待ち人現れず

2006-06-05 00:00:43 | マーケティング
e351187a.jpg現住所が中東バーレーンにあるアメリカ人、マイケル・ジャクソン氏が5月27日から日本(東京)に1週間ほどいた。フォーシーズンホテルに滞在。報道されている内容では、MTVジャパンの表彰式や、ビックカメラ有楽町店や渋谷でパチンコとおもちゃ屋に行ったという話だったので、週末は、先回りして、ディズニーシーに行って待つ。午後3時以降のスターライトパスポートで1,000円浮かす。4,500円。

マイケル先回り」の読みはこうだ。

1.児童養護施設訪問とかエイベックス社長と会食とかあるが、次の目的地が香港というところからして、お目当てはディズニーだろう。

2.ところが、ディズニーランドの方にはピーターパンがネバーランドにいるのだが、想像上のネバーランドではなく、実在のネバーランドを手放したばかりだ。意地でも見たくないだろう。つまりディズニーシーの方だ。

3.何時ごろ来るかだが、昼間はこないだろう。日焼けは厳禁だ。メラニン色素の活動を抑えなければならない。しかし、皮肉なことに夜の方が目立たない。

ところが、待てどもマイケル登場せず。後で調べると、驚いたことに5月30日にディズニーランドにすでに登場。もっと驚くことにピーターパンと一緒にネバーランドに行ったそうだ。その後、ビックカメラに行く。それに満足したのか、香港行きを取りやめ、6月2日(金)に欧州方面に出国済だった。

しかたないので、まず「トランジット・スティーマーライン」に乗船し、一番奥にある”ロストリバー・デルタ”に行く。ここは、インディ・ジョーンズのシマだ。彼とディズニーがどういう関係かよくわからない(インディが株主?)ので、隣にあるジェットコースター、「レイジング・スピリット」に初乗車。360度ループコースターの意味がよくわからなかったが、横回転でなく縦回転の方だった。1時間ほどの列のはずだったが、途中で怖気づいたリタイア組多数のため、待ち時間大幅短縮。”乗ってはいけない人リスト”を読むと、”体型が規格外の人””妊婦”と並び気になることばが・・。”高齢者”。具体的年齢が書かれていないのは「自己責任」ということか。まあ、高齢者と言われたことはないからいいかな、と思って念のため他国語で読むと、中国語の中に”年長者”と書かれていた。が、無視する。私は日本人だ。

結果は、二度と乗らないアトラクションリストに追加。横Gと縦Gと後ろGとか・・・しかし、薄目をあけているとあまり怖くないことがわかる。360度回転は0.5秒間くらいだ。幸い停電しなかった。降りた後、二人に一人は蟹歩きとかムーンウォークになっている。レイジング・スピリットの意味はまったくわからない。まったく逆だ。ダウン!ダウン!ダウン!

次は、”アラビアンコースト”。「シンドバットのセブン・ヴォヤージ」。私は、これくらいの怖さで十分。実際、海賊の世界はとても怖い。長寿をまっとうした海賊などほとんどいない。うち一人は英国国王になったのだが・・。そして、本物の海賊も現在いる。手口もだいたい知っている。

次は、”マーメイドラグーン”。ここは、本当に楽しい。ラグーンの中に家を建てて、引越して来たい位だ。「アリエルのプレイグラウンド」の中に、洞窟の中でフラッシュが光ると壁に自分の残像が映るという妙な場所がある。体と影が別々になってしまうというのは、古今東西の怪談の定番だ。そして、大迫力の空中立体ショー、ミュージカル「アンダー・ザ・シー」。人形劇ではなく人魚劇。空中に人魚に扮した女性(人間)が現れ、大暴れするのだが、最前列にいたので迫力ありすぎ。アレグリアよりこっちの方がずっといい。

e351187a.jpgピザを食べたあと、「ミステリアスアイランド」で海底2万マイルという潜水艦に乗り、中央の入り江(メディデレーニアンハーバー)で「ブラッヴィシーモ」という超派手な海洋神話ショーを見る。これは、Ohhhhhh!!!!!って感じ。やってくれる。神秘的なブルーの霧が表現する水の精と、燃え上がる炎が象徴する火の精(本当は海から噴出した都市ガスに火が付いているだけなのは専門家が見るとわかるのだが)。二人の愛が成就するらしいのだが、炎が派手過ぎるので、水の精が火あぶりにされたみたいにも見えてしまう。余計な心配だが、ガス代が高いだろう。

そして、愛犬用の”マーメードランチョンマット”399円を購入し、広大な駐車場で自分の車を花火の光で、30分捜索し、こっち側の世界に戻ってくる。


ところで、週末の夜なのに、すいている。たぶん少子化の影響なのだろう。9月に300円値上げするのも仕方ないかもしれないが、経営的には、古いアトラクションをつぶすことなく、新しく追加するだけではコスト的に苦しいかもしれない。日本のこどもは眼が肥えているから、古いものはリニューアルしたほうがいいと思う。

e351187a.jpg福田和也氏が著書の中で書いているのだが、子供をつくるほうがいいのかどうかという相談には、「こどもがいたほうが楽しいではないか」と答えることにしているそうだ。そして、もっと簡潔な言い方をすれば、「こどもがいれば、もう一度こどもになった気持ちになれるではないか」というそうだ。よくわかる言い方だ。やはり慶応教授。本が売れるはずだ。

そして、もう一歩、踏み込んで考えると、「楽しいこども時代を送ること」が、”もう一回、こどもの気分になりたい”、と思う心の源泉なのだろう。そう考えれば、ディズニーランドがすいている今こそ、大人も、子供も、カップルも不倫カップルもみんな行ってみればいいんじゃないかなあ、と少子化対策を不埒にも考えてしまうのだ。