みことばの光的毎日

聖書同盟「みことばの光」編集者が綴るあれこれ

むなしい慰め

2012年10月24日 | エゼキエル書
エゼキエル書32章17-32節


 朝のウォーキングでの一コマ。昨日の雨と風で金木犀(キンモクセイ)のじゅうたんができていました。Photo
 この花は甘い香りを振りまいていますね。金木犀の名前の由来を調べてみたら、樹皮の様子が犀(サイ)の皮膚に似ており金色の花を咲かせるからだそうです。学名がおもしろい。「オスマンツス・フラグランス・オウランティアクス」というのです。「オスマンツス」というのはギリシャ語の「香りのする花」という意味、「フラグランス」は「良い香りのする」、「オウランティアクス」は「橙黄色の」という意味なのだそうです。学名を並べると、「香りのする花・良い香りのする・橙黄色」というのですから、案外単純に名前がついてしまうのですね。

 ユダが頼りにしていたエジプトを、主は「地下の国に下らせよ」「下って行け」とお命じになるというのが32章の後半。そして、地下の国にはかつて隆盛を誇っていた国々がすでに下っていたというのです。アッシリヤ、エラム、メシェク、トバル、エドム、シドンの名前が出て来ます。これらはかつて地上では「恐怖を巻き起こした者たち」、つまり、縦横無尽に力をほしいままにしていた国々だったということです。

 心に留まったのは「パロは…慰められる」という31節のことば。この慰めとは何なのでしょうか。「ああ、地下に下ったのは我々だけではなかったのだ」ということでしょうか。それは、むなしい慰めのように思えます。
 それとともに、「結局のところ、もうすべてが聞かされていることだ。神を恐れよ。神の命令を守れ。これが人間にとってすべてである」という伝道者の書の終わりのことばを思い起こしました。



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