日々のことを徒然に

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梅実る

2012年05月20日 | 生活・ニュース
           

 散歩の途中、大きく育った実がもぶれついている梅の木があった。まもなく収穫だろう。「今年は梅をつけたら」「ラッキョウを漬けたら」と専用の瓶だけが届いたことを思い出す。ここ何年か手作りを見送っていた。

 スーパーには梅とラッキョウが季節の顔として並んでいる。その両方とも洗い済みでポリ袋に詰められている。そして欠かせないラッキョウ酢も何種類か大小の瓶と並んでいる。梅用の塩も積んである。それらを買って持ち帰ればすぐに漬けられる。赤紫蘇も脇役のように置かれている。なんともいたりつくせりの品揃えに驚く。

 我が家は梅漬けだった。掘る、もぐ、洗う、乾かす、酢の準備など漬けるまでの工程のすべてをこなしていた祖母や母のことを思い出す。昔は専業主婦が担った伝統的な保存食作りだった。今は途中の工程抜きで漬けられる便利な時代になった。これだと家庭独特の味がうすれることは分かっているが、食生活の変化で、かってのように家庭で大量に作る必要がなくなった。

 弁当には欠かせない赤紫蘇漬けの梅。それが乗せられると日の丸弁当と呼んだ。子どものころは遠足の弁当の握り飯にも必ず入っていた。紫蘇には殺菌、解毒作用が高いので、弁当による食あたりを予防するためには梅は欠かせない健康食品だった。

 日の丸弁当は弁当箱のふたに穴を空ける、というアルミ製弁当箱時代の懐かしいお話。プラ弁ではそんな心配は要らないし、芸術的になった弁当、キャラ弁には梅は入らないか。若いお父さんお母さん、子どもさんにすっぱさを少しは味わっておかないと、大人社会のしごきに耐えれない子どもさんになるかも知れませんよ。



 
コメント (6)
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