三重県木本で虐殺された朝鮮人労働者の追悼碑を建立する会と紀州鉱山の真実を明らかにする会

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「不正会計疑惑の慰安婦団体「初心忘れずに果敢に改革」=韓国」

2020年06月03日 | 日本軍隊性奴隷
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20200603002400882?section=news
「聯合ニュース」 2020.06.03 15:15
■不正会計疑惑の慰安婦団体「初心忘れずに果敢に改革」=韓国
【ソウル聯合ニュース】不正会計疑惑が取り沙汰されている韓国市民団体「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯」(正義連)は3日、国民が期待する組織の透明性と専門性の確保に向けて必要事項を点検しているとした上で、「過去の不十分だった部分を果敢に改革しつつ、運動の初期の精神は固く守る」と表明した。ソウルの日本大使館前で開かれた旧日本軍の慰安婦問題の解決を求める定例の「水曜集会」で、正義連のイ・ナヨン理事長が述べた。

【写真】水曜集会で発言する正義連のイ理事長=3日、ソウル(聯合ニュース)

 イ氏はまた、先月記者会見を開き正義連や正義連前理事長の尹美香(ユン・ミヒャン)国会議員氏を巡る問題を提起した慰安婦被害者の李容洙(イ・ヨンス)さんやほかの被害者に対する中傷や非難は運動の価値を損ない、被害者の人権と名誉回復のために積み上げてきたものを崩す行為だと強調した。


https://japanese.joins.com/JArticle/266645?servcode=A00§code=A10
「中央日報日本語版」 2020.06.03 17:32
■今度は少女像前「集会申告」で対立…保守・進歩の激戦場になった水曜集会

【写真】5月20日午後、ソウル鍾路区(チョンノグ)の旧日本大使館前で開かれた第1440回旧日本軍「慰安婦」問題解決のための水曜集会で、イ・ナヨン理事長がコメントを発表している。ウ・サンジョ記者

 日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯(正義連)が28年にわたり水曜集会を開いてきた旧日本大使館前の慰安婦少女像前で保守団体が集会申告を先取りし対立の様相が高まっている。
 正義連は3日正午、ソウルの旧日本大使館前で日本軍慰安婦問題解決に向けた1442回目の定期水曜集会を開催した。
 この日の水曜集会会場には近くで集会開催を申告した自由連帯、自由大韓護国団、反日銅像真実糾明共同対策委員会の3つの保守団体も集まった。彼らは「尹美香(ユン・ミヒャン)辞退」「正義連解散」のプラカードを掲げてスローガンを叫びデモを行った。
 水曜集会30分前から保守団体と市民がラッパを吹いて対立状況が広がり、水曜集会進行中にも保守団体が大音量で音楽をかけ発言がほとんど聞こえないほどだった。
 これに先立ち自由連帯は24日から1カ月間にたり毎週水曜日に「平和の少女像」前での集会申告を先に行っていると明らかにした。これにより正義連は「少女像前」での集会を始めてから28年で場所を奪われることになった。
 正義連側は「自由連帯は場所を先取りするためアルバイトまで雇って鍾路警察署前で毎日夜を明かすと聞いた。正義連としてはそこまではできない状況」と説明した。続けて「少女像前の場所を守ることができず、少女像と織姫と彦星のように遠く離れても水曜集会は続くだろう」と強調した。
 警察関係者によると、集会申告は「許可制」ではなく「申告制」のため、予定日2日前から1カ月前まで申告すればだれでも集会を開ける。警察は「(正義連ではない)別の団体が申告を先にしているが、両団体の集会日時と場所が重なる場合には、集会及びデモに関する法律に基づき場所の分割などを通じて摩擦を防止する方法を検討する」と明らかにした。
 一方、こうした知らせに接した日本軍「慰安婦」問題を解決するための全国大学生団体の平和ナビネットワークは先月30日から1日まで24時間にわたり鍾路警察署前で「水曜集会守護24時間大学生行動」を行った。
 彼らは座り込みで自由連帯に向け「水曜集会を妨げるということは日本軍性的奴隷制の解決を妨げることであり、30年間水曜集会で日本軍性的奴隷制問題解決に向け声を上げてきたおばあさんたちの声を妨げること」と批判した。
 自由連帯のイ・ヒボム代表は「少女像前で引き続き集会申告をしている。24日からは毎週水曜日に自由連帯がその場所で集会を実施する計画」と伝えた。
 場所を分割する予定という鍾路警察署の方針に対しては「分割をしようがしまいがとにかく順番が先なのは自由連帯なので気にしていない。尹美香が反省して正義連問題が是正されるまで最後まで戦うだろう」と強調した。


https://jp.yna.co.kr/view/AJP20200603001900882?section=news
【ソウル聯合ニュース】2020.06.03 13:43
■慰安婦団体の前代表 登院3日目も外出予定なし=韓国
【ソウル聯合ニュース】旧日本軍の慰安婦被害者を支援する韓国市民団体「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯」(正義連)の前理事長で、寄付金流用などの疑惑が取りざたされている与党「共に民主党」の尹美香(ユン・ミヒャン)国会議員は3日も国会に登院したが、自身を巡る疑惑については沈黙を続けた。

