みことばの光的毎日

聖書同盟「みことばの光」編集者が綴るあれこれ

引き返した

2016年07月05日 | 歴代誌第二

歴代誌第二 11章

 日本は梅雨末期の大雨と猛烈な暑さ、熱中症に注意するようにと報じられています。当地は比較的さわやかな、去年の今頃よりもずいぶんと過ごしやすい夏を過ごしています。

 レハブアム王は「王国を…取り戻すために」戦闘員18万人を集めて、ヤロブアムと戦いを交えようとしました。準備を整えた、ということです。その時、主がシェマヤによって戦ってはならないと彼にお語りになるのです。理由は、兄弟たちと戦ってはならないということと、神がこのように仕向けられたのだからそれを受け入れるようにということでした。

 レハブアムはシェマヤのことばを聞いて、行軍を中止して引き返しました。勇気ある決断だということがこのあとを読むとわかりますが、レハブアムが状況を判断して中止を決めたのではなくて、神のことばに従って中止したというところに心を留めました。18万もの戦闘員の行軍を止めるのです。止めて戻るエネルギーのどれほど大きなことか、と想像してしまいます。

 けれども、「引き返した」という決断が、彼の大きな転機となります。失った王国を取り戻そうという思いから自由にされ、彼は彼のために主が残してくださった自国の防備を固めるという政策を実行します。そのような彼に、さらに援軍が与えられます。ヤロブアムの支配下に置かれたために、奉仕の場を失った祭司やレビ人たちがエルサレムやユダに来たのです。そして、彼らが三年の間、ユダの王権を強固にし、…レハブアムを励ましたというのです。

 引き返すという決断をしたことがありますか。頂上近くまで上ったのに悪天候のために引き返したという体験をしたことがあります。せっかく苦労してここまで来たのに、引き返すなんて…という悔しい思いをしました。しかし、振り返ってみたらそれでよかったのだと思います。

*何日か前に掲載したガクアジサイの今、です。


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