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☆ソフィア・コッポラ監督「マリー・アントワネット」感想

2007年08月01日 00時33分41秒 | 映画
マリー・アントワネット (通常版)フランスの歴史に多少興味があるのでソフィア・コッポラ監督の「マリー・アントワネット」を見る。
しかしソフィア・コッポラは歴史を描くことに特に興味があったわけではないようで、内容はほとんど前作「ロスト・イン・トランスレーション」と同じだった。楽しみにしていたギロチンシーン(おお、なんて私は悪趣味なんだ!)もなかった。
舞台を今回は東京からフランスに移し、主人公の設定もアメリカ人の新妻からオーストリア人(英語をしゃべる)の新妻に変更した。
僕は意地悪で言っているわけじゃなくて誉めている。
ものすごく作家性を感じる。
自分のテーマを掘り下げようとしているのがいい。
彼女のテーマとは、
1.結婚して夫婦とはいっても結局は他人。わかりあえない。
2.かわいいものとおいしいお菓子でまわりを埋めつくして、みんなで楽しくどんちゃん騒ぎをすると、そのときはいいが、終わったあとの徹夜明けの朝日を見る気分はとても悲しい。
3.結局さびしい。
この3点くらいだろうか。
フランスの民衆の貧困とマリー・アントワネットの淋しさみたいなものを較べたときに、「淋しいったっておまんま喰えてるんだからいいじゃねえか、贅沢言うな、こっちは喰えねえんだぞ!」って言われそうだけれど、それでも、贅沢でも甘ちゃんでも、自分の淋しさは切実なんだ、どうしようもないんだ、っていうメッセージがあって(って勝手に読み取ってるだけだが)いいと思う。
ソフィア・コッポラはいままでそれほど注目していなかったが、これからはすこし注目していこう。
このまま同じテーマで撮り続けてほしいと思う。
「ロスト・イン・トランスレーション」をかなり前に見たのであまり憶えていないが、また朝が来た、みたいな感じで終わったと思う。「マリー・アントワネット」もそのようなラストシーンだったので、未見の「ヴァージン・スーサイズ」もそうならいいな、と期待している。だったらどうってもんでもないけど嬉しい。
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