列王記第一 18章1−24節
「行って、エリヤがここにいるとあなたの主人に言え。」 列王記第一 18章11節
「逃げも隠れもしない」というのは芝居や映画の中での決めぜりふ。そんなことを言う主役はかっこいいのです。「我が国に雨を降らせなくしたエリヤ憎し」とばかり、アハブ王はエリヤを探し回るのですが、エリヤはアハブから逃げ回ってこそこそしていたのではありません。
1節に主のことばがエリヤにあったとあります。エリヤは主がそこに行けと言えばそこに行き、あちらへ行けといえばあちらへ行くという日々を送っていたのです。この時も、主のことばによってエリヤはアハブに会いに行きます。悪王アハブに仕えていた人々の中で、心痛めつつ主を畏れていたのがオバデヤ。
彼はアハブとアハブの妻イゼベルに知られないようにして、主の預言者たち百人を匿(かくま)っていたのです。オバデヤはアハブ王を恐れつつ主を畏れる人でした。そんなオバデヤの「私の主人エリヤではありませんか」ということばが心に留まります。彼はアハブを主人としていました。このような立場にいなければならない信仰者もきっといるだろうと思います。
エリヤは繰り返しオバデヤに「エリヤがここにいるとあなたの主人に言え」と告げます。逃げも隠れもしない、むしろ堂々とアハブの前に立つというメッセージが込められていることばです。神のことばに従う人の強さをエリヤに見ます。それをそばで見たオバデヤは何を思ったのでしょうか。