東京タワーの運命は?

2008-12-23 00:00:13 | 市民A
東京タワーが築後50年である。以前は、エッフェル塔の優雅さに負けるような気がしていたが、なんとなく、細身の東京タワーもいいなあ、と感じるようになった。エッフェル塔が「安定の象徴」であれば、東京タワーは「挑戦的」という感じがする。もちろん「太陽の塔」の方が好きだが、あの形で300メートルは無理なのだろうか。



そして、人間でも50歳になると様々な問題を抱えることになるのだが、この塔は大きく二つの問題を抱えている。

ひとつは、この塔の所有者である日本電波塔が金策のかたにこの塔を担保に差し入れたこと。

そして、さらに大きな問題は、もうすぐ東京の東側にライバルがあらわれることだ。2011年のテレビのデジタル化に合わせて、600メートル超の東京スカイツリーが完成することだ。そうなれば、東京タワーの営業的役割は激減する。まあ、実用的には、「なくてもいいもの」、あるいは「邪魔なもの」になってしまう。

もちろんほとんどの素材は、鉄なのだから防錆処理をほどこして、塗装しなければ腐食が進んでいき、下手をすると隣接する増上寺の墓地に倒れこんでしまうかもしれない。そこには江戸将軍とその正妻の方々のうち何名かが安眠しているのにだ。

生き残るためには、最善な方法は、スカイツリーに対して密かに「妨害電波」を発射して視聴妨害をすることかもしれない。

しかし、スカイツリーについては、当初から東京都知事が、600メートルの塔などなくても放送には支障がないはずだ、と主張していたのだが、計画が決まってしまった。いかにも都知事が科学に弱いような印象になってしまう。

ところが、よく考えれば、デジタル化するのは2011年の7月である。このスカイツリーは、いろいろな遅れが重なり、今のところ竣工し実用に供されるのは2012年春といわれている。半年以上、東京ではテレビが見えないことになるのだろうか。まったくいい加減な話である。

そして、ごく一部の意見なのだが、600メートルの塔に飛行機が激突した場合、その衝撃ニュースをテレビで見るためには、今の東京タワーを残しておかないといけないのではないかという声もあるらしい。

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