みことばの光的毎日

聖書同盟「みことばの光」編集者が綴るあれこれ

あはは、と言ってあざけった

2012年10月16日 | エゼキエル書
エゼキエル書25章


 きょうからエゼキエル書に戻って来ました。25-32章には、イスラエルの周辺にある国々対する主のさばきの宣告が記されています。詳しいことは「エゼキエル書25-32章を読む前に」をお読みください。

 25章では、アモン人、モアブ人、エドム人、ペリシテ人、ケレテ人への宣告です。これらはいずれもイスラエルと接する国々。創世記19章に、ロトの二人の娘がロトとの間に子をもうけたことが書いてありますが、姉の子孫がアモン、妹の子孫がモアブになっていきました。その点で、イスラエルとは近親関係にあります。
 ところがこの近親関係がやっかいなもので、イスラエルとの間に争いが絶えませんでした。

 心に留まったのは「…あなたは、あはは、と言ってあざけった」というアモンの態度を表すことば。分裂した北王国イスラエルがアッシリヤに滅ぼされたとき、南王国ユダがバビロンに捕囚となった時に、近親国アモンは「いい気味だ。あはは」と言って喜んだというのです。

 日本は、領土問題を巡って韓国や中国と良い関係にはありません。「やったらやり返せ」のような空気が少しずつ醸成されているように思えて不安をおぼえます。主イエスが、これとは違った人の見方をお示しにしなったことを、今こそ心にとどめるべきだ、と思います。

 「あなたの右の頬(ほお)を打つような者には、左の頬も向けなさい。あなたを告訴して下着を取ろうとする者には、上着もやりなさい。」(マタイ5章39、40節)
 軟弱な生き方のように思えますが、実はこれこそ最も勇敢で強い姿勢なのだということに、ほとんどの人は、クリスチャンでさえも気づかないのではないか、と考えます。

  




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