鳴門の渦を見に行く

2024-03-13 00:00:41 | たび
淡路島は島と本州や四国との間が海峡になっている。和歌山との間が広そうに見えるが紀淡海峡(あるいは友ヶ島水道ともいう)で間に4つの横長の島がある。明石との間が明石海峡幅が3.6Km、四国との間が鳴門海峡で幅が1.3Km。

以前、海運会社にいたが、会社所属船は鳴門海峡の航行を禁止していた。幅が狭く、漁船が多いというだけではなく、潮の流れが速く、潮流は最速で10ノット(18.5Km)にもある。通常の瀬戸内海での航行速度が10ノットなので、潮に向かえば前に進まないし、潮に乗れば通常の倍速になりどちらも危険。一日に2回転潮するので、間違えたら大惨事になる。太平洋と瀬戸内海を結ぶには鳴門海峡の方が2時間ほど早いが、リスキーといえる。

鳴門海峡の渦潮を見るには、方法としては観潮船に乗るか、鳴門大橋の下に設置された「渦の道」という徒歩の橋を歩くかになる。その道は徳島県側からなので、淡路島から行くには有料の橋を車で渡らないといけない。地元でレンタカーを借りているので、有料道路の通行料が必要だ。一方、観潮船は淡路からと鳴門市側からの両側から出ている。



ということで、まず淡路島南部の福良港に行って船を確認する。渦潮に巻き込まれてしまう小説があった。エドガー・アラン・ポーだったか。小説の結末は覚えていない。ちょっと嫌になったのは船の名前。『咸臨丸』となっていた。太平洋を渡った船のデザイン盗用の上、鳴門の渦潮1時間2500円とは、ちょっと主義が合わない感じで、歩きの方にする。それに船の上からではなく橋の上からの方が良く見えるのではないかとも思ったわけだ。



そして道すがら立ち寄ったのが、「おっ玉葱」。淡路側から海峡を望む場所だ。淡路島の名産。島に行く前に東京日本橋にある「すもと館」で情報収集した時に、館内で淡路特産の牛丼をいただいたのだが、淡路牛と玉ネギ、そして千光寺にちなんだ千光米で作られた牛丼はチェーン店のものとは別種の料理だった。鶏糞を肥料に使うのが淡路農業のようだ。



そして橋の下の有料駐車場から、凍えるような寒風の中を歩くこと10分で「渦の道」につくが、ここからさらに10分、凍えるようではなく凍り付くような強風のなか、海の上を歩いていく。



そして見たのが、さっきみた咸臨丸。渦潮見るのではなく、走り回って自分で渦潮を作っているようにもみえるが、船上から見るとどうなのだろう。



なんとなくそれっぽいのをいくつか見たが、20から30mの大型渦潮は発見できず。



余りの寒さに、特産品の鳴門金時の焼き芋に救われる。