みことばの光的毎日

聖書同盟「みことばの光」編集者が綴るあれこれ

私は全く美しい

2012年10月18日 | エゼキエル書
エゼキエル書27章


 7月から一念奮起してリスタートした早朝ウォーキング&ランニングも、ほぼ週5日のペースで続けられています。元々走るのが苦手。いつかも書いたと思いますが、小学校の運動会ではほとんどいちばん終わりか、その一つ前。中学校の持久走大会では100名近くの仲間のうち、90番台でゴールするようなもの。
 ですから、「どうして走るのが楽しいのだろう?」とずっと思っていました。ところが、最近は「走るってもしかしたら、楽しいかも…」と思う日もあるのです。これは、私にとっては大きな変化なのです。と、こんなふうにいつの間にか自己満足しやすいのです。

 ツロの「私は全く美しい」とのことばは、究極の自己満足ですね。
 27章はツロについての哀歌。
 ここには、「私は全く美しい」ツロを装わせる諸国の素材や財宝。ツロに莫大な利益をもたらす交易相手国、そしてツロを舞台に活躍する諸国の商人たちの国々がずらりと並べられています。改めて、自分なりに分類してみました。
町を美しく飾る材料を調達した国々:セニル、レバノン、バシャン、キティム、エジプト、エリシャ、シドン、アルワデ、ゲバル、ペルシヤ、ルデ、プテ、ヘレク、ガマデ人、
交易相手国:タルシシュ、ヤワン、トバル、メシェク、ベテ・トガルマ、デダン人、アラム、ユダとイスラエル、ダマスコ、ダン、ヤワン、デダン
商人:アラビヤ人、ケダルの君主、シェバとラマ、ハラン、カネ、エデン、アッシリヤ、キルマデ
輸送担当:タルシシュの船団

 そのツロが崩れ落ちるのです。そして、ツロ崩壊の嘆きは世界中に広がります。けれども、その嘆きはツロの隣人としてのものではなく、自分たちに利益をもたらす仲間がいなくなったことで、これでもうけはなくなったとか、損をしたとかという理由で嘆くのです。

 「私は全く美しい」ということばに、ツロの高ぶりを見ます。
 実はツロを富ませたのは交易相手国でもなく、商人たちでも、タルシシュの船団でもない。主なる神なのです。ツロも、そして周辺の諸国もこの事実に目が覚めなければならなかったのです。


  


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