歩ける高速道路

2008-09-12 00:00:52 | 市民A
建設中の高速道路の上を歩いたついでの話だが、先日、尾道に行った時のこと。日本四大赤字橋道路の一つ「しまなみ海道」に、その歩行者、自転車、小型バイク用の道路があるということを聞き込んだ。(ちなみに、四大赤字橋道路とは、瀬戸中央自動車道、神戸淡路鳴門自動車道、西瀬戸自動車道(しまなみ海道)ともう一つだ。もう一つは最後に)



しまなみ海道は大きく言えば、広島県の尾道と愛媛県の今治を結ぶ高速道路である。その間には6つの島がある。4つが広島県で2つが愛媛県。島が6つなので、大きな橋は7つある。算数で言えば「植木算」である。そして、高速道路はほぼ島の中央を通るので、山の上と上を道路で結ぶという高額な構造になっている。開通当初は、橋以外の部分に完成していない箇所があり、いったん島にわたると、島の周辺部を一回りして次の橋に入るというような箇所があった。

実際には、どこにも車の渋滞はないし、島にはほとんど信号すらないのだから、それでも十分と思ったが、計画は着々と進み、とりあえず、全線が自動車専用道路として開通した。

しかし、そこを通ってみると違和感があるのは、「橋だけが特に立派」なことである。橋は片側2車線、往復4車線の幅を持つのだが、そこに繫がる専用道路は片側1車線、往復2車線である。もちろん、よくみるとさらに2車線を作るスペースは確保されているように見えるのだから、当初の予定では、全線4車線で設計されていたのは間違いないのだろう。というか、まだ未完成で、隙をみて4車線にしようというのだろうか。(麻生政権になって復活するかもしれない)

実際に、超高額道路なので、うかつに走る車はほとんどないし、必要な人は、1時間に1本の路線バスに乗っているようだ。

そうなると、現在問題なのは、「広すぎる橋」ということになる。この部分を使って、アルバイトが行われているわけだ。橋によって料金は異なるが、通行料50円、100円、200円と、超低額で専用道路を通ることができる。もちろん、橋を渡ると、すぐに一般道に降りなければならないので、全部の橋を一気に渡り切ろうというには時間がかかるが、だからといって、歩行者、自転車、小型バイクは高速道路を走れないのだから、それはそれでしかたないのかもしれない。

ところが、問題はこの料金支払いシステム。

あらかじめ書いておくが、このブログは「不正行為を勧める」ものではない。最近、都営地下鉄の御成門駅で女子高校生が、こども料金で自動改札口をスルーしようとして駅員に見つかり、個室に連れ込まれて暴行されそうになった事件があったが、何しろ小さな犯罪行為でも見つかると、後ろめたさから、かなり痛いしっぺ返しをうける時代だ。ヒントを得てマネをしないように。あくまでも夜の飲み屋で聞いた話ということ。

この通行料の支払いは現金払いということだそうだ。それも賽銭方式で、係員の前にある現金支払い箱に投げ込むそうである。ポイッ→チャリーンということ。



賢明な読者は、もうだいたい察したと思うが、つまり100円玉を投げたのかどうか、係員にはよくわからないわけだ。50円玉かもしれないが、5円玉かもしれない。係員が「あやしい?」と思っても、箱の中にはコインが多数入っていて、5円や1円があっても誰が投げたものかわからないわけだ。(「1円は音が違うから」という会話もあったのだが。)

しかも、夜何時かには(何時か聞いたけど、忘れた)係員が引き上げてしまって、無人料金所になるそうである。その時間になって突如現れるのが、大型のバイクだそうである。

繰り返すが、あくまでも飲み屋で知らない人から聞いた話なので、真偽は不明であるし、何か不法行為を実行して捕まっても、罰金を肩代わりする気はまったくないので、要注意である。

もともとは戦国時代までは海賊の跋扈したエリアなので、この位で驚くことはないのだろう。アデン湾でシージャックを繰り返す現代の海賊とは大違いだ。


ところで、冒頭に日本四大赤字橋と書いて、最後の一つを書かなかったが、それは室蘭にある「白鳥大橋」。

まわりの風景から切り離して橋だけを見れば、きわめて美しい橋なのだが、もともと通行車両がないことが簡単に予測できる場所に、製鉄所の高炉停止防止対策として無理に作った橋である。

その結果、多くの鋼材が投入された効果かどうかは判定できないが製鉄所の高炉は停止されず、しかし、市の人口は減少し、しかも運営を予定していた日本道路公団が受託しないということで、宙に浮いたまま、料金無料のまま、年間数十億円の維持費がかかっているという、まったくの無責任状態になっているわけである。

この橋を通ったこともあるが、わずかに小雪が舞い始める初冬には、まさに絶景になるのである。


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