絵画風の富士山

2024-02-14 00:00:27 | 市民A
現在使っているモトローラのスマートフォンだが、遠くの被写体を拡大して撮影すると、なぜか絵画のようになる。



海ほたるからの朝の風景。

もっともカメラ機能の能力の1%位しか使っていないのだろうから、もっと研究すべきであるのだろう。

同社は中国で折り畳みスマホの販売を始めたようだが、日本市場は後回しのようだ。

恋する文豪(柴門ふみ著)

2024-02-13 00:00:00 | 書評
まず、本書、タイトルがおかしい。三文週刊誌の見出し並みだ。このタイトルでは、文豪そのものが恋をしているようだが、そうではない。大雑把にいうと文豪が書いた小説の中で、登場人物が恋(あるいはそれに似た行為)をした作品について、著者の柴門ふみさんが読書感想文を書いた、ということだ。

もちろん、私小説あるいは実体験による小説と認定されるものも含まれるが、それは一部だけだ。たとえば森鴎外の『舞姫』とか檀一雄『火宅の人』、島尾敏雄『死の棘』。そもそも完全な私小説を大河小説にしてしまったら、生涯で一冊しか書けない。

登場する作家は24人。大御所と言えば夏目漱石『こころ』、川端康成『雪国』、谷崎潤一郎『痴人の愛』、三島由紀夫『春の雪』、村上春樹『ノルウェーの森』、太宰治『斜陽』。

本当に素晴らしいと、激賞なのが三島由紀夫の『春の雪』。小説の芯が通っていて江戸時代からの身分の較差とか過去と未来とか現世と来世とか対立軸があり、構造(つまり伏線の使い方とか)もすばらしいと評価されている。著者はディケンズとかモームのような骨組みがあるのが好きなのかもしれない。

川端康成の『雪国』は、他の誰も書けないような小説だが、著者は、登場人物は揃いも揃って猥雑な行為をしているのに、美的に書けるのはすばらしいとほめているのかな。

太宰治についても、男性作家なのに女性の気持ちを書くのが上手いとこれも技術をほめている。

村上春樹には手厳しく、『ノルウェイの森』は『風立ちぬ』と『赤頭巾ちゃん気をつけて』に似ていると思っていたが、今回(三作を)読み直したら、やはり似ていると確信した。と剽窃扱いだ。今回著者が選んだ24人の中に、堀辰雄と庄司薫が含まれているが、ノルウェイ批判するために選んだのかもしれない。性的シーンが多すぎるとか、自殺した直子の病気もはっきりしないとか。さらに、本書を書くにあたって著者は直子が入院したことになる京都の山奥の病院にまで足を延ばしているようだ(他の要件で近くに行ったと書いているが)。同年代だから手厳しいのかな。


本書は24作の読書感想文と言ってもいいのだが、中高校生が夏休みの宿題で、こういった本を選んで本書のような棘だらけの文章を書くと、たぶん保護者呼び出しになるだろう。

ゴーストライター(2010年 映画)

2024-02-12 00:00:00 | 映画・演劇・Video
引退後自叙伝を書いて儲けるというのが欧米の首脳の一般的な行動だ。日本の様に、首相を辞めても引退しないで派閥の長になったりキングメーカーになったりするのは、まったく見苦しい。

といって、日本の首相は、そもそも業績に乏しいので、自叙伝を書いても売れない。となれば、ゴーストライターにあることないこと書いてもらえばいいのだ。

ゴーストライターを雇ったのは、元英国首相。急に仕事がやってきたのは、前任のゴーストライターが怪死したためだ。

そして、怪死の事実を知ったライターがさらに調査すると、どうも英国首相は米国のCIAの手先になっていることがわかってくる。

思えば、英国の政策は、すべて米国の利益につながることになっていたことがわかってきた。

そして、同時に元首相は中東で逮捕した工作員を米国に引き渡して拷問で自白を強要させたことが明るみになり、ついに暗殺されてしまう。

そして自叙伝は元首相の暗殺の後に発行され、相当数の冊数が売れていった。

そのパーティ会場で、ゴーストライターは、一連の事件の黒幕を知るのだが、それを公表する前に車にはねられてしまう。映画のラストなので殺されても支障はない。映画の筋は反米的だが、この映画が英独仏三か国の共作であるということは、なるほどと思わせるものである。

ところで、元首相が暗殺されるというと、日本の事件を思い出してしまう。さまざまな政策は米国のためだったとも解釈できるし、黒幕が妻だったというのは、どうなのかな。

瀬戸内のメルヘン(写真展)

