日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

土台は大切

2018年11月26日 | 回想

 コンクリートジャングルとは「コンクリートのビルを木に見立てて生存競争が激しく人間味に乏しい都会」と説いてある。繁栄のシンボルのひとつである高層ビルも見方を変えると、その裏側には見えないところがある。そのひとう、ひと目のつかないところに施された耐震装置、故意か確信か、規格に沿わない装置が設置されている。基礎が揺れ崩れてはビルは倒壊する。

 基礎は建物や大きな装置を設置したりするために据える土台、いしずえである。土台は建造物の最下部をなす部分で個人住宅でも基礎は鉄筋コンクリートで作られる。しかし、古くは少し大きめの平らな石が土台となり、その上に柱など家を支える何本もの支えが置かれていた。それに比べれば、現在の家屋は数段の安全性があると言えるだろう。どこを見回してもコンクリートで囲まれている。

 コンクリート壁以前は石を組み合わせ積み上げて土台とした。代表的なものが城を支える石垣の妙だろう。そんな石垣、何十年経ってもびくともしていない。中学校の通学路に長さ50㍍、高さ3㍍近くありそうな石垣作りの屋敷が今もある。家の様子は道路からは見えないが大きな家だろうと想像していた。久しぶりその石垣沿いに歩いた。見始めてからでも60年以上過ぎているが、全く変わっていない。石工職人の腕だろうか。

 戦後間もなくのころ、近くの河川工事で法面は石垣造りだった。モッコで運ばれてきた四角い白い石、石工はそれをハンマーでたたき狙い通りの形に変え組み上げていく。採寸せずにハンマーひとつで細工したものがピタリとはまる。勘と経験そして石目を見る力と聞いた。眺めていて飽きなかった、久しぶりの石垣に触れながら子どものころを思い出していた。
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