みことばの光的毎日

聖書同盟「みことばの光」編集者が綴るあれこれ

平和の契約

2020年05月05日 | 列王記第一

列王記第一 5章

 日曜日の夕方、礼拝を終えて公園を歩きました。ついでに気になっていたイタリアンレストランに寄ってみました。もちろんまだ店は開いていませんでしたが、持ち帰りはできるので、ピザを注文。「うちのはイタリアの粉だから美味しいよ」ということばが添えられて、熱々のピザをボックスで受け取り、公園の中で食べたい誘惑を我慢して早足で帰宅していただきました。ちょっと冷めていましたが店主のことばどおりでした。「パスタも美味しいよ」とのことでしたので、次はパスタとピザを持ち帰りましょうか。

 この章には、ダビデと友情を結んでいたツロのヒラム王とソロモン王とが神の宮を建てるために平和の契約を交わしたことが書かれています。昔から、国と国とは時には武力によって衝突し、領土を奪ったり奪われたりを繰り返してきました。特に隣国とは良い関係であればこれほど安心なことはないし、険悪であればこれほど不安定なものはありません。

 ヒラムは、ダビデがエルサレムに王宮を建設する時に、すでに杉材、木工、石工(いしく)を提供するなどをしてました。そしてそのような良好な関係はソロモンの時代にまで続いたのです。

 7節のヒラムのことば、とくに「知恵のある子をダビデにお与えになった」に目が留まります。彼は、異邦の王であるのにイスラエルの主をほめたたえています。彼は、ダビデ亡き後もダビデとの友情、約束を保っているのです。ヒラムがそのような人だったということもありますが、ここで彼が「主をほめたたえているように」、主がヒラムとダビデの関係を良いものとしてくださり、それをソロモンの代にまで保ってくださったということではないでしょうか。

 18節に「ゲバル人」が登場します。聖書の欄外注には「すなわちビブロス人」とあります。この人々は、古代にフェニキア人の都市として栄えたゲバル(ビブロス)に住む人々で、地中海貿易の主役として活躍していました。彼らはこの時、神殿のための石材や木材を調達し運ぶために働きました。

 ちなみに「ビブロス」というギリシャ名の地名は「ビブリオン」そして聖書を表す「ビブル」の由来だと考えられているのは、興味深ものがありますね。ビブロスは、現在のレバノンのベイルートの北にある「」ジュベイル」で世界遺産です。


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