列王記第一 10章
「あなたの神、主がほめたたえられますように。」列王記第一 10章9節
線路沿いにポピーの花が咲き並ぶようになりました。写真に収めようとしたのですが、風で揺らぐので、なかなかうまく撮れませんでした。
10章は、シェバの女王のことばを借りるならば、「息も止まるばかり」の記述が続きます。
前半はソロモンの並外れた事績と知恵を、シェバの女王の訪問によって描きます。ソロモンの名声は周辺諸国に響き渡っていたことが分かります。女王はそれが評判のとおりだったことを自分の目と耳とで確かめ、彼をそのようにした主をほめたたえて自国へと戻って行きます。
後半はソロモンの栄華を描きます。彼のところにはさまざまなものが運ばれてきました。ソロモンの身の回りはさながら「金ずくめ」。象牙の王座には金をかぶせるなどというのは贅の極みといったところでしょうか。
それとともに、主イエスのことばを思います。「栄華を極めたソロモンでさえ、この花の一つほどにも装っていませんでした。」マタイの福音書6章29節
列王記の記者は、ソロモンについて、ぜいたくだとかおごっているなどという評価を下していません。しかし、「王は、自分のために多くの妻をもって、心がそれることがあってはならない。自分のために銀や金を過剰に持ってはならない」と申命記17章17節にあります。
彼の焦点は、見るべきものから明らかにずれてきています。見るべきものとは、異邦のシェバの女王が仰ぎ見、ほめたたえたお方です。