日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

蕪の4兄弟

2018年11月11日 | 生活・ニュース

 仲間との農園作業はまもなく10年近くなるかも、といっても作業は月に1回で午前中。毎月のことだが、畑の防獣ネットの周囲はイノシシの採餌行動で掘り返され荒れた状態を見て、丹精込めた産物がイノシシに襲われ収穫できない農家の落胆される様子を想像する。根こそぎという言葉があるが、ネット周囲の荒れた跡を見ると被害の深刻さが分る。

 ひと月ぶりに見る畑の様子は季節ごとに変わる。この時期、まだ霜は降りていないが葉物は夜露でぐっしょりで瑞々しいしい。畑の土もしっとりしていて、何でも育てますと呼びかけているようだ。靴の裏にはぐっしょりした土が遠慮なく厚くくっつき、歩きにくくする。大方が素人のにわかにわか農夫、前年のことは忘却しリーダーの声がなければ作業は進まない。

 鍋には欠かせない白菜やアブラナなどと同種のかぶ(蕪)の葉に勢いがある。そんな根元に仲の良い兄弟のように向き合って顔を見せあっている蕪がある。よく見ると長男から四男までのようでちょっと微笑ましいが、本来は土に隠れているはず。悪戯が過ぎて土を跳ねのけたのかもしれない。優しい秋の陽ざしを受けていて別れさせるのは忍びないが、間引いて本収穫に備える。

 作業は2時間あまり続く。その後はお茶と休憩とを兼ねた早めの昼食をとりながら歓談になる。差し入れの手作り弁当は毎回内容が異なり、初物のもよくいただく。弁当を乗せる木製の食卓と取り囲む椅子はともにメンバーの手作り、これが歓談を支える。この日も蕪の4兄弟のように若くはないが、世にたけた素人農夫の輪も話が盛り上がった。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする