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☆ロマン・ロラン「ベートーヴェンの生涯」感想

2008年06月24日 01時04分43秒 | 文学
ベートーヴェンの生涯 (岩波文庫)トルストイの「クロイツェル・ソナタ」に続き、ベートーヴェンものということでロマン・ロランの「ベートーヴェンの生涯」(岩波文庫)を読んだ。
ロマン・ロランの本を読むのは初めて。
これには理由があって――というほどたいした理由ではないが――、大学の時の授業でノーベル文学賞の話になったときに、先生が「ノーベル文学賞も、あとから考えると何であのひとにあげたんだろうっていうようなことがたまにあって、例えばロマン・ロランとか……」と言っていて、その言葉のせいも多少あり、読書の優先順位としては高くない作家だ。
まあロマン・ロランは僕にとって、印象としては日本の作家で言うと遠藤周作とかそういった感じです。おもしろくないことはないんだろうけど、なんとなく余程のことがない限り読まない作家ですね、たいしたことなさそうで(ファンの皆様、ごめんなさい)。
村上春樹がなにかのエッセイで、大学の先生がテネシー・ウィリアムズのことを貶しているのを聞いてしばらく読まなかったけれど、読んだらおもしろかった。あんなことを言うべきじゃないんじゃないか、という趣旨のことを書いていたように思うが、そういうことって確かにある。
僕は、大学の授業の大部分のことはきれいさっぱり忘れているけれど、あの先生はあの作家が嫌いだった、あるいは好きだった、こんなふうにこきおろした、というような記憶は不思議なくらい忘れずに憶えている。そして多少は影響を受けているように思う。

で、「ベートーヴェンの生涯」ですが、ロマン・ロランがベートーヴェンをものすごく敬愛していることはよく分かった。つらい時はいつもベートーヴェンとともにあった。
あと、ベートーヴェンは耳の病気にものすごく悩んでいた。
そのくらいかな。
クラシック音楽を聴きなれていないので、比喩を使ってすごさを説明されてもあまり納得できない。
ふうん、そういうものかな、といった感じ。
来月のアランの「音楽家訪問」(岩波文庫)には期待してます。
ロマン・ロランではあと「ジャン・クリストフ」があるが、長いからしばらくは読まないな。

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