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東野圭吾『眠りの森』

2012年03月25日 23時45分14秒 | 文学
東野圭吾『眠りの森』(講談社文庫)を読んだ。
バレエ劇団が舞台の推理小説で、前々から気になっている映画『ブラック・スワン』を見てみようかなという気になった。バレエそのものを見てみようという気分には全然ならないのだが、バレエを主題にしたものにはとても興味がある。これは歌舞伎そのものを見ようとは思わないが(見ても分からないし、退屈するだけだろうと思うから)、歌舞伎や歌舞伎役者を題材にした本などには興味を惹かれるのに似ている。
映画と言えば、この小説にもバレエを題材にする映画『オータム・ストーリー』について言及されているが、全然知らない映画だし、調べてもDVDも発売されていないようなので、見ることはないだろう。少し気になったのだが。

東野圭吾の加賀恭一郎シリーズはこれで二冊目だが、非常におもしろい、という感じではない。まあ退屈しのぎに読むか、といった感じ。
今回の『眠りの森』では、視点人物(という言葉があるのかな? 語り手ではなく、三人称なのだがその人物の視点で、語りがその人物に寄り添って語られるその人物)が知らないことは語ることができないという風なことを意識して語られていたところに興味を持った。
自動車のことを、ポルシェとか呼ばず、セダンとかとも言わず、角ばった車とか呼んでいた。確かに自動車に詳しくないひとにとっては、車は車種では呼べないものな、と思った。しかし角ばっているかどうかも分からないとは思うがとも思った。
そこがおもしろいと思ったくらい。
加賀恭一郎にあまり魅力がないのだろうなと思う。特に推理力があるわけでもなく、数式を書いて事件の謎を解くわけでもない。特徴としては、偶然事件を解くヒントを見つけることができる才能(これがお決まりなのかどうか不明)と、仲の悪い父親に助言を求めることくらいかな。
二冊読んだ限りでは、探偵役としてはあまり特徴がない感じだ。
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