昨年、おばさんが勝手口やべランだで踊るあの不器用さが受けたのか、あちこちの家の玄関や勝手口に下げられた虫よけを見た。我が家でも玄関へ吊り下げた。昨年ヒットしたという。あの踊りががよかった訳ではなかろうが、虫には迷惑な話だった。
そんな家庭用殺虫剤のCMが始まり虫が現れる時期になったことを教えてくれる。CMには季節の変わり目を暦よりひと足早くし教えてる、そんな役目も果たしている。
家庭用殺虫剤は11種類ある。古くから親しまれ風情のあるのが蚊取り線香、よく目にするのが電気蚊取にエアゾール、身体の露出部にシューとやる忌避剤。踊りのCM型は樹脂蒸散剤と殺虫剤らしからぬ名前。他に流しの下へ置く毒餌型、部屋まるごと殺虫するくん煙剤、全噴射式エアゾール、押し入れに使うシート剤、トイレに使う乳剤などがある。ガーデニングなどに欠かせないのがファン式蚊取。
こうして見ると、いつでもどこでもTPOにあった使い方がこの世界にもある。注意書きを読むと殺虫効果のある薬剤に劇物も使われているとか。使う前には注意書きをよく読み、正しい使い方が必要となる。特に小さな子や締め切った部屋での使用などに注意が必要。
蚊帳を使わなくなって何十年。若い人はそれすら知らない時代になった。うちわで蚊を追い払い、蚊帳の裾をさっとめくって寝床へ転げこむ。扇風機も勿論TVもないころの話。灯りを落とした部屋の隅で蚊取り線香がボーと浮き出ていた。節電といってもそこまでは戻れない。
(写真:ピラミッド方に積まれた忌避剤型の殺虫剤)