みことばの光的毎日

聖書同盟「みことばの光」編集者が綴るあれこれ

取り去ってくださるようにではなく

2012年10月03日 | ヨハネの福音書
ヨハネの福音書17章1-19節

 
 日本中を旅することがあったとしたら、どの町にも同じようなデザインの、おなじみの看板のお店が並んでいることに気づきます。洋品のし○む○とか、牛丼ならす○き、ハンバーグならあのマ○○○○ド…。ですから、どこに行っても自分の町にいるような気持ちになるときもあります。

 けれども、そのような店は変身も早いのです。この町の食品スーパーの一隅にあったマ○○○○ドは撤退。時々食べに行っていたチャンポンのリ○○ーハ○○も閉店し、跡には不動産屋の「貸店舗」の看板がぶら下がっています。

 17章は弟子たちのためのイエスのとりなし。「みことばの光」のタイトルにあるように「大祭司の祈り」として知られています。
この祈りの箇所を読む度に心に留めるのが15節。「彼らをこの世から取り去ってくださるようにというのではなく、悪い者から守ってくださるようにお願いします」との祈りです。前後には、「わたしがこの世のものでないように、彼らもこの世のものではないからです」とのことばがあります。

 イエスを信じ、永遠のいのちを賜った者たちは、最後の晩さんの席に連なった弟子たちを初めとしてすべてが、この世のものではありません。それではなぜ、彼らはそして私たちはこの世にいるのでしょう。それは、イエスがお遣わしになったからです。

 この世のものでない彼らや私たちにとって、この世は生きにくい場所でです。前の章の終わりでイエスが言われたように、世にあっては患難があるのです。
 けれども、患難があろうと何があろうと、撤退はありません。イエスが父に祈られたのです。「取り去ってくださるようにというのではなく…」と。それとともに、「悪い者から守ってくださるように」と父に願ってくださいました。

 この祈りに支えられて、遣わされた務めに歩みます。
 


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