みことばの光的毎日

聖書同盟「みことばの光」編集者が綴るあれこれ

一切の細工を

2020年05月09日 | 列王記第一

列王記第一 7章13−37節

彼はソロモン王のもとに来て、その一切の細工を行った。」 列王記第一 7章14節 

 いつものように公園を歩いてから遠回りをしてスーパーへ。先日まで進入禁止のテープに囲まれていた遊具が使えるようになり、たくさんの子どもたちが遊んでいました。

 この箇所には、神殿付属の構築物や用具類が造られたことが書かれています。改めて驚くのは優れた技術力です。ソロモンの神殿は紀元前900年代の半ば頃に建築されたものですが、すでに読んだ神殿本体の工事でも、骨格となる石の切り出しについて、石切り場で完全に仕上げられた石で建てられたので、工事現場に一切の音がしなかったと6章7節にありました。

 ここでは、青銅を鋳造したものが挙げられています。神殿の入口の両脇に置かれる二本の柱、神殿の庭の南東部に置かれた「海」と呼ばれる大きな水槽、それを支える12頭の牛、神殿の両脇に五つずつ置かれる洗盤とそれを載せる車輪付きの台。これらはその一つ一つに繊細な飾りがちりばめられていました。

 この鋳造作業のために、ソロモンが用いたのはツロのヒラムでした。同名のヒラム王からの推選があったのでしょう。14節によると、彼の母親はナフタリ部族、父親がツロ人でした。そして彼についての紹介に目が留まります。「ヒラムは青銅の細工物全般について、知恵と英知と知識とに満ちていた」とあるのです。

 ヒラム王が「ぴか一」の人物をソロモンに推選したこと、そしてソロモンが彼に青銅の細工物のについてのすべてをゆだねたことに教えられます。4章29節にはソロモンについて、「神は、ソロモンに非常に豊かな知恵と英知と、海辺の砂浜のように広い心を与えられた」と描いています。


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