【写真】登院した尹美香氏=3日、ソウル(聯合ニュース)

 尹氏はこの日午前8時10分ごろに国会議員会館に出勤したが、報道陣の質問には答えずに議員室に入った。
 着ていたジャケットには前日と同様、議員バッジの代わりに慰安婦被害者を象徴するチョウの形のバッジをつけていた。一方、前日につけていたツバキの花をかたどったバッジは身につけていなかった。同バッジは1948年に南部・済州島の民衆の一部が武装蜂起し、軍や警察が鎮圧を名目に多くの島民を虐殺した「四・三事件」を象徴する。
 支援者からのメッセージが添えられた鉢植えなどが届けられた前日とは異なり、関係者を除いて訪問者はなく、議員室の前は比較的静かな雰囲気だった。
 尹氏はこの日も終日議員室にとどまり、法案の準備を行うという。
 関係者は「予定された公式日程はない」とし、「きょうは個人の業務を行い、新人議員のための勉強をする」と述べた。また、5日に予定されている議員総会と国会本会議に出席するかどうかは決まっていないと説明した。


http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/06/03/2020060380059.html
https://japanese.joins.com/JArticle/266631?servcode=100§code=120
https://japanese.joins.com/JArticle/266632?servcode=100§code=120
「中央日報日本語版」 2020.06.03 13:52
■【中央時評】われわれの時代に必須の精神革命…慰安婦問題、当事者主義で解決を=韓国
 慰安婦問題はわれわれの時代に人間と世界の本質を問いかける普遍の問題だ。しかし、新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)の防疫成功とG7会議に招待を受けた自負と先進のこの時代に、時代錯誤的な慰安婦論争は韓国社会に一大精神革命の必要を痛感させる。完全なる虚構である植民地近代化論がしばらく流行したと思ったら、今では官製民族主義がすっかり氾濫している。
 近代性は2つのカテゴリーに分けられる。自律・主体・平等・自由・独立・主権の人間的カテゴリーと、技術・産業・食糧・経済・社会基盤施設構築の社会的カテゴリーだ。したがって前者を剥奪した後者の成就を近代性とは呼べないことはおろか、韓国は後者さえも土地改革・ハングル教育・韓米同盟・西欧世界体制への編入を含めて日帝遺産の断絶および克服過程と比例した。要するに反植民地近代化が韓国近代性の要諦だった。
 慰安婦出身の人権運動家、李容洙(イ・ヨンス)さんの叫び以降、慰安婦論争の要諦は結局主体性の問題となった。すなわち、当事者-代理人の問題だ。問題解決の核心は被害当事者の名誉と尊厳、人生の安定と自由を回復し、尊重することに帰結される。代理人の目的と意志が当事者のそれを超越したり抑圧したりしてはいけない。自己決定(権)と民主主義の原則に反する。運動が被害者のためのものでありこそすれ、組織のために被害者が利用されてはいけない。彼らこそが、人間を手段をみなしていた最悪の反人道主義の犠牲者だったからだ。帝国主義の論理のように、支援を名分に抑圧をしてはいけないのはなおのことだ。
 特に、2015年韓日政府間の慰安婦合意を反対する当事者の主張は尊重され、2020年慰安婦運動内部の問題を告発する当事者の主張は排斥されなければいけないのではない。2つとも同じ当事者の叫びだ。「私」と「こちらの陣営」の考えが違うとからといって集団加害をすれば重大な二重犯罪だ。過去の敵対者の方法(事実否定と逆攻勢)で対抗してきた人々が、内部抵抗にはたびたび敵対者と同じ方法を使う。「こちらの陣営」を批判したという理由一つでだ。
 つまり、「私」がいま熱烈に支持・追従する方式は、過去に「私」が最も反対し憎悪したものだ。フランス革命にしても、ドレフュス事件にしても、スターリン時代にしても、スタハノフ運動にしても、同じ陣営の主体抑圧と内部排除は、革命以前と引けを取らないほど革命の大義下で繰り返された。すでに役目を終えた代理運動と組織を解体しよう。そして当事者の主体性を通じて、当事者の名前で主体と普遍のために再び始めよう。これ以上、当事者を対象化・手段化することをやめよう。事実、これまで沈美子(シム・ミジャ)さん、世界平和ムクゲの会、李容洙さんに至るまで、主体の告発と批判--「猫」「慰安婦おばあさんを食いちぎり、なめ尽くすネズミ野郎のような団体」「泥棒のような真似」「物乞い商売」「慰安婦おばあさんの血を吸うヒル」--はすでに切実なものだった。
