今が旬のグリンピース、辞書の説明では「さやの中の緑色の種子を食用とするエンドウ。青エンドウ、グリンピース」、少し表記の違いはあるが「国際的な環境保護団体」とある。後者については国際的なニュースでもお目にかかるが、今日の書き込みに用はない。この時期、旬のえんどうやそら豆、カツオなどを食べすぎるとお腹を壊すという戒めがあるとか。
それにしても「グリンピース」という呼び名は青エンドウより爽やかで食欲を誘う。食べすぎるな、の戒めもよく分かる。食しかたはいろいろあろうがこの季節では豆ごはんだろう。真っ白な飯に丸い水玉模様のような緑色の豆が控えめに存在感を主張している。その様子が旬は今と思わせる。冬や秋では思いつかない。
グリンピース、子どものころになんと呼んでいたのか思い出せない。もしかして西洋調でなく青エンドウだったかもしれない。菜園で収穫した物をさやから取り出す手伝いをした記憶はある。祖母の、さやを綴じているような筋を取り除くと容易にさやが開くことを見おぼえた。コロコロと音を立て金属製の器に転がり出る。
もう何十年も、さやからこの豆を取り出すのは、さやつきをいただいた時だけになった。それでもむき方は昔のままに行う。むきにくいので、はさみで片方を切り取るという人にむき方を教えたが、さて今はどうしているだろう。さやを少し開き積み重ねて写真を撮ろうとしたら、初めて空気に触れたグリンピースたち、これからどうなるのかと心配そうに隙間からのぞき見している。しかし、器に落ちる音の軽快さは昔と変わっていない。