みことばの光的毎日

聖書同盟「みことばの光」編集者が綴るあれこれ

世界中を騒がせてきた者たち

2016年07月30日 | 使徒の働き

使徒の働き 17章1−15節

 「ヨーロッパキリスト者の集い」二日目は、ほぼ一日中子どもたちといっしょに過ごしました。午後の「宝探し」というプログラムでは、私も含めてスタッフみんなが海賊の格好で登場。でも、写真はとてもお目にかけられません。

 パウロたちはピリピからテサロニケ、そしてベレヤ、アテネへと歩を進めていきます。パウロがテサロニケに滞在したのは三つの安息日に渡る日数ですから、それほど多くはありません。いつものようなパウロたちはユダヤ人の会堂に入って、まずユダヤ人たちと聖書に基づいて論じました。

 改めて思うのですが、ここでパウロたちとユダヤ人たちが論じている土台は旧約聖書です。旧約聖書に基づいて、「キリストは苦しみを受け、死者の中からよみがえらなければならない」とパウロは説明したのです。また、ベレヤのユダヤ人たちは、非常に熱心にみことばを聞き、はたしてそのとおりかどうかと毎日聖書を調べた」とあります。彼らが熱心に調べたのも旧約聖書です。

 手前味噌になりますが、「みことばの光」は「創世記」から「ヨハネの黙示録」までの旧新約聖書全巻を5年かけて通読していきます。ですから、旧約聖書を読むことが多くなるのは当たり前のことです。旧約聖書は難しいとしてあまり読むことがないという方がおられるのは残念なことです。けれども、それは宝物をほったらかしにしておくようなことだと思います。

 「世界中を騒がせてきた者たち」とのパウロたちへの非難のことばを心に留めました。キリストの福音を携える者は、よく考えると世界中を騒がせている者たちなのではないでしょうか。爆弾によらず、拳銃によらずに大きな革命、変革をひとりひとりにもたらそうとしているのですから、キリスト者は「世界中を騒がせている者たち」なのです。非難のことばですが、ある意味で称賛のことばのように響いています。


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