桂馬蒲鉾

2015-03-21 00:00:37 | しょうぎ
広島県東部に行く機会があって、福山駅ビルの中で見つけたのは、

桂馬の蒲鉾

keima


といっても将棋の駒を蒲鉾にしたのではなく、蒲鉾を将棋の駒にしたもの。対局が長引いて空腹になったら、自分の桂馬は食べてもいいというルールを思いつく。そういえば倉敷には王将最中もある。王将食ったら試合が続けられないが、試合が終わったら負けた方の王将が食われるとか、疑似カニバリズムゲームが体験できる。

ところで、なぜ、蒲鉾が金将とか竜王ではなく桂馬になったかというと、約百年前の桂馬蒲鉾商店の発祥に起源がある。本店は尾道だそうだ。

初代店主の名は村上桂造氏(海の覇者村上一族と関係があるのかな)。この桂と縁起物の馬を組み合わせたそうだ。そして桂造氏は無比の将棋好き。HPによれば、「桂馬は数ある駒の中でも個性的な動きをする事から、桂馬のように控え目だが存在感のある店でありたい」という気持ちだったそうだ。

個人的には、控え目というよりも、相手の駒台に乗っているのをうっかりして両取りをかけられることがある要注意駒という認識がある。以前、9三に龍がいるのに▲7三角成りと二枚目の大駒まで成って、「これで必勝」と思った瞬間に△8一桂と打たれた記憶がある。

詰将棋で桂といえば、四桂詰とか四段跳びとかむしろ派手な駒である一方、初手は桂捨て、というような可哀想な格言もある。本稿を尊重して出題作用に桂馬関連がないかと倉庫を調べたが、だいたい出題済みのようで、慌てて作ってみたが、桂馬の立場からいうと、この仕事、納得できない!と言われそうだ。

なお、桂馬蒲鉾の裏側を確認したところ、無地だった。銀、桂、香の裏文字は「金の崩し字」なのだが、歩の裏の「と」は何だろうと考えていたのだが、どうも「と」も「金の崩し字」なのだろうと思いはじめた。


さて、3月7日出題作の解答。

z12


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今週の問題。

keimamondai


わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と総手数を記していただければ、正誤判断。