 李容洙さんの叫びは真実と未来に基づいた慰安婦問題の究極的解決が焦点だ。李さんが正確に指摘しているように、被害者と加害者、真実と未来は教育を通じて結びつく。日本と世界に叫んた金学順(キム・ハクスン)さん、吉元玉(キル・ウォンオク)さん、沈美子さん、宋神道(ソン・シンド)さん、金福童の叫びが同じだった理由だ。そのためこの機会はこれ以上なく大切だ。
 韓国政府はすぐに行動に移さなくてはならない。特に、国家の不作為による慰安婦問題の放置が被害者の基本権を侵害したことは違憲だという点を肝に銘じなければならない[2011年8月30日憲法裁判所判決。2006憲マ788]。
 現違憲状態をいつまで続けるつもりか。「被害当事者が排除された」「手続き的内容的欠陥」により、2015年韓日合意を無効にした政府としては〔文在寅(ムン・ジェイン)大統領。2017年12月28日〕、日本との交渉を直ちに再開しなければならない。放置は明白な違憲だ。被害当事者と代理人の攻防および司法調査の後ろに隠れるな。司法調査は個人と団体の犯罪を糾明するものにすぎず、慰安婦問題解決の本質および政府の任務とは関係がない。任期中、引き続き違憲状態を放置し、戦時人権問題解決を最後まで冷遇した政府にならないように忠告する。
 戦時人権問題は陣営に閉じ込めることはできず、また閉じ込められてもいけない。被害主導者が現在、自分の反対陣営とは異なること主張を提起しているからといって、過去に慰安婦強制動員そのものを否定・軽蔑・嘲笑した陣営と団体が、突然当事者の声を代弁する形態もやはりとても不自然だ。この突然の新代弁者も、これからは戦争犯罪解決に対して事実認定と被害者要求を積極的に擁護するよう希望する。そうでないなら、今日の代弁もやはり陣営の利益のための短期行為にすぎないだろう。
 内部傾聴と尊重なくして外部葛藤は解消することはできない。内部妥協と連帯が先だ。そうでないなら、どのような人間問題も陣営敵対の壁を越えることができない。この自害行為を持続するなら、韓国の陣営民主主義は--世界最高・最悪の自殺と少子化問題の最長放置から分かるように--究極的人間問題をついに解決することはできないだろう。一人の人間を手段ではなく目的として待遇してほしいと訴える李容洙さんの普遍的絶叫を冷遇してはいけない理由だ。
 事実、わい曲に基づいた植民地近代化論と同じくらい、強固な陣営論理に基づいた官製民族主義も人間問題解決には極めて有害だ。目的としての人間と自己主体に向かって陣営史観ときっぱりと決別する一大精神革命が切実だ。
          パク・ミョンニム/延世(ヨンセ)大学教授・金大中(キム・デジュン)図書館長


https://japanese.joins.com/JArticle/266617?servcode=400§code=400
「中央日報日本語版」 2020.06.03 10:21
■慰安婦グッズは無条件でグッド? 正義連寄付金論争の中で商業化反省論

【写真】あるオンラインショッピングモールで販売中の慰安婦被害者関連後援グッズ。[写真 ショッピングモール ホームページ キャプチャー]
【写真】慰安婦被害者おばあさんを後援するグッズを製作および販売してきた社会的企業「マリモンド」紹介。[写真 マリーモンド ホームページ キャプチャー]

 慰安婦被害者支援団体「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯」(以下、正義連)の不良会計論争が後援目的のグッズ(商品、Goods)をめぐる論争にまで広がっている。正義連がグッズ販売会社から受け取った寄付金を公示から脱漏させていて流用疑惑が大きくなりながらだ。後援グッズの意味が損なわれたという批判と共に、慰安婦被害者を前面に掲げた商業化に対して反省するべきだという声も出ている。

