開花


SIGMA DP3Merrill

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会社の庭の桜の枝に、いくつか花が咲きはじめている。
時折、仕事を抜け出してそれを見に行く。
つい今さっきも、見てきたところだ。

暗い夜空を背景に、水銀灯で照らされた白い花が映える。
張り出した枝の下をくぐって、また事務所に戻ってくる。

明日はお休みだから見られない。
あさって出社した時には、きっと見違えるほど咲いていることだろう。



今日の時計ベルト。
ローマーのアンティーク・スモールセコンドに、モレラートのセザンヌのゴールドブラウンをつけた。

モレラートの昨年秋の新作の中で、一番気に入ったのがこのセザンヌである。
特殊なオイルで漂白した、柔らかいホワイトニングカーフが使われている。
同社のミケランジェロとよく似た、しっとりとした感触の革だが、少し傷のつき易い素材かもしれない。
販売店のサイトでは、使い込むことで味が出ると表現されている。

カーブを描くお洒落なラインの囲み縫いになっているのが特徴。
革のしなやかな質感と併せて、なかなか雰囲気のいいベルトで、アンティーク、特にラウンドケースの時計によく合う。
アンティーク時計の収集家には、重宝するベルトと言えるだろう。

もうひとつ、コバが濃い色の顔料で仕上げられているのもセザンヌの特徴だ。
ベルトを囲むようにくっきりと縁取りしてあるので、全体が引き締まった印象になる。
そこがミケランジェロとの相違点といえる。
(同じくコバを濃色に塗って強調したモデルには、ドゥッチオやエリート、ウォーホールなどがある。)

モニタの色の関係もあるが、ウェブ上でのライトブラウンのベルトは、実物と違う明るさに写った画像が多い。
特にセザンヌの場合、明るいブラウンのモデルが2種類あるため、見分けるのが難しい。
お店に在庫していた現物を「ブラウン」なのか「ゴールドブラウン」なのか判別できなかった。
店頭では薄暗い室内で見ることになるが、ウェブ上で使われる写真は、屋外や照明を当てて撮影したものが多いことも理由であろう。

セザンヌには、中庸を行く茶色であるこの「ゴールドブラウン」と、みかん色に近い明るい茶色の「ブラウン」が用意されている。
どちらも革フェチに訴えるものがあり、それぞれのよさを持っている。
革フェチなら、結局両方買うことになるだろう(笑)
ローマーとゴールドブラウンのセザンヌの組合せは、アンティークらしいクラシカルな魅力に溢れるものとなった。

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