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桐野夏生『天使に見捨てられた夜』

2017年08月29日 00時41分04秒 | 文学
桐野夏生『天使に見捨てられた夜』(講談社文庫)を読んだ。
とてもおもしろい。
書き方が上手いので、主人公の探偵村野ミロといっしょに、探したり傷ついたり失望したり「憮然」としたりできる。いや。「憮然」の使い方の怪しさなどはもう言う必要もないくらい些細なことで、おもしろい。
ミロの部屋の隣に住んでいるトモさんも魅力的に描かれている。隣人愛が世の中で一番崇高な愛、のところで笑ってしまった。
完全に物語の世界に浸っていた。ずぶずぶ。
今回はミロの父親の探偵がきちんと登場するが、ハードボイルドな父親で原りょうの小説に登場する沢崎を思い出す。(原りょうの新作はまだだろうか。)
最初から最後までおもしろく、桐野夏生のファンになりつつある。
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