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ギアの厚さが違うのは?
オイルポンプの構成部品です。
ポンプギアは薄いほうがフィード側(圧送)で、厚いほうがスカベンジ側(戻す)です。何故厚さが違うかと言うと、クランクケースの中の潤滑が終わったオイルには、空気も混ざっているので量が増えています。
ハーレーのエンジンはドライサンプですから、クランクケースの中のオイルが設定より多く残ってしまうと、ブリーザーからオイルが吹き出したりの不都合が生じますので、スカベンジ側の能力を倍以上にする必要があります。
オイルポンプのギア室の内壁を点検します。
上の写真はスカベンジ側で、汚れたオイルを吸い込むのでご覧のようにキズだらけになってしまいます。
使用限度としてはギリギリ?
下の写真はフィード側で、ご覧のようにキレイですね。たまにオイルフィルターを付けない車両を見かけますが、そういった場合はコチラもキズだらけ。
オイルシールは(オーバーホール時は)必ず交換しますが、シールの向きにはご注意を。
汚れたスカベンジ側のオイルが、フィード側に混ざりあわないようになっています。
エンジン始動時にブリーザーから大量のオイルが?
ここにはチェックボールが入ります。これはオイルポンプが作動していない時(エンジン停止時)に、タンクのオイルがポンプギアを通過してエンジン内に流入することを防ぎます。
エンジンを暫らくぶりに掛けたときに、ブリーザーから結構な量のオイルが出てくる場合があります。
これはこのチェックバルブが良い状態でない場合に起る事が多く、タンク内のオイルがクランクケース内に移動してしまい、スカベンジポンプが戻しきれなくなり、ブリーザーから出てきてしまいます。
処置方法は
- チェックボールの当り面を修正できる場合がある
- オイルポンプの交換
- オイルタンクにコックを付ける
1の場合には、修正用工具があったような気がしますが、中々難しいでしょうね。3の場合も昔のプロペラ機などに付いていたようですが、整備兵が開けるのを忘れて墜落した事故も随分あったようです。
ハーレーは墜落しませんが、エンジンは壊滅的被害を受けるので気をつけなければなりません。
ポンプギアも矢印のようにキズがあると能力が落ちます。
ボールやレギュレーターバルブのキズなどチェックしておきます。
シャフトも磨耗しますので、要確認ですね。
スナップリングやスピールキーは基本的には新品と交換です。
ポンプギアは左がドライブ側で、コンナ感じでオイルを圧送します。
お褒めに預かり恐縮です。本の件はタマに言われますが、そんなレベルではありません。
これで一冊本が書けそうな解説だと、いつも感心しております。
オイルポンプはまだ触った事は無いのですが、修理の際には参考にしたいと思います。
ではまた。