2024-02-11 00:00:05 | 美術館・博物館・工芸品
六本木のFUJIFILM SQUAREにある写真歴史博物館の企画写真展として光の魔術師と言われる緑川洋一氏(1915年-2001年)の企画展(~3月27日)が開かれていた。岡山県邑久郡出身ということで、夢二と同郷。影響を受けているのかもしれない。

主に瀬戸内海を活躍の場として、さまざまな技法を駆使して、現実の世界をメルヘンの世界へと昇華されている。つまり、ほとんどの写真家とは全く異なる路線のようだ。



写真の技法には詳しくないが、多重露光、長時間露光、モンタージュ、特殊なフィルム現像、フィルターワークを駆使していたそうだ。

本業は歯科医だったそうで、それだと好きな時に撮影に行くわけにはいかないし、天候の問題もある。なかなか芸を磨くのも難しかったのではないだろうか。歯を削っているときに、新たな撮影技法を思いついたりしたことはないのだろうか。

パンフレットの画像である黄色と黒と赤の細い横縞の写真を見て、カメラで撮影したという話を信じる人がいるだろうか。

審判長、無事に終わる

2024-02-10 00:00:07 | しょうぎ
2月4日に新横浜駅に近いラポールという会場で行われた横浜市身障者将棋大会の審判長を務めさせていただいた。4年ぶりの開催と言うことで、前回大会の出場者のうち、それぞれの理由で来られなくなった方もいるし、新たに参加された方もいる。障がいといっても様々で視覚障害の方もいるし透析されている方もいるし身体上の方もいて対応は多岐。


この大会に参加し続けておられる方も再会の挨拶をされている方もいる。

審判長も4回目で慣れてきたが、今までも何度か問題も出ていて、今回はルールの説明を念入りに行った。特に持将棋の規定は詳しく行ったが、まさか当日、プロのタイトル戦で持将棋が出現した。


審判の仕事としては、「待った」を2局見つけた。一回目は王手に気付かず王手を掛けて王将を取られてしまったケース。これはダメ。もう一局は、序盤で早くも大崩壊した対局で必勝になった方が待ったを認めようとしたケース。これもダメ。

その他のもめ事はなし。無事終了。横浜市を冠する大会なので、市民以外の参加は禁止かと思っていたら、横浜市で行われる大会と言う意味で、エリア外からの参加者もいるそうなので、来年の大会前には紹介してみたい。


1月27日出題作の解答。








今週の問題。



解ったと思われた方は、コメント欄に最終手と総手数とご意見をいただければ正誤判定します。

センセイの鞄(川上弘美著)

2024-02-09 00:00:00 | 書評
谷崎潤一郎賞も受賞している作品。ゆっくりと流れる恋模様というらしい。

主役で登場するのは、ツキコさんとセンセイ(松本春綱)。年齢は37、8歳の女性と70歳の男性。犯罪的だ。さらにセンセイはとっくに先生を辞めているが、高校の国語教師の時の教え子がツキコさん。さらに犯罪的だ。

ふとしたきっかけで20年ぶりに再会した二人は、行きつけの居酒屋の飲み友達の関係から、少しずつ近づいていく。



こういう小説の常套手段だが、ツキコさんには同級生男子が近付いてくるし、センセイの方には元同僚の女性教師が近づいて来る。さらにセンセイの元妻は男性と出奔した後、全国を放浪し、とある島で、交通事故で亡くなっていた。こともあろうにセンセイはツキコさんと一緒に島の墓地へ墓参りに行く。

こうなると、ハラハラするのは当事者の二人だけでなく、読者の方になる。このまま、ツキコさんが癇癪を起こして二人の関係を永久に消滅させてしまうと、まったくつまらない小説となる。

小説の読み方は人さまざまだが、読者の希望としては。一番人気は二人で反社会的行為を働き刑務所行きとか、立て籠もって爆死するとか、いわゆる「明日に向かって撃て」のようなコースだろうか。二番人気は、お互いに誤解が始まって、仲違い方向に進むが、結局、誤解は解けるのだが運命の悪戯で双方ともに悲劇が訪れる「ロメオとジュリエット」コース。三番人気は「このまま恋が成就して二軒分の住宅費が一軒分に合理化される」コース。

心の動きを書くというのが上手いのは夏目漱石を代表とするのだろうが、川上弘美氏もなかなかのものかもしれない。

二人の関係は、おおむね三番人気のコースにしたがって進むのだが、新たな関係はセンセイにとって体力を酷使するものだったのかもしれず、愛用の鞄がツキコさんへの遺品として残されることになり小説は完結する。

