お雛様、節句、花見などうきうきする日がようやく一区切りする。するとこどもの日、続いて日本や米国では母の日。日本のその歴史は1931(昭和6)年ころにさかのぼるそうだが、1949(昭和24)年ころから米国に倣って5月の第2日曜日に行われるようになった、という。
5月5日はこどもの日、この国民の祝日に関する法律では、「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」とあり、母は5月に2度感謝される。
その母の日は1ヵ月先というのに、スーパーの生花店には早くもコーナーが設けられている。そこは明るい華やいだ雰囲気に変わった。「どれがいいか」とワゴンを押しながら吟味する母親の姿もちらほら。さて、望みの品が届くだろうか。
進学や就職で子どもさんがたを新しい環境、特に遠くへ一人送り出した家庭は少し落ち着くにつれ、思い出されることも多かろう。送り出す母親の奮闘記はブログにもたくさん登場していた。そこに共通したのは、哀れかな父親の姿が見えないことだった。ともあれ、そのお母さん方にはいい母の日がやってくるでしょう。
昨年の春読んだあるエッセイ。娘が「いろいろなことがあってそうなった親のない友達の周りでは、お父さんお母さんと言わない。だってかわいそうじゃ」と話した。それを聞いた母親は胸を熱くした。
きっと思いやりのある大人になり、よいお母さんになるだろう、読み直してそう感じた。
(写真:子どものころ祭りで作った造花の文字が懐かしい)
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