った。
「ねえねえ、この犬ってタヌキに似ているわよね、タヌキにそっくりだわ。タヌキよ、これは」
大人のMさんが断定的に言い放ったため、子供の頃の僕は反論できずに困ったのを覚えている。

銀行でその時の事を思い出した僕は、Mさんに言った。
「Mさんは昔僕の犬のことをタヌキだって言いましたよね。これはタヌキに違いないって言っていました。Mさんは動物を別の動物に喩えるのがすごくお上手なんですね」

Mさんはビックリしたように目を丸くして僕を見た。
そして気に障ったのか、それきり黙りこくり、顔を膨らませて僕の隣に立っていた。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

体に悪いチョコの日


SIGMA DP1

大きな画像

今日は午前中は晴れるという予報だったので、朝のうちに外出しようと思い、昨晩からカメラを用意しておいた。
しかし寒さに気力が負けて、結局大きいのは持っていかず、シグマ2台だけにした(笑)

秋葉原から歩き出し、御茶ノ水を通り、皇居の北の丸公園へと抜けた。
今日はバレンタインデーなので、Mrs.COLKIDと銀座で昼食をする約束をしていた。
そのため北の丸公園の入り口周辺で時間が無くなり、急遽九段下の駅から地下鉄で銀座に向かった。

北の丸公園のそば(田安門側)には、昭和館というなかなか面白そうな施設があった。
今度時間をとって行ってみたい。
公園内の日本武道館ではマッチのコンサートがあるようで、ファンの中年の女性たちが早くも集まってきていた。



昼食は銀座の加賀屋でとった。
いつものことながら、ここの料理はかなり満足する。
加賀屋は味もさることながら、食器も輪島塗のいいものを使っている。
名物の治部煮は鴨のものを堪能した。(上)

銀座はかなりの人出で賑わっていた。
特に三越のチョコレート売り場は客でごった返しており、進むのにも難儀するほどであった。(工事中で店内が狭いこともある)
何もバレンタインデーの当日になってチョコを買わなくてもよさそうなものだが・・・(笑)

午後は予報通り雲が出てきて、一段と寒くなってきた。
銀座から秋葉原に電車で戻り、またオーディオ関連の小物を買って帰った。
こちらも着々と進めている。




ところで今年のバレンタインは、円高と不況の影響か、チョコレートの単価がかなり安くなっているようだ。
昨年に比べると価格が下方にシフトして、店頭に極端に高いものは少なかったという。

とはいえ、美味しいところのものはやはり美味しい。
上は最近よく買う Patisserie Sadaharu AOKI
チョコレートの表面にハートがプリントされていて、裏側はクッキーになっている。
下は僕のお気に入りのDELRAY
やはりここのチョコが、僕にはNo.1だ。
(ただし体に良くないので一日に食べる量は制限されている)

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
« 前ページ