神様になりたかった将軍

2021-08-03 00:00:01 | たび
歴史上の人物で、没後、神格化され神社の祭神となった例はいくつかある。例えば古くは平将門。新しい方は日露戦争の時の海軍・陸軍の大将とか。ただ、生前に「我が亡くなった後に神様にしてほしい」と言った例は少ないだろう。神様になるにはまず100年生きた上、神様の世界で『彼を神様として数千年の命を授けたまえ』と許可を出さなければならない。そもそも死んだら神様にはなれない(以上は、「しゃばけシリーズ」からの知識だが)。

ところが、その禁断の神様自己主張をしたのが、徳川家康。日光の山中に日光東照宮を建てるように遺言した。建築費は「天下普請」で各藩からの徴収による。特に伊達藩を絞り上げていた。



有名過ぎる場所なので、解説は手短になるが、まず「三猿」。東照宮入口の馬屋の飾りの彫刻だ。「見ざる、言わざる、聞かざる」ばかりが有名だが、この馬屋の二方向の屋根下に8枚の彫刻パネルがはめ込まれている。左から右に向かって猿の一生を表現しているそうだ。



「三猿」はこどもの頃の様態だが家康自身を指しているような気がする。今川家への人質時代のことだ。ゴーギャンにも女性の一生を一枚に収めた名画がある。



そして、大鳥居。葵の御紋入りの鳥居だ。



そして陽明門。まったくよくできている。これを作ったから幕府が金欠になった、と書きたいが各藩から絞り上げたに違いない。



さらに眠り猫。猫を飼った人ならわかるだろうが、このポーズの猫は眠っていない。寝たふりをしている。



もう一つ、鳴き竜といわれる竜の天井画は撮影禁止。



そして、本来の目的である墓所。墓地の下には埋蔵金があるのではないだろうかと、ふと思ってしまう。いまだ見つからぬ徳川埋蔵金は、どこにあるのか。

日光の市街地で昼食を取ろうとしたら、多くの店舗は休業。コロナではなく一斉休業日のようだ。二日前は鬼怒川温泉で一斉休業だった。しかも梅雨の最終日で大雨が続いた冴えない旅だったが、この後、デルタ株が日本全土を支配することになる。

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