◆後援グッズ寄付金、公示から脱漏
 正義連は、慰安婦被害者に関連したグッズを製作・販売している企業から受けた寄付金を縮小申告した疑惑がもたれている。2012年に設立された「マリーモンド(MARYMOND)」は昨年まで正義連の前身である韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)と正義連に17億ウォン(約1億5200万円)余りを寄付してきた。慰安婦被害者を花で形象化したパターンデザインを用いて、マリモンドはスマホケース、衣類、カバン、文具類などを販売してきた。しかし挺対協と正義連はマリモンドから受けた寄付金のうち、7億8000万ウォン余りを国税庁公示に明示していなかったことが分かった。
 後援グッズ販売会社「ウィ・ウォント・ラボ(We Want Lab)」と化粧品会社「イソル(2SOL)」から受けた寄付金内訳も公示にまともに反映させていなかった。小さな少女像をはじめ、慰安婦ブレスレット・指輪などを販売しているウィ・ウォント・ラボと、後援割引行事や映画『金福童(キム・ボクドン)』の上映会を行ってきたイソル化粧品は収益の一定部分を正義連に寄付してきた。正義連側は「不行き届きによる公示誤謬に対して謝罪申し上げる」とし「専門家の助けを借りて再公示する予定」と明らかにした。

◆「後援グッズの意味が損なわれた」
 正義連の寄付金品会計脱漏疑惑で後援グッズの善意の趣旨が損なわれたという指摘が出ている。遺棄犬後援グッズを販売する「ナラニナラニ」のユン・スビン代表は「善意のことをするために後援グッズを販売している」としながら「今回の論争でグッズ販売の本質が薄れ、善意の参加でさえ萎縮するようだ」と懸念を表わした。文化評論家のチョン・トクヒョン氏は「後援グッズが意味を持つのは、グッズ購入が寄付につながるため」としながら「後援という善意の趣旨の前提が消えれば、残るのは商品販売の商業性しかない」と指摘した。
 若者世代のミーニングアウト(Meaning out)消費トレンドが後援グッズの消費ブームを呼んでいただけに、今回の論争は否定的な影響がより大きいともいわれている。ミーニングアウトは個人の信念を表わす消費活動を意味する。仁荷(インハ)大学消費者学科のイ・ウンヒ教授は「2030世代の間で後援グッズの購入は単にお金を寄付することを超えて『信念を持った消費者』であることを示す、人気のある手法だった」とし「正義連論争でだまされたという認識が広がり、ミーニングアウトの概念そのものが誤導される心配が大きい」と話した。

◆「会計透明性で本来の趣旨を蘇らせるべき」
 専門家は後援グッズの本来の趣旨を生かすためには寄付内訳を透明に公開して管理することが重要だと口をそろえた。イ教授は「自分が買った後援グッズが誰にどのくらい役立ったのか、消費者が知ることが重要だ」とし「寄付した企業と寄付を受けた団体が内訳を透明に公開し、これを積極的に知らせることが必要だ」と話した。ウィ・ウォント・ラボは先月から正義連の後援を中断して寄付金を社会福祉共同募金会を通じて慰安婦被害者に伝達する指定寄託に後援方式を変更した。同社関係者は「おばあさんに直接役立てててほしいという購入客の要求を反映した」と話した。


http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/06/03/2020060380059_2.html
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/06/03/2020060380059_3.html
「朝鮮日報日本語版」 2020/06/03 11:40
■校庭に少女像設置しようとしたら…正義連理事が著作権を盾に阻止
 ソウル・瑞草高校、廃棄後に作り直す

【写真】ソウル・瑞草高校は2013年、校庭に慰安婦被害者をたたえる少女像=左の写真=を作った。しかし、彫刻家の金運成(キム・ウンソン)夫妻から「著作権法違反」という電話がかかってきたため、この少女像を廃棄した。そして同年9月、新しい少女像=右の写真=を作った。製作費用はそれぞれ600万ウォン(現在のレートで約54万円)だった。金運成氏は同じサイズの少女像の価格を3300万ウォン(約300万円)として受け取っている。金運成氏は2016年から正義連の理事を務めている。写真提供=瑞草高校

