将棋魔法陣3回目の補正かな

2015-02-14 00:00:41 | しょうぎ
二上達也氏の『将棋魔法陣』が発売。限定1000部の予約である。買いたい人が多数いるようなので、予約は遠慮したのだが、『将棋魔法陣』は、1953年(昭28)に発表されている。1932年生まれなので、まだ21歳の頃だ。

その後、1974年(昭49)に、いわゆる野口文庫(野口益雄氏発行)で再版をなしていて、さらに2年後の1976年に第二版。44歳である。この時の第二版(つまり三回目)を持っている。

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あとがきの中で、「(原本には)三割五分に及ぶ不完全作、キズ物の山また山である。・・・全く新題に入れ変(ママ)えようかと思ったところもあるが、・・・」となっていて、結局は、原作を生かした修正を行ったと書かれている。

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重ねて付記として「2題および番外2題の計4題にさらに余詰があったので再修正」という内容を書かれている。

今回の修正では、修正困難作もあったという話を聞いている(買えばわかるわけだが)。

ところで、昭和51年版には裏表紙に鉛筆で1200と値段が書かれている。39年後の新刊は税抜きで4800円である。ちょうど4倍だ。39年で400%になるには複利率を計算すると、年利3.7%となる。アベノミクスのインフレ目標値よりもずっと高率である。

そして『魔法陣』のこと。実は、『魔法陣』と『魔方陣』と似ている言葉がある。さらに混用も見られる。まず最初に数学的魔方陣。正方形のマス目の中に1から順に数を入れ、縦横斜が同じ数字になるパターンである。案外『将棋魔法陣』は1問から81問まで初型の玉配置が全格になっているので、数学的魔方陣になっている可能性があるかもしれないと、今、これを書きながら推定している。

もう一つの魔法陣は、魔法を使うための図形、あるいはその図形が置かれた空間を意味する。もちろん魔法陣だけではなく呪文も必要だ。占い師や、宗教家がよく利用する。小学生の頃、数学的魔方陣も魔術的魔法陣も一生懸命作っていたことがある。どちらも詰将棋創作と同様に、「作ればいい」ということではないわけだ。二上先生の書籍は「魔法陣」になっているのだから、全81格をイメージする必要はなく、それなら「魔方陣」の方がいいようにも思える。


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と、ここまで書いてから、心配になって将棋魔法陣の番数と初型玉位置を書きだしてみた。というか、書き出してから本書に書かれていることに気づいた。タテヨコナナメがすべて369になっている。やはり魔方陣になっている。しかも本文の中で、魔法陣に配置したから本書を魔法陣の名にした、というように書かれている。すると、二上先生の魔法陣と魔方陣の混用は当初から発生していたようである。

さて、1月31日出題作の解答。

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17手詰。

飛車の限定打がある。

動く将棋盤は、こちら


本日の出題。

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見るからに合駒選択問題。

わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と総手数を記していただければ正誤判断。