しかし、その時にツキコさんはまだ40代の前半。中途半端の関係になったままの同級生男子の携帯電話番号を連絡帳で探すことになりそうである。

不動坊の難しさ

2024-02-08 00:00:00 | 落語
柳家権太楼師匠による古典落語『不動坊』をオーディオブックで聴く。落語の要素の一つは演者の身振り手振りであり、とりあえずそれは想像しながら聴くことになる。

最初の場面は、長屋の家主が店子の利吉へ、ある話をするところから始まる。それは、縁談。

長屋きっての美人のお滝さんは講釈師の不動坊火焔の妻だった。ところが不動坊は地方への巡業中に急病に罹り、急に亡くなってしまう。ところが不動坊は生前の乱脈生活で借金が100円溜まっていた。お滝さんは返そうにも家具一式を売っても50円にしかならず、水商売に行くしかないと家主に相談があったとのこと。利吉は長屋にいる独身男性の中で一番の働き者で蓄えもあるだろうから、100円払ってお滝さんを引き受けたらどうだろうか、という話だ。


一方、利吉の方は、以前からお滝さんのような女性と結婚できないかと前々から念じていたようで、話は即決。早くも、今夜にも祝言をということになってしまう。そして家主は、部屋を片付けることと、銭湯に行って綺麗な身なりになっておくことを言い渡す。

ということで、突然の吉報に舞い上がった利吉は銭湯の中で、長屋の住人に事の成り行きを話してしまうが、ついでに他の独身者が選ばれなかったのは、それぞれ不細工だからだろうと勝手な憶測をしゃべってしまう。

その話は瞬速で不細工仲間に広まり、仕返しをしようということに決定。手法は幽霊。売れない落語家を連れてきて、不動坊の幽霊として空中遊泳させ、「四十九日も済まないうちに再婚するとは許せない」と語ることになっていた。

そして、深夜、屋根裏から木綿さらしで吊り下げられた幽霊が、口上を述べたのだが、逆に借金の件を非難されることになる。そして10円札を渡されて、追い返されることになったのだが、吊るしていた男たちはさっさと逃げ出していて、宙に舞うのは売れない落語家という図に仕上がるわけだ。


この落語は、利吉が銭湯で浮かれる場面が、かなり長い。嬉しくて我を忘れて次から次へと妄想をしゃべりはじめて、その中に、長屋仲間の悪口が入ってくる。一方、最後の場面では、幽霊と言う怪しい存在に対して、理路整然と正論で反論するわけだ。この二つの場面の演じ方が難しいのだろう。まったく違う人物の様に豹変してしまうと観客には嘘っぽく感じられるだろう。俗に言う二枚舌。信頼できない政治家と同じだ。そうではなく、同一人格の中で「我に返った」感で話さなければならない。

演者により、さまざまな変化が加えられながら生き延びている古典のようだ

高橋泥舟の雪

2024-02-07 00:00:00 | 市民A
雪が降り積もっているころにオーディアブックスの「落語」を聴いていたら、まくら(落語に入る前の導入部の語り)の部分で人間の欲望の話になり、

欲深き人の心と降る雪は積りにつれて道を失う


という五七五七七が登場。柳家権太楼師匠は、客の受けに手ごたえを感じて、もう一回言い直した(二度目の受けは半分)。そして、ある有名人作としゃべって、間をおいて、ウソですと返した。



では、本当は師匠の創作なのかとも思って調べると、幕末の幕府側の登場人物である高橋泥舟の作だった。

高橋泥舟と言えば、勝海舟、山岡鉄舟とならんで三舟と言われるが、重要度で言えば海舟>鉄舟>泥舟となるのはしかたがないかもしれないが、そもそも泥舟って最悪の名前ではないだろうか。カチカチ山では最後に泥船が溶けてなくなり乗員乗客とも海に沈むわけだ。おそらく明治になってから過去を振り返りこの号を付けたのだろうと思ったが、やはりそうらしい。

しかも、もう一人の山岡鉄舟だが、そもそも剣道の名家山岡家に生まれたのは高橋泥舟の方だった。兄がいたため、妻方の養子になって高橋家を継いだのだが、その後、山岡家に残る兄が早世してしまい、実妹の婿養子に門人の鉄舟を迎えたということ。結果としての重要度は異なるが三舟とも幕末の停戦交渉に獅子奮闘をしていた。

