みことばの光的毎日

聖書同盟「みことばの光」編集者が綴るあれこれ

去って行くことは益

2012年10月01日 | ヨハネの福音書
ヨハネの福音書16章1ー15節


 台風17号は、疾風のように本州を縦断して去って行きました。私が住む所でも、夕方4時ごろから雨が激しくなり、6時過ぎには強風が吹き荒れましたが、9時過ぎになると雨は止み風も収まりました。大きな被害がなかったのは何よりでした。

 台風は来ないでほしい、来てもできるだけ早く去ってほしいとは多くの人の願い。しかし、イエスの弟子たちにとって、イエスが彼らのもとを去って行かれるというのは、一大事。たちまち彼らを不安に陥れました。「去って行かないでほしい」というのが多くの弟子たちの思いでした。

 きょうの箇所で心に留めたのは、「わたしが去って行くことは、あなたがたにとって益なのです」ということば。イエスといっしょにいつまでも…よりも、イエスがおられなくなった場合のほうが弟子たちにとっては益だとおっしゃるのです。
 2節にあることは、聖霊が弟子たちにおいでになったときから開始した福音宣教の過程で、弟子たちが体験すること。「みことばの光」にあるように、それは当時の社会からはねのけられたということを意味することでした。それでも、口を閉ざすことなくイエスがキリストであると宣べ伝えられたのは、彼らの才覚やがんばりではなくて、ここでイエスが約束しておられる「助け主」「真理の御霊」によるもの。

 そして、イエスのこの約束は、最後の晩さんの席にいた弟子たちだけのものではなくて、自分のためのものであるということに気づくならば、大きな勇気を得た思いになります。





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