日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

上りのホーム

2013年08月16日 | 生活・ニュース
            

 新幹線が博多まで延伸される。その建設工事中、息子を連れて散歩がてら何度か新岩国駅の外観を見に行った。そして岡山・博多間が開通したのは1975(昭和50)年3月10日。その日、開通を祝う小さな展示が開かれているということで息子と二人で博多へ。息子はその年の4月に小学校入学、切符購入でその旨を伝えると「無料です」、駅員のまあるい顔が笑った。息子は新幹線初乗車だった。

 あれから何年、今は帰省でこの駅から往復している。暑い日も寒い日もあったが、なんど見送りに来ただろう。息子の最初の赴任地は東京だった。担当業務の関係で暦より早い盆暮れの休暇、乗車客も少ないホームでひとりだけ見送るのは何かわびしい感じだった。

 京都に転勤、その後結婚、孫の中3を思えば見送り回数はかなりだ。その上りホームから見る線路はまっすぐに延び、ホームはずれのトンネルへ続く。この景色は何も変わっていない。

 変わったのは車両。初めてのときは先頭が航空機に似た丸みを帯びた0系。青と白の簡素で清楚なスタイル、力強さを感じたことを今も記憶にある。惜しまれて引退したのは2008年11月とか。新幹線は出張でよく使った。先頭の形が変わるたびスピードアップされる技術の進歩に、その理由の分からぬまま乗り心地を楽しんだ。

 今回見送ったのは700系。スワン型の先頭は見た目500系よりも抵抗が多そうだが、そうではないのだろう。静かに定時に滑り込んで来る様子は昔も今も変わっていない。車内は涼しいと孫は窓越しに手で合図。ホームの中ほどまで差し込む日ざしと一緒にテールランプを見送る。
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