日々のことを徒然に

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不作と聞く旬なタケノコは重宝

2011年05月07日 | エッセイサロン
2011年5月7日 朝日新聞「声」掲載

 今年は各地でタケノコが記録的に不作だそうだ。岩国市内など有数の産地でも出荷は例年の1~3割にとどまっているという。昨夏から秋にかけての猛暑と小雨が原因とみられる。

 タケノコというと思い出す。三十数年前、小1だった息子が「お父さん、盗られている!」と大声で叫んだ。農道沿いに置いていた掘りたてのタケノコ数本がそっくりない。またやられたか。以前にも畑からダイコンや白菜、ジャガイモなど、盗られた回数は数えきれなかった。ただ量は1食分なのか、少なかったので、誰かが助かるなら、と寛容の精神で許していた。

 タケノコ盗みは今も多いと聞く。早朝4時ごろから車を乗り付けて盗るそうだ。子ども対象のタケノコ堀の行事で、現地に着いたらほとんど盗られていた、と世話人から聞いた。数本ならまだしも、全部盗るとは行きずりではない。

 先日、帰宅すると、重宝な旬のタケノコが玄関へ置かれていた。大きいうえに、ゆでる時使う米ぬかも添えてある。これで届けてくれた人が分かる。記念写真のあと妻に渡した。さて、どう変わるのだろうか、楽しみだ。

コメント (8)
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