 ソウル市瑞草区にある瑞草高校の校庭には、高さ1.3メートルの慰安婦被害者少女像が立っている。2013年に全国で初めて校内に設置された慰安婦被害者少女像だ。この少女像は、彫刻家の金運成(キム・ウンソン)、金曙炅(キム・ソギョン)夫妻が作った代表的な慰安婦被害者象徴物「平和の少女像」とは姿形が違う。「平和の少女像」はおかっぱ頭で正面を向いているが、瑞草高校の少女像は髪を一つにまとめて三つ編みにし、頭が少し左に向いている。
 もともとはこの少女像もおかっぱ頭でいすに座り、正面を向いていた。だが、除幕式まであと1週間だった2013年8月、金運成氏側が学校に電話をかけてきた。「著作権侵害なので設置してはならない」という話だった。当時瑞草高校の校長だったイ・デヨンさんは「教育目的で使うのに著作権を主張するケースはほとんどないので当惑した」と話す。学校側は圧力に耐えられず、600万ウォン(現在のレートで約54万円、以下同じ)かけて作った最初の少女像を廃棄した。金運成氏は少女像1体につき3300万ウォン(約300万円)を受け取る。イ・デヨンさんは「金運成氏の少女像はあまりにも高価で、学校の財政的には無理だった。生徒15人が歴史専門家の助けを借りて新たな図案を書き、1カ月で今の少女像を完成させた。費用は600万ウォンだった」と言った。この図案はその後、ソウル・舞鶴女子高校、釜山ハンオル高校(当時はプソン高校)などがそのまま使用した。もちろん著作権料はない。
 一般の人々によく知られている金運成夫妻作の「平和の少女像」は2011年、ソウル市鍾路区の旧日本大使館前をはじめ、現在国内外の95カ所以上に建てられている。今ではすっかり慰安婦問題を伝える象徴物として定着した。米カリフォルニア州グレンデール市では2013年7月30日に平和の少女像の除幕式が行われ、その日を「慰安婦の日」として記念しているほどだ。
 しかし、少女像を設置する所が増えるにつれ、金運成氏側が「平和の少女像」を過度に商業利用しているという指摘も出ている。金運成夫妻は2011年以降、旧日本大使館前に設置したのと同じ高さ1.3メートルの「平和の少女像」を95体販売し、少なくとも31億ウォン(約2億7700万円)の売り上げがあったと推定されている。その費用は少女像を設置した地域の住民の寄付により負担された。
 金運成夫妻は高さ1.3メートルの標準タイプの少女像よりも小さい、高さ10-50センチメートルの少女像も1万体近く売った。まず、2016年2月にインターネットのクラウドファンディングを通じて2万-82万ウォン(約1800-7万3000円)を支援すれば、金額に応じて10-30センチメートルの小さな少女像を発送するという方式だった。2カ月間で9003人が小さな少女像を合計2億6652万ウォン(約2400万円)で買った。これとは別に、全国の小中高校にも標準タイプより小さい少女像を売った。生徒たちの募金を元に「小さな少女像設置運動」が行われた。ソウル・梨花女子高校の歴史サークルが2016年3月、ソーシャル・メディアに「全国の慰安婦被害者の数と同じ239体の小さな少女像を全国の学校に置こう」と呼びかけて他校の参加を促し、1年で239校の生徒たちが参加した。各校によると、高さ30センチメートルの少女像は50万ウォン(約4万5000円)、40センチメートルのものは60万ウォン(約5万4000円)だったという。これを元に計算すると、推定売上高は1億1950万-1億4340万ウォン(約1070万-1280万円)となる。クラウドファンディング販売と学校販売の少女像だけで少なくとも3億8000万ウォン(約3400万円)の売上があったということだ。
 だが、似たような大きさの少女像をこれよりもはるかに高い値段で学校に渡していた事例も確認されており、関連売上高はさらに多い可能性もある。江原道春川市の春川女子高校は昨年2月、金運成氏側で作った高さ50センチメートルの少女像を校庭に設置したが、当時募金運動に参加した生徒Aさんは「合計550万ウォン(約50万円)を募金して金運成夫妻に渡した」と話す。2019年1月に校内に少女像を設置した慶尚南道咸安郡の咸安女子中学校も、金運成夫妻の少女像があまりにも高価だったため、弘益大学美術学部の学生が作った図案を元に少女像を作った。咸安女子中学校のキム・ミンジュ校長は「図案費や鋳物の製作費などを合わせて1200万ウォン(約110万円)かかった」と言った。同校長は「調べたところ、少女像製作は彫刻家の言い値だった」と話す。金運成氏の少女像は少なくとも34億ウォン(約3億円)台のビジネスでもあったことになる。
 金運成氏は2016年から「慰安婦被害者支援」などを掲げて活動している「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯」(正義連)=旧「韓国挺身隊問題対策協議会」(挺対協)=の理事を務めている。
            チョ・ユミ記者
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