日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

盆暮の迎え

2013年08月17日 | 回想
            

 我が家の盆暮れの様子もすっかり変わった。両親がいるころには父方の叔父叔母たちが子ども連れでやってくる。それは半端な人数ではなかった。そのまかないのため母は超多忙を極めた。今と違いまかない物はすべて手作り。冷蔵庫などない時代、特に夏場は気遣いは大変だったろう。

 父が亡くなり、私も結婚した。それでも叔父叔母の襲来は止まなかったが、やがてそれぞれが親元になり訪れは少なくなり、今は全くない。そのうち、弟に姉妹が子ども連れでやってくる。母はこれが楽しみだった。孫たちが並んで寝ると何文字かの川の字ができる。その寝姿を楽しんでいた。

 これのまかない、今度は家内。家内流にアレンジしながらのまかないも、やはり手作りだった。不足してはいけないと多めに作る伝統は残っていた。代は変わっても気づかいの中身は変わらない。長男の家に集まって盆暮れを過ごす、おかげで私ら夫婦にはその経験がない。いつもまかないだった。といいながら、私は大方が仕事で来客の相手をすることは少なかった。

 お盆のスーパーの折り込み広告、盛り付けられた料理の数々が載っている。そこには手作りの必要性はなく何でも揃っている。足らなくなればスーパーまで一走りで補充できる。弟らも親元になり、自分たちの子や孫がやって来始めると、盆前に仏壇へお参りに来るだけになり、昔のように大まかないをすることは無くなった。そんなことを思いながら広告を眺めると、時の移ろいを感じる。

 あのころに、こんなに便利な仕組みがあったら少しは楽な盆暮れが過ごせたかも、孫の帰省に合わせて準備する家内の姿を見てそう思う。長男で親元、そんなのは古くさいという声も聞くが、家族がつながるという良いことに古いも新しいもない、そう思ってみんなが来るのを待っている。
コメント (2)
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