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2011年5月15日 中国新聞「広場」掲載
岩国検定実行委員会の課外学習で、仲間と市内北西部の史跡数カ所を巡った。
見学予定の一つに中山間地にある民族資料館があった。そこに大きな期待はなかった。足を踏み入れてすぐ先入観を恥じた。
その地に根付いていた生活や文化の品々、それらが生き生きと語りかけてくれるようで、仲間との会話を弾ませた。
展示の中に、近くで発見されたアンモナイトの化石があった。この中山間地が大昔は海底だったということになる。
文献などで、海底が隆起し山となったことは知っている。今、そうした一つの場所に立っている。驚きだ。目には見えない大きな歴史の流れに出合ったようだ。
海底の隆起といえば東日本大地震へつながる。それは、大自然の猛威の前に人の力の微々たるものを教えた。
しかし、いま被災された人々は、それを乗り越えようと行動をはじめた。それを世界中の人が支えようと行動している。
史蹟めぐりはロマンだけではない、人と人の強い絆も教えてくれる。次からはもうひとつ視点を変えて参加したい。
(写真:資料館展示品のひとつ)