ダブログ宣言!

ひとりでするのがブログなら、
ふたりでするのがダブログ。

☆「憂い顔の童子」始めました。スピルバーグ監督「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」感想。

2009年11月02日 01時24分33秒 | 映画
大江健三郎の「憂い顔の童子」(講談社文庫)を読み始めるが、なかなかめんどくさい小説だ。
前作「取り替え子」は大江健三郎のなかでは入りやすいほうだったんじゃないかと思うのだけれど、今回は四国の森に古義人が行っちゃったのでどうしても話が面倒くさくなる。大江健三郎の過去の作品からの引用が多くなる。あまり気にせずにそのあたりは読み流すことにする。「ドン・キホーテ」からの引用も多い。読んだのがかなり前なのだけれど、ところどころ懐かしい。
こんなに引用だらけにしてしまって敷居がものすごく高い小説になっている。しかも登場人物にも「同時代ゲーム」(題名は言わないがおそらくこれだろう)は難しいからまだ読めていない、などと言わせている。
前作「取り替え子」も「取り替え童子」と少しだけ名前を変えて登場させている。
ほんとうに複雑にするのが好きなのだな。
昔山田邦子がNHKの朝ドラに出たときに、地方に行くと役柄と自分を混同しているお年寄りがいて困るという話をしていたように記憶するが、そのような地方の老人たちが大江健三郎の小説を読んだら間違いなくすべて事実として読んで混乱するだろう。
いま第九章まで読んだが、すべて事実として読むと、愛媛県はひどいところだと思ってしまう。田舎の人はみんなが大江健三郎に悪意を持って接している。どこに行ってもトラブルが起きる。県会議員に殴られる。愛媛県の県会議員は怖い。

キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン録画していた、スティーブン・スピルバーグ監督の「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」を見た。
期待していたよりもおもしろかった。
大江健三郎を読んでいると、スティーブン・スピルバーグが見たくなる。気楽だ。
父親と母親との仲を必死で元に戻そうとする子供の話だった。
コメント