ペリー来航時は18歳、明治元年には満28歳。隠居するには早すぎる。後半生は、東京市中で骨董鑑定をしていたと言われる。人の心も鑑定していたのだろう。

突然連載最終回となった『翠雨の人(伊与原新著)』

2024-02-06 00:00:18 | 書評
新潮社の月刊誌『波』に連載中の『翠雨の人』が、予想もできなかったが1月号で最終回となった。著者はミステリー作家の伊与原進氏。海洋放射能研究の第一人者の猿橋勝子氏(1920年-2007年)の伝記風ドキュメンタリーを書かれていた。著者も地球科学者であり、また小説家であるので猿橋氏の少女時代から第二次大戦の間の新米研究者時代、そして抜擢されて米国で水爆に伴う海水中の放射線量の測定を行うという華やかな研究者としての実績が書かれていた。



その後、彼女は女性科学者の権利拡大を目指す活動にも参加し、1980年には女性として初めて日本学術会議会員に選ばれた。少し前には有名な女性政治学者が学術会員から追いだされたが、基本的には女性の学者を自民党は敵だと思っているのだろう。

ところが連載は、彼女の人生の後半生については、あまり触れることなく連載を完了してしまったような感じがする、

とはいえ、最終回では、さすがにミステリー作家というよう視点を持ち込んで、格好の良いまとめ方をしている。

通常なら、『波』連載終了後、単行本として発刊されるのだが、是非、猿橋勝子氏の後半生も綿密に書き加えてもらえたら嬉しい。

クイック&デッド(1995年 映画)

2024-02-05 00:00:00 | 映画・演劇・Video
西部劇。といっても白人がインディアンや黒人を殺す話ではなく、悪党を抱えた市長が市民から税金を搾り上げている町で、早撃ち大会が開かれ、悪徳市長も含め16人のガンマンがトーナメントに集まる。

ガンマンと言い切れないのは、レディと呼ばれる長身大柄の女性(シャロン・ストーン)が参加。実は父親は保安官だったが、市長(ジーン・ハックマン)に親を殺されている。つまり、敵討ちというわけだ。

その他、市長の息子キッド(レオナルド・ディカプリオ)と、元はギャングだが改心した牧師(ラッセル・クロウ)も早撃ちに参加、大物4人のうち二人は墓場行きになる。その他、名もないインディアンと黒人の各1名ずつも埋められることになる。

脚本家でも監督でもないのにシャロン・ストーンが制作に関係し、ディカプリオとラッセル・クロウを引っ張り込んだそうだ。劇中でもこの二人とベッドで早撃ち大会をしている。

まあ、ストーリーに複雑なことはない。おおよそ解っているような展開になる。アメリカ人の平均的な観客向けの映画として考えればいい。


ところでアメリカの銃規制だが、なかなか前に進まない。いっそのこと、高額賞金を設定して、この映画の様に「早撃ちトーナメント大会」でも開いた方がいいかもしれない。16人のトーナメントなら、一回の大会でガンマンが15人減るわけだ。

セルカン・ギュネス展(写真展)

2024-02-04 00:00:00 | 美術館・博物館・工芸品
六本木のFUJIFILM SQUAREで開催中の『WITHIN』セルカン・ギュネス写真展を観てきた。

奇妙な人名のようだが、トルコのイスタンブール生まれだが20歳の時にスウェーデンに移住し、現国籍はスウェーデン。トルコにも寒い場所はあるだろうが、現在、氏はスウェーデンの北部、ラップランドに居住しているそうで、光の乏しい(nordic light)地方で氷河に浸食された殺伐な景色の中に僅かに草木などで感じられる季節の移ろいを撮影しているようだ。



正しいスペルは、Serkan Gunes のuの上に点を2つ(ドイツ語でいうウムラウト)つけるようだが、英語での個人サイトがある。経歴を読むと、写真家を目指したのはスウェーデンに移住してラップランドに住み始めてからのようだ。

少し読んでいると、極北だけではなく、ライオンのいる草原でも撮影したり、航空機から撮影などしている。ラップランドには被写体が少ないからなのかもしれない。ただ、人間の姿は作品群の中にはないので「人嫌い」ということなのかもしれない。

なお、Coachingのページを見ると、1時間150ユーロで技術指導をしてもらえることになっている。

対応範囲は、
「撮影技術」「機材の選び方」「プリントの方法」「展覧会の開き方」「写真集の作り方」、さらに一番すばらしいのは、「写真家になる方法」まで、追加料金なしに教えてもらえるようだ。


初解説で思考パターンを探る

2024-02-03 00:00:00 | しょうぎ
藤井八冠が1月28日のNHK杯(佐々木勇×古森戦)の解説で出演。終盤の長手順の詰みの発見を期待したが、そういう展開にはならなかった。



とはいえ、中盤で手が広い局面で、十秒ぐらいで候補手を三つほど当てると、しばらくして同じAIの候補手が表示され、さらに結果として八冠の選んだ手が一番手に変わっていく。

AIより早く、正確ということだろうか。言えることは、AI選択手でなくても悪手は指さないということだろうか。そもそも悪手は頭に浮かんでこないのだから、簡単に負けることはないはずだ。



終局後は記録係の席について、両対局者にするどいインタビューをはじめたのだが、将棋の先生から教えられている生徒のような図になってしまった。勝った佐々木勇気八段も、負けたような気分になるかもしれない。


1月20日出題作の解答。








今週の問題。



解ったと思われた方は、コメント欄に最終手と総手数とご意見をいただければ正誤判定します。

グーグルレンズで正体判明

2024-02-02 00:00:00 | あじ
知人から「イチゴ大福」をいただく。



実は食べ始めてから、ちょっと驚くことがあった。中の餡がチョコレート味に思える。一年前に罹ったコロナの影響なのだろうか。食感は小豆の餡のようにザラザラ感があるが、味はチョコレート。チョコレートなのか餡と混ぜているのか。



美味しくいただいてしまったが、撮りおきした画像をグーグルレンズで検索すると、たくさんのよく似た画像があるが、あとは人間の目で比較をする。じっくり比べると、同じに見えるものが数枚ある。

それはすべてショッピングモール内にある『口福堂』という店で、全国で同じ物を売っているようだ。

商品名は『生チョコいちご大福』というそうだ。

バレンタインデーまでの特別商品のようだ。

ところで、口福堂だが、柿安本店の和菓子部門だそうだ。明治四年に牛鍋屋として店を開いている柿安の屋号だが、創始者は果樹園で柿をつくっていたそうだ。安は名前からだ。

大福よりも松坂牛ステーキの方が好まれるはずだ。

光速で走る『光る君へ』

2024-02-01 00:00:08 | 映画・演劇・Video
大人になって初めてNHK大河ドラマを観ることにした。どうも視聴率は低いらしいが、おそらく理由は、過去の大河ドラマと決別したからだろう。古いファンが去り、新しいファンが集まるには時間が必要ということだろう。一話につきBSで一回、地デジで二回放送がある。

今までのドラマを見なかったのは、「いかにも歴史上の事実のようなドラマ」だったからだ。歴史を知るのにドラマを見てもしょうがない。



今回の『光る君へ』は既に第四話まで進んだが、主人公の紫式部のことは、わからないことだらけなのだ。生まれた年も亡くなった年もあいまいで幅をもたせて考えなければならない。第一話では、紫式部(幼名?まひろ)の母が当時の右大臣藤原兼家の二番目の男子である藤原道兼に惨殺されるのだが、つまり今回のドラマはフィクションで固めてあるということになるわけだ。

それで、速いテンポでストーリーは走り出し、まひろと三郎(藤原道長)とは運命の糸がつながってしまうわけだ。

道長はまひろの母を殺した道兼の弟で、このあたりから複雑になっていくわけだ。二人の関係と、天皇家と藤原一門の関係という大きな柱ができていて、このあとは、天皇家史上二番目に不幸な花山天皇の強制退位とか道長の二人の兄が疫病で亡くなり、まひろは20歳も離れた貴族と結婚し、一女を得るが夫の死で未亡人になる(何人とも結婚したという説もあるのでドラマではどうなるのかわからない)。

もっとも、それがため、紫式部として源氏物語を書きはじめるわけだ。

これから、どうなるのか注目は、紫式部と藤原道長の関係。道長が彼女の才気をかって宮中に招いたのは確かだが、彼女の日記によれば、道長が部屋に来たことがあるとのこと。そこで何をしたかということは日記には書かれていない。瀬戸内寂聴氏と丸谷才一氏の座談では両者ともナイトラブの関係になっただろうという説だった。

丸谷説は、紫式部が源氏物語を書くためや下書きをするためには大量の和紙が必要で、道長は仕事上、たくさんの文書が必要で、使用済の紙の裏紙を彼女の執筆の下書き用に届けに行っていたという説。一方、寂聴さんの説は、道長は当代きっての権力者なのだから寝ないはずはない、という説だ。

もう一つは、紫式部の時代には、清少納言とか和泉式部という女流文学者がいて相互に陰口をたたいているのだが、対面はあるのだろうか。

そして源氏物語について、その内容はドラマの中で劇中劇のようなことになるのだろうか。

個人的希望は、生涯の最後までは行かず、源氏物語を書き終えたところまでで打ち切ってほしいということ。